東方双雲録   作:天白雲

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はいっ! 今回は妖夢です。

みょんです!
作中の技および、動きは完全に作者が想像したものです。

実際は違いますのでご注意を。

それではっ!
「今回もゆっくりして行ってねっ!!!」


第88話-白雲流と魂魄流。

「ご主人様。勇んで行くのは良いが・・・

祥磨さまたちが行った先はちゃんと解かっておるのかの?」

 

氷柱が話しかけてくる。。

まぁ、氷柱的にはこの異変について全く調べてない俺に心配するのは当り前だろう

俺はちゃんとこの異変について知ってるし・・・

 

あいつからも情報は貰ってる。

 

「ああ。 ちゃんと情報は貰ってるよ・・・

今回の異変の黒幕は『冥界』に居る。。 あいつらはもう先に・・って

まぁそう簡単には事は運ばないわな?」

 

あいつらを追ってはみてるが・・・・

四季が乱れるってことは、妖精や季節の妖怪の暴走がすごい。。

 

「うふふ。。 春ですよ?

春ですよ・・・なのに・・・・どうして! 雪が降り続けてるんですか!」

 

今目の前に居るのは、リリーホワイト。

通称『春告精』 能力は『春を告げる程度の能力』・・・・

 

普段はほかの妖精同様(どこかの⑨を除き)危害を加えてこない

温厚な奴なのだが、春先になるとその特性上興奮状態に入るらしく下手に春告げの

邪魔をすると弾幕をばらまき襲われる。。。

 

「いや、俺たちは今からソレを解決しようと・・うおっ!」

 

今もその例外では無く、むしろ今までにない春の様子に荒れてしまっている。

荒んでる妖精ほど怖いものは無い(性格のギャップ的に。)

 

「春ですよ。春ですよ。春ですよ。 ・・・・なのに、

雪が降り続いてますよ! は~るで~すよ~!!!!!!!!」

 

桜色の弾幕が迫る・・・

ありゃあ・・イッちまってるな。。。

 

「よっほっ・・・ 氷柱。 タイミング合わせろ・・

1・・2・・・3!」

 

3カウントした直後、氷柱が完璧なタイミングで能力を発動。

敵の弾幕に思いっきり突っ込んだ俺の目の前から弾幕が全て消失した・・・

 

「悪いな。 すぐに解決してくるから終わったら、思う存分

春を告げてくれ!!」

 

コレ以上はかまってられねぇっ!

冥界までは遮断されちまうとさすがに、俺の力も届かない。。。

 

つまり、全速で飛んでいくしかない・・・

まぁこういう風に考えてると邪魔が入るってのが世の常だ。。

 

「くろまく~。 そんなに急いでると危ないわよ?

私と少し遊んで行きましょうよ。」

 

青い服、白い帽子・・・全体的に寒色でまとめた衣服。

正直この寒い日に見るとうんざりする服装だ・・

 

「悪いが、遊んでる時間は無いな黒幕さん。俺は友達助けに冥界に

用が有るんだよ!」

 

彼女の名前は、『レティホワイトロック』

種族は雪女の一種。 妖精とは違うが季節によって気性に変化の出る妖怪。

 

今は案の定、普段の倍以上は荒い・・・・

 

「そう・・。 なら遊びじゃなく

本気で来れば良いんじゃない? はっ!!」

 

かざした手から放たれる白い弾幕。。

結構な速度。 雪女は現れるとき吹雪を纏うというが

アレはどうやら本当だったらしい。

 

「俺が、本気を出すと奥のやつらに気付かれるかもしれないからな・・・(ふっ。

少しの間。 眠っててくれ?(すっ・・」

 

瞬きの隙に、背後に回り込み布に含ませた睡眠薬を嗅がせる。

少しの間抵抗し・・・眠りに落ちた

 

「ご主人様・・その突破の方法はどうかと思うのじゃ。。」

 

自分でも理解はしていたけど、客観的に見てもやっぱり酷いらしい。

まぁ美少女(妖怪)を背後から薬で眠らせるって完全にヤバイ奴だからな・・

 

「ん~・・氷柱。。 確かにそうだし解るんだけど・・・・

も少しだけ優しめにコメントしてほしいな・・辛い。」

 

そんな風に弾幕ごっこを回避。 もしくは一瞬で終わらせつつ・・

俺と氷柱は空に現れた切れめに突入した。。

 

余談だが、案の定『騒霊』の奴らも現れたがちょうど咲夜と霊夢が

追いついてきたので任せてきた・・・あの二人なら大丈夫。

 

 

 

  ・・・(少年少女移動中)・・・

 

 

「・・・・相変わらず、西行寺の家の奴らには文句言いたいな。

この階段の長さはどうなってんだよ。。」

 

久しぶりに来てみたら、案の定すさまじい長さの石階段・・

馬鹿正直に歩いて登る気は無いから飛んでいるが・・・良く見ると、石段一つ一つ

すべてが見事に掃除されていた。。

 

桜の花弁は落ちているが、アレはおそらく後から落ちたものだろう。。。

 

「なるほど。 今代の『庭師』もすごく優秀なんだなぁ・・

しかし。。『魂魄』・・・か。」

 

妖忌さん・・ 今は隠居し、愛孫である『魂魄妖夢』にその任を任せている。。

って聞いてるけど今はどこに居るんだろうなぁ。。。

 

 

「・・・・・・(ひゅんっ!」

 

 

「・・・・・・(すっ」

 

気配を消す技術はまだまだだけど。 剣技がここまで鮮やかならば・・

間違いなく強者と言えるだろう・・・

 

「よう。 妖忌さん・・・魂魄妖忌の後任がずいぶんと可愛らしいな?

それと急に斬りかかってくんな。」

 

無言で目の前に現れ切りかかってきた少女は、何も言わず

もう一本短刀を抜き構える・・

 

「先代様の名前を知っているものは、ごく僅かしか居ない。。

私と幽々子さま・・・そしてそのご友人のみ。 つまり、貴方が『白雲双覇』さん

ですね? 先代の指南を受けていたと聞きました。」

 

あの目・・・・

俺と、本気で戦いたいって目をしてる・・

 

「あぁ。 妖忌さんは俺の剣術の師匠だ・・・

あの人のおかげで俺の児戯みたいな剣は敵に届く剣になった。」

 

すると、妖夢の雰囲気が変わった。  いや・・

隠していた雰囲気が隠しきれなくなったのかもしれない。

 

「私は・・・貴方と戦ってみたかった。。

先代の最初の弟子である貴方と剣以外においては先代を圧倒しついには剣ですらも、勝利したという貴方と。 だから・・

 

遠慮はしない! (ひゅんっ!」 『キィンッ!!!』

 

妖夢の姿が消え、一瞬で距離を詰める。

振り下ろした長刀を結月で受け止めると、甲高い金属音がした

 

「くっ・・・ 仕方ない。

数分だけ本気でやってやる! 氷柱、先に行って祥磨達の手助けを頼む。」

 

わかったのじゃ!と言いながら、遠ざかる氷柱を確認し

妖夢の剣を受け、鍔迫り合いにする。。

 

「・・・(キンッ!」

 

歯を食いしばり、憎々しげに鍔迫り合いを諦め・・

氷柱のほうに跳ぶ妖夢・・・

 

「行かせないよ。(ひゅっ  主人を守りたいならさっさと決着付けようか・・

お先にどうぞ?(氷柱・・頼んだよ。)」

 

妖夢の進行方向の前に立ち、めちゃくちゃ煽る。

・・・卑怯だけど勝つために。。

 

「くっ・・嘗めるなぁ!!!(ギィィィ!!」

 

まぁ、成功確率が少なくとも50%以上だと思ったからやったんだけど・・

ここまで簡単に決まるとちょっと心配になるな。。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」

 

キィンッ!と何度も金属音を鳴らし、ぶつかる俺と妖夢。

二本の刀を結月だけで捌くのは、妖夢が冷静なままだったら恐らく無理だったな・・・

でも・・なんだかなぁ。。。

 

「なぁ。 もうちょっと落ちつけよ・・

やっぱり冷静じゃない妖夢に勝っても仕方ないからな。」

 

叫びながら、剣をふるう姿は夜叉と呼べるもの。

どこからどうみても女の子ではない。。

 

「うるさいっ!

私は、貴方なんかに負けない!  (すぅ~・・ふぅ~・・・

・・・行きますよ。」

 

一応は、聴きいれてくれたらしい妖夢が深呼吸し

二刀をもう一度構え直す・・ 

 

「・・・んっ(ゾクッ  

夜叉が武神に変わったな。。 来いっ!(チンッ すっ」

 

間違いなく。 来るのは相手の全速全力の一撃・・・・

なら・・居合(これ)じゃないと太刀打ちできない。。。。

 

 

・・・・・・・実際は一分経つか経たないか。。

だが俺達に限ってその間は途方もないほどに長く感じた・・・

そして。

 

「・・・・『魂魄流』桜花閃々!」

 

姿が消え、桜の舞い散るイメージが浮かぶ。。

 

先に仕掛けたのは案の定妖夢。。 だが・・・

俺も一瞬負けた程度・・・この技なら間に合う!!!

 

「ふぅぅっ・・『白雲流』招雷一閃!」

 

契約解放。『建雷命』(タケミカヅチ)

雷を纏わせ・・・雷速。 そして反射で切りかかる。。

 

お互いにお互いを視認してはいない。 だが・・・・・・・・

 

 

「・・・お前なら。 真正面に突っ込んでくるって思ったよ。

フェイントもかけずにまっすぐに。。」

 

倒れこむ妖夢にそう声をかける。

 

「・・ぐっ・・う・・貴方こそっ・・・先に技を仕掛けた私に真正面から

突っ込むなんって・・・馬鹿ですか・・・?」

 

そんな風に聞いてくる真面目な辻斬りに・・・

先輩として、答える。

 

「・・・お前の覚悟に答えさせてもらっただけだ。

それと今回使った力は・・かなり信頼してるやつの力だからな」

 

「・・・そうっですか・・(どさっ」

 

妖夢が倒れると同時に。。

俺のわき腹に、痛みが走り・・出血していた。

 

「・・・これからも、頑張れ。

お前なら妖忌さんに追いつける。 絶対に。。」

 

倒れてる妖夢に微笑み。どちらの傷も治して・・・

氷柱を追いかけた。。。

 




いやぁ・・原作入ったのに。

つい、弾幕打たせるの忘れてましたこの二人。
今回の妖夢の敗因。。 言うなれば『師の差』ですね。

双覇はいろんな時代、いろんな場所のいろんな世界でたくさんの師に出会い
その性質を学んできました。 だからこその勝利だと思います。
妖夢の良い師匠になれれば良いんだけど。。。

それではっ!
「次回投稿もゆっくり待っていてねっ!!!」

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