やはり俺の社会人生活も間違っている。   作:若輩者のTakko

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ストックなくなったんですけど、約束初日までは書き切ろうと奮起したら出来ました!

このあと少し間隔があくと思いますがよろしくお願いします。


約束初日~part2~

さぁさぁ始まりましたイルカショー。

 

今回パフォーマンスを見せてくれるのはこのイルカたち!

 

そんなアナウンスが流れイルカたちが宙を舞う。

 

大きな水しぶきを上げその水滴は見物者の前方に容赦なくかかる。

 

八幡「スゲー濡れてるじゃん。前のほう、あれ大丈夫なのか?」

 

いろは「まぁ前方は濡れるのでご注意とか書いてありますし、許容範囲なんじゃないですかね?」

 

濡れるのを許容できるとかすごいな。俺そんなん無理だわ。

 

後ろ方にいて眺めるどころか人が集まりそうなとこには行かないまである。

 

というか水族館すら来ない。

 

まぁたまにはいいかもな。久しぶりに来ると案外楽しい。

 

あの魚ぼっちだな、とかあの魚偉そうだなとか。

 

魚世界でも社会構図…カーストの差があるのかなぁなんて考えていると面白みがある。

 

今見ているイルカは魚類ではなく哺乳類のたぐいだ。より一層人間に近い仲間意識があるだろう。

 

それにしてもこのイルカたち頭いいな。

 

ハンド合図だけで意図を把握し芸をやってのけるとは…。

 

俺ハンド合図どころか話しても分かり合えないんだけど…。

 

イルカショーは40分の間行われた。

 

後半はオットセイのショーだけどな。

 

その間の一色はというと「ほえー」とか「すごいですねー」とか

 

興味あるのか無いのか、わからない声音で感想を言っている。

 

その度に「そうだなー」なんて相槌をうっている。

 

イルカショーも終わると時間は2時。

 

腹減ったな…なんか食うか。

 

八幡「腹減らないか?なんか向こうのほうにあるっぽいんだが、」

 

いろは「そうですねー。ちょっとお腹すいてきましたね。ハンバーガありますよ、あそこに、ほら」

 

ハンバーガー食べたいのかな?

 

八幡「OK、買ってくるから待っちょれ」

 

まっちょれってなんだし…。という小言が聞こえたがスルーしておこう。

 

イルカショーの間ずっと後ろの座席で座ってたので足が鈍い。

 

かと言って日向に長居するのは俺の嫌う状況なので早足で歩く。

 

スタスタスタ 

 

いろは「置いてかないでくださいよ~」

 

日向に出たくないだろ?と、言おうとしたが一色は一人で待つことのほうが嫌いそうだな。

 

なんて納得をして言う言葉を変えた。なぜって…?こいつ、どさくさに紛れてくっついてくるんだもん!

 

八幡「おい…くっつくな…暑い」

 

いろは「そうですね~暑いですね~」

 

八幡「なら」

 

いろは「でも、離しませんよ!」

 

なら、離れろよと言いたかったが遮られる。

 

露骨なアピールが結構くる。主に精神的に(悪い意味でもいい意味でも)

 

つーか、胸当たってるんだけど…

 

ちょっと顔を仰け反らせ困ったようにしていると

 

一色がクスクス笑い始める。

 

いろは「先輩きょどりすぎです、キモイです(笑)」

 

いや、だってこういうの慣れてないもん・・・・仕方ないじゃないか!

 

一般男子ならきっと同じ反応をしてくれるに違いない。

 

つーかコイツ結構俺をキモイですとか言ってるけどホントに好きなの?

 

暑さと照れくささでまともな反論が思いつかない。

 

八幡「悪かったな…」

 

それだけ言ってハンバーガーを購入する。

 

ほい、と一色に渡すと、どもどもーと、受け取る。

 

一色が口にしたのを見て俺ももしゃもしゃと食べていると一色がソフトクリーム売店を見る。

 

いろは「あそこにソフトクリームがありますよ」

 

そうだな…だからなんだ?と言いたいがまぁ食べましょうってことなんだろう。

 

暑いしちょうどいい。

 

これを食べたら買ってくるか。

 

八幡「これ食べ終わったらな」

 

一色はそれを聞くと満足そうに頷いて、何食べようかなーと悩んでいる。

 

ストロベリーもいいけど期間限定ピーチ味もいいなぁ、と。

 

そこで何か思いついたようにワザとらしく「ピコーン!」なんて言っている。

 

何を思いついたんでしょうか‥。

 

いろは「私ピーチ買うので先輩ストロベリーにしてください!!」

 

う~ん?これ未来が予想できますね…。分け合いましょうとかいうんでそ?却下だ!

 

というか、ミックスできるじゃねぇか…。

 

八幡「ミックスできるぞ、イチゴと桃」

 

そう提案を出すと一色からチッっという舌打ちが聞こえた。

 

残念だったな一色!フハハハ!

 

ラスボスバリの高笑いを心の中でしていると一色は魔王バリの笑顔をしていた。

 

いろは「あ、オレンジも食べたいです!先輩オレンジ買ってください!」

 

追加だと…。単純すぎてその方法を考えてなかったぜ…。

 

つーか俺従う必要なくない?

 

八幡「俺抹茶食べたいんだけど。」

 

いろは「じゃぁ抹茶とオレンジのミックスですね」

 

やめろ!その組み合わせはないだろ!まじやめれ!

 

八幡「そんなミックス食わねぇよ…」

 

心底嫌そうな顔をして結局オレンジを買うことにした。

 

注文したソフトクリームを持ってベンチに座る。

 

一色は少し口にした後オレンジくださいと、俺の食いかけの部分をはむっと食べる。

 

ねぇ、もうちょっと食い終わってからにして欲しかったんだけど!

 

そしたら全部渡すなりして対処できたのに‥‥。

 

いろは「せんぱいもどーぞ」

 

えっと・・・。

 

動揺しすぎたせいか即答でいらないと答えられなかった。

 

その隙を突いたかのごとく一色は追い打ちをかける。

 

いろは「早く食べてください、とけちゃいますよ~」

 

ええい、こうなったら知らんぞ!パクッ!

 

恥ずかしさを紛らわすために急いで自分の分のソフトクリームも口に運ぶ。

 

キーン。

 

ぐおおおお、頭が-…

 

いろは「せんぱいって馬鹿ですよね…」

 

返す言葉もありません…。

 

そうしてソフトクリームを食べ終わる頃には3時を少し回っていて、

 

お土産コーナーに行こうという話になった。

 

少し歩くとお土産店があり中に入ると、イルカやシャチのぬいぐるみが陳列されている。

 

お菓子のお土産や、ストラップも売られている。

 

いろは「これかわいいですねー」

 

一色はピンク色のシャチのぬいぐるみを手に取る。

 

なぜピンク…。シャチに色違いとかいたっけ?ポケモン?

 

特に何かお土産を買う気があったわけじゃないが、小町になんか買ってやるかと、ストラップコーナーに向かう。

 

イルカのストラップやカワウソのストラップなど水族館らしいものが結構あった。

 

八幡「何がいいかな~」

 

いろは「小町ちゃんのですか?」

 

八幡「まぁな」

 

これとかどうですかー!と金運UP効果があると書かれた金色のイルカのストラップを持ってきた。

 

コイツほんと金好きだな…。

 

まぁ正直なところ小町に金色ってなんか似合わない気がする。

 

あいつには緑が似合うイメージ。

 

緑のイルカいないかなぁ‥いた!

 

友情運UPと書かれた緑のイルカのストラップ。これでいいか!

 

八幡「お前は何か買うの?」

 

いろは「私はもう買いましたよ~?」

 

え、早いなコイツいつの間に…。

 

そうしてそれぞれのお土産を購入し店を出るとあとは一日が終わったような雰囲気が流れ始めた。

 

八幡「そろそろ帰るか…」

 

いろは「はい先輩お土産です!」

 

はぁ?と思い、一色を見ると黒のシャチのストラップを差し出してくる。

 

まぁ俺のために買ってくれたというのなら貰っておこう。

 

いろは「携帯とかに着けてください!今!」

 

八幡「えー、あとででいいじゃんめんどくさい。」

 

いろは「じゃぁ携帯かしてください私がつけます。」

 

それならいいか‥‥。

 

ほいと携帯を渡すと一色は器用な手つきでシャチのストラップを携帯につける。

 

結構携帯にあっていていい感じだ。一色にしてはセンスがいいな。

 

八幡「ありがとな」

 

いろは「おそろいですねー!」

 

見ると一色の携帯にはピンク色のシャチのストラップがついている。

 

ほーん。取り外すか…。

 

ごそごそ携帯をいじると一色の魔眼が俺を射抜く。

 

か…体が動かない!これは石化か!?

 

いろは「外したらだめですよ?」

 

すっごい笑顔でなおかつ威圧感を持ったセリフだ。いろはちゃん怖いよぉぉ。

 

八幡「分かった…大人しくつけとくよ。」

 

ペアストラップか…恥ずかしいなぁ。

 

そんなことを考えながらも、嬉しそうな一色を見ると悪くない気もした。

 

さーて帰るか。

 

こうして比企谷八幡の約束初日は終わりを迎える。

 

 




次回は平日+二日目序盤になると思うよ!

感想お待ちしてます!
いろはかわいい!

P.S.調整平均ってなんですか?

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