昨日からバイトが四連勤でやや体調がしんどいです。
ああ働かずに生きていきたい…無理ですけども。
本格的に自宅警備会社への就職を考える今日このごろです。
今回はシリアス回(?)です。早くバトルシーンが書きたい!次回かその次にグラウン&グロウド兄弟VSサラの頂上決戦が書けるかな?って思ってます。このペースで行くと今月中にサラ外伝は書き終わるのかな?と思ってます。
外伝ですがきちんとシナリオに関係があるので読んでいただけると嬉しいです。
それでは、どうぞ!
サラが詰め所を飛び出して向かった先はMSFの中央司令室だった。
そこには博士の研究室があり、博士は何やら工具を使って作業をしていた。
サラが入ると博士はそれに気づいて、「どうしたのじゃ?随分と早かったが。作戦会議は終わったのかの?」と聞いてきた。
それから何も答えないサラの表情を見て、「何かあったのか?」と更に質問を重ねる。
「何でもないです。」
そう答えるサラ。しかしそれを見て博士は全てを察して、「不貞腐れとるのう。まぁあいつらの事じゃ。ふざけておったんじゃろう?」
と見透かしたように言い当てる。
サラは少し動揺して、「ど、どうして分かったんですか?」と聞いた。
その返答は、「サラは毎年このくらいの時期になると暗い顔をしておるからのう」というものだった。
そこまで聞いてやっと全てが繋がったサラは、司令室を出て、謝罪すべく自らの部下達の元へと向かう。
その背中を博士は慈しむような目で見ていた。
私が司令室を出て少し歩くと、通路で第1分隊の隊員達と鉢合わせした。
十中八九私に謝るために司令室に向かっていたのだろう。
流石に気まずく、サラも隊員達も黙り込んでしまう。
「あ、あの」私が伺うように言うと、副隊長のクィンドが、「な、何でしょう?」とおずおずと答えた。
サラは、恥ずかしいやらバツが悪いやらで一気に言いたい事を言ってしまう。
「さっきのって私に怒られるのを覚悟して、その上で私を元気づけるためにあんなふうにしてたんですよね?それなのに、私、何も考えずにあなた達のことを叱って…隊員のことが分かってないだなんて私、隊長失格ですね。」
するとクィンドは、「隊長、何やら悟ったような顔をされてますが全く当たってませんよ?」と否定する。
へ?というような拍子抜けした表情のサラに更に言葉を投げかける。
「いや、そもそも俺らがそんなイイコちゃんな訳もないですし、いい部下な訳ないじゃないですか~ww」と言う。
でもサラにはそのセリフすらも自分のことを思いやっているように聞こえて、目尻が熱くなり、涙腺が決壊する。
「こんなに、グスン、頼りない隊長なのに、グスン、みんなはこんな隊長で、グスン、良いの?」
「いやいや、MSF最強の魔術師が隊長で不満があるならもうそいつぁMSFに居場所なんかねぇでしょうよ。それより、」
とと言ってクィンドが取り出したのは宣戦布告と墨で表に書かれた紙である。
「グロウドさんがこれ置いていきましたよ。やっぱりウチを指名するみたいですね。早いとこ戻ってヤツらに勝つための作戦考えましょうや。」
「そうですね。」
と私は涙を拭って彼らと共に詰め所へと歩き出す。
どうやらいい部下達に恵まれたようだ。
そして詰め所のドアの前にいたのは、締め出しを食らったグロウドだった。と言った。
「あ〜サラのヤツ、まだいなかったのか?でもうかうかしてたら他の隊に先越されちまいそうだしな~何せ奴らは最強の隊って名高いから。グロウド、悪ぃけどもういっぺん行ってきてくれねぇか?」
「御意」
兄の頼みだ、それに自分もサラと闘いたい。断る理由もなく、頼みを聞いてもう一度第1分隊の詰所に出向く。
ただ一つ誤算だったのはサラに謝罪するために第1分隊の全員が詰め所を出ており、そこには誰もいなかったことである。
今帰ったとてもう一度来なくてはならないことは予想できる。
「帰還待機」と独りごちてドアの前でサラ達を待つ。
なお、サラ達が戻ってきたのは15分後の事だったらしい。
詰め所の前には珍しく苛立った様子のグロウド(依然無表情だが仕草から読み取れる。)が居た。
グロウドはサラたちを見るなり、「長時待機。我再来予告。留守番皆無。然施錠済。故我不可入。」と言った。
ちなみにこれを通常の文に戻すと、「俺はもう一度来ると言ったのに鍵が締まっており、留守番もいなかったため、外で長時間待たされた。」となる。
グロウドの長文記録を更新する長さのセリフからも彼の苛立ちが伝わってくる。
「グロウド、申し訳なかった。少し色々とありまして。」と更が謝罪すると、分かれば良いといったふうにゆっくりと頷いている。
「宣戦布告ですよね?
「肯。是印也。」
と正式な書類を渡してくる。
そのままグロウドは帰っていった。
それから一時間半程度作戦を練った。
そして解散しようか、という時だった。
つい一昨日に入隊したばかりの新人、
電脳世界構成機はMSF分隊対抗戦の前日までは自由に使うことが出来る。そこでそれを使って模擬戦をすることとなったのである。
カロンはサラと闘いたがったものの、闘争心を燃やしたクィンドが相手をすることとなった。
電脳世界にダイブしたカロンは不思議そうに自分の装備を見ている。
この世界では常に魔装は展開されている。
魔装が解除されるほど大きなダメージを受ける頃には損傷過大で強制ログアウト、所謂“死亡”とされる状態になり、その戦いにはもう参加出来なくなる。
それらのルールを教えたクィンドは戦闘開始を宣言し、
練られた技によってそれらはほぼ同時に発射される。
それをカロンは様子見程度に躱した。
続けて飛んできた二の矢、三の矢に、
球体が当たった矢は空中で静止する。
「何!?」機能にない動きをする矢に驚いたクィンドが射撃を止めたところで矢の向きを反対にして、クィンドの方へ向ける。
杖を振るい、クィンドの方へ矢を飛ばす。
「魔術の操作権限の奪取か!!」と言ってクィンドは避けようとするがカロンも簡単には避けさせない。
現在カロンたちがいる場所は打ち捨てられた住宅街、廃墟が多く立ち並ぶ場所で、影が多い。
「
このように相手の動きを封じたり、相手の行動を逆手に取ったりして闘うのがカロンの十八番だった。
だがクィンドも負けてはいない。「
「ッ!?」驚いた様子のカロンにクィンドは余裕を保ちながら、「ま、入隊三日目でこれだけ出来りゃ上出来だろ。まあ訓練生程度なら即無力化できそうだしな。でも、」
そこでクィンドはニィと凄絶な笑みを浮かべる。
「正規の隊員を殺ろうと思ったらあと10倍の威力とあと100倍のテクニック、発想力が必要だわな。ここからは正隊員の力、見してやるよ。」
結局の所、カロンは負けた。むしろ勝てるはずもなかった。クィンドは終始余裕の笑みを絶やさず、講釈を続けながら闘い続けた。
最終的にクィンドに式神である“妖精王”オベイロンを召喚され、慌てて“堕天使”ルチフェルを召喚したものの操作がうまくいかず、結局オベイロンに浄化されて消えてしまった。
そしてカロンも四肢を射止められて心臓を貫かれて“死亡”したのだった。
そして二日後。
MSF分隊対抗戦の日がやってきた…
To be continued…
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