『ベストプレイス』   作:victory

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今回が初投稿です。
拙いながらも頑張って取り組みます!

やはり俺の青春ラブコメは間違っている。
原作は読んでいますが、初のssなのでなんかキャラ違うぞみたいな指摘があれば是非お願いします。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです



~日常と小さな変化~
そうして一色いろはは口火をきった


「せ~んぱい、今日も一人寂しくぼっち飯ですか~?」

 

今日も今日とてベストプレイスにて一人昼食をとっていると亜麻色の髪を揺らしあざとさmaxの猫なで声で声を掛けてきたのは総武高校生徒会長の一色いろはである。

 

一色はここ数日俺のベストプレイスに何故か短時間ではあるがよく出没するようになった。

 

クラスで居場所のない俺が誰に迷惑を掛ける事もなくぼっちらしく振る舞えるぼっちによるぼっちのための安息の地、いわば縄張りに足を踏み入れるとは・・・

俺がカバなら怒り狂って突撃して撃退されるまである。いや、撃退されちゃうのかよ・・・

ちなみにカバってのは見た目に反してかなり獰猛らしい。これ豆知識な。

 

 

「は?寂しくなんかねぇし。ぼっちマスターの俺を舐めるなよ?なんなら俺位になるとぼっち飯を楽しめるまである」

 

と一色にやりかえすと

 

「ぼっちマスターって何言ってるんですか、先輩」

 

と一色が心底呆れた顔をしながら

『はぁ・・・なんか変な事言っちゃてるぜ、こいつ』と言わんばかりの低い声を出してきた。

 

どうでもいいが、凄くムカつくなその反応・・・

まぁ、いいんだけどね・・・

その手の反応慣れてるからいいんだけどさ・・・

 

 

「心の持ちようだな。ぼっちである自分を誇れるかどうか。受け入れられるか、ぼっちを楽しめるかどうか。そこがぼっちマスターとその他多数のぼっちとの違いだな」

 

「へぇ~・・・まぁ、先輩のぼっち論はどうでもいいんですけどね~」

 

俺のぼっち論を聞き流す様子の一色。

 

まぁ、いろはすったら!!失礼な娘!

なんて思いながら飯をパクついていると一色は何やら『・・・・先輩しか・・・・・・』『・・・もう・・・』等と顔を俯かせ何やら一人呟いている。

 

 

何故だろうか・・・嫌な予感がする・・・

今までの経験上俺の嫌な予感はよくあたる。希望や願望の類は当たらないのにな・・・

そんなのってないよ!あんまりだよ・・・

 

 

何やら嫌な予感がするなと思いつつ飯を食い終わり一色が何か言い出す前にこの場から離れようとするが、少し遅かったようだ。一色いろははとんでもない事を言い放った。

 

「先輩、明日から私もお昼ご一緒してもいいですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なん・・・だと?」

 

一色いろはの予期せぬ発言に思わず死神になった高校生が言いそうな反応しかできなかった。

 

一色はなんと言った?

『先輩、明日から私もお昼ご一緒してもいいですか?』

だったな

 

一色がベストプレイスで俺と飯を食う・・・うん

、訳がわからん。そもそも一人で飯を食うからぼっち飯であって二人で食うとぼっち飯でなくなる。昼食はぼっち飯と決めてる俺の信条と掛け離れてしまう。

なに?朝と夜はぼっち飯じゃないのかだって?

それはアレだろ小町と食うからに決まってるからだろ。言わせんな恥ずかしい。あと、戸塚も可だな。いや、戸塚となら朝昼夜問わずいつでもウェルカムだ。なんならvip待遇でお出迎えしちゃうね。むしろ戸塚を食べたいまで・・・いやそこまでではないな。

                       

等と現実逃避をするために考えていると一色は何故か俺を哀れむような眼で見ていた。

 

「なんだよ・・・」

その顔腹立つな

「先輩・・・腐っているのは眼と性格だけだと思っていたのに・・・まさか耳まで腐っていただなんて・・・残念です。いや、ほんと残念です。」

 

「おい、その発言もお前の眼も限りなく俺を傷つけているからな。残念残念って大事な事だから二回言ったの?そんなに残念な子なの、俺?あと腐ったような眼であって実際に腐っている訳ではないからな。それと耳は良いほうなんだぞ」

 

ぼっちは聴力は良い奴が多い。一人でいる事が多いし人混みを避けるからな。いや、むしろ引きこもるまである。そんな誇り高きぼっち達は無駄にデカイ声で話すリア充(笑)やスイーツ(笑)やらや騒音、雑音と掛け離れた生活を送っているからな(ソースは俺)。むしろ耳が良過ぎて『ヒキタニが何かニヤニヤしてるし・・・キモい』等と聞きたくもない話まで聞こえちゃうくらいだ・・・ヒキタニって誰だよ・・・俺、本読んでただけだぞ・・・ニヤニヤしてたか?してもいいだろ・・・いや、ダメか?

 

「性格が腐っているのは否定しないんですね・・・まぁ、先輩らしいといえば先輩らしいんですけどね。

とにかく!私は先輩とお昼ご一緒したいんです~」

 

と可愛いらしい、だがあざとさ満点の猫なで声で返してくる一色。

 

「え、やだよ」

 

「可愛い後輩のお願いを当たり前のように断らないでください!」

ぷく~と一色は不満げに口を尖らせる。

相変わらずあざとい後輩である。

 

「あのな、一色・・・ぼっち飯ってのは一人で食べるからぼっち飯であって誰かと食べるとそれはぼっち飯じゃなくなるだろ?」

 

「はぁ・・・その理屈は分からなくもないですが・・・そんなどうしようもない理屈で私のお願いが即否定されるのはイラッときますね。イラッと。そもそも先輩はなんでぼっち飯にこだわるんですか?」

 

・・・そういえばなんでだろうな

気付けばぼっち飯をしているのが当たり前の様になっていた。幼稚園の頃からぼっち飯だったからな・・

幼き時から自分だけの時間を大切にするなんて俺って偉いな

 

 

「ぼっちだからな」

 

「先輩がぼっちなのは知ってますよ」

と当たり前のようにいう一色。

 

いや、確かに俺はぼっちだよ?

ぼっちだけど・・・他人から『お前ってぼっちだな』って言われるとなんか不快だな・・・なんなんだろうなそういうのって

 

 

 

「・・・どうでもいいが、自分で可愛い可愛い連呼するな」

 

あざといから

 

「可愛い可愛い言うなって・・・はっ!お前が可愛いのはわかってるって事が言いたいんですか!?そうなんですか!いや、嬉しいですけど・・・先輩にそう言われると何故かムズムズするのでこの気持ちに整理がつくまでは勘弁してください!あと少しで受け入れられそうなんですが今すぐには無理です!ごめんなさい!」

 

と手をぶんぶん振りまくし立てるように言いながらハァハァと呼吸を落ち着かせる一色。

 

雪ノ下程ではないがこいつも長文多いな・・・  

長文流行ってんの?ぼっちはいつでもマイペース。だから流行とか分からない

 

 「・・・誰もそんな事は言ってないぞ」

 

どういう思考の末そういう解釈になったのかは甚だ疑問だがもういいや・・・

あとこいつに勝手にフラれるの何回目だろうな?

101回目はプロポーズなの?いや、違うか                                                                                                

 

というか話が進んでない上にもうすぐ貴重な昼休みが終わってしまう。早く話を終わらせるためにも俺は『以前から抱いていた疑問』も含め一色に問い掛ける

 

「一色、何故俺と昼を過ごす必要がある?」 

 

続く




今回はここまでです。
初投稿で色々と緊張しました。

指摘や感想等があれば是非ともお願いします。

次回の投稿は日曜を予定しています

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