ISVD〜Infinite Stratos Verdict Day〜   作:高二病真っ盛り

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あれれ〜今回で三章が終わるはずだったのに〜おかしいぞ〜

自分に文才がないだけですけどね!


03ー13 ブリュンヒルデ

トーナメント七日目 第三アリーナ

SIDE:ラウラ

『けっちゃぁーく! ラウラ・ボーデヴィッヒ、シールドエネルギーエンプティ!

学年別トーナメント一年生の部。優勝は無銘(ノーネーム)とブルー・ティアーズ、織斑一夏とセシリア・オルコットです!』

 

(負けた…この私が……負け…た?)

 

確かに相手の力量を見誤った。それは間違えようのないミスだ。

だけど、

 

(私は…負けられないのに…負ける訳にはいかないのに…)

 

『お前に認められる筋合いは無いよ?』

『どうぞご勝手に、気に入らないのならお互いのためにも来るな』

『…ああ。俺たちの勝利だ』

 

『あら?タッグ戦で相方を助けるのは当然ですわよ?』

『今ですの!』

『…やりましたわね。わたくし達』

 

教官の汚点(織斑一夏)に…馴れ合いしかできない奴(セシリア・オルコット)に…負けるなんて…)

 

『ここ最近の成績は振るわないようだが、なに心配するな。

一カ月で部隊内最強の地位へと戻れるだろう。なにせ、私が教えるのだからな』

『私はお前の思うような強い人間じゃない。弟一人守れないちっぽけな女だ』

 

(私は…負けては…いけない…負ける筈が…無い)

 

倒さなければ、あの男を。

完膚なきまでに、叩き伏せなければ。

 

(力が、欲しい)

 

ドクン……と私の奥底でナニカが蠢く。

 

『––––願うか……?

汝、自らの変革を望むか……?

より強い力を欲するか……?』

 

寄越せ。比類なき力を。

寄越せ。唯一無二の力を。

寄越せ。アイツを潰す力を。

そのためなら––––

 

こんな空っぽの私など、全部くれてやる!

 

Damage Level …… D.

Mind Condition …… Uplift.

Certification …… Clear

 

《Valkyrie Trace Sistem》………… boot

 

 

SIDE:一夏

「あああああっ!!!!!!」

 

「⁉︎」

『⁉︎』

 

ボーデヴィッヒの身を引き裂かんばかりの絶叫に何事かと振り返る。

 

『こ、これは一体…何が起こっているのでしょう…』

 

困惑する実況に同意だ。

目の前の事象が、あまりにも異質すぎる。

 

『ISが…溶けている…?』

 

そう、セシリアの言うとうりボーデヴィッヒのIS、シュヴァルツェア・レーゲンがドロドロに溶けて変形しているのだ。

 

「…っ!」

【システム、スキャンモード】

 

NAME:S ar er Reg n

KE:900

CE 20

TE:1063

R A UNIT:laser bl de(TE)

RM UNIT ser blade(TE)

SHOULDER U il cannon(KE)

UE UNIT:wire blade(KE)

UNIQUE U active iner canceler(−−)

 

(スキャン結果が、書き換えられていく…?)

 

そしてシュヴァルツェア・レーゲン()()()ものは流動を止めスクッと立ち上がった。

 

NAME:VTS Kurezakura

KE:1253

CE:1111

TE:833

R ARM UNIT:blade(KE)

L ARM UNIT:

ONEOFF ABILITY:reirakubyakuya

 

「暮桜……!」

 

流動を止めたその姿は、かつて千冬姉が繰っていた専用機『暮桜』に酷似していた。

 

「何が…どうなってんだよ…」

『……』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

トーナメント七日目 管制室

SIDE:真耶

「非常事態発令!状況をレベルDと認定、鎮圧のため教師部隊を送り込みます!来賓と生徒は今すぐ避難を!」

 

上からの発令に従い、指示を飛ばす。

正直、この指示が無ければ呆然としていただけかもしれない。

 

「織斑、オルコット、聞こえるか?」

 

隣で織斑先生がアリーナ内の二人に連絡を取る。

 

『聞こえてますわ。それで、アレは一体なんなのですの?』

 

「わからん。今、教師部隊がそちらに向かうが、それまでの時間を稼げるか?」

 

『幸い、二人揃ってノーダメだし、残弾も、追加弾倉のお陰で余裕があるよ』

 

「よし、頼む」

 

織斑先生が通信を切り、こちらに向き直る。

 

「すまない山田先生。ここの統括権を一時預ける」

「え?」

 

そしてなんかとんでもないことを言いだした。

…よく考えたらいつものことでした。

 

「預けるって…どこに行くんです⁉︎」

「私の、()()の元だ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

トーナメント七日目 アリーナ内

SIDE:一夏

『ええい、教師部隊はまだなのですの!』

「どーせ、着替えんのに手間取ってんだろ」

 

セシリアと雑談しつつ、偽暮桜(俺命名)の攻撃をかわす。

 

暮桜のワンオフ・アビリティー『零落白夜(エネルギー消失)』も再現しているらしく、遠距離攻撃がレーザーのみの俺たちの攻撃は全て切られるか、躱されるかなので、攻撃することを揃って諦めた。

 

ふと、スキャン画面を見るとリコンにこちらに近づく打鉄の反応があった。

おせーよホセ。少しは文句を言わせろ。

 

『あら、よーやく来たみた…』

「やれやれ、遅いです…」

 

「『織斑先生…?』」

 

そこにいたのは、打鉄を纏った千冬姉だった。

 

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トーナメント七日目 アリーナ内

SIDE:千冬

『『織斑先生…?』』

 

なぜか疑問文の二人の無事を確認する。

どうやら、傷一つついてないようだ。

 

「よく耐えたお前たち、後は下がれ」

『う、うん…』

『は、はい…』

 

「…一夏」

『?』

 

隣を通り過ぎる一夏に話しかける。

私は、もう迷わないと決めた。

 

「お前は前に言ったな『解決するべきなのは俺じゃなくって千冬姉だ』と」

『…うん』

「その言葉を今果たす。見ていてくれ」

 

私は結局、なにか事件がないと動けない愚か者だ。

だがそれでも、私は教師だ。

苦しむ生徒を見捨てることなんてできない。

 

「さて、そこのバカ者。

教師からの愛の鞭だ。存分に受けろ」

 

刀を構え、ラウラの前に立つ。

 

「ラウラ。今からお前の望む姿に、ブリュンヒルデになってやろう。

だから…とっとと目を覚ませ!」

 

元々、ウダウダ考えるのは性に合わん。

やはり私は、考えるよりも動いた方が早い。




次回、ブリュンヒルデ(偽)VSブリュンヒルデ(真)

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