これぞ二次創作(笑)
『‥‥‥‥』
『‥‥‥‥』
画面の向こう、穏やかな表情でフェイト・T・ハラオウンと話す鬼竜こと土方に、嶋津達艦長連は何度も無言のツッコミを入れていた。
―― 前日 ――
「防衛艦隊司令長官と、ですか?」
フェイトからそれを聞いたシャリオとティアナは目を丸くした。
「うん、『エスティア』の事で、管理局員と直接話をしたいって」
「そうですか。でも、司令長官ともなると、中将以上ですよね?」
「そうだね」
執務官であるフェイトは一等空尉相当官だが、管理局でも、尉官が将官と直接会談する事は少ない。
しかも、嶋津の話では、司令長官は『鬼竜』とアダ名される人物だという。
そうと聞いたシャリオとティアナは
(ひょっとして、レジアス中将より恐い人なのかしら‥‥?)
と秘かに戦慄したが、フェイトは苦笑しながらフォローした。
「大丈夫だよ。厳しい人なのは確からしいけど、話せる人だとも言ってたから」
ならば、自分の正直な思いをぶつけるのみ。
本来の任務に就けない今の自分に出来るのは、地球にいる『クライド・ハラオウン』が管理局員なのか、そして自分の義父にあたる人物かどうかを確認し、平和裏に帰還できるよう道筋を立てる事だ――。
――『ヤマト』――
『‥‥‥‥』
「‥‥‥‥」
画面の向こうで沈黙する土方とフェイトの視線が交錯する。
(大勢の命を預かるだけあってすごい迫力だ‥‥でも、目を反らしちゃだめだ)
故レジアス・ゲイズを戦斧とすれば、土方は正しく日本刀。
長口舌を振るおうものなら一刀で両断されてしまいそうだ。
――土方からの質問に対する答に嘘偽りはない。
魔法の事も訊かれたので率直に答えた。
信じてもらえる自信はなかったが、その後の彼の話に否定的なニュアンスはなかった。
とはいえ、22年前のものではあるが、管理局の情報が地球防衛軍に流出している事実は認識せざるを得なかった。
『‥‥管理局は、管理外世界の住人で魔法を知った者を管理下に置いてきたが、それは我々も同じなのかな?』
「――!」
土方の問いは核心を衝いてきた。
表情は穏やかだが、眼光はとても鋭い。それこそ抜き身の刀のように。
確かに、管理局はそのような事をしてきた。時には拉致すらも。
しかし、地球防衛軍全体を管理下に置くなど不可能だ。主権侵害だし、管理局は『ヤマト』みたいな強力な宇宙戦闘艦を保有する軍隊相手に戦えるような組織ではない。
だから、フェイトも率直に答える。
「‥‥従来の時空管理局ならば、そうだったかも知れません。‥‥しかし昨年、管理局の存在意義を問われる事件がありました。それから今に至るまで、今後も、時空管理局は懸命に生まれ変わろうとしています。管理から協調へと」
『‥‥そうか』
土方の口調に揶揄の響きはなかった。
リオオリンピックがヤバいそうですが、東京オリンピックも心配です。人間力がだいぶ落ちてますから。