ゴールデン*ラビットガールズ!   作:ルヴァンシュ

30 / 77
 第四の授業は呪文学。例に漏れず短いので適当にどうぞ。


※告知事項※

・何かあったらここに書きます。


怒涛の魔法授業 : 呪文学

【第28話】

 

 

フェアリー・マジック

  -呪文学-

 

 

[145]

 

 ――呪文学。

 

 ハッフルパフとレイブンクロー合同の授業。教授は『フィリウス・フリットウィック』。1年次の主な受講場所は『1番教室』。天文台塔にあり、◯番教室系統では一番大きな教室である。

 呪文学はその名の通り、数々の呪文について学ぶ。この学問は精密な動作を求められる時もあれば、大胆な動作を求められる時もある。故に感情的になりやすい魔法使いにとっては苦手になりやすい教科である(例えばネビルの祖母・オーガスタ)。

 1年次の教科書は『基本呪文集(ミランダ・ゴズホーク著)』。

 

 

[146]

 

「魔女と言えば魔法! 魔法と言えば魔女! ああ、ロマンチックだわ!」

「まだマシとは思うけど、あんたも大概よね」

 

 綾にツッコむシャロ。

 

 教室に入るや否やこれである。しかし実際、マグル生まれの魔女、魔法使いにとって魔法というものは未知の存在。ロマンチックに感じてしまうのも無理は無いし、割とよくある反応である。

 ……が、そういう人に限って魔法というものの恐ろしさ、難解さを知ると即座に失望して反応が薄くなったりするのだが。

 

「だって魔法よ!? 杖がきらきら光ったり、辺りに綺麗な火花が散ったりするのよ!? 凄くロマンじゃない!」

「ロマンて……そんなこと考えてたら、確実に後で失望することになるわよ」

「ははは、綾はこういうの好きだからなー」

 

 陽子が笑いながら言う。

 

「な、何よ陽子まで! わ、悪い!?」

「いや悪いとは一言も言ってないよ!?」

「もう、陽子のバカ!」

「何で!?」

 

 そんなこんなで話しているうちに休憩時間終了。鐘が鳴った。

 

「さあ、皆さん静かに!」

 

 突如、謎の声が教室内に響いた。前方からだ。前方から聞こえてくる――しかしそこにあるのは山積みの本。どこに人が居るというのか?

 

「どっから声聞こえてるの?」

「気を付けろ、もしかしたら私たちの中に紛れているかもしれない!」

 

 香奈と直。彼女たちに限らず、みんな辺りを見回している。しかし、人影などどこにもない。

 

「皆さん、静かにー!」

 

 それでもやっぱり声は前から聞こえる。何処だ? 誰も見つけられていない。

 

「……一番高い本の山! 注目ー!」

 

 再び声。今度は違う指示だ。本の上? 全員の視線が一番高い本の山に向けられた。何の変哲もない、本の山。

 

 ――すると。

 

「ここじゃよ!」

 

 ――その本の山のてっぺん。そこに1人の小さい男が立っていた。茶色い髪と長く白い口髭、帽子は緑色のとんがり帽を被っており、どことなくゴブリンを連想させた。

 彼こそ、レイブンクロー寮監にして呪文学教授『フィリウス・フリットウィック』である。

 

「えー、おほん。私は呪文学を教えているフィリウス・フリットウィック。一年生の皆さん、ようこそホグワーツへ! 私たちは、君たちを心から歓迎しよう!!」

 

 そう言うとフリットウィックは杖を軽く、教室の上方へ向かって振った。すると――なんと、フリットウィックの杖から、綺麗な色をした炎が放たれた。桃、赤、橙、黄、黄緑、緑、青、紫、黒、灰――生徒が歓声を上げる。そしてフリットウィックの指揮に従い、カラフルな炎は宙に文字を描いた。

 

 ――"Welcome to Hogwarts !!"――

 

 そして、文字は左から次々と爆発! 爆発によって生じた火花は、生徒の頭上へと降り注ぐ――再びフリットウィックが杖を振るう。すると、おお、なんたる魔法か! カラフルな炎が一瞬にして、カラフルな色の飴玉に変わったではないか! 雨のように飴玉が降り注ぐ。生徒たちは飴玉を集めようと必死だ。

 

 〜7分経過〜

 

 最後の一粒が拾われ(拾ったのはレイブンクローのマンディ・ブロックルハースト。飴好き少女)、いよいよ授業が始まった。

 

「では今日は二つの呪文をやろうと思います。まずこの時間で『杖発光呪文』、次の時間で『浮遊呪文』をします。では皆さん、教科書10ページを開いて!」

 

 教科書を開く音があちこちで鳴る。全員が教科書を開けたのを確認するとフリットウィックは説明を始めた。

 

「『杖発光呪文』は、杖を変化させる魔法においては最も簡単なものと言われています。そして実際その通り! この魔法は魔力が直に伝わる杖に影響を与える魔法のため、そんなに魔力を込める必要も無ければ対象を強く認識することもありません。なのでこの魔法に関しては授業を受ける前から使える生徒もいるでしょう」

 

「発光呪文……それがあればどれだけ楽だったことか」

 

 悠里が小さく呟いた。千夜だけはそれを聞き逃さなかったが、追求しない。フリットウィックは続ける。

 

「ですがこの呪文を真に極めようとするなら、意外と奥が深い! この呪文――『ルーモス 光よ』――には様々なバリエーションがあり、その全バージョンを完璧に扱える魔法使いは意外にも少ないのです! これから皆さんには実際に呪文を唱えてこれを発動してもらいますが、段階を踏んでいくつかやって頂きます!」

 

 フリットウィックが杖を振ると、今度は勝手にチョークが動き出し、黒板に文字を書いた。

 

  1. ルーモス 光よ

  2. ルーモス・デュオ 双つの光よ

  3. ルーモス・マキシマ 強き光よ

  4. デュオ・ルーモス・マキシマ 双つの強き光よ

  5. ルーマス・ソレム 太陽の如き光よ

 

 チョークの動きが止まり、チョーク入れに戻った。

 

「言うまでも無く、一番簡単なのは1番です――しかし、これは比較的すぐに習得できます。となれば、出来てしまえば残りの時間暇ですよね? そこで、そこから先の課題も用意しました。番号が大きくなるごとに難易度は上がり、5番の『ルーマス・ソレム』に関しては一筋縄ではいかない魔法です。この時間内にマスターするのは至難の技でしょう」

 

 再びフリットウィックは杖を取り出すと、今度は呪文を唱えた。

 

「『ルーマス・ホロロジウム! 光よ時を指せ!!』」

 

 円を描くようにして杖を振る――すると、空中に光で出来た時計が現れた! これは非常に高度な魔法であり、使用者が『完璧な時間』を認識していなければ発動出来ない。何て事無いように使用したが、これが使えるようになるまでどれだけの鍛錬を重ねたのか――想像すら出来ない。

 

「この時計の針が12にあたる場所を指したら、そこで終了です。それまで各自、このお題をクリア出来るところまで頑張ってみて下さい。4番、5番が成功した人には、所属寮に30点あげますよ! アドバイスが欲しい人は手を挙げて! 私が行きます。では――初め!!」

 

『『『『『『『『『『ルーモス! 光よ!!』』』』』』』』』』

 

 初めの合図とともに、次々と呪文を唱えていくレイブンクローの面々。勉強に重きを置くレイブンクローは、当然のようにルーモス呪文については予習してきている。それ故、瞬く間にレイブンクロー生の集合内は杖の光で満たされていく。

 

「えー……なにあれー」

 

 香奈が言った。

 

「流石レイブンクロー……賢い子ばっかりが集まる寮っていうのは本当だったのね」

 

 琉姫も言う。

 

「ちょっと、感心してる場合じゃないわよ! 私たちもやらないと!」

 

 焦ったようにシャロが言う。

 

「『ルーモス!』」

 

「「「!!」」」

 

 ハッフルパフから声が上がる。その声の主は――。

 

「あら、意外に簡単だわ。これ」

 

 杖の先に小さな光を灯すのは、宇治松千夜。意外そうな顔をして光を眺めている。

 

「これ、殆ど呪文を唱えるだけで良いわ。それ以外に私変わった事やらなかったもの」

「き、聞いたわね! 呪文唱えるだけで何かどうにかなるらしいわ!」

 

 シャロが叫ぶ。そして、ハッフルパフ生全員がそれで勢いづいたのか、次々と呪文を唱え始めた。

 

『『『『『『『『『『ルーモス! 光よ!!』』』』』』』』』』

 

 ハッフルパフの集団内からも光が見えてきた。本当に何もしなくて良いのだ。この呪文は。

 しかし、問題はここからである。これはあくまでもこの魔法に限っての話、ここから先は『マキシマ』の領域である。『マキシマ』は本来まだ学ばないものであり、これがあるのと無いのとでは、必須技術も消費魔力も呪文効果も違う。

 

「『ルーモス・マキシマ! 強き光よ!!』」

「『ルーモス・マキシマ!』」

「「『ルーモス・マキシマ!』」

 

 しかしながらそれでも成功し続けるのがレイブンクロー。なんとも恐ろしい集団である。

 

「ち、千夜!」

 

 千夜に助けを求めるシャロ。なんだかんだで信頼しているのだ。

 

「ルーモス・マキシマ! ……駄目、出来ないわ」

「そんな簡単にいかないかあ」

 

 香奈が呟いた。その矢先である!

 

「『ルーモス・マキシマ! 強き光よ!!』」

 

 再びハッフルパフ群から声が! 一斉に振り向くハッフルパフ生。

 

 その視線の先に居たのは、点滅する強い光を放つ杖を持った少女――意外な事に萌子であった。その隣に居るのは、レイブンクローのマンディ。

 

「えへへ、やり方教えてもらったんだよ~」

「約束、忘れないでよね」

「うん! ありがとう~」

 

 マンディはレイブンクローの群れに帰って行った。

 

「……お前何やったんだ!?」

 

 直が言う。驚愕。

 

「何やったっていうか……いつの間にレイブンクローに知り合いが!?」

「ちょっとね~」

「ちょっとねって……」

「それよりやり方分かったよ! 聞きたい人は集まって~!」

「なんという」

 

 ――萌子は何をしたのか? 流石にこれは説明せねばなるまい。

 

 何事においても、胃袋を掴むというのは自分が優位に立つためには非常に重要な事である。マンディは飴をはじめとする甘いものが好きな少女。最初の飴の雨で隙を見せたのを、萌子は見逃さなかった。そして、取引したのだ。

 

 ――甘いお菓子を作ってあげるから、この魔法のやり方教えて――。

 

 恐ろしい事に、これについて萌子に打算的な意図があった訳ではない。彼女はただ純粋に、"喜ばせたい"という気持ち、ただのそれだけで行動したのだ。

 人を喜ばせるのが純粋に好きな萌子。そんな彼女だからこそ、排他的なレイブンクローの心を動かしたのだ。

 

 と言う訳で、なんだかんだで全員2番まで成功。しかしここからはまた苦難の道である。

 

 『デュオ』――『マキシマ』とはまた違うベクトルで難しい魔法。『ルーモス・デュオ』は『ルーモス』レベルの光を、杖先ともう一つ、空中に浮上させる魔法。それ故にただ魔力を注入するだけではなく、細かいチューニングが必要となる。『ルーモス』、『ルーモス・マキシマ』が出来ても『ルーモス・デュオ』が出来ないという魔法使いや魔女は、意外にたくさんいるのだ。

 

 しかし、それでもあのガリ勉集団レイブンクローはやってのける。ハッフルパフ生は、フリットウィックの助けを得ながらなんとかそれに食らいつく。

 

 残り時間はあと僅かだ。

 

「あーもう! こんなんじゃ5番まで行けねーよ!」

 

 陽子が叫ぶ。

 

「こうなったら、4番すっとばして、5番やってやる!」

「ちょ、陽子!? 無理よ! 無茶やって取り返しのつかない事になったら――」

「大丈夫、余裕!」

「どこからその自信が!?」

 

 綾が制止しようとする――だが、陽子という暴走列車は、止まらない!

 

「『ルーマス・ソレム! 太陽の如き光よ!!』」

 

 叫ぶようにして、陽子は呪文を唱えた。

 すると――陽子の杖先から巨大な光が空中に向かって飛び出した。そして、一瞬収縮したかと思うと――。

 

「!! 皆さん、目を閉じて!!」

 

 フリットウィックが叫ぶ。突然であったが、生徒は皆目を閉じた。

 

 次の瞬間。

 

 ――ピカッッッッ――!!!

 

 それは余りにも大きな光だった。まるで太陽のような光――。

 収縮した光がその力を解き放つかのように爆発的に広がった光は、目を閉じていてもまぶたの裏が明るくなるような、途轍もない光であった。

 

 これこそ、『ルーマス・ソレム』。ルーモス系統の上を行く発光魔法『ルーマス』の最下位魔法である。

 

 光が収まり、生徒が目を開く。暫く無言の時間が続いた。

 そして、静寂を破ったのは、フリットウィック。

 

「ブラボー!!」

 

 拍手するフリットウィック。それにつられて、他のハッフルパフ生、レイブンクロー生の一部が拍手する。

 

「素晴らしい呪文だった! まさかこれを発動できる子がいるとは、驚きだ! 文句なしで、ハッフルパフに30点!!」

 

 ハッフルパフ群から拍手に加え、陽子を讃える声が轟く――そしてそれと同時に、光の時計が12を指した。

 

 授業終了を告げる鐘が鳴った。

 

「ルーモス呪文はここまで! やりたい人は休憩時間中であればやってよし! 休みたい人は休んでよし!」

 

 フリットウィックが言う。そしてこの言葉のおかげで、この休憩時間中教室内から杖の光が途絶えたときは、一瞬たりともなかったという。

 

 

[147]

 

 休憩終了。

 フリットウィックがまた本の山に登った。

 

「次にやってもらうのは『浮遊魔法』! これは杖の動きが重要になってくる。まずは私の動きをよーく、見なさい」

 

 生徒たちはフリットウィックを注視する。フリットウィックは分かりやすいように、杖を幾分かダイナミックに振り、呪文を唱えた。

 

「『ウィンガーディアム・レヴィオーサ! 浮遊せよ!!』」

 

 すると、周囲の本の山が一斉に空中へ浮いたではないか! 少し浮かせて、空中を漂わせると、フリットウィックは呪文を解除した。本は元あった場所に綺麗に積み重なった。

 

「今の動き、見ましたね?」

 

 全員がうなずいた。そこまで複雑な動きではなく、結構特徴的だったのでよく見えたのだ。

 

「"ビューン、ヒョイ"ですよ。いいですか、"ビューン、ヒョイ"。呪文を正確に、これもまた大切ですよ。発音を間違えると大変な事になってしまうかもしれませんからね!」

 

 さらにいくつか細かい説明と指示を出すと、休憩時間中に持ってきたダンボール箱の中から、生徒一人一人に一つずつ梟の羽を渡した。

 

「これを浮遊魔法で飛ばしてもらいます。今回はまだ初回なので出来ない人が大半を占めると思います。なので、羽を2メートルでも飛ばすことが出来れば、20点贈呈!」

 

 フリットウィックは杖を振った。今度は先程の様に単純な動きでなく、細かい複雑な動き。呪文を唱える。

 

「『ホロロ・ウィンガーディアム・レヴィオーサ! 時を指して浮遊せよ!!』」

 

 すると、おお、なんということであろうか! ダンボール箱から次々と羽が飛び出し、宙に時計を形作ったではないか! これこそ嘗ての決闘チャンピオン、フィリウス・フリットウィックの実力の片鱗である!

 

「さっきと同じく、制限時間は『羽針』が12を指すまで。では、初め!」

 

『『『『『『『『『ウィンガーディアム・レヴィオーサ! 浮遊せよ!!』』』』』』』』』』

 

 再び最初に動き出したのはレイブンクロー。しかし、さっきとは様子が違う。

 そう、呪文を唱えたはいいものの、振り方やら何やらで失敗したのだ。誰ひとりの羽も上がらない。

 

「や、やった! これチャンスだよ! ハッフルパフが最初に浮かせて、ポイント一杯貰おう!」

「ええ! やるわよ小夢ちゃん!」

 

 小夢と琉姫。彼女たちだけに限らず、レイブンクローの集団失敗で少しだけ奮起するハッフルパフ。

 次々と呪文を唱える――だが、やっぱり成功しない。未だ成功者は、ゼロ。

 

 ~30分経過~

 

「ウィンガディアム・レヴィオーサ!」

 

 小夢が唱える、が、失敗。

 

「なんでー?」

「発音が違うわ、こゆめちゃん」

 

 悠里が言う。

 

「ウィン"ガ"ディアムじゃなくて、ウィン"ガー"ディアム。長く言わないと」

「難しいよー……」

 

 机に伏せる小夢。かく言う悠里も、まだ成功していない。

 

 一方こちらは陽子。

 

「ウィンガード・レヴィオーサ!」

 

 陽子が唱える。次の瞬間、羽が爆発した。煤だらけになった陽子。

 

「……どうやったらそうなるのよ」

 

 綾が言う。

 

「な、なんでだろうなー……発音難しいんだよこれー!」

 

 顔の煤を払う陽子。繊細な動きを要する魔法は、苦手のようだ。

 

 さらにこちらは千夜。

 

「ウィンガーディアム・レビオサー!」

 

 千夜が唱える、が、失敗。

 

「うーん……難しいわね」

「ふふん、発音がなってないわね、千夜!」

 

 シャロが笑いながら言う。

 

「いい? よく聞きなさい! Wingardium Leviosa! こうよ!」

 

 完璧な発音である。軽いドヤ顔で言う。

 

「正しくは、レヴィオーサよ。あんたのは、レビオサー!」

 

 勝ち誇ったようにシャロが言う。……彼女も彼女で羽を飛ばせていないのだが。

 

 ~45分経過~

 

 そんなこんなで時間が経過し、鐘が鳴った。最終的に羽を飛ばす事が出来たのは、レイブンクローの二人(アンソニー・ゴールドスタインとミーガン・ジョーンズ)。結果、レイブンクローに40点が与えられた。

 

「それでは、本日の授業はここまで! 次回も浮遊呪文を練習しますよ! では!」

 

 フリットウィックは本の山から下りて行った。背が小さいので、目立つ場所からいなくなるとどこにいるのかまるで分からない。

 

「結局、負けちゃったわね」

 

 琉姫が言う。

 

「本当だよもうー! レイブンクロー強すぎ……」

「反則的すぎるよねー」

 

 小夢とハンナが愚痴る。実際、陽子の30点が無ければレイブンクローに大敗北を期していた。

 

「でも、楽しかったからいいじゃない」

 

 悠里が言う。

 

「皆でワイワイ楽しく授業出来る――勝ち負けなんかより、ずっと価値のあるものだと思わない?」

「いや、それはそうだけどね」

「そういう問題じゃないんだよりーちゃん」

「ふふふ、ふふ、ふふふ」

「そ、その笑い方、ちょっと怖いからやめて……」

 

 次の教室へ、彼女達は向かう。

 次の授業は変身術。……また、レイブンクローと一緒である。

 

 変身術の授業で、再びレイブンクローvsハッフルパフの火花(ほぼハッフルパフからの一方通行)が散ったのは言うまでも無い。そして、結局レイブンクロー大勝利なのであった。

 

 




 お待たせしましたすいません! (土下座)

 それはそれとして、今回はいくつか映画版要素が入っております。例えばフリットウィック先生。彼には最初の方の映画版の姿を混ぜてみました。どうでしょう? ……どうでしょうと言われても困るでしょうけども。
 あ、この回は正直最後のがやりたかっただけです。はい。

 次回、第29話。魔法史に匹敵する程度には短い可能性が高いです。ご了承ください。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。