IS~RED&BLUE~   作:虹甘楽

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第45話 俺と混浴と最後の事件

「はあっ!ふうっ!はああっ!!」

「やっ!とっ!甘いぜ!」

 

 剣道場にて。

 俺は現在箒の鍛錬(やつあたり)に付き合わされ、木刀を振っていた。

 目の前の箒も、最初のころは力任せの剣筋が目立ったが、数回打ち合ううちに冷静さを取り戻し、きちんと打ち合えるようになってきた。

 

「まったく、一夏の、奴は!」

「だから、言った、じゃねぇか」

 

 カン!カン!カン!

 

 他に誰もいない剣道場に、木刀の音だけが響く。

 

「残念だった、な!せっかく勇気を振り絞って告白したのによ」

「なっ!別に、残念とか、そういうことでは……」

「ハイ、隙あり」

 

 バシーン!面一本。

 

 お互いに向かい合い、一礼してから正座。

 互いに木刀を置き、面を外す。

 

「どうだ?少しはスッキリしたか?」

「……まあ、気は晴れた」

「なら、付き合った甲斐があったってもんだ。

 ……にしても、今日の試合。驚いたぞ。まさか、『空破斬』とは」

 

 そう。未完成だったとはいえ、あれは俺の技。

 才能って奴かねぇ。いいなあ。

 

「……だが、失敗だ。あんなものでは、完成には程遠い」

「そんなに簡単に習得されたら、俺の立場がないっての」

「ふ……。それもそうか」

 

 互いに笑い合う。箒も、ずいぶんと良い顔で笑うようになった。

 もう、迷いはないようだな。うん、安心した。

 

「? どうした、紅也」

「ん?何、いい笑顔だと思ってな」

「な!?何をいきなりそんな……」

「ハハハ、照れるなって!」

「照れてなどいないわ!ええい!もう一勝負……」

「あ!山代君、見つけましたよ~」

 

 再び戦闘態勢に入った箒を遮ったのは、突如現れた山田先生だった。

 俺を探してたのかな?でも、よくここが分かったな……。

 

「織斑君とデュノア君から聞きました。二人とも、トーナメントが終わったばっかりなのに、精がでますね~」

「はあ。どうも……」

 

 言えない……。鍛錬なんて上等なものじゃなくて、ただの箒の八つ当たりだなんて、言えない。

 

「……で、探してたってことは、何か用があるんですよね?どうかしましたか?」

「はい。実は今日、男子の大浴場の使用が解禁されました!」

「へえ……。汗かいてたから、丁度良かったですよ」

「しかし、今日はボイラー点検の日では?」

 

 通常モードに戻った箒が、山田先生に疑問を投げかける。山田先生は、「それはですね……」と前置きをしてから、話し始める。

 

「もう点検自体は終わったので、せっかくだから男子に使ってもらおうということになりました」

「なるほど……。って、男子?」

「? はい。山代君と織斑君とデュノア君。男子全員です」

「……この話、もう一夏達には……」

「もちろん、話しましたよ。とくに織斑君は、すごい喜びようで……。二人とも、もう脱衣所の前で待ってると思います」

「そうですかー」(……葵、いるか?)

 

 さりげなく8に手を伸ばし、通信開始。

 

(……何?今、忙しい)

「ほら、あんまり待たせたら、二人に悪いですよ」

「うーん、ここから寮まで、ちょっと遠いんですけど……」(一夏とシャルルが部屋にいるか、見てきてくれないか)

「なら、急いでくださいね。私、先に行って鍵をあけておきますから」

(……鈴音が部屋にいるから、抜け出すのは難しい)

「じゃあ凰も連れていけ」(わかりました。じゃあ、また後で)

 

 ………………。

 

 ま……間違えたあぁぁぁぁ!!

 

(何で丁寧語?分かった。後で見てくる)

「や、山代君!?何で、凰さんを連れていく必要があるんですか?だ、ダメですよそんな!」

「おい、紅也!何を言ってるんだ!!何で鈴なんだ!」

「ああもう!どうしてこうなった!!」

 

 

 

 

 

 

「ただいまー」

「あ、紅。お邪魔してるわよ」

 

 山田先生と箒を適当にごまかして、部屋に戻ってきた俺を出迎えたのは、凰だった。

 

「お前のせいでえぇぇぇ!!」

「ちょっ!?何よ、いきなり?訳わかんないわよ!!」

「お前さえいなければ――ぐふう!?」

 

 ボガッ!

 

「……鈴音をいじめるな」

 

 振りかえると、そこには菊一文字(もちろん鞘付き)を持った葵が。

 その目は、ボーデヴィッヒを睨んだとき以上に冷徹な光を宿していて……。

 

「ごめんなさい、凰さん、葵さん」

 

 土下座。

 ああ、なんか今日の俺、女の子に屈服してばっかだなぁ……。

 

「……で、何なの?アンタがここまで取り乱すってことは、なんか異常事態があったワケ?」

「え? え~っと、それは、だな、その……」

 

 言えるか!!

 コイツ、一夏に気があるんだよな?

 それなのに、一夏とシャルルが一緒に風呂に入るなんて言ったら……。

 

 ……アレ?凰はシャルルが男だと思ってるから、問題なくね?

 

「そう、今日大浴場が使えるみたいだから、着替えを取りに来たんだよ。だけど、お前がいるせいで、持っていけねぇんだ」

「何よそんなの!勝手に持っていけばいいじゃない」

「恥ずかしいわぁぁぁ!」

「それこそ今更じゃない!アンタと私の仲でしょ?」

「ただの友人関係だろうが!」

「まあ、そうなんだけど。でも、葵に会いに来ると大体散らかってるから、トランクスくらい見慣れ……」

「うわあぁぁぁぁぁん!!」

 

 確かに、『今更』だった!

 元の目的、ごまかすことは成功したけど、代わりに藪から何かが出てきた!

 

「ふーんだ、凰のバカー!知ーらない!」

「なっ!?子供か、アンタは!」

 

 タオルと下着を袋に入れて、ついでに8も持って、俺は部屋を出る。

 

「何よ、アイツ。ねえ、葵。……葵?」

「……これは、アウト」

「ん?何が?」

 

 

 

 

 

 

(……紅也)

(葵か?どうした?)

(……二人とも、部屋にはいない。つまり……)

(……さすがに、一緒に入ってはいないよな?)

(………………)

(……とりあえず、山田先生をごまかしてくる)

 

 大浴場に向かっている最中。葵から通信が入ってきた。

 葵はシャルルの正体を知っているので、俺の意図を理解し、行動してくれたのだろう。ありがたい話だ。

 

 大浴場に到着。

 山田先生は……いた。まだ入り口にいる。

 

「山代君、遅かったですね」

「いや、すみません。タオルがなかなか見つからなくて……」

「まあ、そんなことよりも、早く入ってくださいね。二人とも、もう先に入ってますよ」

 

 ……遅かったか。

 

「そうですか。お待たせしちゃってすみませんね。……と、そうだった。よろしかったら、鍵は俺が閉めときますよ」

「え!?で、でも、これは私の担当なので……その……。で、でも、山代君は織斑先生に信頼されてるみたいなので、大丈夫かなぁ……。あ、な、無くさないでくださいね!絶対ですよ!」

 

 ……信頼、ねぇ。

 織斑先生に頼まれたときの、あの態度。あれは俺達を信用した、というよりはむしろ……

 

 ――目に届くところに置いていたい、といったところか。

 

「大丈夫ですよ。子供じゃないんですから……。

 あ、鍵は管理人室に返しておけばいいですか?」

「は、はい。お願いしますね」

 

 去っていく山田先生。……よし、一件落着。

 念のため8で周囲をサーチ。脱衣所内に一人、浴場に一人……。よし、どうやら最悪の事態にはなってないらしい。

 

「入るぞー」

「え、ちょ、紅也!?」

 

 お、残ってたのはシャル子の方か。まあ、一夏の奴はあんなに風呂に入りたがってたしな。大方、気を使って脱衣所で時間つぶしを――

 

 ……………………………。

 

 アレ、何で下着姿?

 

「……シャル子」

「へ!?紅也!これは、その……」

「……とりあえず、服を着ろ」

「う、うん……」

 

 いやぁ、眼福眼福。……じゃなくて。

 

 ドアを閉め、後ろを向く。

 がさごそ……と、服を着る音が流れる。それが収まったのを確認して、俺はシャル子の方を向いた。

 

「……で?何であんな姿だったんだ?一夏、中にいるんだろ?」

「へ?い、一夏なら、もうお風呂を出て……」

「ないよな。浴場の中に、一人分の生体反応があったぞ」

「う……」

 

 そんなことまでできるんだ、と呟きながら気まずそうに目を逸らすシャルル。なかなかレアな様子だが、いつまでも見てる訳にはいかねぇよな。

 

「……そんなに一夏と風呂に入りたかったか」

「え!?これは、ぜんぜん、そういうのじゃなくて、ね」

 

 顔を真っ赤にしながら否定しても、全然説得力がないぞ。

 

「……惚れたのか?」

「ふえぇぇぇぇぇぇ!?」

「そうかそうか」

 

 ニヤニヤ。

 へー。まあ、長いこと同室だった上に、タッグパートナーだったもんなー。

 

「じゃー、入ってこいよー。俺は出てくからさー。

 あ、鍵は俺が持ってるから、二人とも出たら連絡しておくれー」

「う……。また、その顔だ……」

 

 返事を聞かずに、俺は脱衣所を後にする。

 ふーん、混浴かぁ。憧れるシチュエイションだなー。

 

 ……許さん。

 

 一夏。それからシャルル。

 明日は……ちょっと大変だぞ?

 

 

 

 

 

 

 深夜。某所にて。

 

「……で、こんな所に私を呼び出して、何の用かな?」

「黛先輩……。コレを」

「……これは?」

「……実は今日、男子が大浴場を使いまして。これは……」

「え!?ウソ、二人の写真?」

「いえ、それはさすがに……。俺が行ったときには、もう二人とも入ってたので。仕掛ける時間が……」

「ふーん。じゃあ、コレは何なの?見たところ……ただの空の脱衣所の写真だけど」

「……いずれ分かります。とりあえず、預けますよ?」

 

 

 

 

 

 

 同じく深夜、保健室にて。

 

「クラリッサ、私だ」

「た、隊長!?どうなさったんですか、こんな時間に?」

 

 こんな時間……。ドイツにおいて、今はちょうど夕食の時間であるのだが……ラウラは気付かない。

 

「そ、その、だな……。お、男の気を引くにはどうしたらいい……?」

「は、ハイ?今、なんと……?」

「だ、だから!男の気を引くにはどうしたらいいのか、と聞いているのだ!」

「……わかりました。分かりましたが……何故そのようなことを?」

「そ、その……だな。……気になる男がいるのだ。」

「え!?隊長に……。ど、どんな方なんですか?」

「う、うむ。その男は、私の友になってくれると言った。力におぼれそうになった私を、何度も助けようとしてくれた。それと、強さの意味も……これは、自分で考えろと言われたな。……ここまで私のことを考えてくれたのは、教官とあの男だけだ」

「……その男の名前は……いえ、聞くのは野暮でしょうね。……それで、強さの意味、とは?」

「ああ。私は、強さとは力だと思っていた。だが、それは違うらしい。そのことを、何人かの例を挙げて、伝えようとしていたな」

「……参考までに、その例とやらを聞きたいのですが」

「ああ。ただし、答えは自分で出す。余計なことは言うなよ。

 ……一人目だが、確か『惚れた女のために刀となり、国を相手に戦った』とか……」

「ちぇりおーーー!!」

「?

 ……で、二人目だが、『望まぬ争いに巻き込まれたが、理想のために戦い、自らの可能性を破った男』……」

「ひゅぅぅう!体は剣で出来ている!!」

「……さっきから、何を言っているのだ?

 最後の一人は、『半身を失いつつも、弱い自分を殺し、心の闇と向き合い続けた』……」

「両儀……式ーーー!!」

「な、なんなのだ!さっきから!!」

「いいですねー。わかってますねー、その人!一緒に飲んだら、楽しい夜が過ごせそうです!あの隊長、今度ぜひぜひ紹介を――」

「だ、ダメだ!あいつは――」

 

 

 

 

 

 

 さて、翌日。

 シャル子は、なぜかHRに来なかった。

 

 ……まさか、一夏と何かあったとか?混浴以上の何かが?

 だとしたら、一夏を斬る。

 

 そういえば、ラウラもいないが……。さすがにあの怪我じゃ、今日は休むか。

 

「み、みなさん、おはようございます……」

 

 ……ん?山田先生、なんだかお疲れですね。

 そういえば、俺が風呂に入った後(もちろん一人で、だ)に鍵を返しに行ったら、パソコンとにらめっこしてたけど……。仕事で寝不足かな。徹夜した中学生みたいな顔になってる。

 

「……山代君が失礼なことを考えてる気がしますが、当らずとも遠からず、って感じです。はあ……」

 

 やっぱり睡眠不足ですか。眠眠打破ありますよ。飲みますか?

 

「今日は、ですね……みなさんに転校生を紹介します。転校生といいますか、既に紹介は済んでいるといいますか、ええと……」

 

 ……え?また転校生?聞いてないよ?

 情報少ないよ!オーストラリア情報局、何やってんの!

 

「じゃあ、入ってください」

「失礼します」

 

 ――ああ、納得。

 いつまでも男じゃいられない、隠す意味もないと。そういうことか。

 現れたのは、女子の制服に着替えた―――

 

「シャルロット・デュノアです。皆さん、改めてよろしくお願いします」

 

 ぺこり、と頭を下げる。

 とうとう、シャル子はその真名を明かした。ついでに、その正体も。

 

 名は、その存在を示すもの。それが偽りだったなら、その存在もまた偽物である。

 昔、大佐と同じ声の人がそう言っていた。お前にだけは言われたくねぇよ!と思ったが、とにかくそう言っていた。

 シャル子は、本物として存在することを決めたのだ。

 

「ええと、デュノア君はデュノアさんでした。ということです。はぁぁ……また寮の部屋割りを組み立て直す作業が始まります……」

 

 ドンマイ、山田先生。きっと、多分、メイビー、いつか良いことがあるさ。

 

「え?デュノア君って女……?」

「おかしいと思った!美少年じゃなくて美少女だったわけね!」

「って、織斑君。同室だから知らないってことは――」

 

 あ、一夏のやつ、顔が青くなってる。

 ザマミロ。男の夢を一人占めした罰だ。だけど……この程度で済むと思うなよ?

 

 ガタン!突然、教室のドアが開く。

 

「はいはーい、新聞部でーす。話は聞かせてもらったよ。ふーん、昨日のアレって、そういうことだったんだー。

 ……と、いうわけで織斑くん、女子と混浴した感想は?」

 

 ……凰だと思ったか?黛先輩だよ!

 

「混浴、って……。俺とシャルロットは別々に……」

「とぼけても無駄だよ~?この写真が証拠だぁっ!!」

 

「えー?なになに?」

「ただの脱衣所の写真じゃ……」

「あ!見て見て!男子の制服が二着!」

「……あ、ああ、それは俺と紅也の……」

「あれ?織斑君とデュノアさん、一緒に脱衣所に入りましたよね?」

 

 山田先生、ナイス!!

 シャル子はあうあうしてるだけで、会話を訂正する気力は無いようだし、一夏の負けだ。

 だが、駄目押ししたほうがいいか……?

 

「一夏ぁっ!!!」

 

 教室のドアから飛び込んでくる、小柄な人影……。今度こそ凰だ。

 

「昨日の紅の慌てよう……こういうことだったのね!

 とりあえず……死ね!!!」

 

 ISアーマーを展開、衝撃砲、起動(アクティブ)……って、これはヤバイ!!

 

(8!)

《レッドフレーム、シールド展開!》

 

 レッドフレームを身にまとい、俺は射線上へ。

 ……確かに一夏に痛い目に会ってもらいたかったが、ペディグリーチャムになってほしいとは思ってない。今の凰には、加減が効かないだろうから、とにかく防がないと……。

 

 ズドドドドドオンッ!

 

「ふーっ、ふーっ、ふーっ」

 

 ……そこは「うーん、カ・イ・カ・ン♥」じゃないのか?じゃ、なくて。

 

(8?ダメージは?)

《実体ダメージなし……。いや、命中なし》

(……何?)

 

 ありえない。代表候補生だぞ?この距離で外すわけが……。

 

「………間にあったか」

 

 ……ボーデヴィッヒ?なるほど、AICか。

 それよりあのIS、しばらく直らないと思ったんだが。

 

「助かったぜ。ありがとな。……それよりお前のIS、もういいのか?ダメージレベルはD以上だったと思うんだが」

「……コアはかろうじて無事だったからな。予備パーツで組み直した」

「へぇ。よくそんな時間があったな」

「まあな。……そ、それより、もうISを解除してもいいぞ」

「お、それもそうだな。よいしょ―――!?」

 

 ―――反応できなかった。

 レッドフレームを解除し、顔が、体があらわになった時点でボーデヴィッヒに胸倉を掴まれ。そして……

 

 

 

 ズキュゥゥゥン!!

 

 

 

 キス、された。

 

 ……は、ハアアァァァ!?

 

 何で?どうしてこうなった?

 HQ!HQ!状況を教えてくれ!

 ――こちらHQ(8)、それは出来ない。自分の力でどうにかしてくれ。

 

 ……と、絶賛パニック中の俺に対し、ボーデヴィッヒはさらなる追い打ちをかける。

 

「お、お前は私の嫁にする!決定事項だ!異論は認めん!」

 

 ……ハイ?それ、男が女(主に二次元美少女)に対して言うセリフだよね?

 

 ――まあ、冷静に考えられるのはここまでだった。

 その後何があったのか、俺は覚えてない。何か、気が付いたら校庭であおむけに寝ていて、性格が少しキツそうな赤紫色の髪の女の子に声をかけられたような気がしたんだけど……。

 

 忘れた方がいい気がする。うん。ゼッタイ。

 




「う……ここは……?」

 目が覚めたら、夜。雲の切れ間から覗く青白い光に照らされ、俺は重たい体を起こす。
 ここは、どこだろう……?少なくとも、IS学園じゃないはずだ。校舎や体育館といった設備が妙に古く、なんだか懐かしい感じがする。

 混乱する俺の顔に、突如暗い影が落ちる。影ができたなら何かがある。その正体を確かめるため振り返った俺が見たのは、これまたIS学園では会ったことが無いはずの、マゼンタの髪を持つ少女。俺や葵と同じ翠の瞳を持つ、見るからに勝ち気そうな彼女は、開口一番とんでもないことを言い出した。

「気がついたのね?いい、よく聞いて。あなたは死んだの。」
「……は?」





 もちろん続かない。

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