※赤錆状態で本編突入の場合です
無事、田中クンがロボットになった弐大クンを殺した。
今までは知っている通り進んでいる。正直ただ見ているだけというのもつまらなくなってきてしまった。
1番最初は豚神クンとの駆け引きも楽しかったが、私に誘導されてあっさり殺されちゃったし期待外れだった。
彼以外の人たちは皆夜中に出歩いたりはしないし、色々やり放題なのはなによりだ。
たまーに夜食を買いに行く終里さんやら本を返しに行くソニアさんに遭遇しそうになるが、それさえ気をつければなんてことはない。
皆いい子ちゃんすぎて心配になってしまうくらいだ。
絶望病にかかるまではそれでも頑張ろうだなんて思っていたけれど、全く展開が変わらないものだから面倒臭くなってしまった。
次は5章。
つまり、今回は私がなにか行動を起こさないといけないわけで…… 最終章に行くには裏切り者がいなくならなくてはいけない。
だけれども、私はできれば死にたくない。
先回りしてモノミが開けてくれた5の島は見て回り、私はついでに散歩で訪れた中央の島で、夜空を眺めた。
とても綺麗だ。けれどこれはただの映像。ここは、ゲームの世界である。
正確に言えば絶望を更生するプログラム世界の中だが、まあ似たようなものなのだから問題はない。
そこらにある花も、ここへ最初に来たときと全く変わらない。
花はオブジェクトとしてそこにあり、修学旅行のルールにより摘むことは叶わない。自然破壊となってしまうからだ。
けれど、モノクマに頼んでみれば? モノミに訊いてみれば?
きっと、鉢植えを手に入れるくらいは造作ないだろう。
「やあ、呼んだかな? 狛枝さん」
「こんばんは、モノクマ。応じてくれてとても助かるよ」
ベンチの後ろから声をかけられ、返事をする。
モノクマは呼び出しに応じてすぐにやって来てくれたようだ。
頼むのはモノミでもいいけれど、やはり〝 取り引き 〟なんだからモノクマ相手にしないといけない。
それに、こんなことを話せるのはモノクマだけだ。
「あのさ、お願いがあるんだよね」
「おやおや? ようやくコロシアイに参加する気になった? いいよ! できることなら協力してあげようじゃないか!」
「うん、キミの望むことをしてあげるからさ、用意してほしいものがあるんだよね」
「そうだよね、まだその気には…… って、ええ? 本当にその気になったの?」
私が淡々とコロシアイに参加することを告げると、モノクマは否定しかけて首を傾げた。予想外だったのか…… いや、モノクマのことだからそう装っているだけだろう。あの人が私ごときの思考を読めないだなんてことあり得るはずがないのだ。
「ほら、この公園の花って〝 自然破壊禁止 〟のルールで持っていけないでしょう? 造花だけだと味気ないから鉢植えにしてほしいんだ」
「ふーん、それだけ? オマエも花が好きだよねぇ」
「ああ、うん。そうかもね」
呆れるように顔を俯かせるモノクマに生返事をする。
対応が適当なのは仕方ない。なんだかモノクマの前だとやる気が出ないのだ。理由はなんとなく検討がついているけれど。
こいつには決して逆らえない。
「それから…… モノクマ。キミって死人が増えてほしいんだよね?」
「うん? なんでそう思うのかな。ボクはただコロシアイをするオマエラが見たいだけなんだよ?」
しらを切ったって私は知っているんだ。
コロシアイを見て楽しむのも目的の1つだとは思うけれど、こいつの本当の目的は死体に自分のAIを上書きして復活すること。
そしてコロシアイで自分に終止符を打った苗木クンたちの再現をするように、決して止められない場所でコロシアイを起こし、見せつける。こちらの目的はついでだろうが、画面の前にいるだろう彼らには効果的だろうね。なんて悪趣味なんだろう。人のことはあまり言えないけれど。
「だってキミは、あのファイルに乗っていた事件の首謀者でしょ? ほら皆でジェットコースター乗ったときにくれたやつと、オクタゴンでもらったやつ。詳しくは書いていないけれど、私たちの崇拝しているって人間がキミなんだろ? あの書き方だとキミはまるで死んでいるみたいだけれど…… もしかしたら、このコロシアイを望んでいるのもなにか理由があると思ってさ」
「それで?」
黒豆のような目が瞬きもせず無機質にこちらへ向けられている。
左側の目も内側から赤い照明が透けて見えてなんだか不気味だ。
いつものことだが、わりと怖い顔をするクマだこと。
量産型とはいえ、これをマイハサミで何体も破壊できるジェノサイダー翔って本当に凄いよね。格好良いし、ちょっと憧れちゃう。
「ルールに接触しない程度に面白いコロシアイを演出してあげる。だからさ、全てが終わったら私だけは生かしてほしいなって」
「そんなに都合の良い取り引きが成立すると思ってるの? 本気で? 案外オマエって馬鹿なの?」
「キミは私を生かさざるおえなくなるよ。きっとね」
「……ああ、そういうこと? 確かにそのルールは追加するつもりないけどさ」
モノクマの許可さえ取れればいいのだ。
私はただ生き残りたいだけ。他なんてどうでもいい。
本当に生き残りたいのなら、学級裁判なんて起こさなければいいのだ。
今はいい感じに数が減ってやりやすくなったからなにも問題はない。
そのためにドッキリハウスからたんまり毒薬を拝借してきたのだし。
未だ2人以上殺してはいけないなんてルールは追加されていない。
そしてそれをしようと言外に告げている私を咎めることも、モノクマはしてこなかった。
モノクマも、もうこのコロシアイに飽きてしまったのかもしれない。
「やってみれるのならやってみればいいよ。ボクは止めないからさ。うぷぷぷ」
不気味に笑うモノクマを残し、私はそっと公園を後にした。
眠い。時計を確認してみると既に丑三つ時ってやつになっている。
でもこれからまだやることがあるから眠れない。今夜は徹夜確定か…… いや、寝坊してもいいか。
…… どうせ全員殺すんだし。
私は去る直前、モノクマに教えて貰ったレストランの裏手でやることを終えて欠伸をした。
あとは、終里さんのコテージにピッキングで忍び込み、とあることをするだけだ。
ピッキングの方法は図書館で見つけた本で習得済みだ。自分のコテージや旧館の扉で何度も練習したためきっと手早く済むだろう。
彼女はそもそも起きるのが遅いから、彼女が死んでも素早くは気づけないはずだ。
自室でモノクマに貰ったプルメリアの茎から白濁液を取り出す。
プルメリアは中央の島の公園にあるものと同じだ。ハワイなんかで輪になったレイを首にかけたりするだろう。あの可愛らしい花だ。
けれとプルメリアの白濁液には毒性がある。過剰摂取することで心臓麻痺を起こす結構怖い花だ。
キョウチクトウ科の花なので当たり前だが…… この白濁液を生クリームに混ぜ込んで菓子パン袋のパンを漬け込む。
それからタッパーに入れてたっぷりと甘い蜂蜜をかけて保存。
毒性は保たれたままのはずだが、さすがにこうすれば味で気づくことはないだろう。
それに、あの終里さんのことだから多少美味しくない部分があってもペロリと平らげてしまうに違いない。
なかなか杜撰な計画だが、この程度のことならいくらでもできる。
…… それに、別の場所にもいろいろと仕掛けてあることだし。
数を打てば必ずどれかは成功するはずだ。
その代わりに証拠がたくさん残ろうがなんだっていうんだ。
全員殺すのだから、そんなもの気にしても仕方ないだろう?
毒入りパンとその他を机の上に置いて退散。
すぐに様子を見ると、鼻をひくひくさせて飛び起きた。予想通りとはいえ、なんて嗅覚だ。
けれど、暫く鼻をひくつかせながらパンの周りをぐるぐる回っている。もしかして毒があるって気づいているのか?
野生動物がなにかなのかな? あの勘の良さは本当に厄介だよね。
ダミーとして近くに置いた普通の菓子パンをかじりながら彼女がじいっと毒入りパンを見つめている。
賢明なことに皆に相談することにしたのか、一生懸命見ないようにしながら水道の水を汲んでいる。
いや、実に賢明だ。終里さんにしてはよく頑張っているといえよう。彼女だって馬鹿じゃない。考えるのが苦手というか、面倒臭がっているだけで勘がいいし結構厄介だ。
私もそこはきちんと理解している。彼女を見くびっているつもりは微塵もない。そんなことしていたら足元を掬われて計画がバレかねないし、危ない橋を渡っている最中に慢心して余所見するほど私は自惚れていない。
終里さんはコップに汲んだ水を一気に飲んでむせる。かさかさのパンで喉が渇いたらしい。
それから眠気の覚めないうちにとベッドへ倒れるように沈み込んだ。
…… 1時間もすれば十分だ。私は再びピッキングすると、終里さんの口元に手を当てる。成功だ。息が、止まっている。
なぜかって? 数打てば必ず当たるって言ったじゃないか。
あからさまに安全なパンを置いて、水道に細工していないわけがないだろう?
もちろん水道の元となる配管に毒を流し込んであるという意味で。それはレストランとて同じこと。あとは皆が起きてからのお楽しみだ。
力の抜けた終里さんを引きずって台車に乗せ、旧館へと向かう。幸い誰とも会うことなく済み、旧館大広間へと彼女の遺体を置いた。
それから5の島で仕入れて来た花火を設置。仕掛けを作っておく。
終わる頃には午前5時となっており、すっかりと辺りは白んできていた。
さて、寝るかな。
少しの仮眠を終え、確認すれば全員レストランに集まって食事の真っ最中だった。
私は先にコテージでペットボトルのミネラルウォーターとトーストで食事を済ませていたので話に参加するだけだ。
「あら、狛枝さん。おはようございます」
「あとは終里だけだな……」
「あれ、まだ来てないの?」
いつもだったら朝ご飯のために飛んでくるのにね、と白々しく軽口を叩きながら椅子に座る。
人数が減った最近だといつもそうだが、皆それぞれ自分でご飯を作って食べたみたいだ。
お茶を寄越してきたソニアさんには 「ありがとう」 と言いつつ受け取るが、飲む気はないよ。死ぬし。
ご飯も食べて来たことを伝えて気を配る七海さんを引き止める。
待つこと30分。
いくらなんでも来るのが遅すぎるという結論に至り、皆で探すことになった。先に九頭龍クンが提案してくれたので私が提案する不自然さは免れた。
そして、事態はすぐさま動くこととなる。
なぜなら、旧館の扉がこれ見よがしに開いているからだ……
なんて…… 本当は1番最後に私がレストランへ向かう際に開けておいただけなんだけど。誘導には持って来いだろう。
ソニアさんと左右田クンが先頭で旧館内に入り、真ん中に九頭龍クンと七海さん。最後には日向クン、私と続いていく。
大広間に辿り着いたとき、皆が終里さんの遺体を発見し、アナウンスが鳴ると同時に私は懐に隠していたクラッカーを地面に向かって鳴らした。
「はっ!?」
「な、なんですか!?」
「狛枝さん…… ?」
「んだよテメェ!」
「びびび、ビックリするだろうがァ…… は?」
クラッカーの火薬の量を少しだけ増やしてあるため、火花が散る。辺りには煙の匂いが充満し、その次の瞬間にはいたるところに隠してあった花火が起爆した。
大広間に入る手前で立ち止まった私の目の前を、油の道を突き進んで行く炎が横切る。
ちょうど大広間を周回して出口を塞ぐように油を撒いておいたので、これで彼らは炎に突っ込んで行かない限り出られなくなってしまったのだ。
留まったとしても焼死しか道がないので恐らく突っ切って来るだろうが、万が一生き残っても毒を摂取しているのでどちらにせよ同じことだ。言葉で表すのならば、dead or dieってやつかな。
私を殺せばどうにかなるかもしれない? そんなことはあり得ないよ。
だって私も解毒剤は持っていないし。どうにもならないよ? 残念だったね。文字通りの詰みだよ!
…… それにしても部屋の中で見る花火は色とりどりで綺麗だね。
皆は熱そうだけれど、安全圏にいるから私に被害はない。ふふ、高みの見物って案外楽しいものだね。威力もこれだけあれば十分だ。
5の島で見つかる花火は原作狛枝が言っていたように、島を吹き飛ばすほどの威力は出ない。あれははったりだったのだから。
けれどこの旧館1つを燃やすくらいはできるし、至近距離で着火したら人を殺せる威力が出る。仮にも爆発物だもの。
「お、おい狛枝!」
叫んで、こちらに向かってくる日向クンに笑いかける。
「おやすみなさい、良い
無慈悲にも扉を閉め、ノブの上から鎖を巻いて南京錠でロック。
扉を壊せるだろう終里さんは既に死んでいる。
これで、チェックメイトだ。
少し懸念があるとすれば、日向クンが土壇場でカムクライズルとして覚醒するか…… くらいかな。彼も命の危機になったら出てくるだろうし。
でも日向クンが生き残るだけなら問題はない。
2人じゃどうあっても学級裁判なんて起こりえないからね。そうしたらちゃんと目的達成だ。
まさかこんなにも上手く行くとは思っていなかった。
計画も上手くいったし、モノクマのご機嫌も取れたし、私の利用価値だって示せたはずだ。
これで殺されるなんてことはない。
旧館から出て燃え上がる光景を眺める。
ああ、なんだかすごく嬉しくて楽しくて悲しくて、ただただ虚しい。
でも、これで。
これで私は…… !
「あ……」
……
…………
……………… どうしてだよ、モノクマ。
「だって、お前1人残すよりもボクがもう1人いるほうが優秀なんだもん」
私がここまでした意味は……
「そんなもの、ないよ。当たり前だろ?」
話が違うじゃないか。
「え? だってボクオマエを殺さないって約束してないじゃん」
ああ、そうだったね。
でも約束していたとしてても、どうせこうなったんだろう?
「さあ、どうだろうね?」
ニヤニヤと笑うモノクマの顔が凄く近い位置にある。
私のお腹から生えた鋭い爪が赤い血を滴らせながら引き抜かれていくと、私はそのまま立っていることができなくなって地面に這いつくばった。
私がクロになったから、モノクマが違反者として私を殺すことかできるようになってしまったのか。
あはは、此の期に及んで隙を晒すなんて、なにを馬鹿なことをやっているんだろう私は……
目の前に、モノクマの足が見える。
「でも、分かってただろ? こうなるの」
そうかもしれないね。
だって、上手くいきすぎていた。
私の計画は、いつもいつも最後に覆されてしまうんだ。
それは…… 原作の狛枝凪斗と同じ。計画が上手くいく幸運と、その後覆される不運。それはもはやセットと言える。
分かっていた。分かっていたさ。キミに殺されるなんてことは。
「でも、キミの目的は…… 達成できた。そうでしょう?」
「……」
予定調和なんてつまないって、キミは言うだろう。
思い出したよ、キミはそういう奴だ。学園時代から、キミはそう言っていたらしいね。
モノクマのことは憎い。殺したいほどに憎い。けれど、私にはもう絶望しか残されていない。
願わくば、もう少し絶望生活を楽しみたかった。
退屈な世界で掃除でもしながら生活していたかった。
それが叶わないなら、せめてキミに殺されることで終わらせられたら。そんな風に思った。思ってしまった。
命と同じくらい大切なメイを奪われてしまったのだから、私の命もその手の中に奪い取ってほしい。
…… もはや、それくらいしか私にはできない。
なんて気持ち悪い発想だ。
けれど、気持ち悪いと思ってくれるのなら本望。
負の感情はそれだけ強く心に残る。これをもしメイが見ていたのなら、もしかして? 私を殺したモノクマを憎んでくれることだってあるかもしれないだろう。
彼女の心を取り戻せれば最上の結果。
最悪でも、私は彼女と同じキミ奪われたモノの1つになれる。
歪んだ精神だとは思うが、それでこそ〝 狛枝 〟だろう?
この名前を持つ私が歪んでいないわけがないのだ。
気持ち悪くて結構。実際原作狛枝だってリアルにいれば気持ち悪いんだからさ。
あはっ、人のこと言えないや。
…… 笑えないな。いや、まったく。
「…… 結局、全滅かな」
ごうごうと燃える旧館からは誰も出てこない。
炎に舐められているからか地面が温かい。反対に、自分がどんどん冷えていくのを感じる。
えづきながら吐き出したのは大きな血溜まりだ。
胃も肺も壊され動くこともできず、無理矢理喋ることさえ辛くなって来た。
目の前の地面すら、まともに見えない。
顔をあげることも、もうできない。
モノクマの憎らしいほど可愛らしい足音は、私に興味を失ったのか次第に遠ざかっていく。
これは、報いだ。
死の直前だからか、よく思い出せる。
私はたくさんの人を殺め、泣かせてきた。
学園時代、田中クンと厨二病ごっこをしていたかみつきだって……
「学園に来て、同じ立場のお前たちに会えて、僕は救われた。だから今度は僕の番なんだ。僕は勇者で、魔王で、吸血鬼で、なんだってできる。お前なんか、怖くなんてない!」
彼女も、私が殺した。
いつの間にか、私は〝 さびつき 〟だった。
目を開けば、そこに赤色が入り込んだ。お気に入りの黒フードパーカーは変色し、もはや染みが落ちなくなってしまった。ところどころ破れて昔の面影なんてどこにもない。
ヘッドホンは壊され、ホイッスルも失くし、なにもかも失った。
八つ当たりのように鉄パイプを振りかざし、それを握ったままでないと眠れなくなった。
もう暫く、ベッドで心安らかに眠れていない。
きっと、そうするのは私が死んだときだけだろう。
でもそのときは永遠に来させないはずだった。
そのために、私は再び殺意を呼び戻したのではなかったのか。
…… そのために、学園時代あれだけ仲の良かった皆をこの手で殺そうとしたのではなかったか。
心のどこかではこうなると分かっていながら歩んだのは自分、だね。
だからこれはその報い。
受けて然るべきの罰なんだろう。
あはは…… モノクマのおしおきにしては随分と優しい。ただ、緩やかに失血死するのを待つだけだなんて……
自惚れかもしれないが、最大の功労者に対してせめてもの手向けをやろうってことなんだろうか。
もう、全身の感覚がない。
夢の中に沈み込む気配もない。
誰もいない。ひとりぼっちの死。
ああ、希望はとっくに殺されてしまっていたんだ。
心の奥底で、誰かが嘲笑う。
ごめん、人のこと言えないや。やっぱり私もゴミクズだよね。
それとも、私なんかと一緒にされるのは嫌かな。
また、続きがあるのだろうか。前のように、生まれ直すのだろうか。分からないけれど、この想いは変わらない。
あのクソクマ…… 次は絶対にどうにかして出し抜いてやるからな。私は負けず嫌いなんだよ。
…… こんなときでも浮かぶのは憎しみと殺意だけだなんて、馬鹿らしいや。
こんなにも最悪な奴は幸せにはなれない。いや、幸せになってしまってはいけない。
私にハッピーエンドなんて、きっと似合わないんだ。
地面に染み込んだ水は…… まるで私の憧れた〝 ありふれた幸せ 〟のようにすぐさま消えてなくなっていった――
・条件
赤錆状態で本編突入後、誰とも仲良くならないこと。
・かみつき
すっごく前にチラッと出てきたゆめにっき派生「夢、所詮妄想」の主人公。
厨二病だけど、その真相は親の期待を背負い混みすぎて鬱病になってしまった子。学園に来て親のしがらみがなくなったので回復したそうな。田中クンと仲が良い。
公式だと女の子だそうですよ。僕っ子なのは趣味です。
・5章組全員殺害
多分カムクラさんは自力で目覚めると思う。