biohazard 惨劇の街の脱出   作:如月ユウ

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19話

ジルと修司は警備室の通路からエレベーターに乗る。

 

「ジルさん、どの階から行きますか?」

 

「レオン達は上から下へ降りる可能性があるわ。

なら私達は下から上へ進みましょう。」

 

「わかりました。」

 

ジルと修司は最下層から調べることにした。

エレベーターが最下層にたどり着くと列車が複数停まっていた。

ここはプラットホームのようだ。

 

「これで脱出路は確保できましたね。」

 

「いえ、列車が動くか調べないと」

 

ジルと修司は列車の中に入る。

列車の中は誰もいなく血の付着もなかった。

操縦席に進むと電源は入っており、何時でも出発が出来る状態だった。

 

「これで完璧に脱出路は確保できましたね。」

 

「そうね、次の階に行きましょう。」

 

列車を出てエレベーターを乗ろうとしたが

階段の天井の壁が破壊される。

 

「S.T.A.R.S…」

 

アリゲーターに噛みつかれて瀕死の状態になっていたネメシスが復活して現れた。

人の形が保ってるのもの張り巡らせた触手も肥大しており

右腕の触手がまるでムチのようにしなやかで鋭い。

 

「こんなときに」

 

「逃げますか?」

 

「ここで倒すしかないわ。」

 

修司は青ざめる。

マグナムの弾にも耐える化け物をまた倒さなければならない。

修司の手は震える。

 

「修司、列車から武器を探して。」

 

「けど…」

 

「今の装備じゃ勝てないわ私が時間を稼ぐから」

 

ジルは修司に戦わせない為に安全な列車の中へ避難させようとしていた。

幸いネメシスはS.T.A.R.Sの隊員を狙う。

ジルにとっては都合がいい。

 

「急いで!」

 

「は、はい!」

 

修司は列車の中にはいる。

ジルはグレネードランチャーを構える。

 

「さあ来なさい!」

 

「はやく、はやくなにか武器を」

 

列車の中を隅々探す。

しかし焦っているのかなかなか見つからない。

修司は大きい箱に目にとまる。

 

「これって…」

 

箱の中をみると

軍隊が使用する銃火器、ナイフ、手榴弾

マガジンをしまうベスト

弾箱があった

「これなら!」

修司はネメシスに対応できる武器を探す。

 

ハンドガン

あの化け物には効かないのは十二分に理解している。

 

ショットガン

近距離なら有効だがマグナムの弾を耐えられるあの身体には対して期待出来ない。

 

アサルトライフル

ジルなら扱えそうだがマガジンにいれるのに時間がかかる。

もし装填してる途中にジルがやられていたらおそらく勝てないだろう。

 

「これじゃあの化け物の勝てない…」

 

どうすればいいか焦っていると一つの武器に目にとまる。

 

「これって…」

 

細長い棒状で真ん中に二つグリップがついており

一つはトリガーがついていた。

 

「ロケットランチャー!」

 

バリーに見せてもらったことがある。

撃ったことはないが実際に持ったことはある。

使い方はバリーに教わった。

これならネメシスに対抗できるだろう。

 

「けど弾は一発しか…」

 

武器箱にはハンドガンやショットガン、アサルトライフルは数丁あるがロケットランチャーは一丁しかなくしかも弾は1発しかなかった。

恐らく使い捨てにするつもりだったのだろう。

 

「けどあるだけましだ。」

 

修司はロケットランチャーを取り出し弾頭をロケットランチャーに装着する。

これならあの身体を粉々にできるだろう。

 

「はやくジルさんのとこへ」

 

はやくジルを助ける為列車を出るが

ジルはネメシスの触手に刺されていた。

 

「ぐふっ…」

 

「ジルさん!」

 

ジルは倒れ、ネメシスはジルを止めを刺す為にゆっくり近づく

このままではジルは殺される。

修司の中のなにかが切れる音がした。

それは恐怖ではない

身体の中から怒りがこみ上げる。

絶対に許さないと

 

「おい、化け物!」

 

修司はハンドガンとリボルバーマグナムを構えてネメシスに撃つ。

ネメシスの体に当たりネメシスは修司の方を見る

 

「ジルさんを殺りたきゃ 俺を殺せ!

ジルさんを殺せばお前の背中にこいつを撃つぞ!」

 

背中に背負っているロケットランチャーを見た。

するとネメシスは修司の方へゆっくり近づいて来た。

ジルを殺す途中でロケットランチャーで粉々にされると思ったのだろう。

たたが一般人に扱えるはずがないと判断したのだろう。

 

「こっちだ化け物!」

 

修司はジルから遠ざける為階段へ誘いだす。

 

「さあ来い!俺を殺してみろ!」

 

銃を構えネメシスに撃つがネメシスは撃たれても怯まず近づいてくる。

弾切れをおこしリロードをした瞬間ネメシスに首を掴まれる

掴まれた反動でハンドガンを落としてしまう。

 

「は、放せ…」

 

修司はリボルバーマグナムをネメシスの顔に撃つが狙いをつけないで撃つので当たらない。

最後の1発が修司の運命を決めるだろう。

 

「くたばれ…化け物が!」

 

最後の1発を撃つ。

 

 

 

 

 

 

 

ネメシスの目に当たりネメシスは修司を離しもがき苦しむ。

 

「ごほっ…ごほっ…」

 

修司は呼吸を整える時間をつくらず

急いでネメシスとの距離を離す。

ロケットランチャーを構える

 

「これで…終わりだ…化け物が!」

 

ロケットランチャーを発射する。

ネメシスがロケットランチャーに気付いたときには遅かった。

目の前に弾頭が近づいていたからだ。

ロケットランチャーの弾頭はネメシスにあたる。

身体は粉々に砕け散り

肉片がばらまかれる。

修司は頭を両手で守る。

 

「ジルさん!」

 

ロケットランチャーを捨ててハンドガンを拾い

急いで階段を降りてジルに駆け寄る。

 

「ジルさん!しっかりしてください!」

 

修司はジルをゆするとジルは目を覚ます。

 

「もしかしたら…感染したかも…しれない」

 

ジルの腹にはネメシスの触手に刺された痕があった。

 

「私を撃って…」

 

「ダメです!ようやく脱出できるのに…」

 

「おねがい…あなたを襲いたくないの…」

 

「けど…」

 

「おねがい…ここで起きたことを伝えて…」

 

修司はどうすればいいかわからなかった。

どうすればジルが助かるのか。

 

「(はやくシェリーのワクチンを探さないと

けどジルさんを置いていけない…まて…ワクチン…そうだ!)」

 

修司達はシェリーのワクチンを探してきた。

ならこの研究所にジルを治すワクチンがあるはず

 

「わかりました。少し待ってください。」

 

ジルを床に寝かせ修司は列車に入った。

武器箱からアサルトライフル、ショットガンを一丁ずつ取り出し

アサルトライフルのマガジンに弾を装填する。

装填をするとアサルトライフルに装着しベストを着てハンドガンとアサルトライフルのマガジンをマガジンポーチに入れる。

マガジン全てに弾を装填する時間がない。

今は一本だけで十分だろう。

ショットガンにも装填せずリュックに入るだけ弾箱をいれる。

ショットガンを背負い列車を出るとアサルトライフルを片手で構えジルを起き上がらせ肩を貸す。

 

「どうして…殺さないの?」

 

「ここで起きたことは全部話します。

けどジルさん死なせません。

あの洋館とこの街の真相を知っているのはジルさんだけなんです。」

 

修司とジルはエレベーターに乗り、警備室がある階のボタンを押す

 

「だから俺は貴女を助けます。

もう俺のせいで誰かが怪我をするのは嫌なんです。」

 

「修司…」

 

「警備室に戻ります。いいですね?」

 

「えぇ…」

 

エレベーターを出て警備室前の通路に進み

警備室へはいる。

 




バリーがM202A1(バイオ1のロケットランチャー)を私物として持ってるなら
RPG7を持ってもおかしくないと思い登場させました。
修司はカルロスへ転生しました(嘘)

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