東方人狼行軍   作:BATTU

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「ねぇねぇうp主、今後キャラ追加あるー?」

HELLSINGのキャラは無理かなぁ



40話

 

 

「・・・」スッ

 

 

ふとして目が覚めた。体はあの川にいた時より重さを感じ、座って眠っていたのにいつの間にか横になって布団の中に居た

 

天井が見える

しかし、見覚えのある天井とは違う。此処は博麗神社ではないようだ

 

体を起こし、ボーッとする脳を徐々に覚醒させ意識をはっきりさせながら布団から立ち上がり襖を開けて外に出ようとした

 

 

「ほれほれ、鈴仙こっちだよー、って危ないな!アンタいきなり出てくんじゃないよ・・・あれ?アンタちょっと前に運ばれて来た・・・」

 

「待ちなさいてゐ!今日という今日は許さ、きゃあ!」

 

「・・・ッ」ガシッ

 

 

いきなり耳を生やした小さい子供が通りかかったり、今度は女性が倒れて来たから支えてやった

 

 

ヒュン!

 

 

「あ」

 

「・・・ッ」ゴッ! ベチャ!!

 

 

次に来たのは早く飛んでくる球体の様な何か

すぐに反応は出来たため、手で掴み取ろうとしたが体が思い通りに動けず手を避けて、球体は額に直撃

 

直撃と同時に球体が割れた様な音と共に顔中にぬめりのある液体が付着した

 

一瞬、時でも止まったかのように静寂が訪れ少ししてから顔に付着した液体を手で拭って見てみると透明と黄色が混ざりあっている様な感じ

 

これはどうやら卵のようだ

 

 

「あーあ、せっかくの鈴仙への罠が台無しだ〜」

 

「てゐ!あんたわ〜!だ、大丈夫ですか!?」

 

「鈴仙、てゐ。騒々しかったけど何があったの?患者の様子はどうだった・・・」

 

「「あっ」」

 

 

更に数人現れ、場はまた静かになる

青と赤が合わさった服装の見知らぬ女性の後には見慣れた者たちも一緒にいた

 

霊夢、霊香、シュレディンガー、そして八雲紫の式である藍にその式の橙

 

場はまた静まり返ってから妙に温度が低くなっていく様な感覚がする。とりあえず誰でもいいから今欲しい物を言った

 

 

「・・・タオルをくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

診察室

 

「・・・ふむ、心身共々異常は無いけど様子を見たいからもう1日此処に入院して何も無ければ明日には無事退院よ」

 

「・・・」コクッ

 

 

先程現れた3人目の見知らぬ女に診察され、一応の問題無しの結果を言い渡された

 

彼女は八意永琳

影狼が住処にしている迷いの竹林の奥に存在する永遠亭に住まう医者だ

 

 

「それにしても目覚めてから災難だったわね。2人には私からよーく言っておくから許してあげてね・・・と言っても、もう酷い目にあってるのでしょうけど」

 

 

苦笑いをしながら朝の出来事を話す永琳

 

あの後、藍からハンカチ程度の布で顔を拭かれ、耳を生やした子供と女は霊夢と悪ノリでついて行ったシュレディンガーに連れ去られ、シュレディンガーを止めに橙も向っていった。1人は関係無い様に思えるが

 

診察室から出た後、待っていた霊香が話し掛けてきた

 

 

「どうだった永琳?」

 

「問題は無かったわ。後1日だけ様子を見てそれでも何も無ければ晴れて退院出来るわ」

 

「そうか。とりあえず無事でなによりだ」

 

「・・・霊香」

 

「おっと。お前に関しての事は退院して家に帰ってからだ、それまではゆっくり休め」

 

「・・・」コクッ

 

 

とりあえず、霊香の言うとおりにし俺はまた先程の部屋に案内されて布団の上で横になった

話によれば、此処に連れてこられてから既に2日、3日は眠っていたようだ。その性で体に訛りが生じて先程の卵の飛来時に反応は出来ても体はついてこれなかった

 

まぁ、明日までに何も問題が見つから無ければ退院出来る。その後にまた鍛錬をしながら整えればいい

 

 

「失礼しまーす」

 

「・・・霊夢か」

 

「うん。どう、具合とか?」

 

「・・・特に・・・悪くはない」

 

「そうなんだ、良かった」

 

「・・・」

 

「・・・」ソワソワ

 

 

特に話す事も無くなってしまい、互いに黙ったままになってしまった

霊夢は何か言いたそうではあるが躊躇っているようにソワソワしている

 

 

「・・・霊夢・・・あの女、西行妖はどうなった?」

 

「え、あぁ・・・西行妖は封印したわ。ちなみに西行妖は後にあった大きな桜が本体で亡霊の方は乗っ取られてただけなの。あの西行妖はとても危険な存在であの白玉楼の主、西行寺幽々子が自らの亡骸を使って封印したんだけどその時に生前の記憶を全て失ったの、西行妖の事だけを除いて。何を思って封印を解こうとしたかは分からないけどね」

 

「・・・」

 

 

結局、あの女が異変を起こした事には変わりはなかったが予想範囲外だったイレギュラーが起こったというわけだ

 

 

「・・・何事も無く、異変は終わった・・・か」

 

「何事、も?」

 

「?・・・冬は終わった、春もすぐ終わってしまうかもしれないが・・・異変は終わらせた・・・誰も問題無くな」

 

「・・・どうして」

 

「・・・霊夢?」

 

「どうして、そんな事言えるの?兄さんは、死にかけてたんだよ?」

 

「・・・」

 

「母さんや私だけじゃないよ。魔理沙に咲夜、治療を手伝いに来てくれたパチュリーや美鈴、アリス、霖之助さんやレミリア、ルーミア、慧音、みんな、みんな心配してたんだよ。なのになんで・・・自分の事を他人の様に扱えるの?」ポロポロ

 

「・・・」

 

「母さんから聞いた。紫から私と母さんを守る様に言われたって、そうしないと幻想郷に居られないって・・・会えなくなるのは嫌だよ。でも、もっと嫌なのは私の性で兄さんが死んじゃう事だよ・・・結界の外で兄さんが何したかなんてどうだっていい。私も守れるようにもっと強くなるがら・・・だがら、もうどごにもいがないで!」

 

 

泣きながら、胸に抱きついて来た霊夢

 

何も言えない。何も言うことが出来ない

結界の外という言葉から察するにどうやら俺がミレニアムに居た事を知ったのかもしれない。それはまだいい、だが分からないのは何故そこまで俺の為に涙を流すのかが分からない

 

家族というものはそこまで信頼しあえるものなのか?生まれた種族も、流れる血さえ違うと言うのに霊夢は俺が死ねば悲しみながら泣くのか

 

家族という者もいなければ同じ存在の仲間という者もいなかった俺には分からない

戦争では必ず誰かが死ぬ。その死に対しても俺は悲しみなどという感情は無かった

 

ただ命令に従い、戦い、そして最後には敗北という形で俺の戦いの幕を閉じた事に満足しながら死ねた

 

しかし、それらも全て過去の話だ。俺は今此処に居て、この幻想郷に住み、霊香と霊夢という家族を得て生きている

 

今更ながらレティ・ホワイトロックのあの言葉を思い出す

 

 

『霊夢ちゃんの為に死んでも守るような事は絶対にしないでね』

 

 

何を考えているか分からない掴み所のない奴だが何が言いたかったのかやっと分かった

例え、白玉楼でならずともいずれはこうなる事を見抜いてレティは言ったのだと本当に今更だ

 

 

「・・・」ギュッ

 

「兄さん・・・」

 

「・・・心配を掛けた・・・本当に、済まなかった」

 

「・・・うん、うんッ!」

 

 

優しく抱きしめ、謝る小夜

 

霊夢が死ぬ事を望まないならば、生きよう

今の俺が霊夢に出来るのはそれくらいなのだろう

 

 

数時間後

 

泣きつかれて少しだけ眠っていた霊夢も起き、いつの間にか眠っていた俺も目を覚ました

 

日は既に沈みはじめ、夕方になりつつあった

 

 

「じゃあ、そろそろ帰るね。明日また母さんと一緒に来るから」

 

「・・・」コクッ

 

「霊夢ー。そろそろ帰るぞー」

 

「はーい。じゃあね兄さん・・・チュッ」

 

「・・・?」

 

 

急に近づいたらと思ったら、頬にキスをされた

 

 

「明日、無事に退院出来るっておまじない♪じゃあね」

 

 

そう言って早々に部屋を後にした霊夢

 

 

「・・・・頬にキスはそういったまじないがあるのか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後

 

博麗神社

 

「ッ〜〜〜〜〜〜ーーーーーー!!!////////」バタバタバタバタバタバタ

 

「なんか霊夢さんが自室で両足ばたつかせてるんですけど、どうしたんですかね?」

 

「放っておけ。年頃なのさ」

 




書いて思う
小っ恥ずかしい!

「なら、書かなきゃいいじゃん」

書かないと甘々出来ないじゃん!

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