Fate/eternal rising [another saga]   作:Gヘッド

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余談:物語を投稿し始めの頃、アーチャーの真名はヴィルヘルムド・テルだった。けど、インパクトとか色々な繋がりに欠けるため、面白くないから他の人に変えた。


謎の男女

 学校からの帰り道の真ん中で、俺は悲しみに明け暮れていた。この前買った新しい自転車を押して家へと向かう。

 

「はぁ〜」

 

 この自転車を押してると毎度毎度悲しみが押し寄せてくる。カラカラと音を鳴らしながら回るホイールの音が嫌になる。それほどまでに悲しい出来事。

 

「マジで、前の自転車壊れたとか本当に、ないわ。一生恨んでやる」

 

 未だに俺にはあの自転車が壊れたという衝撃的な事実を受け止める余裕はなかった。ライダーとの戦いの時、俺の自転車一号はライダーの丸太ぐらいの大きさのトンファーみたいな宝具の一撃をまともに喰らってしまいお陀仏になってしまった。いや、別にそれ自体は別にそこまで悲しむポイントではないのだ。

 

「3万が俺の財布から飛び立ったのはガチで萎える」

 

「まだその事を気にしていたんですか?いつまで引きずっているつもりですか?」

 

 お金に対して繊細な感情を抱く俺のことを全然理解していないセイバーはガミガミと横からものを言ってくる。まったく、誰に飯を食べさせてもらってると思っているんだ。

 

 いやぁ〜、本当に今日は萎えることばっかりである。

 

 さっき俺は雪方の家に行ってみたのだ。インフルだとかなんだとかで学校を休んでいる雪方に差し入れでもしてきたらどうだと白葉から背中を押されてしまい行くこととなったのである。白葉は一般人であるから、聖杯戦争のことなんて知るはずもないだろうが、一週間ほど前に俺は雪方と死闘をした。なので、とてつもなく彼女と会いたくなかったのだ。なのに、白葉に色々と頼まれてしまったせいで断れなくなってしまった。

 

 で、結果俺は雪方の家に行って来た。もちろん右手にはプリンの差し入れ、左手には学校のプリント等、俺の頭の中には聖杯戦争についての質問を持って。しかし、雪方は俺と会いたくないとかで、俺が会ったのは彼女の母親である。結局、俺は右手と左手のものだけ渡して、頭の中の質問はまだここにある。

 

 彼女に聞きたいことは色々あった。聖杯戦争参戦の経緯やライダーのこと。彼女が話したくないんじゃ、話してもらえなさそうだけど、それでも俺は聞きたかった。他のみんなはどんな経緯で聖杯戦争に参戦しているのか。俺みたいな成り行きで参戦した奴とは違い、どんな思いを抱いて戦うのかが聞きたかった。

 

 不完全燃焼な俺の頭の疑問が俺の気分を害す。嫌な気分にさせてくれるのである。セイバーはそんな俺の顔をじっと見ている。

 

「なんか、少し浮かない顔をしていますね」

 

 浮かない顔をしていると言われた。そう言われると、何気なく自分の顔を触ってしまう。ほっぺたを上にあげてみて口角を上げようと努力するが、セイバーが可愛らしい笑顔を見せるだけで終わってしまいモヤっとした何かが胸の奥に溜まる。

 

 グラムのことについて考えていた。セイギに質問されてから俺の頭の中はグラムのことで埋め尽くされていた。吸盤のように一度くっ付いたら離れないのである。

 

 俺は彼女をどうすればいいのかが分からない。彼女は殺戮をすると言っているらしいが、俺にはどうも彼女が悪い奴のようには思えない。彼女は確かに俺に剣をグサっと刺した奴だけれど、どうしても俺は彼女が根っからの悪者には思えない。殺戮とかそういうのは、道徳的にアウトだが、だからと言って彼女を殺しても良いのだろうか?聖杯戦争だからという理由で簡単に殺しに行くのは間違っているのではないだろうか?

 

 まぁ、殺す殺さないの前にまず勝てないと意味はないのだが……。

 

「—————なぁ、セイバー。お前はグラムをどう思う?」

 

 俺はセイバーに質問を振る。やっぱりセイバーのマスターであったとしても、俺だけで話を進めてしまうのはどうかと思うし、一応グラムは意志を持っていてもセイバーのものであることに変わりはない。だから、今後の方針はセイバーに決めてもらったほうが良いと思う。

 

 セイバーは俺の質問に戸惑いの表情を見せる。突然グラムの話を切り出したのである。しかも彼女にとってはあまり触れてほしくない話。そりゃぁ、困惑するのも仕方がない。

 

 彼女は頭の中から何か言葉を紡ぎ出そうと、精一杯自分の表現したい言葉を探すのだが、どうにも見つかりそうにない。

 

 まだ、セイバーと話すには早すぎた。そう俺は察した。

 

「あぁ……、いや、別に今すぐってわけじゃないから。夜までに考えておいてよ」

 

 セイバーはそう言われると、陰々滅々とした暗い笑顔を俺に見せて「すいません」と謝った。彼女は分かっている。俺がセイバーに気を遣っていることを。

 

 彼女はどちらの意味で誤ったのだろうか。質問の答えをすぐに出せそうもないことになのか、それとも俺に気を遣わせたことなのか。

 

 謝ってほしくはなかった。別に彼女に非があるとはあまり思えない。グラムを生み出す原因となったのは彼女かもしれないが、彼女が悪気あってグラムを生み出したわけではない。

 

 運命がそう決めたんだからしょうがない。

 

 その言葉で片付けるしか方法がない。だから、俺は仕方なくその言葉で心の中にある雑念を片付けた。

 

 そこから俺とセイバーの間に言葉が生まれなかった。なんか話しづらいのである。

 

 自転車のホイールの回る音だけしか聞こえない。決まった周期の同じリズムでなる単調な音の羅列。段差を通るときだけガタンと少し大きな音を立てる。

 

 俺とセイバーが何も喋らずに歩道を歩いていたら、向かい側の歩道に二人の人影が見えた。俺たちと同い年ぐらいの女の子と、少し歳上くらいの優しそうな男の人。女の子が腕を大きく広げ、まるで子供みたいにはしゃぎながら走り回っていた。そんな女の子を追いかけるように男の人は駆け足で走っている。

 

「ソージー!駆けっこしましょう!駆けっこ!」

 

 女の子は何やら元気が有り余っている様であり、とてつもなく外で遊びたいらしい。が、さすがに歳も歳だし、何故駆けっこ何だ?少し幼稚すぎないか?

 

 男の人は執拗に駆けっこを強要されている。凄く困った顔をしていてやりたくなさそうなのだが、女の子がガミガミと根気よく男の人に頼んでいたら、男の人はついに折れた。これまでの色々な苦労が伺えるような深いため息を吐いた。

 

「じゃぁ、鬼は私!私が鬼をやります!」

 

 女の子は話し合いもせずに、勝手に役を決めてしまった。なんて横暴な女の子なのだろうか。男の人はもう半分聞き流すように返事だけをしている。

 

 って言うか、それって駆けっこじゃなくて、鬼ごっこじゃないのか?

 

 そして、女の子は自分のやりたいように、勝手に「ハイ!今から始め!」なんて言い出した。いきなり至近距離にいる男の人に手を伸ばす。

 

 ……なんて自由奔放で横暴なんだ。

 

「ええっ⁉︎ズルイよ〜」

 

 突然の鬼ごっこに男の人は女々しい声を上げながらも、軽い身のこなしで女の子の手をするりと避ける。足の軽やかな動きと動体視力が優れているようで、彼女の不意打ちが来ることが分かっていたかのようである。

 

 女の子は不意打ちを交わされると、少しムキになる。至近距離から男の人の体を触ろうと手を振るのだが、男の人はその彼女の手の振り全てを見透かしているのだ。全てを至近距離にいながら避け続けていた。セイバーはそんな二人に気づいていないようだったが、俺の目線はその二人、特に男の人に釘付けだった。

 

 不規則に無心で手を振る女の子の手に一回も触れてないのである。全部、ギリギリのところで上手く交わしている。しかも、めちゃくちゃ余裕そうな顔をしながら。

 

 女の子は顔を赤くするまで頑張って男の人に手を触れようと頑張って振るのだが、どうしても当たらない。そのせいか、いじけてしまった。

 

「もう!何で創慈に当たらないのですか⁉︎ズルイ!」

 

 いや、お前がズルいわッ‼︎と思わず心の中で俺はツッコミを入れてしまうほど、女の子の発言がボケていた。マジかって思うくらい、理不尽なことばっかり言っている。勝手に鬼ごっこを始めて、勝手に鬼を選んで、勝手に遊びを始めているのである。どう考えたってズルイのは女の子の方である。

 

 何とも理不尽な女の子は歯が立たないことを悟ると、頬をぷっくりとまん丸に膨らませて精一杯の怒りの表現をする。まるで、その男の人に自分の怒りを見せつけているかのようである。

 

 ちなみに、俺はそう言うタイプの女の子は好みではないが……。

 

 男の人は我儘な女の子が機嫌を損ねたのを見て、また息衝く。そして、男の人はやれやれと面倒くさそうに彼女の前に立ち、腕を広げた。

 

「はい。どうぞ」

 

 男の人が腕を広げると、女の子は待ってましたと言わんばかりに、男の人に肩タックルする。

 

「ふん!やっぱり、私、強い!そうでしょう、創慈?」

 

「うん。そうだね……」

 

 まるで男の人は女の子の質問を聞き流すかのように曖昧な返答しかしなかった。そんな二人を見ていた俺は凄く男の人に同情した。俺みたいな根っからのクソ野郎でさえも同情させるあの女の子が凄い。なんて、身勝手なんだろうか。

 

 女の子は男の人に曖昧な返事しかしてもらえず、またいじけた。

 

「もう!何なんですか⁉︎そんなに嫌なら、もう創慈と遊んであげませんから‼︎」

 

 女の子は男にそう言うと、また可愛らしく頬を膨らませてそっぽを向いた。そして、時折ちらちらと男の人の方を見てある返答を待っているかのようである。

 

 うっわ、めんどくせー。俺だったら、面倒くさくて、そこに置き去りにしていくわ。

 

 しかし、男の人はなんて優しいのだろうか、そんな女の子を無視せずに対応してあげた。

 

「ごめんね。ほら、帰ったら冷凍庫にあるガリガリさま(アイス)を二本食べていいから」

 

 まるで、お母さんが聞き分けの悪い子供をあやすかのように優しい口調で男の人はそう言うのだ。

 

 が、しかしおかしなことに気付かないだろうか?何故、こんな冬にアイス何だ?普通食べないだろ。

 

 そう思っていたのだが、何と女の子は男の人の言葉に満更でもない様子であり、ソワソワとしている。

 

「まぁ、それなら、ゆ、許してあげます……」

 

 いや、いいんかいッ‼︎この真冬にアイス食べんのかいッ‼︎

 

 思わず、道の向かい側の人たちのやり取りに俺は手をペシッと動かして全力でツッコミを入れる。すると、ずっと下を向いて俯いていたセイバーが俺の様子に気付いたらしい。

 

「どうしたんですか?ヨウ」

 

 俺よりも先を行くセイバーは振り返りながら俺にそう聞いた。さすがに向かい側の歩道にいる男女二人組にツッコミをしてるとも言えない。返答に困っていたら、セイバーは「変なヨウ」と言い残して、また歩き出す。

 

 俺はもう一度あの二人を見た。二人は温かい笑顔を互いに見せ合っている。女の子の笑顔が眩しく、それにつられて男の人も自然と明るいのだ。太陽と月のようである。

 

「いいなぁ」

 

 つい口から言葉が出た。俺は自分でも何でそんな言葉が出てきたのかが分からなかった。何が良いと思ったのか。

 

 俺がただ突っ立っていると、セイバーがまた俺の方を振り向いた。

 

「ヨウ〜、本当に先に行っちゃいますよ〜」

 

 彼女の白い髪が揺れて、西日を浴びる。綺麗な茜色の髪に見えた。

 

 セイバーと会ってから2週間ぐらい経つが、俺は未だにセイバーに全力の笑顔なんて見してあげれただろうか。心の底から嬉しさ全開の眩しすぎる笑顔を見せれただろうか。

 

 俺はセイバーに見せようと全力の笑顔をしてみた。

 

「何ですか?それ。何か、怖いですよ」

 

 彼女は完璧、ドン引きしながら俺を見る。俺はさっき彼女に笑顔を見せようとした自分を恨み、心底悔しく思った。

 

「ほら、ヨウ。行きましょう。まだ雪方さんに拒否されたことを根に持っているんですか〜?」

 

「ちげーよ」

 

 俺は自転車にまたがった。俺よりも前にいるセイバーを追い越す勢いで自転車を漕いだ。

 

「あっ、ズルい‼︎私も乗せて下さいよ」

 

「日本では自転車の二人乗りは許されてませーん!誰がお前なんか乗せるか。バーカ」

 

「バカとは何ですか⁉︎」

 

 セイバーが全力で自転車に乗っている俺を追いかけてくる。俺はそんなセイバーを見るように後ろを振り返った。その時、あの二人の姿が見えた。やっぱり、いい笑顔をしている。

 

 聖杯戦争なんてなくとも、眩しすぎるってくらいの笑顔を作ることはできるのかもしれない。俺はその実現を目にした。

 

 俺には出来るのだろうか。いや、しなければならない。セイバーの願いが俺の願いである以上、俺はセイバーを笑顔にしてやらなければならない。出来るか出来ないかの問題じゃないのだ。やらねばならない。

 

 俺は口籠るように呟いた。

 

「—————あの弓兵め、もうあのクソ野郎の言うことなんて信じるかっつーの。悪い嘘ばっかじゃねぇじゃねぇか。良い嘘までつくんじゃねぇよ。嘘つきめ」

 

 マスターにはサーヴァントの情報を見ただけで認知することができる。先日、俺はその方法をセイギから教えてもらった。すると、今まで見えていなかったサーヴァントの基本的な数値が目に見えた。今の所セイバーとアサシンの数値を俺は見ていた。だから、分かる。もう人か幽霊(サーヴァント)かなんて分かるのである。

 

 

 

 

 だけど、あの時、俺は自分の目を疑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 —————何故、あの女の子を見たとき、俺の脳裏に数値が浮かんだのだろうか。

 

 あの男がこの聖杯戦争を過去の舞台へと引きずり込んでいる。

 

 何がしたいんだ?お前は何者なんだ?

 アーチャー—————。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

『今宵、過去の全てを壊しにいく』

『俺が培ってきた恨みや苦しみ、悲しみ全てを受け入れよう』

『俺はしがない英雄。国を守るために戦い、愛する民を、家族を道ずれにした。くそったれな天命を全うした俺が、今また戦いの地に訪れる』

『敗北は許されない』

『勝て、勝て、勝て。勝たずして、何を掴める?掴めるのは死と、残してしまった者への遣る瀬無い悔しさのみだ』

『進め、進め、進め。俺の全てを賭してでも、俺は勝利を掴み取る』

『この時代に現界して奇跡を見たのだ。なら、俺はその奇跡に答えねばならん』

『これが最後の戦だ。悔いを残すな、この人生に。新しくできた俺の願いを叶えるために』

『我が名はアーチャー。剣士のサーヴァント—————』




さぁ、アーチャーの化けの皮が段々と剥がれつつあります。では、今回は前回のアーチャーを。

ベリサリウス

好きなもの・子供
嫌いなもの・大人

前回のアーチャーのサーヴァント。ある魔術師によって召喚される。弓を携えた少し不健康そうな目の下にくまのある男。

東ローマ帝国の超天才的な将軍。数々の戦を寡兵で持って勝利を収めてきたカリスマ。軍事についてはガチで凄すぎる。戦略とかなら世界史の五本の指に入るぐらい。だけど、なぜかあんまり有名じゃないのが玉にキズ。

物静かな男性。貧血みたいな感じで、常に目の下にクマがある。すごくいい人なのだが、自らをクズだと思い込み、自虐的、そして悲観的な性格。たまに錯乱状態に陥る。

生前の若い頃は優しい人柄で、非常に正義感に溢れ、人望があった人だった。しかし、地位が高くなり彼の天賦の才が発揮されてくると、人からの嫉妬や裏切り欲望に直に触れてしまう。そのため、彼は欲まみれな人間に絶望し、この世の全てに絶望した。

聖杯への望みはローマの人々に認められること。


寡兵を持って勝利を収めん(アド・ミーニンムン・ビンチェレ)』ランクC+・対人〜大軍宝具・レンジ100
アーチャーの生前の戦術が宝具となったもの。
この宝具は弓であり、矢を高速で二回射る。それはサーヴァントにもわからないほどの高速であり、普通のサーヴァントなら一回射ったようにしか見えない。最初に射った矢は誰でも視認することが出来るような速さであり、矢にしてみれば遅い。しかし、これこそがこの宝具の最大の強みである。二回目に射った矢は威力こそ落ちるが、敵の死角から現れるのてある。二度目の矢は自由自在に空を切ることができる。そのため、一度目の矢を囮だと分からず、二度目の矢を受けてしまう。また、この矢は数を少なくすれば少なくするほど、威力が上がる。しかし、一度しかこの技は通用しない。

我は勝利のための道具である(ゼラートゥセーストゥ・ディグラーチア)』ランクA・対城宝具・レンジ100
アーチャーが生前、戦いに勝利した時に王から無視された逸話と、不必要になった時に目玉をくり抜かれた二つの逸話が混合した宝具。
宝具と言うより、技の名。彼が自らの目を一つ犠牲にすることによって発動する。目を犠牲にすることにより、敵サーヴァントを絶対に確実にどんなことがあっても射ることができるという技。それが例え、どんなに硬いダイヤモンドの壁があっても、アイアスの盾が100枚重なろうとも絶対に敵を射ることができる。しかし、部位は決まっているわけではないので、もしかしたら髪の毛かもしれない。
アーチャーにとって、目とは非常に大切なものであり一つ失うだけでも宝具一つ失うことに等しい。だからこそ、目には大量の魔力が込められている。その目を射る矢で潰すことにより、その矢に大量の魔力が注ぎ込まれ、相手の体に当たるとその矢は爆発を起こす。言わば、『壊れた幻想(ブロークンファンタズム)』の応用。その単純な爆発がこの宝具を対城宝具にしているので、チョー強い。
あまりにもリスクが大きすぎて、しかも賭けのような攻撃なのでまず使わない。最終兵器であり、切り札。

アーチャーが言いそうなこと

「何故だ⁉︎何故、私はそんなにも阻害されねばならない?私が悪いことをしたか?私が生きてはならないか?ただ、私は愛する市民を、王を、ローマを守ろうとしただけではないか‼︎絶望しかない!この世は絶望の塊だ‼︎人の心は欲で汚れ、金に女に名誉に取り憑かれている!嫉妬ばかりの人なんて、絶望の塊でしかない‼︎私はただ愛に生きる武人として生きてはダメなのか?人は何故醜いのだ……」

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