復讐異世界旅行記   作:ダス・ライヒ

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ここで柴犬編、終了でござんす。


革命の後で

 ドイツを東西に隔てていた壁が崩壊し、更にドイツ民主共和国、通称東ドイツの建国一年目以降、恐怖の象徴であったシュタージが崩壊したことにより、東ドイツの国民は監視社会の恐怖と自由を制限された共産主義から解放された。

 まだ東ドイツの筆頭政治政党として指導権を握っていたドイツ社会主義統一党が残って居るが、シュタージによるクーデターやハイムによる二度のクーデターが起きた影響でガタガタであり、忠実の1990年に崩壊した東ドイツのように、後一年ほどで崩壊するだろう。

 だが、この世界ではBETAと言う人類共通の敵が居るので、何か起きない限り、存続は可能だ。

 ネオ・ムガルの部隊が、シュタージが負けても性懲りもなく戦い続けていたようだが、戦闘力の高い咎人達だけを連れて撤退し、取り残された戦闘力が低い使い捨ての咎人らは、反体制派と東ベルリンの群衆らによってリンチされて皆殺しにされた。

 

「戦闘の音が鳴り止んだ…それにこの歓声…私たちは、勝ったのか…それとも…」

 

 ベアトリクスに敗れ、致命傷を負って意識を失っていたアイリスディーナは、横たわるガンダムMk-Ⅱの中で、マチェットを斬り込まれて空いたコックピットのハッチから聞こえて来る歓声で目を覚まし、自分ら革命派が勝ったのか、負けたのかを二択を思い浮かべた。

 その聞こえて来る歓声は心からの喜びであり、正解は前者の方だ。後者なら涙と作り笑いで、絶望しきった物だ。前者の恐怖と支配の制限より解放された歓声を聞き、アイリスディーナは安心する。

 

「これは、喜びに満ちた声だ…! 作り笑いでは無い…! 私たちは、勝ったんだ…! もう思い残すことは無い…」

 

 隙間から聞こえて来る歓声が解放を祝う物だと分かれば、アイリスディーナはこの歓声の声を子守唄のように聞いて自分が死ぬのを待つ。

 更に隙間からは冬の終わりを告げる春の到来を知らせる朝日が見え、光が隙間から入って来る。

 

「そう言えば、もう三月だったな…最期に、こんな鉄の塊の中で、春の始まりが見れて良かった…」

 

 失いつつある僅かな肌の感覚で春の到来を知らせる温かい風を感じれば、この世に未練はもう無いと口にし、ゆっくりと瞳を閉じる。

 そんな彼女の元へ、この東ドイツの治安維持と前線維持のためか、西ドイツの連邦軍や西側諸国の部隊が東側に進出して自軍の機動兵器の残骸を回収される前に、ワルキューレの回収部隊が大挙してベルリンへと押し寄せて来た。

 

「…騒がしいな」

 

 歓声に混じって多数のエンジン音を耳にしたアイリスディーナは、死の眠りより覚まされ、隙間から見える外の様子を探る。

 

『急げ! 早くしないと西側の連中が持って行っちまうぞ! 第一世代の機動兵器は放棄しても構わん! 性能はこの世界の戦術機とか言うのと大して変わらんからな! 第二世代MSやバルキリー、ゾイドを優先しろ! アンノウンエネミーのもだ! 三十分で終わらせろ!!』

 

『生きている者が居れば衛生兵を呼べ! 捕虜にするか連れて帰る!』

 

 回収部隊の指揮官なのか、拡声器で自軍やネオ・ムガルも含む機動兵器の回収を始める。

 旧型のMSやバルキリーに関しては、この時代の戦術機と性能差が変わらないと判断してか、ビーム兵器だけ回収して後はベルリンに放棄する。

 回収は人型の機動兵器を使っての作業であり、凄まじい勢いで回収車の荷台に残骸とまだ使える武器類に分けられて乗せられて行く。空でも大型ヘリや飛べる機動兵器を動員しての回収作業が行われている。まだ息のあるアイリスディーナが乗っているガンダムMk-Ⅱにも、回収部隊の手が及ぶ。

 

「あったぞ、何かの手違いで持ち出されたディムのガンダムだ。放棄されたザクは良い、あれは予備の機体だからな。最初にこいつを回収しよう。乗り慣れてない奴が乗った所為か、酷くやられている。こいつはオーバーホールせんとな。爆発しなかったのが救いだ。だが、ディムはカンカンだろうな。回収車両を持って来い!」

 

 回収部隊の髭面の兵士に見付かったガンダムMk-Ⅱは、誰かが命令書を偽造してアイリスディーナに渡された物なのか、優先回収目標であったようだ。

 その兵士は整備兵だったのか、損傷具合を見てオーバーホールが必要だと言って、回収車両を要請する。

 それから機体によじ登り、コックピットのハッチを無理やり開き、乗っている人間が死んでいないかどうかを確かめる。

 中には瀕死状態のアイリスディーナが居た為、整備兵は腰のホルスターに収めてあるコルトM1917回転式拳銃を引き抜き、安全装置を外してから銃口を向けたまま衛生兵を呼ぶ。

 

「衛生兵! 盗んだ奴が乗って居たぞ! まだ息がある!」

 

 彼が拳銃を向けたまま衛生兵を呼べば、髭面の男はコックピットに滴るアイリスディーナの血を見ながらまだ生きていることに驚きの表情を浮かべる。

 物の数秒後で近くに居た女の衛生兵が来て、空いたハッチからコックピット内へと入ってアイリスディーナの傷の具合で助かるかどうかを見極める。

 

「でっ、この盗人は助かるのか?」

 

「医者に適正な処置をして貰って細胞活性装置に入れて貰えば、助かると思うけど。まぁ、この出血量と内臓が損壊してるし、治っても何十年かは目覚めないと思う」

 

「やれやれ、眠り姫か。盗んだ理由を聞きたいが、殺す訳には行かないな。よし、この女を連れだして担架に乗せろ。こいつを回収車に載せる」

 

「はい」

 

 助かるには助かるが、細胞活性装置にと言う高度の医療装置で傷が治って内臓が再生しても、出血量で数十年以上は目覚めないと、衛生兵は答えた。

 機械の事は分かるが、人体に関して全くの素人である彼はアイリスディーナを回収するように命じれば、回収車を持ってこさせるためにそこから離れた。

 命令に応じた衛生兵は、もう一人を呼んで彼女を二人掛かりで抱えてコックピットから降り、近くに待機している担架の上に乗せた。

 この時のアイリスディーナは脳死状態であり、意識を失ったままだった。

 それから止血剤などを撒き、包帯を巻くなどの応急処置をすれば、彼女の首についている東ドイツ軍の認識票を手に取り、他の女性衛生兵にどうするかを問う。

 

「これどうする? 認識票みたいだけど?」

 

「捨てちゃえば? この世界の医療技術じゃ助からないみたいだし。ロザリオだけ残しておけば?」

 

「うん、そうだね」

 

 同じく首に掛かってあるロザリオだけを残し、認識票を引き抜き、それをそこらに投げ捨て、担架に運ばれたアイリスディーナと共にその場を去る。

 損傷したガンダムMk-Ⅱも、回収車の荷台に乗せられて持ち出され、最後に残されたのはアイリスディーナの認識票だけであった。

 

 

 

 それから僅か三十分後、ベルリンに居たワルキューレの回収部隊は回収しきれない残骸はテルミットを焚いて処分し、殆どの物を回収して去って行った。

 その代わりに、西のドイツ連邦軍を主力とした隣国のオーストリア軍や極東の日本帝国軍の欧州派遣軍を加えた多国籍軍の部隊が治安維持の名目でやって来た。

 一番に兵力が多いのがドイツ連邦軍で、残り三国は合わせても一個大隊にしか満たない。

 既に一部の壁は民衆や反体制派によって破壊され、瓦礫が散らばっている。残った壁は壊しきれないのか、残っている。何とかこの壁を破壊しようと、重機を使って破壊しようと試みている者が居る。

 無政府状態に近いと思われた東ベルリンの治安だが、東ドイツの警察がまだ機能していたのか、ある程度は秩序的な治安が保たれていた。

 治安維持に領土拡大、BETA防衛戦線の前線維持のためにやって来たドイツ連邦軍の将兵等は略奪も暴動も起こしていない東ドイツの市民を見て驚愕していたが、更なる治安の強化に努めるために駐屯する。

 

『我々はドイツ連邦軍です! この壁の撤去に来ました! 重機を使っての撤去ですので、皆さまは離れてください!』

 

 壁の撤去のため、重機を持って来たドイツ軍の工兵部隊は、拡声器を使って残った壁に殺到している住人たちを退去させた後、撤去作業に入る。

 自軍のF-4戦術機も投入しての大規模な撤去作業だ。ジープに乗った将校が拡声器で住民らを追い払いつつ、瓦礫が飛び散らないようにゆっくりと東西を隔てていた壁を破壊する。

 工兵以外の将兵らは主力の歩兵銃であるG3A3自動小銃やUZI短機関銃を持ち、ベルリン市内へと車両と共に入り、暴徒や赤色テロリストに警戒する。

 オーストリア軍や日本帝国軍の欧州派遣軍の戦闘部隊は前線に出も行ったのか、護身用の正式採用のライフルしか持たずに、ドイツ軍の部隊と共に残骸の撤去作業に入る。多国籍治安部隊の中には、ここがドイツ国内であると言う理由なのか、西ドイツの警察の対テロ部隊であるGSG-9までもが投入されていた。

 まだベルリンに国家人民軍(NVA)や政治将校、シュタージのジェルジンスキー連隊の将兵らが残って居たが、正規軍のNVA以外は武装解除され、NVAの将兵らはドイツ防衛線の維持のためにドイツ連邦軍の指揮下に置かれた。ベルリン以外のNVA全戦力も同様で、忠実の受け皿目的で創設された第4軍団では無く、第4軍という名称として陸軍の指揮下に置かれる。

 なぜ第4軍集団ではなく、第4軍と呼ばれるのは、度重なるBETA梯団による攻撃で、全軍の戦力が過剰に減少したからである。ハイム少将の部隊も含めても、後一度のBETA攻勢を受ければ、東ドイツは一溜りも無いだろう。

 NVA時代からの装備ついてだが、航空機や戦術機以外の既存の兵器を取り換えるのみで行われるようだ。

 

『私はロイゼン・フォン・シュナイト陸軍中将だ! お前たち国家人民軍は、新しく連邦陸軍に創設される第4軍に編入される! 受取所の前に並び、古巣の装備を預け、新しい装備を受け取れ! 応じない者はその場で拘束する!』

 

 旧ドイツ国防軍の将校であった担当将官の指示に従い、かつてNVAの将兵らが新しい軍の装備を受け取る為に並ぶ中、迷子兵として所属していたシュンはこの世界における目的を達成したのか、平服に着替えてベルリンから出ようとしていた。

 だが、忠実より六年早く崩壊した壁の破片に興味を示したのか、壁の近くまで行って、瓦礫の一つをポケットの中に入れる。

 

「おい、ゴリラ! そこで何をしてる!?」

 

 壁の周辺で巡回していた規格帽を被った兵士がシュンを不審者と判断し、G3A3の収縮型ストックモデルA4の銃口を向けて警告する。

 安全装置を外す音が鳴ったので、シュンは両手を上げて真っ白な戦闘服を着ている兵士の方を見た。

 

「ちょっと、記念に壁の瓦礫を…」

 

「ふん、ガラクタ集めか。金目の物は盗んでないだろうな? ポケットの中身を全部出してみろ。発砲許可は出てんだ。風穴を開けられたくなきゃ、とっとと出せ。見逃してやる」

 

 正直に壁の破片を集めていたと答えれば、兵士は金目の物を盗んでいないかを確認する為、シュンにポケットの中身を全部出すように告げる。

 これに応じ、シュンはポケットの中に入ってある全ての物を出し、金品を奪っていないことを証明する。

 

「よし、行って良い。だが、盗むんじゃないぞ。壁の瓦礫もな」

 

 その確認が取れれば、兵士は銃の安全装置を掛けて負い紐で銃を肩に掛け直し、忠告してから巡回を再開した。

 検査から解放されたシュンは首に付けてあったモンゴル軍の認識票を取り、これをどう処分するか悩み始める。

 

「さて、こいつをどうするか…」

 

 この世界での自分を死んでおくことにするため、自分の認識票をどうするか悩んだシュンだが、解決にはそれほど時間は掛からず、ベルリンの中央を目掛けてその認識票を投げた。

 投げ込まれた認識票は高く舞い上がり、限界地点の高さまで達した後、重力に従って何処へと落ちて行く。

 

「これで、あいつ等は俺を探さないだろう」

 

 落ちている自分の認識票を見付ければ、テオドールらが探すのは諦めるだろうと思い、シュンはこの忠実より六年、五年と言うべきか、数年早く統一したベルリン、否、統一したドイツよりアウトサイダーが召喚した次元の穴を通って去った。

 

 ところで、第666中隊とハイム少将のクーデター部隊、シュタージとネオ・ムガルがベルリンで戦っている間、東ドイツを呑み込む勢いで最終防衛ラインであるゼーロウ要塞に迫って来たBETA梯団はと言うと、ベルリンが落ちれば自国の危機と判断してやって来たドイツ連邦軍の部隊と、ワルキューレの一個軍や一個航空団による増援、英霊たちの参入によって駆逐された。

 英霊たちは所構わずに自分たちの力を見せ付けた為、東西のドイツ軍将兵から天よりこの地に降り立った神々だと思われる。

 ワルキューレの陸空の部隊は英霊たちに対する追跡は行わず、海王星作戦の終了を持って欧州戦線から撤退する本隊に加わり、戦線維持を国連軍やワルシャワ機構条約軍に任せ、多数の修理不可能な装備を残して去って行った。

 英霊たちはBETAを圧倒的な力で殲滅すれば、ワルキューレと同じく欧州より去って行く。

 それから数年、異世界の勢力の介入による進出があったにも関わらず、BETAの苛烈な攻勢に耐えられず、人類は欧州を放棄せざる終えなくなるが、それはまた別の話である。

 

 

 

 あのベルリンの戦いより五日余り、春季である三月になったドイツはBETAの脅威があるにも関わらず、穏やかな温かさに包まれていた。

 かつての西ドイツ、ドイツ連邦共和国の首都ポンへと向かう列車の中で、クーデター派に属していた東ドイツ軍のテオドール・エーベルバッハ少尉は居た。服装はNVAのBDUから連邦軍の勤務服に変わっている。

 彼はドイツ連邦軍に編入されて大尉に昇進し、第4軍に属する戦術機中隊の中隊長となり、更には特別に一週間余りの休暇を与えられ、革命のシンボルとなって東ドイツの特使となったカティアことウルスラに会うため、この特使専用の列車に乗車していた。

 出来るだけ回収できた仲間たちの認識票を握り締めつつ、ウルスラが居る個室へと足を進める。その認識票の中には、中隊以外の面々の衛士を初め、ベルリンで拾ったアイリスディーナの物やシュンの物まで含まれている。

 それをポケットに仕舞い、部屋の前に立っている護衛に許可証を見せれば、個室へと入り、久方ぶりとも見える少女と顔を合わせる。

 ウルスラはここ数日間、激務に追われて寝ていないのか、スーツを着たまま居眠りをしていた。窓の方にはシュンから貰ったカセットレコーダーが置かれている。そんな彼女に向け、テオドールは過去の名前であるカティアと呼んで起こす。

 

「起きろ、カティア・ヴァルトハイム少尉。レーザーヤークトだ」

 

「は、はい!? って、テオドールさん! いつからここに?」

 

 過去の名前で呼ばれ、軍時代に身についた習慣で飛び起きたウルスラは、テオドールにいつからここに居たのかを問う。

 

「ほんの数秒前だ。かなり疲れてるようだな。そのカセットレコーダーが唯一の娯楽か?」

 

「えぇ、もう忙しくて、これが友達のような物です。ところで、その制服は?」

 

「これか? NVAごとドイツ連邦軍の指揮下に入れられた時さ。ちょっと慣れないが、連邦軍は民主的で上官命令の絶対服従なんて無いし、ビールやシュナップスだって一杯だけだが毎日飲めるし、監視も無い充実した軍隊生活さ。まぁ、これも明日までだがな」

 

 次に問われたテオドールは数秒前だと答え、連邦軍に編入された経緯を答えた。

 そこからテオドールはNVA時代の思い出話や今の軍隊生活をして場を和ませる。

 

「私は前線部隊の衛士でしたから、嗜好品はチョコレートくらいしかありませんでした」

 

「こっちは昼飯ぐらいしか無かったがな。そんで俺は中隊長だ。レーザーヤークト専門の大隊の傘下に加えられた。アネットも一緒だ。グレーテルの奴は、反体制派にくら替えしたから免罪されてうちの中隊の配属になってる。怪我が治れば、政治将校じゃ無く、衛士として復帰さ。西のフッケバインのおっさん達からえらく期待を寄せられちまって、困ってる」

 

「私が居なくても、大丈夫ですか?」

 

「何言ってんだ。お前に指揮が出来るかっての。大尉の苦労も分かる気がするな」

 

 何気ない会話を交わし、再会したことを喜ぶウルスラであったが、かつての自分の上官であるアイリスディーナと彼女の部下たち、シュンがどうなったのかを問う。

 

「それで、ベルンハルトさん達は…?」

 

「あぁ、そうだったな…回収できたのは、これくらいだ。ファム中尉やクリューガー、シルヴィアは破片か肉片くらいだ。他のNVAの衛士は東側陣営だが、ポンの戦没者慰霊塔に名前は刻まれる。そして、大尉とあいつのも…」

 

 このウルスラの問いに、テオドールはアイリスディーナとシュンの認識票を見せ、既に死んでいることを知らせる。

 見せなかった者の認識票は全て死んでいるが、双方ともは死んでおらず、この世界から消えて行方不明扱いであるが、今の二人はそのことは知る由も無い。

 

「まぁ、この場に大尉やあいつ、みんなが居れば、笑っていろとでも言うだろう。それと、西の奴らから貰ったテープだが、カセットは持ってるんだが、使い方がどうにも分からなくてな。どうすんだ?」

 

 場の空気を変えようと思ってか、テオドールは戦友達や思い人が生きていることを仮定してどうしたのかを言いつつ、西側の将兵から貰ったカセットテープをどう使うかを問う。

 それを手に取ったウルスラは、カセットレコーダーを取ってそれを慣れた手つきでセットする。

 

「そこからどうするか分からないんだ」

 

「簡単ですよ。ここの再生ボタンを押すだけです」

 

「この右に向いた矢印の奴か」

 

 カセットテープがセットされたレコーダーをウルスラより手渡されたテオドールは、彼女に教えられつつ再生ボタンを押した。

 それから数秒後、カセットテープは録音されている音楽を鳴らし始めた。

 

 

 

 地球外より侵攻してきたBETAに人類が脅かされた1984年、東西のドイツを隔てていたベルリンの壁は忠実より四年と六カ月よりも早く崩壊した。

 忠実の崩壊した1989年では、その一年後に東西のドイツは統一され、東西ドイツの恐怖の対象であったシュタージは壁の崩壊後の国家保安省と改称したが、1990年の統一の際には解散させられた。

 現在はかつて本部だった建物がシュタージ博物館となり、関連の道具や資料と共に保管されている。




三月の終わりで終了予定のはずが、四月の終わりになっちまったぜ。

ちょっとなんかスランプ気味です、はい。

https://www.youtube.com/watch?v=0C7FlnBt1q4

とりま、イメージEDはディヴィット・ボウイのヒーローズです。
ベルリンの壁が崩壊する二年前に、西ベルリンで壁を背にしてコンサートした際にこの曲を歌いました。
それから二十数年余り、ディヴィット・ボウイはこの世を去り、その際にドイツ外務省は追悼のメッセージとして、「壁の崩壊に力を貸してくれて、ありがとう」と感謝のメッセージを送りました。

TVアニメやってる時期に亡くなってますからね。
なんでアニメの最終回のEDにしなかったんだろうか…?
まぁ、あくまで俺の意見なんだけど(笑)。

そんじゃ、活動報告のアンケート、よろしく!

※追記、アイリスディーナは殺さないことにした。外伝で出す予定です。

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