ISVD〜Infinite Stratos Verdict Day〜   作:高二病真っ盛り

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学年別トーナメントの日程

一日目
ABブロックの一回戦
二日目
CDブロックの一回戦
三日目
全ブロックの二回戦
四日目
全ブロックの三回戦 学園生によるイベント
五日目
全ブロックのブロック決勝
六日目
決勝トーナメントの一回戦と二回戦
七日目
決勝戦と三位決定戦

名有りキャラのブロック割り振り

Aブロック
鈴&ティナ
Bブロック
ラウラ&箒 簪&本音
Cブロック
一夏&セシリア
Dブロック
如月&鷹月


03ー08 秒殺の一夏

トーナメント一日目 第三アリーナ

SIDE:一夏

『けっちゃぁーく!ルーシー&ジェニー シールドエネルギーエンプティ!

Bブロック一回戦第一試合勝者、ラウラ&箒ペア!』

 

(なんだ。出落ちだったか…)

 

ボーデヴィッヒが一回戦落ちしなかった事とアレが勝ち上がらなかった事に安堵する。

 

「結局、ただの的当てでしたわね」

「だな」ピピッ

 

NAME:Schwarzer Regen

KE:900

CE:1120

TE:1063

R ARM UNIT:laser blade(TE)

L ARM UNIT:laser blade(TE)

SHOULDER UNIT:rail cannon(KE)

UNIQUE UNIT:wire blade(KE)

UNIQUE UNIT:active inertia canceler(−−)

 

ボーデヴィッヒの専用機、『シュヴァルツェア・レーゲン』のデータ自体は以前の騒動のドサクサに紛れて入手(スキャン)してあった。

なので、今回の試合で実際に動いている所を見たかったのだが、見れたのは肩部のレールキャノンのみだった。

 

「この分ですと、AICが見れるかもわかりませんわね」

「それは嫌だなぁ」

 

慣性停止能力(AIC)。アクティブイナーシャルキャンセラーと呼ばれるそれはシュヴァルツェア・レーゲンの第三世代型兵器だ。

データ上では『物体の慣性を停止させる事で防御と拘束を同時に行う兵装』とあるが、ぶっちゃけそれで全容が解るわけがない。

 

「ま、明後日に期待だな」

「そうですわね…あら?次は鈴さんの試合ですわ」

「ん? ホントだ」

 

〜〜♪

 

(この着メロ。鈴か…)

 

それと同時に鈴からのメールだ。スマホを開く。

 

『次はあたしの試合だよ!十秒以内に倒してみせるね!』

 

「……」サッサッ

 

『頑張れ。当たったらこっちが勝つけどなw』

 

〜〜♪

 

『(ブロック的に)決勝トーナメントで会おうね!』

 

「……」サッサッ

 

『死亡フラグを建てんなwww』

 

〜〜♪

 

『りょーかい☆じゃ、行ってくる♪』

 

「……」

「…レディーの前でそれは、マナー違反でなくて?」

「あ…悪い…」

 

こうして一日目は偵察に終わった。

 

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トーナメント二日目 第三アリーナ

SIDE:一夏

『それでは!CブロックとDブロックの一回戦第三試合を開始します!』

 

「ねぇ、次が男性操縦者だよね!」

「フン…男風情が…」

 

『それでは!ピットインをお願いします!』

 

ワアアアァァァァ!!

 

アナウンスに従いピットイン。

先にいた対戦相手に一礼する。

 

「おい、あれって…」

「えっ…ラファールじゃん」

 

観客がざわめく声が聞こえる。

専用機(無銘)ではなく量産機(ラファール)を使っていることのインパクトは充分なようだ。

 

『ISなんて、慣れちゃえば簡単よ。

装甲さえ固めればあとは問題無いって姉貴が言ってたわ。アハハッ』

『やっときたわね!偉そうにしちゃって、マジで強いの?

今日で道を譲ってもらうわよ、男風情が‼︎』

 

『それでは!バトルスタートです‼︎』

 

んじゃ、見せてやるよ。俺の力を!

 

 

『け、けっちゃぁーく!オリンピア&ジェシカ シールドエネルギーエンプティ!

Cブロック一回戦第三試合勝者一夏&セシリア!』

 

意外なほどあっさり勝てた。

俺の力の一割も見せないまま。

 

ウオオオォォォォ!!

 

『これは凄まじい!開始から僅か五秒での決着!さらに、セシリアは一歩も動いておりません!』

 

あいつらがザコなだけな気がする。

 

「宣言通りですわね」

「たりめーだ」

 

この分なら、目的の一つである『織斑一夏は専用機に頼らずとも強いと示す』も充分果たせそうだ。

 

こうして二日目も順調に終わった。

 

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トーナメント三日目 第三アリーナ

 

『アイツか、妹をやったのは……。

姉貴と妹の装甲の違いを教えてあげるわっ!アハハッ』

『ふぅ…なかなか強そうじゃないの

まぁ面倒にならなきゃいいけど…』

 

(アイツ双子だったんだ…)

(てっきり『姉貴』は上級生だと思いましたわ)

 

こうして、結局AICを見ること無く三日目が終わった。

 

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トーナメント四日目 第三アリーナ

 

『あいつら中途半端だったからね…

こっちが倒れる前に相手を倒せばいい…なんで出来ないのかしらねぇそれが‼︎』

『…押忍…

…ホオアタァァッ!』

 

(三つ子⁉︎)

(驚きですわ…)

 

こうして、驚愕の中、四日目が終わった。

 

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トーナメント五日目 第三アリーナ

 

『あいつかい。うちのバカ共が世話になったのは

あんなんでも身内だからね。仇は討たせてもらうよ』

『どこまで耐えられるか。見せてもらうぞ』

 

(四ツ子…)

(もう驚きませんわ…)

 

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五日目夜 IS学園寮1025号室

SIDE:一夏

「「「カンパーイ!」」」

 

予選トーナメント決勝の夜。

俺とセシリア、鈴と鈴のルームメイト、如月さんと鷹月さんの六人で全員の決勝トーナメント進出を祝っていた。

残念ながら、のほほんさんは用事あるらしく来れなかった。

 

「すごいわね。全部織斑君が勝ってたじゃない」

「それほどでもある」

 

如月さんの褒め言葉に謙遜?で応える。

結局、専用機持ちと当たらなかったので全戦ラファールだったが、全部俺一人で終わった。しかも十秒以内で。

 

「まぁ、決勝トーナメントからはわたくしも戦いますわよ。精々やられないことですわね」

「そんなこと言ってるとあたしが足をすくうわよ?」

「なら、踏みつけて差し上げますわ」

 

そういや、俺との特訓以来セシリアがかなり(精神的に)逞しくなった気がする。

多少の挑発には平然としてるし、皮肉には皮肉で返すなど色々と成長しているようだ。

 

「あたし、ティナ・ハミルトン!よろしくね」

「私は鷹月静寐、よろしく」

 

そして、向こうで俺のクラスメートの鷹月静寐さんと鈴のルームメイトのティナ・ハミルトンさんが談笑している。

…残念ながら、俺は彼女たちのことをよく知らない。

 

ただ、出来るなら友達になって欲しいと思う。

友達は多くて損は無いのだから。

 

こうして、五日目が終わった。




次回からようやく無銘さんの起動です。

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