永琳さんは、次の出番をお待ちください。それでは!
双・作「「ゆっくりしていってね!」」
双「いっつも短いな・・・」
「・・・め! ・・・ひめ! ・・・依姫!!!」
「ん・・・んぅ?あれ。どうしたの?優華。」
私はどうやら気絶してしまっていたらしい。目が覚めたら優華に抱き抱えられていた。
「どうしたの。じゃないよ~!隊長との戦闘のあと、依姫ってば気を失っちゃって、
たいへんだったんだよ?隊長も倒れちゃうし。・・」
やっぱり、気絶していたらしい、いやちょっと待て・・・
「た。隊長が倒れたの!?、どうして!?今どこに!!」
なぜか、勝利したはずの隊長も倒れたらしい、私のせいだ。早く行かなきゃ!!
「お。落ち着いて。。ただの貧血だって。ほら刀が背中に刺さったまま戦闘してたから・・・」
「そうなの?命に別条はないのね??」
「う。うん。依姫に気にするなって伝えてくれって言われたし、ただ本調子になるまでは時間かかりそうだから俺が復帰するまでは依姫が隊長をやれ!って。」
どうやら本当らしい、いつまでかかるかはわからないけれど、なら下手に能力を低下させるわけにはいかない。
「わかりました!及ばずながら綿月 依姫。この第10分隊をこの都市1の隊にするべく、精一杯やり遂げます!!」
高らかに宣言し、私は隊員に練習の指示を出した。双覇さんがまかせてくださった以上生半可にはしない!
・・・・<1ヶ月後>・・・・
<双覇サイド>
おれと依姫の戦闘から1か月がたった。
「どうやら、俺はあいつの実力を測りきれてなかったらしいな。」
あいつの実力はもう俺を超えてた。たまたま霊力の量が大きかっただけで、あと少しでもおれが瞑想を怠っていたらあの時切られてたのは・・・
「はぁ~。こんなんでよく隊長とかやれてるよな~~。 ん?」
俺は永琳の家で、血を補給しながら漫画読んでた。ここじゃ妖怪になれないから回復も時間がかかる。。
「どうしたの?さっきから喚いたりセンチメンタルになったりして?似合わないわよ?」
永琳は今日も平常運転だ。
「なぁ。永琳。 ロケットのエネルギー補給にどれくらいかかる?」
俺はなるべく真剣に聞こえるように言った。
「え?う~ん、少なくとも1~2時間かしら?でも、どうして?」
永琳が問いかけてくる。1~2時間か・・・
「永琳。すぐにエネルギー補給をして、ツクヨミ様に例の計画を実行させてくれ。
もうすぐ、ここに妖怪の軍隊が攻めてくる!!」
まずい。本当にまずい!この妖気。1000じゃ下らない。下手したら10000や
20000は行く。しかもところどころ大妖怪クラスまで。。
「え?予測じゃまだ1年以上先のことじゃ・・・」
「おれを信じろ!!!このままじゃ死者も出る!急いでくれ!!!」
ただならぬ感情を込めて言うと、永琳は解ったわ。と言って、準備にかかった。
数分後けたたましいサイレンと共にあちらこちらで避難が始まる。
「よし。あとは、襲撃に備えていつでも相手できるように。。 ん?」
俺が外に目をやるとおそらく権力をもつお偉いさんと思われるおっさんに、先に乗り込もうとしていた女の子が殴られて、倒れこんでいた。
「あの。屑野郎が。。。。(ひゅん!!!)」
俺は、全速力でおっさんに近づき、はり倒した。
「な。。なにをする!!!私はここの都市の防衛の要である兵器開発のプロだぞ!!!もし私がけがをしたら誰がここを守るのだ!!」
おっさんが何かをわめき散らしている。
「あ?兵器の開発?そりゃすげえや。都市の防衛の要?そいつはありがてえなあ。
だがよぉ権力に溺れて、てめえは今その守るべき市民を傷つけたんだぞ!!!
てめえが兵器とやらで守りてえのは形だけの国か!?それとも薄汚ねえ権力か!?」
言いたいことを言ったら、おっさんはこの侮辱の罪はすぐに断罪してやる!と言って
ロケットに乗り込んだ。
女の子も「おにいちゃんありがと!」と言ってロケットに乗った。奥に手を振る女の人の影が見える。あの人の娘さんだろう。
「さてと。もうそろそろか・・・」
たぶん、もう軍勢がこっちからも見えるはずだ。その時。
「双覇!!早くあなたも乗って!!!もう目の前までやつらが迫ってる!!
そろそろ打ち上げもいけるから!!」
なるほど、燃料は補給できたらしい、だが。
「悪りい永琳。 月には、おれ抜きで行ってくれ。」
「はぁ!?あなたなに言ってるの?ここに残ってたらあなた死ぬのよ?もう穢れを
遮るのも不可能なのよ?」
そう。今回の月移住の大きな要因は。『穢れ』である。穢れとはこの地上に妖怪が増えすぎたせいで生み出されたもので、これを浴びすぎると『老化』や『寿命』が出来てしまう。
だから、ここの都市の人は穢れのない月に移住するのだ。
「だからこそだ。」
思いっきり地面を蹴り。跳躍 永琳の前まで行き、妖力を開放し変化した。
「っ!!あなた。その姿は。。」
困惑する永琳。俺は無慈悲に告げる。
「あぁ。俺は半人半妖だ。穢れの原因である妖怪(おれ)がお前らと一緒に行ったら意味ないだろ?」
あくまで軽い口調でふざけているように俺は問う。
「私をだましていたの?。」
憤怒の形相で見上げる永琳。
「あぁ。お前をだましていた。あいつらをここに呼んだのは俺だ。悪く思うなよ?
こっちも生きるのに必死なんだ。」
さも当然のように言う。
ぱんっ!!!左の頬に痺れるような痛みが走り、俺は茫然とした。
「早く。私の前から消えなさい!!! 汚らわしい妖怪め!!貴様らなど私の頭脳の前では一瞬で塵にできるのだ!!命が惜しくば去れ!!!」
永琳が絶叫する。中をのぞくとさっきのおっさんやツクヨミも乗っていた。
「ありがとう。永琳。今まで楽しかった。」
俺はほかの誰にも聞こえない声で呟き、その場を離れた。瞬間ロケットが1台打ち上がる。
「あと。3本か。てことは10分くらいかな?そんじゃ ほ!!!」
霊力を足に溜め爆発。一気に妖怪の軍勢に突っ込み先頭に居たなんか良く分からない獣妖怪の頭と体を天叢雲剣でばいばいさせた。
「き!貴様!!!なにをする!!お前もこの先の人間を襲ってたんじゃないのか!!」
雑魚妖怪が喚く。
「うるせえよ。俺は半分人間の人間大好き妖怪だ!言ってもわかんねえとおもうけどな!!」
言うが早いか。全速力で駆けだし付近に居たモブ妖怪を蹂躙する。
突き刺し、頭と胴体をばいばいさせ、真っ二つに切り。
「な!なんだこいつ!!数で囲め!!!!!」
1人(1匹?)が指示をだす。確かに数をそろえるのは有効ではあるが・・・
「それは、相手が1対多の技を持ってない時に。だぜ!」
この場合。俺はもちろん数万の妖怪用に鍛えてきた。つまり!
「はぁ!『回天』乱気流!!」
その場で足を地面にめり込ませ、思いっきり回転。切っ先からは霊力斬のおまけつき。
「ぎぇ!ぐぎゃ!びゃが!!」
それぞれ特徴的な悲鳴を上げ次々に腹をがっぱーされる妖怪たち。かわいそー(棒)
「よっと!そろそろ10分だな! 永琳たちのがちょうど打ち上がってくし。」
どうやら、時間稼ぎは無事に達成できたらしい。なら、
「もう周りの被害はかんがえねえぞ!!!」
俺はラストに自分の80%ほどの霊力と妖力を一気に固めて、目の前の妖怪に思いっきり叩きつけ、上に飛ばした。
一瞬、激しく発光し次の瞬間爆発!!
「よし!はぁあああ!!結界!!」
自分も吹き飛ぶ直前に結界を張り、凌いだ。
「ん?上のほうでなんか変な音したような?まぁいいや。」
・・・<双覇サイドアウト>・・・
・・・<???サイド>・・・
あの小僧は、どうやら都合よくこちらに注意が向いてないようだ。
「ふん!妖怪と闘ってるように見せるなど白々しい。私はこの耳でたしかに聞いたぞ!この目で確かに見たぞ!お前が妖怪だと言う事実をな!!」
そうだ。やつは妖怪だ。人間の敵だ!ならば人間が排除しようとするのも自然の摂理だ。
「この、わたしを馬鹿にしやがって!これでもくらえ!!!」
私は、ひそかに開発していた『核爆弾』を投下した。
永琳様の声が聞こえる。ツクヨミ様の声も。
「ほめてくださりますか!!!この私めが、人間の敵を排除しました!!!
え。処刑?なぜですか!!! いやだ!いやだいやだいやだ!!!!」
私の意識はここで途絶えた。
はい。今回はいつもより長くなってしまいました。大丈夫でしたでしょうか?
と言うわけで今回で、都市編終了です。双覇が聞いた変な音は具体的には「じゅっ!
じゅじゅじゅ。ぼぉ!!!」って感じです。なんの音でしょうね?
あの時に何か落ちてきたのかなぁ?w
それじゃあ。
双・作「「次回もゆっくりしていってね!!」」
双 「おい。作者もう答えみたいなもんじゃねえか!(どごぉ!)」
ごほっ!!!!