IS~RED&BLUE~   作:虹甘楽

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第174話 第4世代

 思えば、最初からおかしかった。

 

 第4世代。それは装備の換装という形態をとらずとも全領域・全局面に対応できる万能の運用能力を獲得した機体。『紅椿』のように、展開装甲とエネルギー配分の調節だけで高速戦、射撃戦、接近戦に合わせたセッティングを即座に完了するシステムを持つ。

 それは今目の前で、『アーチャー』と『ランサー』が入れ替わったのと――いや、より正確に言うなら、射撃形態(アーチャー)から格闘形態(ランサー)変化(・・)したことと、同じではないか?

 

「こいつらは、全部同じだ!第4世代無人機『ゴーレムⅢ』が、まるで別々の機体のようにふるまっていただけだぜ!」

「へぇ、やっと気づいたか、技術屋さんよ」

 

 オープン・チャンネル、敵にも味方にも発信された紅也の叫び声に、フォンは初めて興味を引かれたように答えを返した。手品の種が割れたにもかかわらず、彼の口元は歪んだ三日月のような笑みを浮かべ、余裕の様相を崩していない。

 それはそうだろう。今までのゴーレムⅢは、いわば使う武装を縛って戦っていたようなもの。そして、ごっこ遊び(・・・・・・)が終わった以上、縛りを続ける必要はない!

 

「うわっ!?」

「シャルロット!」

 

 先ほどまで『バーサーカー』であった機体が、攻防一体のビットを展開し、シャルの攻撃に対応し始めた。

 

「嘘……」

「簪ちゃん!」

 

 右腕をマニピュレーターに変化させ、巨大な槍を構えた元『ライダー』が、瞬時加速で『打鉄弐式』のカスタム・ウイングを貫いた。

 突然変化した攻撃パターンを前に、天秤は再び傾き始める。

 

「さて、正解のご褒美だ。オレ様がテメェを見極めてやるぜ、山代紅也!」

「させるかっ!」

 

 巨大なバズーカを構え、『ランサー』と交戦中の紅也を狙うフォン。ターゲットロックし、引き金に指をかけるまでの刹那、夕日のように赤い光の刃が砲身を断ち、内部の弾頭ごとバズーカを鉄屑に変えた。

 

「やらせない!今度は、私が守ってみせる!」

「いい勘してるじゃねぇか、篠ノ之箒!」

 

 かつての悪夢を、あの閃光の刻を振り払うように《空裂》の斬撃を放ったのは箒の『紅椿』だ。〈絢爛舞踏〉の光を宿した機体は夜明けをもたらす使者であるかのように、目前の闇を払うべく歩みを進めた。

 

「箒!一人じゃ……くっ!?」

 

 単一使用能力〈サーペントテール〉による強化は施していない。まずは合流を試みる葵であったが、虚空から出現した『キャスター』――いや、ステルス能力を発揮しながら、大剣を振りかぶり襲い掛かってきた『ゴーレムⅢ』に阻まれる。

 

「そこを、どけぇぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

「箒さん! くっ、援護を……」

「頼むわよセシリア。あのシールドビットの裏をかけるのは、あんただけなんだから!」

 

 セシリアのビットは、葵と交戦しながらもシールドビットを制御し続ける『ゴーレムⅢ』に防がれ続けていた。鈴は彼女を護衛しつつ、隙があれば再び突撃するつもりだったが、フォンの牽制が嫌味なぐらい的確に刺さっており、自由に動き回れないでいた。

 そんな状況を見かねたのは、この即席チームの司令塔であるラウラ。箒ならばフォンを抑えられると感じた彼女は、セシリアと鈴に新たな指示を出した。

 

「二人とも、まずは紅也たちの援護だ!まずは数を減らさんと、どうにもならん!」

 

 ラウラの視線の先、紅也と交戦中の『ゴーレムⅢ』は、その異形ぶりに拍車をかけた変形を遂げていた。『レッドドラゴン』の速度に対抗するため、下半身を戦闘機のような流線形に組み替え、両腕にはそれぞれ大剣とメイスを装備。武器破壊を視野に入れた力任せの戦闘は、今の装備の紅也とは少々相性が悪そうだ。なにせ、武器と制御ユニットを兼ねた〈カレトヴルッフ〉を失えば失うほど、『レッドドラゴン』の性能は下がっていくのだから。

 

「そうね。『パワードレッド』に換装する暇はなさそうだし、アレのパワーに対抗できるのはあたしぐらいなものよね」

「ラウラさん、あなたは?」

「葵の援護だ。いくら奴でも、見えない相手は辛かろう」

「……いいの?」

 

 本当は、今すぐにでも紅也を助けたいと思っているはずのラウラ。彼女の心情をおもんばかり、思わず問いかけた鈴であったが、それに対する返事は無言。葵へと向き直り、紅也に背を向けたその姿こそが、言葉よりも雄弁に「行け」と告げていた。

 

「行きますわよ、鈴さん!準備はよろしくて?」

「ハン!誰に向かって言ってるのよ」

 

 拳を打ち鳴らした『甲龍(シェンロン)』を先頭に、乙女たちは新たな戦場に向かう。

 

「そういえば、シャルロットも苦戦してたようだけど……」

「あら、気づいていませんでしたの?あちらには……」

 

 

 

 

 

 

「くっ……守りが厚い」

 

 本気を出した『ゴーレムⅢ』の戦闘スタイルは、奇しくもシャルと似通っていた。

 周囲からの攻撃を自動的に防ぐシールドビットを展開しつつ、距離を詰めればブレードで、間合いが開けばビーム砲で、機械特有の正確さでもって基本に忠実に攻めてくる。

 とある世界の天才が様々な機体を開発した果てに作り上げた、自分自身の専用機の武装は、ビームライフルとビームサーベルのみであった。万能型の到達点というのは、究極の単純化の果てにあるのかもしれない。それを体現する相手を前にして、シャルは焦りを隠せずにいた。

 包囲を形成する円を狭めつつ、右腕の武装を連装ショットガン〈レイン・オブ・サタデイ〉に変更すると、意を組んだ『シャルル』も、拡張領域から重機関銃〈デザート・フォックス〉を呼び出し、弾丸をばらまいて『ゴーレムⅢ』の逃げ場を奪う。

 しかし武器を変更した刹那、2機の狙いを読み取った『ゴーレムⅢ』は、下半身をライダー時の戦闘機型に変形させ、軌道を急に変更して『シャルル』に接近戦を挑む。慌てて互いの武装を入れ替えるシャルと『シャルル』だったが、時すでに遅し。渾身のランスチャージを受け、ひそかに使用タイミングを伺っていた切り札、〈灰色の鱗殻(グレー・スケール)〉を内蔵したシールドを吹き飛ばされてしまった。

 

「ペースに乗せられてる……。武装展開が追い付かない!」

 

 第4世代機の厄介な点は、この一言に集約されている。

 装備の換装、というステップを踏む分、彼女の戦法ではどうしても一手遅れるのだ。最初はわずかな差でしかない、このコンマ以下のずれの積み重ねは、今やどうしようもないほどの差となってシャルを苦しめていた。

 それは、『シャルル』にとっても同じこと。“シャルロット”のこれまでの戦闘データから生み出されたもう一人の彼女は、未知の要素に弱いという弱点を抱えている。むろん、成長を続ける過程でその弱点も減っていき、消えるだろう。だが、それは少なくとも今ではない。

 

 遠からず、チェックがかかる戦い。

 膠着した状況を変えるのは、いつだってイレギュラーの仕業だ。

 

「シャルぅぅぅぅ!」

 

 彗星のような白い機体が、気流の尾を引いて舞い降りる。巨人のごとき左腕からは、宿した膨大なエネルギーが逃げ場を求めて暴れているかのように、ピンクを越え純白のビームの輝きが溢れている。

 彼女の救援に現れたのは、〈絢爛舞踏〉の力により回復した『白式弐式』だった。裂帛の気合を込めて叫びを上げる少年は、二度も無様を晒すものかと己を奮い立たせる。固く握られた右手は、油断や慢心を捨てた何よりの証拠だ。

 

「第4世代だって言うのなら!」

 

 戦闘中ですら学習を続け、進化を続ける『ゴーレムⅢ』のコア。その意識は、良くも悪くもシャルロットとシャルルの二人に合わせ、最適化されている最中だった。

 特化するということは、何かを捨てるということだ。一時のこととはいえ、彼女は一夏の存在を忘れて(・・・)いた。

 

「こいつで、どうだ!」

 

 本来“爪”が存在したはずの〈白鵠〉の指先からは、太陽光と見まがうような巨大なエネルギーを放つビームクローが展開されている。1本1本が〈シュゲルトゲベール〉の光刃に勝るとも劣らない出力の5本の爪を束ねた一夏は、〈白鵠〉の手首を回転させて瞬時加速を実行。全身を光の槍(ドリル)と化し、『ゴーレムⅢ』に突っ込んだ。

 『白式弐式』が穿ったのは、『ゴーレムⅢ』の下半身。脚部の展開装甲を変形させた流線形のレッグユニットは、鏡のような切断面をのぞかせながらも重力にとらわれ、アリーナの地面にクレーターを作った。

 

 展開装甲の弱点。それは一つで万能の役割を持つからこそ、失った際の機能低下が著しいということだ。現に今、『ゴーレムⅢ』はランスの展開装甲を使って脚部を修復したが、再びライダーのレッグユニットを生成できずにいるではないか。

 

「一夏!」

「俺はこのまま簪のところに行く!シャル、頼んでいいか?」

「……任せて!」

 

 去っていく最愛のヒーローの背中に後ろ髪を引かれつつも、彼女は『ゴーレムⅢ』に意識を向ける。

 

「武装展開が間に合わないなら……」

 

 そうしてシャルが呼び出した武装は、右手に〈ツインソード・ビームライフル〉、左腕に〈シールドソード〉。『シャルル』もまた彼女の意図をくみ取り、両手に取り回しの優れた〈MCハンドガン〉を装備する。

 換装が隙になるのならば、最初から複数の機能を持った武器を使えばいい。〈MCハンドガン〉を設計した男の言葉が、シャルの脳裏によぎった。

 

 一夏が作ったチャンスを無駄にしないために。スラスターを吹かしたシャルは、流れるような動作で瞬時加速を成功させ、『ゴーレムⅢ』の懐に飛び込む。敵は迎撃するつもりなのか、ブレードとメイスという変則的な二刀流の構えを見せた。脚部は通常のまま、変化する兆しを見せない。一部とはいえ展開装甲を失ったのは、大きな痛手になるようだ。

 

「このまま攻撃――すると思った?」

 

 一瞬、PICを切った『オレンジフレーム』は、失速して高度を落とす。予期せぬ動きに対応しきれず、メイスを空振る『ゴーレムⅢ』だが、直後に右足をビーム砲に再構成し、追撃の構えに入る。

 

「自由自在だね。僕もあれ、欲しいなぁ……なんて」

 

 複数の役割を持つのが展開装甲だ。それで作った足なら、武器に変形することもあるだろう。狙われながらも、しかし予めこうなる可能性を考えていたシャルに、焦りはない。まして今、彼女は一人ではないのだから。

 

 『ゴーレムⅢ』の意識が逸れたタイミングを見計らい、『シャルル』もまた吶喊する。回避不能のタイミングで二丁拳銃からビームの雨を降らせるが、メイスの展開装甲が姿を変えたシールドビットに阻まれる。

 

 シャルも動き始めた。『ゴーレムⅢ』がこちらに狙いをつけるより早く、〈ツインソード・ビームライフル〉でビームを放つ。エネルギー残量は気にせず、大盤振る舞いだ。すると『ゴーレムⅢ』の左足が光の楯を発生させ、足元からの攻撃を防ぐ。その右手に新たに握られたのは、アーチャー時に装備していたクロスボウだ。本体であるシャルを倒せば『シャルル』も無力化できることを、ゴーレムⅢは知っている。

 

 『シャルル』はシールドビットに〈MCハンドガン〉を突き刺した。下部に装備されたアーマーシュナイダーは『ブルーフレーム』のものと同型であり、アンチビームコーティングが施されている。シールドビットが1基、機能を失い爆散した。

 右脚部の展開装甲から発生させたシールドに過剰な負荷がかかっている。ガトリングとライフル、二種のビームが途切れることなく浴びせ続けられているのだ。離脱せねばならない。左脚部をスラスターに変え、瞬時加速を実行。

 不可能。『シャルル』の脚部がサブアームに変形し、そこにマウントされた〈ガルム〉による狙撃を受けた。右脚のシールドに〈シールドソード〉の刃が突き刺さっている。装甲破損。シールドビットを呼び戻し、不可能。全て撃墜された。〈穿千〉発射、ターゲット、直下、装甲破損、エネルギー減少……。

 

 『ゴーレムⅢ』の思考はそこで止まった。ゼロ距離で突き立てられた〈ツインソード・ビームライフル〉の刃が、心臓部であるコアを貫いたからだ。

 股下から頭頂まで両断され、『ゴーレムⅢ』がしめやかに爆発四散する。ペースを取り戻し、波状攻撃によって彼女の対応速度を上回ったシャルロットの勝利だった。

 

「まず1機……いや、最初の『キャスター』を含めれば2機か。恐ろしい相手だね」

 

 内蔵されていたエネルギーを使い果たした『シャルル』を収納し、〈マルチプルアサルトストライカー〉に再換装したシャルは、次の敵を見定めるべく、戦場全体をくまなく見渡す。

 

「……あ、あれは……?」

 

 

 

 

 

 

「あっぶねえ……なぁ!」

 

 眼前を通り過ぎた巨大なメイスの圧を感じ、紅也は冷や汗を流した。

 いきなり巨大な武器を2本も持ち出したのには驚いたが、幸い攻撃手段は力任せに振り回すのみ。“技”というものが感じられないそんな攻撃は、子供が枝を振り回すようなものだ。

 だが、もしその子供が振り回しているのが、道路標識や電柱だったら?いくら見切れるとはいえ、運悪く当たってしまったらお陀仏だ。

 

(敵の展開装甲は、おそらく両手足と背中のウイングで合計6枚。武器は背中の翼から、下半身は両足の装甲を原料にしてるはずだ。実際は細かく分離してドラグーンを飛ばしてきたりするからもう少し厄介だが、要は手足を壊せばいいってことだ!)

 

 展開装甲の強度はわからないが、シールドビットは発泡金属程度、武器に使っているものは少なくとも〈カレトヴルッフ〉と打ち合って刃こぼれしない程度には頑丈だ。おそらく、両手足もそのぐらいの強度はあるだろうと紅也は推測した。

 

(となると、『パワードレッド』かビームの出番なんだが、換装する隙がねぇ!変えても対応される!無茶苦茶だな、第4世代!)

 

 実は一度、両腕を『パワードレッド』に換装した紅也だったが、その瞬間『ゴーレムⅢ』は両腕を四連装ビーム砲に変えた、純正のライダー形態になって、機動力を生かしたアウトレンジでの戦いを仕掛けてきたのだ。幸い、『レッドドラゴン』の運動能力のおかげで被弾することはなかったが、間合いに近づけなければデカい腕はただの飾りだ。そうして再び通常装備に戻した途端、パワーを生かした攻めを展開され――今に至る。

 

《簪の方にもう1機行ったぞ。このままでは撃墜される!》

(だがよ、俺にも楯無先輩にも、余裕はねぇ!)

 

 SモードとGモード、2丁の〈カレトヴルッフ〉を持ってはいるが、おそらく数度攻撃を受け流した時点で銃身がひしゃげて撃てなくなる。しかも戦闘が長引けば長引くほど、『ゴーレムⅢ』は学習を重ね、強くなっていくだろう。そんな未来を予測した紅也の焦りが、紅也と8、そしてレッドドラゴンのコアの三位一体の同調を崩してしまった。

 

《来たぞ、間合いを算出――》

(受け流して、懐に――)

《カレトヴルッフを予測移動先に――!?》

 

 意図の異なる動きをした『レッドドラゴン』、左腕、右腕の動きが干渉し合い、一瞬、紅也の動きが止まる。今まででさえ紙一重の見切り。そこで回避の途中に停止したらどうなるのか。考えるまでもなく容易に予測できる結末だった。

 

 ――彼女たちが、間に合わなければ。

 

「〈ブルー・ティアーズ〉!」

「おりゃぁぁぁっ!」

 

 2基しかない弾頭型〈ブルー・ティアーズ〉を横合いから突進させたセシリアの一撃が、メイスの軌道を逸らす。追撃のために振るわれるはずだった大剣は、直後に突撃してきた鈴の〈双天牙月〉を受けるために使わざるを得なかった。その隙に紅也は離脱し、体勢を立て直す。

 

「珍しく苦戦してるじゃないの、(ホン)!」

「わたくしたちが来たからには、手早く片付けてしまいましょう」

「鈴音……セシリア……!」

 

 遠距離型の『ブルー・ティアーズ』に、バランスのよい『甲龍』。万能たる第4世代機と戦うためには、これ以上はないという組み合わせだ。

 いや、そうでなくても。このピンチで、彼女たちに助けられるというのは、紅也にとっては新鮮な驚きだったのかもしれない。

 

「そういや、何気にこの3人で組むのは初めてだな」

「あんたともそれなりに長い付き合いなのに、意外ね」

「ふふ。鈴さんはいつも、一夏さんを追いかけていますから」

「じゃ、早く愛しの一夏のところに戻れるように、決着つけてやらねぇとな!」

 

 焦りはどこかに消えていた。並び立つ少女に勇気をもらった紅也は、己が最も信頼を置く武器、〈ガーベラストレート〉の柄に手をかけた。

 

 

 

 

 

 

「あげゃ、また助けられたか」

「ふん。これだけの戦力を用意しておいて、まだ一人も落とせないのが意外か?」

「いいや?むしろ、ありがたいぐらいだぜ」

「なんだと?」

 

 明らかにISの規格から外れた巨大砲台の発射に、〈零落白夜〉の発動。流石にエネルギーを消耗したらしいフォンは、〈雪片弐型〉を通常形態に戻したうえで、箒と刃を交えていた。

 

「最初もそうだ。絶体絶命の状況で、カトンボ(打鉄弐式)が間に合った。次の狙撃は、テメェが守った。そして今、人形ども(ゴーレムⅢ)の攻撃から、仲間の力で(・・・・・)助かった。アイツには――コウヤには、そういう力がある」

「それが、お前の言う“鍵”か!だが、残念だったな」

 

 フォンの狙いは紅也。その事実を本人から突き付けられた箒は、己の心をより一層燃え上がらせる。

 

「ここには、私がいる!この篠ノ之箒こそ、紅也の背中を守る、生きた楯と知れ!」

 

 箒の心の震えに答えるように、〈絢爛舞踏〉の輝きが増した。無尽蔵にあふれ出すエネルギーが展開装甲に力を与え、黄金に輝く楯と、巨大なクロスボウを生み出す。

 

「無限の力を持った楯か。それこそ、オレ様の相手にふさわしいよなぁ、『ブラドアヴァランチ』!」

 

 『白式type-F』と『紅椿』。互いが互いの抑止力として作られた2機のISの戦いは、さらに激しさを増していった。

 




・フォン勢力
 フォン・スパーク:健在
 第四世代無人機『ゴーレムⅢ』×6

・学園勢力
 織斑一夏『白式弐式』:損傷なし
 篠ノ之箒『紅椿』:損傷なし
 セシリア・オルコット『ブルー・ティアーズ』:弾頭型〈ブルー・ティアーズ〉1基ロスト
 凰鈴音『甲龍』:損傷なし
 ラウラ・ボーデヴィッヒ『シュヴァルツェア・レーゲン』:損傷軽微
 山代葵『ブルーフレームセカンドK』:損傷なし

 山代紅也『レッドドラゴン』:損傷軽微
 シャルロット・デュノア『オレンジフレーム』:損傷軽微、エネルギー残量低下
 更識簪『打鉄弐式』:ウィング破損、機動力低下
 更識楯無『ミステリアス・レイディ』:装甲小破



 今後は毎月30日以降更新で行きます。

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