大学という場所は彼の周囲の環境をガラリと変えた   作:さくたろう

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飲み会でのお話になります。
ベッタベッタな展開になりそうです…
なかなか展開を考えるのが難しい…



そして二人は夜の街に消える

 

 

やって参りました金曜日!

あれからいろはは今日を楽しみにしてるみたいで周りの友達も気になったようだ。

 

 

「いろはなんか良いことあったの?」

 

 

「えー?なんで?特に何もないよ?」

 

 

「いやいや、特に何もないには見えないよあんた…昨日からずっとウキウキしてるじゃない?」

 

 

「そうかな?別になにもないよねー、碧?」

 

 

「へ?うん、そうだね。うん何もないんじゃないかな?」

 

 

あんたいきなり私に振るなし!誰がどう見てもテンション上がってるし、なんか化粧とか気合い入ってるじゃん。そりゃみんな怪しむわよ…

 

んーそういえば飲み会なのはいいんだけど私たち未成年だよね。むしろ先輩たちもほとんど未成年なのでは…

大丈夫なのあのグループ。

(いやまぁ私も家とかではこっそり飲んだりすることもあるのだけれど、流石にお店で飲むとか初体験になりそうでドキがムネムネ…)

 

 

「いろはー、今日暇?なんか同じ高校の先輩から合コン誘われたんだけど一緒にいかない?」

 

 

「ごっめーん、今日は大事な用があるから行けないんだぁ。また今度誘って!」

 

 

「そっかぁ、残念。碧はどう?」

 

 

何??合コンですと?ちょっと興味あるのよね。高校時代はそういうのしたことなかったし。

The大学生って感じするよね。合コン。

でも今日はいろはの方の飲み会あるしなぁ。でも私いる必要もないし合コン参加してもいいのでは…

 

そんなことを考えていると殺気を感じたのでそちらを向くといろはさんが笑顔で私を凝視しています。ああ怖い。

どうやら強制参加は免れないらしい…

 

 

「ごめん、私も今日は遠慮しておくね。次回は絶対いくから!間違いなく!」

 

 

「んーあんたら行かないと結構きついけど仕方ないか…また今度ね」

 

 

本当はそっち行きたかったのよ。ごめんね。

まあでもいろは観察するのも楽しそうだしいいかな。

 

 

金曜日は講義も少なく、2時半には終わったので、いろはと飲み会の開始時間まで時間を潰すことに。

ていうかこの子講義終わってからそわそわしすぎでしょ。何回鏡見てんのよ。まだ時間あるのに…

でもなんだろう、これも全部先輩によく見られたいための努力なんだろうなって思うと素直に可愛いと思う。

こんな子にこんなに思われてる先輩…幸せ者ですよ。

 

 

「いろはってお酒飲めるの?」

 

 

私はちょっと気になったんで尋ねてみる。一応同い年だし、まだ大学入学して間もないのでこの子のお酒の強さを知るわけもないので…

 

 

「うーん。普通じゃないのかなぁ?実はまだお酒飲んだことないんだよね」

 

 

そんな(。・ ω<)ゞてへぺろ♡みたいな顔してもダメです。ていうかこの子お酒飲んだこともないのに飲み会行きますとか言ったの?どんだけ攻めるのよ。

若干不安になってきたんですけど…

なんか危ない未来しか見えないんですけど…

 

 

「あんたよくそれで飲み会行きますとか言ったね…」

 

 

「だってせっかく先輩と遊べそうだし…それにもし酔っても先輩が介抱してくれそうじゃない?!むしろさせるし」

 

 

すっごい目を輝かせて言うこの子をもはや止められる者はいないと察した私はそうだねと頷くしかできませんでした。まる

 

 

話し込んでたら飲み会の時間になったのでお店に移動することに。大学近くの飲み屋さんなので場所は割と近い。

18時集合で時刻は17時50分。お店の前に先輩たちを見つけて合流。

 

 

「みなさん今日はよろしくお願いしますー」

 

 

合流してすぐに比企谷先輩の隣に移動するいろはさん流石です。

 

 

「ん、じゃあ集まったし中入るか」と比企谷先輩が声を掛けお店にGO!

 

 

どうやら今日は仲の良い4人と私達2人の6人での飲み会らしい。

座敷の席に比企谷先輩が座るとササッと隣に座るいろは。対面に金沢先輩が座りその隣に私が座ることに。

 

 

「じゃあみんな何飲む?最初生でいいか?」

 

 

隣の中原先輩がみんなに尋ねる。

 

 

「いろはちゃんと碧ちゃんは何飲む?」

 

 

金沢先輩に聞かれたので生でと答える。

 

 

「いろはちゃんは?」

 

 

「わたしも同じので大丈夫だと思いますー」

 

 

だと思います?アルコール初にビールはどうなのか…まあでも面白そうだし黙っておこうっと。これも作戦かもしれないし、うん。

あと若干敵意だして答えるのはやめようねいろはさん?

 

 

「「「「「「かんぱーーーーい」」」」」」

 

 

結局みんな最初は生で乾杯することに。

お店で飲むビールは家で飲むよりも美味しかった。

くぅ~やっぱりビールは最高だぜ!!!やだ私ったらおっさん臭い…

 

 

「うぇ~、せんぱいビールあんまり美味しくないですー」

 

 

「えぇ、お前なんで頼んだの…」

 

 

「いやだってみんな同じのですし、美味しいんだと思うじゃないですか!」

 

 

「ちょっと待て一色、お前もしかして飲んだことない?」

 

 

「今日が初めてです!」

 

 

「マジかよ…なんでそんな自身たっぷりなんだよ。んーじゃあとりあえずそれやめて別の頼めば?」

 

 

「何かオススメありますかー?先輩のオススメならなんでもいいですよ」

 

 

「サワー系でいいんじゃないか?ほれピーチとかなんかフルーツ系の。あざとい感じだし。」

 

 

「むー。なんですかそのあざとい感じって。でもなんかおいしそうですしこれにします」

 

 

しばらくするとピーチサワーがいろはの前に置かれる。

 

 

「あっ、これ美味しいですね!これなら何杯でもいけそうですー」

 

 

「何杯でもって…お前今日が初めてなんだからあんま無理に飲むなよ?終わった後めんどくさそうだし」

 

 

「その時はお願いしますねーせんぱい」

 

 

「だが断る」

 

 

なんかこのやり取り微笑ましいなぁ。でもこれってなんだろうカップル的な感じじゃなくて…

 

 

「ふふっ。なんか二人仲良いよねー。兄妹みたい。」

 

 

それです!金沢先輩の言葉がドンピシャだった。でもそれって良いのかな?若干挑発してるように思えるなぁ。

 

 

「あぁ、まあこいつ俺の初めての後輩だし確かに一色相手だと小町用スキルが出ることが多いな。二人目の妹のようなもんかもしれんな。小町の方が断然可愛いけど」

 

 

「うわぁ。またシスコンアピールですか…流石にその言い方はポイント低いですよせんぱい」

 

 

しばらくそんな感じのやり取りを見ている私。なんか保護者みたい。

ちょっといろはのテンションが落ちたのがわかる。確かに好きな人に妹認識されてるって結構来るものがあるよね…

実際恋愛対象に見られてないのかなって思っちゃう気がする。私がいろはの立場ならそれは悲しいな。

こういうのって相手に意識させたら勝ちっていうしちょっと協力してあげますかねー。

 

 

「いろははこんなこと言ってますけど大学入ってから私と話すとき比企谷先輩の話題ばっかりなんですよー?」

 

 

ふっ。これでちょっと意識するはず…!若干いろはがこっち睨んでいる気がするけどそんなことは気にしない。

 

 

「えっ…俺どんだけ一色に文句言われてるわけ?陰口は結構辛いんだぞ?」

 

 

んー失敗したようですね。(。・ ω<)ゞてへぺろ♡

しかしなぜこの先輩は自分の話題というと-方向に考えてしまうのだろう。

 

 

「なんで陰口前提なんですかー。そんなこと言いませんよ。それに言うときはせんぱいに直接言います!本当にせんぱいは鈍感捻くれ男ですね」

 

 

「えー…なんで怒られてるの俺」

 

 

いろは怒ってるなー。っていうかこの子飲むペース早くない?大丈夫?

先ほど比企谷先輩が頼んでくれたサワーはもう飲み終わり、既に2杯目のマンゴーサワーも飲み終わりそうだ。

 

 

「いろはちょっとペース早くない?もうちょいゆっくり飲んだろうがいいんじゃない?」

 

 

「えー、ペースってなぁにー?これ美味しいからもっと飲みたいよー。あ、せんぱいのこれなんですかー?」

 

 

この子若干酔ってますよね?大丈夫ですかね?先輩もなんかめんどくさそうにいろはのこと見てるし。

 

 

「お前大丈夫?ちなみにこれはカルーアミルクだ。まあ簡単に言うとコーヒー牛乳の酒みたいなやつだな。飲むなら注文するか?」

 

 

「んー。注文は大丈夫です!これもらうので」

 

 

そう言うといろはは比企谷先輩のカルーアミルクを一気飲みした。

 

 

「えへへー飲んじゃいました。なかなかおいしいですねぇ」

 

 

「飲んじゃいましたじゃねえよ。それ俺のカルーアミルクなんだけど?」

 

 

若干怒り口調なものの比企谷先輩顔赤くなってますよ?お酒のせいかな?

これは意識させれたんじゃないの?私の手助けは不要だったというわけね…いろはす恐ろしい子。

でも大学生にもなって関節キスくらいで顔赤くなる比企谷先輩ちょっと可愛いですね。

 

 

「また注文すればいいじゃないですかー?美味しかったのでわたしも同じお願いします」

 

 

「いやね?そうじゃなくてね?まあいいわ…じゃあ注文するぞ」

 

 

それからいろははカルーアミルクが気に入ったのかずっとカルーアミルクを飲んでいる。

まああんまり強くないし初心者にはちょうどいいのかもしれないね。

 

 

「そういえばせんぱいたちはどういうグループなんですかー?というか何で知り合ったんですか?」

 

 

「私たちは文芸サークル仲間って言えばいいのかな?はっちーいつも読書してるしそれで誘ったのよね」

 

 

「へー。せんぱいがサークルに」

 

 

「はっちー編集者目指してるらしいんだけど、そのための勉強を兼ねてみたいな?うちのサークルから編集者になった先輩結構いるからねぇ」

 

 

「へーせんぱいが編集者…編集者…?」

 

 

いろはは何か引っかかったのか一人でブツブツ言っている。

 

 

「なんだよ悪いのかよ…もうこの話はやめやめ。大体金沢がしつこく誘いまくったからだろ」

 

 

比企谷先輩が照れくさそうにそう言う。

 

 

「そうだっけー?まあ確かにそうかもね?」

 

 

「そうだろ。入ってくれるまで毎日毎日先輩と一緒に勧誘しにくるし」

 

 

「あははー。あったねそんなこと。でも入って良かったでしょ?」

 

 

「まあな。実際の編集者になった先輩からアドバイスとかも聞けるし。ただこういう飲み会はめんどくさい。家で寝たい」

 

 

なるほどこの人は誰にでもこんな感じなのか…

というかいろはさん少しばかり目を離したすきに本格的にダウンしてるっぽいんですが???

 

 

「せんぱ~い、なんかふらふらします。あれー?せんぱいがふたりいます。もうひとりふえたら何ももんだいないのに…」

 

 

ちょっとわけのわからないことを言い始めたんだけど!

 

 

「おいおい、お前初めてなのにとばしすぎなんだよ…そろそろ帰るか?」

 

 

「せんぱいがかえるならかえります~。かえらないならまだのみましゅ」

 

 

何この可愛い生き物いろいろヤバイ…ましゅって何ましゅって。

というか不安的中だなぁ。なんかあんまりお酒強そうには見えなかったし…

いやでもこの子のことだからこれも全て演技…?

 

 

「せんぱーい、せんぱーい」

 

 

横にいる比企谷先輩にやたらすり寄るいろはを見ると演技にも見えるけれど表情が完全に酔っぱらっているそれなのでそろそろ帰った方がいいですねこれは。

 

 

「あー、仕方ないけど、白楽さん?一色のこと送ってってもらえる?」

 

 

え?私ですか?!この流れで私ですか?今の流れどう考えても比企谷先輩が送る流れなのでは?

 

 

 

「いやでもたぶんこれ比企谷先輩が送らないと帰らなそうですよ…?それに女の子二人で夜道は危険ですし」

 

 

「…それもそうか、仕方ないか。悪い金沢少し先に出るわ。一色のこと送ってくる。っとその前にトイレ」

 

 

トイレに向かおうと立ち上がる比企谷先輩の足にしがみ付くいろは。

 

 

「せんぱいどこいくんですか?わたしもつれてってくださいよー」

 

 

うわー上目使いでめっちゃ比企谷先輩のこと見てるよ…これは流石に反則である。

 

 

「トイレだよトイレ。行ったら送ってやるから少し待ってろ」

 

 

はーいと返事をするいろは。これは送るの一苦労だろうなぁ…

いろはとの飲み会は少し考えるようにしよう…うんそうしよう。

 

そんなことを考えていると比企谷先輩がトイレから戻ってきた。

 

 

「ほら一色いくぞ」

 

 

「ふぁあい」

 

ふぁあいって何ふぁあいって。

それにしてもなんだかんだ送ってってあげる比企谷先輩は優しいなあと思います。

 

そうして二人は夜の街に消えて行くのであった。

お店でるまで比企谷先輩にしがみ付いていたいろははこの後どうするのかなぁと思いつつビールを飲む私であった。




最後までお付き合いありがとうございます。
次回はいろはす視点で行きたいと思います。
理由はあれがあれなので
グループメンバーもうちょいだしたほうがいいかなと思いつつ、こいつらはモブだしいらないかなーと思ったり。
もはや題名に意味があるのかなと自分でも不安になっていってます

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