やはり俺の社会人生活も間違っている。   作:若輩者のTakko

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頑張るぞー


比企谷は案外真面目に計画を立てる。

憂鬱な月曜日が始まった。いや、正直に言うと土日以外すべて憂鬱。

 

そしてこれからの一カ月間の土曜日はもっと憂鬱。

 

うへぇ・・・。

 

仕事先のミスは少なくなり、今ではそれなりに戦力として扱われている。

 

上司同士の会話でも名前が上がることがあるらしい。

 

でもね。俺を見ると会社内の人は「だれ?」みたいな顔するんだよな。

 

そういう顔するやつはわかりやすいので自ら比企谷ですって名乗る。

 

気回しもできて仕事もできるとか俺すごくない?すごくないか。

 

もうちょっと存在感アピールしたほうが今後のためになるんじゃないかと思うが、

 

葉山隼人のようになりたいとは決して思わない。

 

あいつの生き方かなり疲れそうだしな…。

 

なんて脳内で考えながら仕事していると先輩からお呼びがかかった。

 

先輩「君の業績は随分良くてね、この資格を取ってきてほしいんだ。そうすれば仕事の範囲も増えるし昇給もあるんだけどどうかな?」

 

仕事の範囲増えるのか…。というより資格か…。

 

八幡「資格…ですか?どういったものですか?」

 

先輩「国家試験だよ、これがないと仕事できないところとかあるんだ」

 

なるほどねぇ。資格がないとつけない仕事とか工事現場じゃないんだからさ…。

 

まぁ国の仕事など任されるところはそういった資格でもって実力、あるいは信頼を得なければいけないのだろう。

 

八幡「構わないですよ。これとこれとればいいんですか?」

 

先輩「そうそう。でも期日は特に指定されてないから知識がつき次第受けてもらう感じかな」

 

無期限かあ。こう聞くと喜ぶ人もいるだろうが俺は逆に不安だ。

 

まだいいや。今度やろう。そういって気づいたときには一年たっていて催促されたときに何もしてませんでした。なんてことになりそうで…。

 

こおれは自分で期限を決めてきっちりやったほうがよいだろう。

 

八幡「半年以内に取ります」

 

先輩「了解。じゃぁ仕事戻っていいよ」

 

半年宣言をして自分に追い込みをかけた。

 

よし頑張るか!

 

あとは自分のタスクをこなして帰宅。

 

この生活の繰り返しで平日は無事終わり、その間に資格勉強も結構はかどっている。

 

具体的な数字で言うと一日1時間を毎日続けている。俺偉いわー。

 

さて問題は明日の土曜日である。

 

ここまで来たらもう逃げられまい。

 

一色から連絡が来てないということはつまり俺から予定を送れということだろう。

 

午後からでいいかな?ダメだよね。(泣

 

前回の待ち合わせは10時に先輩の家に行きますってことだったから、(結果として破ったが)

 

逆に10時に一色の家に行くのが礼儀だろう。

 

当日に予定を送るのは急だし今日送るのが妥当か。

 

八幡【明日な、10時にそっち迎えに行くってことでいいか?】

 

簡素な文だが特に問題はないよな。

 

まだ時間も午後7時を少し回ったくらいなので返信を待つ。

 

5分ほどたってメールの着信音が部屋に響いた。

 

いろは【家まで迎えに来てくれるんですか?了解です!もちろんどこ行くかは決めてますよね?】

 

どこ行くか…。これ疑問形だけど「用意しとけよ」っていう命令だよね。

 

はて、女性はどこに連れて行ってもらうのが嬉しいんだろうか…。

 

映画館?カラオケ?ボーリング?ひとつづつ考えていく。

 

映画館はあれだ。二人の趣味が合わないとつまらない。見たくもない映画見るとか拷問。

 

きっと一色の見たいものを見ることになるからな…。恋愛とかだろうが…俺には興味ない。

 

カラオケはあれだ。二人きりの密室空間で歌を披露しなきゃならないとか拷問。

 

きっと恥ずかしさのあまりドリンクバーばっか利用し一色に怒られる。

 

ボーリングはどうだろう?結構いいんじゃないだろうか?

 

映画とかカラオケとかよりアレンジした感出るし。

 

そうだ小町に聞くか

 

八幡「なぁ小町、一色との約束なんだが、どこに連れていくのがいいとおもう?」

 

小町「さぁ?一色さんの好み分からないし。でも女性全般で言うなら遊園地とか水族館とかじゃないかなぁ?」

 

八幡「そうか」

 

水族館と遊園地か…どっちも俺の中の候補に上がらなかったやつだな。参考になる。

 

遊園地は人が多いから除外するとして水族館はどうだろう。

 

静かな雰囲気で見る魚。アクティブなイルカショー。水族館ランチ。結構いいじゃないだろうか。

 

水族館にするか…。

 

鴨川シーワー〇ドでいいかな。いいよね!イルカショーあるし!

 

ちなみにシャチが有名なのは知る人ぞ知る事実である。

 

さっそくメールで連絡。

 

八幡【水族館にしようと思ってる。いやなら考えろ】

 

いろは【水族館ですか?ロマンチックで結構いいと思います!小町ちゃんのアイディアですね?】

 

こいつまじで鋭いな。

 

八幡【まぁ‥それなりに考えてたんだけどな、わからんから聞いてみた】

 

いろは【まぁ4回もあるんですしそのうち先輩の案でエスコートしてくれればいいですよ!】

 

そうだ…4回もあるんだよなぁ…。毎回考えるのとか苦痛すぎる…。

 

まぁそれはまた来週考えればいいかな。

 

とりあえず明日はどうあっても疲れそうだし今のうちに体力回復しておくか。

 

八幡【まぁそのうちな。じゃぁ俺は寝るからお休み】

 

いろは【おやすみです。】

 

くあぁぁという大きなあくびをして布団に転がる。

 

こうして比企谷八幡の金曜日は終わる。

 

 

 




早いものでもう10話ですね。
昨日投稿し始めてお気に入りも結構してもらっている感じでうれしいです。

投稿ペースは落ち始めるかなぁ…

そろそろ一色とのデート(?)です!

次話をお楽しみに!

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