biohazard 惨劇の街の脱出   作:如月ユウ

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13話

扉を開けると足下にはプールのようなものが下水を流していた。

機械が設置してあり

下水道の操作する場所だろうと思った。

 

「動かないで。」

 

背後から研究員の服を着た女性が銃を構えていた。

 

「貴方達の狙いはなんなの?」

 

「俺達の狙いか?

生きてこの街から脱出することだ」

 

「お互い銃を向けてるときじゃないわ。

街は壊滅的なのよ。」

 

「だから何?」

 

「お願い、時間がないの。」

 

「女の子をみなかったかしら?シェリーっていう女の子なの。」

 

「シェリー?」

 

研究員は銃を修司達に離す。

 

「知ってるの?」

 

「シェリー…私の娘よ。」

 

「えっ?」

 

「警察署に隠れてって言ったのに…

ウィリアムに追われていたのね。」

 

「ウィリアム?」

 

「貴女は?」

 

「アネット・バーキン」

 

「ウィリアムって?」

 

「ウィリアム・バーキン。私の夫でシェリーの父親。

Gを守るためにこの街を地獄に変えたの。」

 

「またGか…」

 

レオンは呆れる。

 

「なあGってなんだ?

なにかの暗号か?」

 

「Gウィルス…Tウィルスに変わる新世代ウィルス」

 

「新世代?」

 

「適合した生物を急激に進化させ超人化させるウィルス。」

 

だけどとアネットは続ける。

 

「Gと適合しても結局ウィルスに操られて怪物になるだけ。」

 

ため息をついた。

 

「研究は間違っていたの。今のウィリアムは増殖を求めるだけの怪物。

宿主の遺伝子情報が近いほど優秀な子孫が作れるの。」

 

シェリーの叫び声が聞こえた。

 

「シェリー!」

 

「一緒に行きましょう。」

 

「私にはまだやるべきことがある。」

 

「自分の娘でしょ!」

 

「わかってるわ!」

 

アネットは声をあげる。

 

「だけどやらなきゃいけないのよ…」

 

「勝手にすれば。」

 

クレアはアネットを無視し扉を開けて進んだ。

修司達はクレアを追おうとしたが

 

「もしシェリーに胚を植え付けられたら…

地下研究所にあるワクチンを打つしかないわ。」

 

「ワクチン?」

 

レオンがアネットの方を見る。

 

「これを使いなさい。」

 

レオンにカードキーを渡す

 

「これを使えば地下研究所へ行けるわ。

下水道の滝になっている近くにカード挿入口があるわ。

そこから地下研究所へ行けるわ。」

 

「そうか。」

 

「娘をお願い。」

 

レオンは頷いた。

 

「修司、ロバートはここにいろ。」

 

「はい」

 

「すまない…」

 

「行こうジル」

 

「えぇ」

 

修司とロバートは残り、レオンとジルはクレアの元へ行った。

アネットは修司達が出てきた扉に手をかける。

 

「どこへ行くんです?」

 

「やるべきことがあるの。」

 

アネットは扉を開けて出た。

 

「ウィリアム…貴方は私の手で…」

 

彼女の手には禍々しい色をした銃弾があった。


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