復讐異世界旅行記   作:ダス・ライヒ

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Gジェネやってて更新進まねぇ…
そんで戦闘描写無し…

前半はルリの一行、後半はシュンの所ってことで。


スカウト

 場所は移り、熱い日差しが照りしたるエジプトの砂漠にて、ルクソールのナイル川西岸にある王家の谷を目指して進む一団があった。

 一団の人数は七人であり、日光から肌を守るためか、それとも顔を隠すためか、マントやコートを羽織って頭にはフードを被って顔を隠している。一人、目出し帽を被り、黄色いジャケットを着た戦士のような肉体を持つ男は、何も身に着けず、ただ歩いているだけだが。

 背丈はバラバラであり、十代前半の少年少女と十代後半の少年を合わせて三名、老婆が一人、残る二名は少年と老婆と同じくマントを羽織っていた。傍から見れば、戦闘に立っている異質な男を除けば旅行者の一団に見える。

 そんな一団を、岩場から見張る者達が居た。

 

「CP、こちらバルク1-2。捕らえた捕虜の情報通り、その仲間と思われる一団を発見。こちらに気付いていない模様です。オーバー」

 

 砂漠戦線用のギリースーツを身に纏った偵察兵は、ミルドレッド等聖ヴァンデミオン騎士団が捕らえた、と、言うよりも既に逃げられた後だが、ルリの情報通りに仲間を確認し、左耳に付けている無線機で作戦本部へ報告する。

 

『こちらCP、了解。引き続き、目標に見付からないように監視を続行せよ。アウト』

 

「イエッサー!」

 

 作戦本部の指揮官からの指示を聞けば、そのまま砂漠戦向け用に改良されたイスラエルの自動小銃であるガリルの狙撃銃モデルを握りつつ、双眼鏡で一団の監視を続行する。

 

「あの黄色の奴が居なかったら、ただの観光客として見逃してたところだな」

 

「あぁ。あいつが派手に目立ってくれるおかげで助かる」

 

 双眼鏡を握りながら、偵察兵は背後を見張っている相方に話しかければ、相方はIMIガリル自動小銃を握りながらそれに答えた。

 それから一団が王家の谷の出入り口まで辿り着こうとした時、偵察兵が左耳に付けている無線機に、作戦本部から新たな指示が出される。

 

「こちらバルク1-2。新たな指示は何か? オーバー」

 

『こちらCP、担当の部隊が到着した。可能な限り支援せよ。アウト』

 

 作戦本部からの指示を聞いた偵察兵は双眼鏡から目を離し、背後の相方に向けて亜の一段との戦闘は行いたくない気持ちを告げる。

 

「可能な限りね。俺は嫌だね、あんな化け物共と戦うなんて」

 

「俺もそうだぜ。ラグナはともかく、スコーピオンなんかと戦ったら確実に殺される」

 

 相方もそれに同調すれば、偵察兵は双眼鏡を再び覗いて味方を探し始める。

 

「あいつ等もそうみたいだ。見付からないように進んでやがる」

 

 彼が覗いた先には、一団に気付かれないように移動する歩兵部隊の姿があった。

 歩兵部隊の装備はIMIガリルやAK系統などの砂塵に強い銃ばかりであるが、装備は軽装備に近い。どうやら現用装備並の部隊は殆ど前線に送られたようだ。

 しかしツーマンセルの偵察兵と歩兵部隊も含め、彼らは一団の戦うことはない。

 周辺包囲と封鎖が仕事であり、あの一団と戦うのは、人知を超える力を持つ者達だ。

 

「来たぞ。例の連中だ!」

 

 見張りの男が空を指差した方向には、その人知を超える者達を乗せているとされるアメリカの軍用ヘリ「UH-60ブラックホーク」が飛んでいた。

 一団の先頭に立っている黄色いジャケットの男が即座に敵と見抜き、何所からともなく火の玉を放って撃墜を試みようとするが、パイロットの腕が良いのか、それらを回避しながら飛行を続ける。

 それから一団の頭上を通り過ぎれば、乗っている者達はファストロープ機材を使わずに飛び降り、常人なら足の骨が折れるような高さを、少し高い場所から降りるように平然と着地する。彼らが乗っていたヘリは戦いに巻き込まれないためか、急いで基地へと帰投する。

 

「貴様らが来たとなると、勇者はもう捕まった様子だな!」

 

 黄色いジャケットの男が自分達の主であるルリが捕まったと判断してか、自分が得意とする兜割りのような武器を取り出し、人知を超える五人の者達に刃先を向けながら問う。

 

「そんなわけねぇーだろうが! あいつが仲間を売るはずが無い!」

 

 マントを羽織っていた十代後半の不良っぽい学ラン服の少年がそれを脱ぎ払い、ルリが仲間を売るはずが無いと反論するが、同じくマントを脱ぎ払って背中の大剣を抜いた袴のような物を羽織った白髪の男が彼女に言うように自分が告げたと答える。

 

「そいつは俺が言えと言った」

 

「なにぃ!? どうしてそんなことを!?」

 

 その答えを聞いてか、学ランの少年は怒りを答えた男にぶつけるが、黄色いジャケットの男はルリが拷問に耐えられないと分かっていての物であると告げる。

 

「決まっている。あの小娘が拷問に耐えられないからだ。ひ弱な者よ」

 

「んだとテメェ! 例えそうだとしても、あの嬢ちゃんがそんなことをするはずが!!」

 

 自分達の仲間であるルリに、仲間を売るような真似をさせた黄色いジャケットの男に学ランの少年は怒りを露わにする。

 そんな少年を気にせず、如何にも軍人な男がマントを脱ぎ払い、AK47の改良型であるAKM突撃銃を取り出し、安全装置を解除してから構え、大剣を構える長髪の白髪の男に問う。

 

「まぁ、嬢ちゃんが傷だらけで済むのならそれで良い。で、やるしかないのか?」

 

「やるしかねぇだろ」

 

 大剣を構える男はそう答えれば、軍人な男は臨戦態勢を取る。

 十代前半の少年少女と、魔女のような風貌を持つ老婆も臨戦態勢を取っており、学ランの青年も臨戦態勢を取ったことからいつでも戦闘が可能だ。

 そんな一団を観察する五人のリーダーである近未来的な戦闘アーマーを全身に纏っている黒い髭の男は、弓を持った長い耳を持つ亜人であるエルフや、大柄な斧を持つ幼子のような外見なのに髭の量が凄い亜人のドワーフ、二本の短刀を構える黒尽くめの男、そして不気味な笑みを浮かべる和服のような戦闘服を身に纏い、腰に日本刀を下げ、フードを被っている金髪の男に指示を出す。

 

「よし、俺はスコーピオンだ。サエグサはマルク曹長殿、スクービは学ランと少年少女、マチスは魔女の婆さんを。そして統制機構の金髪の英雄さんは…」

 

 リーダーが指示を出す前に、統制機構からの志願兵である金髪の若い男は不気味な笑みを浮かべ、腰の日本刀を目にも止まらぬ速さで抜き、ラグナと呼ばれた大剣を構える白髪の男に斬り掛かる。

 

「っ!? てめぇ…!!」

 

「やぁ、兄さん…また会ったね…!」

 

 即座にラグナは大剣で振るわれた刀身を防いで相手を睨み付ければ、その男は不気味な笑みを浮かべながら挨拶を行う。

 二人は兄弟…が、ラグナの反応を見る限り、身内ではない様子だ。

 若い男の声、それも自分に対する特別な感情がこもった声を聴いたラグナは直ぐに男から距離を取り、再び大剣を構えて何故、彼にここに居るのかを怒鳴り散らしながら問う。

 

「ジン! てめぇ、なんでここに居る!?」

 

 その問いにジンと呼ばれる若い男は、狂気じみた笑みを浮かべつつ、刀を鞘に戻しながら問いに答える。

 

「決まってるじゃないか。兄さんの仲間…いや、神の人形(ルリ)だったかな…その人形が兄さんとスコーピオン、後のゴミ共がここに向かってるって言ったから来たんだよ…!」

 

「んなことは分かっている! てめぇがなんでこの世界に居るかを聞いてんだ! ジン!!」

 

 知らせ出来たのではなく、何故この世界に居るのかを名前を言いながら問うラグナに対し、ジンと呼ばれた青年はどのような経緯で来たのかを答える。

 

「そんなに怒らないでよ。ここに来たのはつい最近の事さ…まさか、兄さんたちがこんな世界に来るなんて思わなかったよ…」

 

 ここに来たのは偶然だと告げるジンに対し、ラグナはそれを嘘だと見抜く。

 自分等が知る冷静沈着なはずのジンが、ラグナを前にして恐ろしく変貌した様子を見た四名は、本当にあの「イカルガの英雄」であるかどうか疑い始める。

 

「おい、あいつ…」

 

「本当にあのイカルガの英雄か…?」

 

 そう自分等にとって最高の戦力であるジンを疑い始める部隊の面々であったが、スコーピオンからの攻撃を受け、戦闘に集中する。

 

「悠長に眺めてる暇は無さそうだな」

 

 飛んでくる火の玉を避けながら、隊長であるアーマーの男はヘルメットのフェイスガードを自動で閉め、遮蔽物となる場所へ隠れる。

 

「そのようだな。でっ、手筈通りに行くか?」

 

 同じく隠れているドワーフに、自分が担当する物の相手をすれば良いのかと問われれば、アーマーの男はその通りであると答える。

 

「あぁ、俺がスコーピオンをやる。お前たちは担当の奴の相手をしろ!」

 

『了解!』

 

 改めて指示を出された三名は、各々が担当する相手に向けて攻撃を始めた。

 ラグナとジンが交戦しているが、彼の援護に回る味方は誰も居ない。スコーピオンたちもラグナの援護にも回らなかった。

 

「来たぞ!」

 

「フン、捻り潰してくれるわ!!」

 

 敵が仕掛けて来たのを確認したスコーピオンたちも、向かってくる相手の応戦を始める。

 かくして、勇者一行の主力戦闘員と、統制機構の英雄であるジンを含めるワルキューレの対能力者部隊との戦いの火蓋は切って落とされた。

 

 

 

「血の匂いだ…いや、これは死の匂いだ…一人や二人なんか殺した匂いじゃねぇ…こいつは戦場の匂いだ…」

 

 一方、ルリ達やミルドレッドと別れ、人気を避けるため、東京都の西にある森林地帯へ身を隠し、そこで仮眠を取っているシュンの元に、サングラスを掛けた白髪が目立つ謎の中年男が彼を見るなり、いきなり意味深長な言葉を投げ掛けた。

 それを聞いた木にもたれ、大剣を抱えたまま眠っているシュンは目を覚まし、その意味深長な言葉を自分に投げ掛けた中年男を睨み付け、追い払おうとする。

 

「あぁ? おい、おっさん…人を見るなり意味不明な台詞を吐きやがって…ぶっ殺されてぇか?」

 

「ほぅ、威勢が良いな。兄ちゃんよ。でも、おめぇぁ、長く戦い過ぎてえらく疲れてる様子だな」

 

 ガンを飛ばして中年男を追い払おうとするが、目前の男はかなりの場数を踏んでいるのか、何百人も手を掛けて来たシュンの鋭い眼光を物ともせず、そればかりか彼が疲労で寝込んでいることも見抜く。

 

「ちっ、俺が連戦で疲れてんのを見抜ける奴なんざ、この国じゃあ自衛隊、それも特殊部隊レベルの奴しか居ねぇと思ってたが。おっさん、自衛隊とかの人間か?」

 

 連戦で疲れ切って寝込んでいることも見抜かれたシュンは、舌打ちしながら目前の中年男に自衛隊関連の人間であるかどうかを問う。

 

「いや、俺ぁ自衛隊じゃねぇ。何年か居たことがあったが、今じゃ舞台の裏方の仕事しかしてねぇな」

 

「そうかよ。俺に用が無かったら直ぐに警察(サツ)にでも通報してくれ。サツが来る頃にはここに俺はもう居ないと思うがな」

 

 自分は元自衛隊員だが、今は裏方の仕事をしている。

 そう答えた中年男に対し、シュンは用が無ければ放っておいて欲しいと告げるが、男は立ち去らず、彼に用があることを告げる。

 

「用はあるぜ、兄ちゃんやぃ。おめぇ、武偵の餓鬼どもの一戦交えて、そんで漫画かアニメか、ゲームの世界から飛び出して来たが知らん連中とも戦ってたんだよな?」

 

「てめぇ、なんでそれを知ってやがる…!?」

 

 自分がこの世界に来てからの激闘を口にした中年男にシュンは反応し、彼の胸倉を掴んでどうやって知ったのかを問うた。

 

「乱暴な奴だな。そんでおまけにクセェ! おめぇ、風呂入ったの何時だぁ?」

 

「んなことはどうだって良い! なんでそれを知ってるかを聞いてんだよ!」

 

「わ、分かったからその汚い手を離せぃ! このアホンダラ!!」

 

 一度胸倉を掴まれても動じず、更にシュンが風呂に入っていないことも告げて余裕を見せる中年男であったが、それが逆に彼の怒りを買い、数回ほど揺さぶられ、これ以上は火に油を注ぐ行為だと判断した男は怒鳴り散らしながら手を離すように言う。

 それに応じ、シュンが男の胸倉から手を離せば、中年男は彼に触れられた部分の衣服を叩き、汚れを落とそうとする。

 

「畜生、汚れたらどうすんだ全く…」

 

「で、なんで知ってる?」

 

「そりゃあ、俺ぁこの国の諜報関係、見てぇな所に属してるからってな話だ」

 

 自分の衣服の汚れを気にする中年男に、シュンは何の詫びもせずに問えば、それにイラついた彼は適当な答えを出す。

 

「はっきりしろ、殺されてぇのか?」

 

「けっ、疲れの余り、周りに気が張れてなさそうだな」

 

「っ!? ちっ、応じなきゃハチの巣ってわけか」

 

 その適当な答えに苛立ったシュンは、FNハイパワー自動拳銃の銃口を向けながら問うが、疲労感で銃火器を装備した者達に包囲されていることに気付かなかった彼は、拳銃をホルスターに仕舞い、何の用件で自分を誘うのかを目前の男に問う。

 

「で、俺に何の用だ?」

 

「何って、おめぇに食い扶持の話を持ってきたのさ。おめぇ、行く宛がねぇんだろ?」

 

 行く宛が無いなら俺のところへ来い。

 そう告げる中年男を直ぐにでも大剣で斬ってやろうと考えたが、背後よりHK416自動小銃を持った男が姿を現したため、その用件を呑むしか選択肢が無い事を悟ったシュンは、今の状態での戦闘は不利だと判断し、それを承諾する。

 

「分かったよ。飯と寝床を寄越せ」

 

「あぁ、用意してやるよ。まずは風呂からな、そんで脇腹の治療だ」

 

「そこまでお見通しかよ…」

 

 左脇腹の負傷も見抜かれたが、これ以上、訳を聞いていられるほど余裕が無いため、自分を包囲していた武装した黒ずくめの男達と共に、シュンは大人しく中年男の後へと続いた。

 

 

 

 それから二時間余り、中年男が案内した弁護士の事務所の待合室にて、風呂へ入って数週間分の汚れを落としたシュンは、男が呼んだ医者から傷の治療を受けていた。

 

「よくもまぁこんな傷で生きていられるな…普通なら死んでるぞ…」

 

「さぁな、俺でも分からねぇや。そんなことより早く縫ってくれ。腹減って仕方ねぇんだよ」

 

 シュンの傷具合を見た医者がそう指摘すれば、何故こんな重傷で平気でいられるかどうか分からないと返す。

 医者によれば、串刺し世界において負った打撲に骨折、刃類による傷跡、左脇腹の銃創に、この世界から来た時に受けた打撲、骨が折れてもおかしくない状態であり、普通の成人男性なら瀕死状態、もしくは即死レベルの重傷だ。

 ある程度の治療を終えれば、シュンは黒いタンクトップとカーキ色の長ズボンを履き、出前であろう料理の数々が置いてある机の前の椅子に座り、それを頬張り始める。重傷にも関わらずに。

 そんな彼を見た医者は、連れて来た張本人である自分の親友に当たる中年男にシュンが本当に人間であるかどうか問い始める。

 

「おい、松方。あいつ本当に人間か? 脇腹に銃創の痕があっても、骨にひびが入った状態でもピンピンしている。北朝鮮の特殊部隊でもあんなのは居ないぞ」

 

「あぁ、地球上、何所を探してもあんな奴は居ねぇ。おそらく、何所か、別の世界から来た…」

 

「いま流行りの異世界から来たって言うのか? 馬鹿馬鹿し過ぎる。まるで漫画の世界の住人だ」

 

 松方と呼ばれた中年男が、シュンを異世界から来た男であると告げれば、医者はその返答に呆れ、治療に使ったゴム手袋を捨てながら荷物を纏め、帰る準備を始める。

 医者が帰り支度をする中、松方は煙草の箱から一本取り出し、それを口に咥え、一緒に取り出したライターで火を点けようとすれば、この事務所を提供した若い弁護士が、代わりに彼の煙草の先に火を点けた。

 

「おぅ、助かるなぁ」

 

「なんです、あの男? 見たところ、人間では無さそうですが…」

 

 若い弁護士はシュンを人間と認識せず、煙草を吸ってから紫煙を吐いた松方に何所から連れて来たのかを問う。

 

「西の森から拾って来た。つっても、信じねぇよなぁ?」

 

「はい、信じられません。まさかとは思いませんが、ネットに溢れている異世界から勇者を召喚した…じゃ、ないでしょうね?」

 

 松方の適当な返答に、若い弁護士は直ぐに冗談であると判断し、インターネットで溢れているインディーズ小説のよくある王が異世界から勇者を召喚するように、異世界より呼び寄せたのではないかと問う。

 

「んなわけねぇだーろうが。ありゃあ、偶然にもこの世界に来たって感じか…?」

 

「本当にそうなんですかね?」

 

「多分、そうだな。放浪の旅人って奴だ、ありゃあ」

 

「はぁ…」

 

 言っていることは間違いではないが、別の世界へ行けるほど科学が発達してないこの世界に、異世界から来たと言われても、とても信じられない話だ。

 

「では、僕は仕事に戻りますよ。書類が溜まっているので。それと、経費は貴方持ちです」

 

「ケチな野郎だぜ」

 

 そんな松方の曖昧な返答に呆れつつ、若い弁護士は自分の仕事である書類整理を行うため、出前の料金を出してくれるように告げてから、待合室の前を後にした。

 

「満腹か? んで、寝るのか? 牛になっちまうぞ」

 

「牛になるほど脂肪は溜まっちゃいねぇよ」

 

 数十分後、机の上に置かれた料理の数々を全て平らげたシュンは、仮眠を取るために待合室を出て、仮眠室へと向かおうとする。そんな彼に食べてから寝ることは不健康だと忠告する松方であるが、それほど脂肪は溜まってないとシュンは答え、寝るために仮眠室へと向かった。

 

「おい、松方! 適材な人間を見付けたと言うのは本当か!?」

 

 シュンが仮眠室で寝ている頃、事故の類か襲撃か、右腕を包帯でぶら下げた中年らしき男が護衛と共に事務所に駆け込み、松方に問いただす。

 どうやらシュンが彼らの要件を満たす人材であったようだ。彼に何をさせるのかが分からないが、後ほど彼の前で明かすことだろう。そんな手負いの男に向けて、シュンが的確な人物である事を告げる。

 

「あぁ、今、仮眠室で寝ている所だ。大分寝てねぇようだから、叩き起こさない方が良いぞ」

 

「一体何者なんだ…? お前の話を聞く限り、日本人では無いようだが…」

 

「外見と喋る言葉は日本人だが…この国中、いや、世界中探してもあんな奴は居ねぇよ…」

 

「世界中を探しても居ない男だと言うのか? これ以上はお前に聞いても埒があかん。珈琲を貰うぞ、ここに来るまでどれくらい苦労したことか」

 

 政治家らしい男に、松方はシュンがこの世界の人間ではないかもしれないと告げた後、それを聞いて呆れた男は疲れを癒す為に待合室へと向かう。どうやらこの事務所まで来る間、それなりの苦労があった様子だ。

 

「…なんだ?」

 

 その数時間後、目覚めたシュンは、近くに置かれていた水を片手に仮眠室を出て、事務所に制服を着た政治家の男の護衛であるSPが、自分が知らぬ間に来ていることに疑問に思う。

 そんな目覚めたばかりのシュンを見掛けたこの事務所の責任者である若い弁護士は、政治家の男の護衛達にそのことを知らせる。

 

「次長に知らせてください。例の男が目覚めたようです」

 

「よし、直ぐに知らせよう」

 

「俺が寝てる間に何が起こったんだ?」

 

 自分を見るなりSPに知らせる若い弁護士を見て、シュンは状況を理解できないでいたが、やって来た弁護士の秘書に、マシな服装に着替えるように指示されてそれを理解する。

 

「マシな服装に着替えてくれ。防衛省から次長がお前に用があって来ている。そんな服装では大変失礼だ」

 

「あぁ? こっちは寝起きだぞ。なんで政府のお偉いさんが俺に用があんだ?」

 

「それは私にもわからん事だ。とにかく、早く着替えるんだ。あの人を待たせるわけにはいかない」

 

「へいへい」

 

 弁護士の秘書から何故か自分に次長が会いたがっていると聞いて、寝起きのシュンは少し苛立ったが、まだ追い出されるわけにはいかないので、急かしてくる彼の指示に従い、用意されたそれなりの服装に着替え、防衛省から馳せ参じた利き手を負傷した政治家こと防衛事務次官が待っている待合室へと入る。

 部屋へ入って来た無作法なシュンの姿を見た防衛事務次官は驚き、自分を呼び出した松方に本当に彼で大丈夫なのかを慌しく問いただす。

 

「な、なんだこのヤクザ者は!? おい松方! 森から拾ってきたと言うが、まさか組から破門された男ではないだろうな!?」

 

「(んだ、このおっさんは? 俺を見るなり不安がりやがって)」

 

 自分を見るなり松方に怒鳴り散らすように問いただす防衛事務次官を見て、シュンは欠伸をしながら白い目で見る。そんな防衛事務次官に対し、松方は彼の言うヤクザなど足元にも及ばない危険な男であると告げる。

 

「落ち着けって、ヤクザならとっくに極右か極左に殺されてる。つか、あいつはヤクザなんぞ足元にも及ばねぇよ。もっと別の何かだぜ。裏社会なんぞよりもヤバいとかな…」

 

「お前がそこまで言うなら信じてやろう。で、君は何というのかね?」

 

 松方の返答を聞き、少し落ち着いた防衛事務次官はシュンに名を問う。

 

「シュン、瀬戸シュン」

 

「瀬戸シュン…名前と外見からして日本人だが、まるで粗悪な環境で育ったような態度だな…何所から来たのだ?」

 

 名前を言えば、目上の者に対する態度がなってないことから防衛事務次官はシュンを粗悪な環境で育った人間と判断する。実際、彼は粗悪とは違って少し治安の悪い地域出身者であり、あながち間違ってはいない。

 今度は何所から来たのかを問われたが、流石に異世界と言えば、変な人間と思われる可能性が高いため、適当に思い付いたことを伝える。

 

「モンゴル…」

 

「も、モンゴル…? れっきとした日本人の外見で日本人の名前で、日本語を喋るのにモンゴル人だと言うのか? 全くおかしな男だ…本当にこの男で大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だ、俺の目にやぁ狂いはねぇ」

 

「本当に言い切れるのか…? こんな麻薬をやっていそうな男に…」

 

 完全な大柄の日本人なのに、モンゴル人と適当に告げたシュンに、防衛事務次官は呆れ果て、本当にこの国の治安を乱す武装テロ集団を倒せるかどうか心配になり、拾って来た松方に問い質すが、そんな彼は自分の目には狂いが無いと豪語する。数々の要因を気にし、それの対処をしなくてはならない防衛事務次官は、本当にシュンに任せて良いか頭を抱える。

 

「私が名を名乗るのは、君の実力が本物であるかどうかを確かめてからだ。宇治宮君、君の事務所の地下に、射撃場か訓練所があっただろう? そこでこの男の実力を確かめる。貸してくれないか?」

 

「掃除はしてますが、長年使っていませんからね。どうぞお構いなく」

 

「ありがとう。やはり弁護士は信用できる者が一番だ。君、地下まで来たまえ」

 

 しかし実力を見ないまま見限るのは良くないと思ってか、防衛事務次官は宇治宮と呼ばれた若い弁護士に、掃除はしているが、長年使われていない地下の訓練所の使用の許可を求める。これに宇治宮は、久しぶりに使ってくれる者達が出て来てくれたのか、それを承諾する。許可が取れれば、シュンを連れて護衛と共に地下の訓練所へと向かった。

 地下の訓練所は、元々はボクシングジムだったのか、それとも柔道の道場だったのか、かなりの広さがあった。

 出入り口から見て、右手には倉庫らしき部屋へ通じるドアが一つと、左手に刃射撃場へ続くとされるドアが確認できる。

 

「宇治宮君の話では、ここは大手のボクシング団体のジムか、柔道か空手の道場だと聞いたが、これほど広いとは…射撃場は後から設置したものとすれば、元は情報部の施設か…? まぁ、そんなことはどうでも良い。君の腕前を見せて貰おう」

 

 地下訓練所の広さに元は情報部の施設では無かったのかと考察すれば、シュンの実力を確かめるため、自分の護衛である恐らく2mはあるSPを呼び出す。

 

「この巨漢は柔道空手、自衛隊格闘術など様々な武道に通じている男で、私の中でも自慢の護衛だ。彼を倒せねば、私は君に国防、否、治安に関わる仕事を任せることは出来ん。小井塚、遠慮は要らん。このモンゴル人を自称する男をやっつけてしまえ」

 

「はい次官、この俺の実力をこんな何所の馬の骨とはわからない奴に…」

 

 実力を測る為、自分の自慢の護衛である巨漢のSPをシュンに差し向ける。

 指名された巨漢のSPは、少し肩慣らしをしながら何所から来たか分からない馬の骨であるシュンを軽く捻ってやろうとしたが、気付かぬ間に足元をすくわれ、床へと顔面を叩き付けられる。

 これには相手をさせられた巨漢のSPと、指名した事務次官は驚きを隠せない。

 

「ひっ!? は、離してくれ!」

 

「い、一体何が…!?」

 

「トロイんだよ、デブ。もう少し早く対処しねぇと守れるもんも守れねぇーぞ」

 

 シュンからすれば、目前の巨漢は薄鈍(うすのろ)であり、それに自分を見た時になんの構えも見せなかったため、あっと言う間に制圧できた。

 その大柄のシュンが、見た目に沿わない素早さを見せた為、事務次官は何が起こったのか理解できないでいる。

 

「ま、まぁ、君の実力はこれで分かった…私は日本の国防を担う防衛省に属する防衛事務次官の泰田啓之(やすだ・けいすけ)と言う者だ。巨漢を意図も容易く倒す様は、まるでアメリカ軍の特殊作戦軍の隊員のようだ…それか特殊部隊の原点であるSASか、最強と謳われるアメリカ海軍の特殊部隊SEALsの隊員か…まぁ、格闘術が良くても、射撃の下手では意味が無い。射撃場でその腕前を見れば、合格だ」

 

 巨漢を目にも止まらぬ速さで制圧したシュンの実力を見た泰田は、次に射撃の腕前を図るため、射撃場へと足を運んだ。

 射撃場も訓練場と同様に整理整頓が成されているが、壁に当たった銃弾の跡はどうにもならなかった様子だ。

 銃火器などを保管している小さな武器庫には、昨夜の怪物との戦いで壊れて使い物にならなくなったL1A1自動小銃や、まだ無事なFNハイパワー自動拳銃と一緒に、銃の所持が許される国々の民間で販売されている銃火器、近いロシアのカラシコニフ・コンサーン社のAK103突撃銃が置かれていた。

 

「さて、色々と並んでいるが…まずは拳銃から試してみようか」

 

 泰田は凄まじい銃声から耳を守るためのヘッドフォンを着け、シュンがどの銃を選んで撃つのかを待つ。

 選択は物の数秒で済み、シュンが選んだ拳銃は45口径の自動拳銃であるコルト・ガバメントだ。

 ちゃんと清掃されているか銃口を覗きこんで確認した後、置いてある弾倉をクリップの装填口に弾倉を叩き込み、スライドを引いて初弾を薬室へ送り込めば、片手でしっかりとした射撃体勢を取る。

 

「コルト社の45口径自動拳銃か。そんな反動の大きい銃で良いのか? まぁ、お前のような大柄な男にぴったりだな。では、行くぞ」

 

 シュンが選択した銃を確認すれば、泰田は的を動かす装置を起動させるボタンを押す。

 初めは止まった的だ。無論、軍事訓練を受けているシュンは物の数秒で出て来た全ての的の中央に当てた。

 

「君、もしや軍人か…? まぁ、次で分かる事だ」

 

 出された的の中央に全弾を命中させたシュンの腕前に驚き、今度は的を自動的に移動させるボタンを押す。だが、訓練を受けているシュンには造作も無く、中心にはいかない物の、全弾を的の範囲に命中させる。

 

「こいつは驚いた…では、ライフルだ。そこのAK-47を取れ」

 

 AK-47と言われて疑問に思うが、即座にAK-103の事だと認識する。

 この防衛事務次官は軍事知識がありそうだが、銃火器の知識に関してはあまり無いようだ。直ぐに彼の言われた通り、AK-47の近代化モデルを手に取り、ちゃんと撃てるかどうかを確認した後、弾倉を取り付け、安全装置を外してから出された的にライフル弾を撃ち込む。

 結果は泰田が文句を言えない程の物であり、彼に軍人ではないかと問い詰められるほどの腕前であった。

 

「貴様、もしや軍の特殊部隊出身か? モンゴル陸軍の兵士の射撃訓練を見たことがあるが、これ程の腕は特殊部隊レベルだぞ! 一体何所の特殊部隊に属していたのだ!?」

 

「次長、今、その男のDNA検査を行いましたが、日本中はおろか、世界中でも該当する人間は居ません…!」

 

「な、なんだと…!?」

 

 そうシュンを問い詰めようとするが、割り込んで来た部下からの知らせで、シュンがこの世界に存在しない人間だと知り、更に困惑を極める。

 

「で、では、何だと言うのだ…貴様は…!?」

 

 目前の男はこの世界の人間では無い、一体何者だ?

 泰田はシュンを見ながら改めて、何者であるかどうかを問い始める。

 

「俺か? そうだな、放浪者ってところか?」

 

 放浪者と答えるシュンに対し、そんな放浪者は見たことが無いと泰田は告げたが、自分が探していた適任の人間が手に入ったので、数々の無礼は水に流すことにし、彼にやらせようとする場所を話し始める。

 

「ほ、放浪者…貴様のような放浪者が居るか…! まぁ良い。私が求める完璧な人間は見付かった。では、話すぞ…このことは他言無用だ。松方と宇治宮君以外はな…!」

 

 他の護衛には射撃場を出て行くように告げた後、自分がシュンにやらせようとする案件を語り始める。

 

「お前にやって貰いたいことは襲撃だ。日本の中のイスラム国などと言われている超国家主義のテロリスト集団「大日本帝国」と自称する集団と、五十年の時を得て復活した日本赤軍、通称「新日本赤軍」の拠点を襲撃して貰いたい。ここでお前にどちらを襲撃するか選んでもらいたい」

 

 泰田はシュンやらせるのは、その双方のテロ組織の拠点を襲撃だ。

 だが、両方ともやるのは流石に一人では不可能だ。そこで泰田は、どちらのテロ組織の拠点を襲撃するか、シュンに問い掛ける。

 

「まずは極右テロリスト共の拠点の情報だ。潜入している公安の者の情報によれば、連中は恐ろしい事に戦車や装甲車を保有しているそうだ。何所からか手に入れたかはしらんがな。戦車は六十年以上前のソ連のT-55戦車三両、装甲車は同じBMP-1が六両だ。付属装備や弾薬を保有している情報がある。対戦車装備を持たねば危険だ。それに戦車なんて到底手に入らんから、警備も厳重にしている。後者の方を選ぶのが無難だ」

 

 極右テロ集団である大日本帝国は、戦車や装甲車などの機甲戦力を保持しているらしく、かなり危険であると泰田は告げる。潜入して爆弾を仕掛けてしまえば良いが、彼らにとっては貴重な戦力であるため、警備が厳重なので骨が折れるだろう。そこで泰田は、後者の方を進める。

 

「次は新日本赤軍だ。極右テロリスト共とは違って機甲戦力は所持してないが、重機関銃などを持っている。見付かって戦闘になれば、厳しい状況であるが、戦車を相手にするよりはマシだ。私はこれを進めるぞ」

 

「どっちにしろ、アカの相手の方が楽ってことだろ?」

 

 新日本赤軍の拠点の襲撃を進める泰田に、シュンは最初の襲撃先は赤色テロ集団の拠点しかないと言う事を告げる。

 

「当然だ。まだ対戦車装備の調達が出来ておらんのだ、それが届くまでは、極右共のアジトへ乗り込むのは控えてもらいたい。対戦車装備の無い歩兵が、どうやって戦車などと戦えと言うのだ?」

 

「確かに言えてるな。でっ、アカは真正面から行けるレベルか?」

 

 当然なる戦術を語る泰田に対し、シュンは襲撃予定の赤色テロ集団のアジトは真正面から言っても制圧が可能かどうか問う。

 この問いを聞いた泰田は驚愕し、本当に正気であるかどうかをシュンに問い質した。

 

「しょ、正気か!? 真正面から行くなど!? 連中も馬鹿では無い、直ぐにハチの巣にされてしまうぞ!」

 

「まっ、そう言うと思ったよ。そんじゃ、俺はアカのアジトを最初に襲う。これで良いか?」

 

「こんな大事な時に冗談を言うとは信じられん奴だ! まぁ良い、とにかく、頼んだぞ。こちらも出来る限りサポートする。本当に頼むぞ」

 

「わーったよ。で、襲撃は?」

 

 冗談であるとシュンが告げれば、本当にこの男に任せても良いのかと迷ったが、的確な人材が目前の男しかいないので、渋々と襲撃を成功させることを頼んだ。それを承諾すれば、シュンはいつ襲うのかを問う。

 

「お前に任せる。既に装備は揃ったも同然だ。二日以内にしてくれ」

 

「じゃあ、明日だ。明日の昼間に襲撃する」

 

 時程を明日の昼に選択したシュンに、泰田は戦術的に真夜中の方が良いのではないかと問う。

 

「正気か? 夜中の方が良いぞ」

 

「俺は早いうちが良いんでな。そんじゃ、俺は明日に備えて寝る」

 

「お、おい! 全く、何と言う男だ…! しかし、あの男にすがるしか、この国を守れない…武偵共よりはましかと言えるが…」

 

 異論は聞かず、シュンは明日に備えるため、射撃場を出て仮眠室へと向かった。

 そんな男にしか頼ることしか出来ない泰田は、自分の情けなさに悔やみつつ、今の日本の治安の主力である武装探偵よりはマシであると一人呟いた。




後書きコーナー

ダス・ライヒ「念願の後書きコーナー…つっても、第一回目は誰も居ないけど…取り敢えず、誰も居ないので、今回、登場した銃火器の説明でもしよう…」

L1A1

ベルギーの傑作ライフルFN FALのイギリスの軍用ライセンス生産モデル。
オリジナルとの違いは、フルオート機能がオミットされている。
ポンコツブルパップライフル、L85の採用によって現役を退いたが、お金の無い国々では未だに現役。
いつの間にか前回の怪物との戦闘で壊れていたが、何故か保管されている。

IMIガリル

イスラエルの兵器会社、IMI社が東側の代表突撃銃AKをベース、つか、コピーして作った国産の突撃銃。西側問わず、東側諸国の様々な銃器のパーツを使って開発された。73年にイスラエル国防軍で正規採用された。
イスラエルの過酷な環境に、AKの頑丈性が適しているからとされる。
NATO基準の小口径弾を使用しており、バリエーションによっては、大口径モデルも存在する。
栓抜きやワイヤーカッターも可能な便利な突撃銃だ。
ブルパップライフルであるタボールの登場により、交代されつつあるが、まだ外されていない。
イスラエルのみならず、主に環境が過酷な国家に採用され、現役であり続けている。
この回では、エジプトに投入されたワルキューレの偵察部隊や歩兵部隊によって運用された。

AK-103

カラシコニフが発明した傑作突撃銃、AK-47の現代モデル。
同じ弾薬に同じ頑丈性、そしてAK-47の改良モデルであるAKMの生産性や扱い易さも取り入れている。だが、ロシア軍では採用されず、警察に採用されるのにとどまっている。
射撃場に登場し、シュンの射撃に使われる。

FNハイパワー

天才銃器設計者、ジョン・M・ブローニングが生んだ傑作自動拳銃。
開発当時の1934年、モーゼル以外は八発が限界だったのに対し、1926年に死亡した設計者の跡を継ぎ、十三発も拳銃弾を入れることが出来る弾倉を開発に成功。そればかりかクリップが握り易いと言う当時としてはチート過ぎる自動拳銃。
現代の自動拳銃の基礎となった傑作自動拳銃である。
第二次世界大戦時、連合、枢軸国で採用された。
現在でも、諸外国に置いて、同氏が設計したM2ブローニング重機関銃並に現役である。

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