やはり俺の社会人生活も間違っている。 作:若輩者のTakko
ちょっと俺ガイル最新刊(11)見て奮起しました。
あー面白かった(営業かな?ww)
土曜日の疲れを日曜日で癒したため、気づいたら週の始まりがやってきた。
わが天敵の月曜日である。擬人化したらさぞ嫌われ者だろう。
嫌われ者同志仲良くなれるんじゃね?と思ったりもするが、
俺のほうから願い下げである。
朝起きると一通のメール、時刻を見ると日曜の夜届いたものだった。
いろは【昨日は楽しかったです。またお願いしますね!P.S.月曜日一緒に行きましょう。】
今さらながら返信をする。
八幡【今メール気づいたわ。今家でるとこ。】
今までなら無視なりして家を出ていたところだが、
俺も一色に真正面からぶつかることを誓った身。
とことん付き合ってやることにした。
たぶん逃げようにも逃げれないしな。小町と一色の情報網が最近強すぎるから…。
いろは【私は家でたとこです~。すぐ行きますね。】
仕方ないから待つか。
待つこと二分、せんぱ~いという声が聞こえたので玄関の戸を開ける。
うすっ、と挨拶をしてから行くかと歩き始める。
いろは「ちゃんとストラップつけてますか~?」
八幡「まぁつけてるよ、後が怖いしな。」
ホント怖い。日曜日外そうとしたら小町に怒られた。
一色といろいろ話をしていたら一色の降りる駅に着いて俺一人になる。
一人になると、お得意の一人思考モードに入る。
ふと、一色は俺のどこを好きになったのか気になった。
聞き出すとか恥ずかしい真似はしたくないが、そのうち理由を知りたいと思う。
いろは「次の土曜日はどこに行くんですか~」
八幡「まだ決めてない。行きたいところないのか?」
いろは「動物園とか?」
ほーん、こいつ動物好きなのか?それとも動物好きな自分かわいいアピール?どっちでもいいけどね。
なら次の土曜日は動物園で決定だな。
八幡「じゃあ動物園行くか。」
いろは「そうしましょー!でも、残り二回はちゃんと先輩が考えてくださいね!」
どうやら残りの日の計画を丸投げしようと考えていた俺は甘かったようだ。残念。
まあ残り半分はしっかりと自分で考えよう。
こんなことを考えていると駅までの時間はあっという間で、間もなく会社。
一色とも別れ、より一層これから働くのか…というネガティブ思考になる。
こうして迎えた月曜の会社は仕事で少しやらかして、先輩に迷惑をかけてしまうのであった。
***
早いもので金曜夜
いつもと変わらない日常も意識的に感じれば日々違うものになる。
一色と家を出るのが当たり前になった最近は特にそう思う。
最近の俺はどうかしている。こんな些細なことを考えるようになるとは…。
そういえば動物園はどこがいいのだろう。
サファリパークとズーラシアしか思い浮かばない。
まぁサファリパークはライオンが近いし怖いからやめよう。
そうと決まれば連絡だな。
八幡【明日、ズーラシア行くことにした。時間は任せる】
いろは【じゃあ10時に来てください】
俺が行くのか…。まぁそうなるか。
了解 とだけ書いたメールを送ると思い出したように仕事の疲れが出てきて、知らぬ間に眠りこけていた。
***
起きると時間は9時半を回っていた。
うお…寝坊直前じゃねぇか。
急いで起き上がり身支度を整える。
用意がいいことに小町は俺の着る服をすでに用意してくれていたらしくソファーの上に置かれていた。
心の中で妹に管理される自分自信に苦笑いしつつ一色の家へと向かった。
チャイムを鳴らすとバタバタという音が聞こえる。
いろは「ちょっちょちょちょっと待ってください!今起きました!」
すごい焦り具合だ。まぁ待ってと言われたら待つしかなかろう。
いろは「上がっててください」
うす、と玄関に上がる。
40分ほど待ってようやく一色の身支度は終わったようだ。
俺なんて15分で終わったというのに女子は時間がかかるもんだなぁ。
いろは「ホントすいません、昨日残業で帰宅が遅かったので…」
八幡「別にいいよ、なんなら寝ててもらってもよかったくらいだ。」
いろは「先輩らしいなあ」
妙な納得をされたが、じゃあ寝ますとは、ならないらしく動物園に行くことになった。
***
非常に暑い。それは動物たちも同じなのか
動物たちは水を飲んでいる。
キリンは長い脚を広げ首を下げ水を口に、
ゾウは鼻を使い口に水を運んでいる。
俺はと言えば自販で売っていた、いろはすを飲んでいる。
別に一色がいるからとかじゃない。ほんとだよ。
いろはすとか、ヴォルビックとかアルプスとかいっぱいあったけど
ペットボトルが一番軽そうだからな!
とかどうでもいいことを考えていたのだが、一色がどうもボーっとしているのに気付いた。
八幡「「お前、大丈夫か?」
いろは「先輩~暑いです~」
こいつテンション落ちてるな…。
まぁ俺も人の事は言えない。
こんな暑いとか知ってたら、絶対外なんて出ていない。
普通にカフェとかゲーセンとかで良かった。
一色がどう思うが知らないけど…。
八幡「水買ってくるか?」
いろは「もうむりです…その水ください」
八幡「いや、だから買ってくるって」
ゴクゴク…。
またやられたorz
八幡「お前なぁ…まあいいけどさ」
へへ~んと辛いなりにドヤ顔をしてる一色を見てどうでもよくなった。
それに水を買う金が節約できたと思えば納得も…できねぇな。
最近一色に慣れてきた感がある。これが共有した時間がなせる技なのか。
少し歩くとエサやりが可能なコーナーがあった。
別にやりたいとか思ったわけじゃないが、せっかく来たのだからそれらしい事をしてみようと一色に声をかける。
八幡「うさぎに人参あげれるみたいだけどやるか?」
いろは「…先輩そういうことやろうっていう人でしたっけ?もちろんやりますけど!」
確かに今までの俺なら言われるまでやらなかっただろう。
少なからずとも俺は一色に影響されているのだと実感する。
いそいそとウサギにスティック人参をあげている一色は何か合っていて微笑ましくなる。
いろは「先輩もやりますか?ウサギかわいいですよ」
八幡「まぁかわいいな、戸塚が言うくらいだしな。だが、やらん」
いろは「えー、でも人参結構あるじゃないですか~?手分けしないと無くなりませんよ。」
一色の手元を見るとスティック人参は7本ほどあった。けど別になくならないって程じゃ無いよなぁ…。
面倒とかそういう思考ももちろんあるし、手が汚れるとかウサギに噛まれないかとかって考える自分がいる。
でもそんなことより、戸塚が好きな動物に嫌われたらと考えるとなぁ…。
浅い思考に耽っていると、ほら先輩、と人参を半分俺に渡してきた。
受け取ってしまったのでもういいかと、うさぎに人参を与える。
もしゃもしゃという可愛い表現がいいのだろうがコレ‥‥ボリボリいってますねー。
5分ほどかけて人参を与え終わった俺と一色は、時刻が昼頃になったことを確認し、
手を洗ってから、フードコートに足を運ぶのであった。