戦国無双4Empiresやってて思った事・・・
日本統一したら、世界統一やりたいな・・・
アキト「『夢幻の如く』みたくな」
ガンッ! ガンッ! ガンッ!
バーナーで接着された非常階段の扉から大きな金属音が響く。屍喰鬼だ。
扉の向こう側から屍喰鬼達が扉を無理矢理こじ開けようと扉を砕いている。しかし・・・
ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!
一向に扉が開く気配はない。それもそうだ。この階層に入った時、アキトはバーナーで扉を接合するだけでなく、其処らの物を置いてバリケードを作っていたからだ。
ガンッ! ガンッ!! ・・・・・
・・・音が聞こえなくなった。諦めたのだろうか?
いや、今度は金属音の代わりにピッピッピッと電子音が聞こえて来るじゃあありませんか。
その電子音も30秒テンポを合わせた後、カチリとスイッチが入る音がしたと思ったら―――
ドッゴオォォォォォッッンン!!!
非常階段扉とバリケードが火を噴いて吹き飛んだ!
辺りは土煙に包まれ、パラパラと塵が舞う。その土煙の中をゾロゾロと屍喰鬼の群れが進んでくる。
「!」
屍喰鬼の一体が何かに気づいたのか、ライフルを前に突きつける。辺りの土煙が晴れていくと屍喰鬼達の前には赤い軽装鎧を纏い、頬杖をついてドカリと椅子に座るアキトがいた。
「ヤレヤレ・・・これまた派手な登場だな~」
アキトは溜め息のように言葉を吐くと紅い眼で屍喰鬼を睨む。屍喰鬼達は全員、銃の標準を男に合わせて引き金に指をかける。しかし、その群れを掻き分けてバーテン服の男がアキトの前に現れた。
「おん? なんだよテメェ、もう顎が再生したのかよ?」
「うるせぇッ! お前、よくもぼくちんの顎を抉りやがって! 殺してやるぅう!」
バーテンは激昂している。その形相は人の物ではないほどに歪んでいる。するとバーテンは辺りをキョロキョロと見渡す。
「お前、お嬢さん達をどこにやりやがった?!」
「おん?」
「お前が連れ去ったヤツらだよぉぉお!」
「あ~…」
アキトは指でポリポリと頬をかくと一言。
「知らね」
ドギュンッ!
その一言を言った瞬間にアキトの頬を銃弾が掠める。撃ったバーテンは青筋を立てて、ギリギリと牙を鳴らす。
「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやるぅ!ぼくちんの顎を抉るだけでなく、楽しみも奪うとは許さん許さん許さん許さん許さん!」
「・・・ふむ」
どこかで聞いたような駄々を捏ねるバーテンを見ながら、アキトは指を指し、誘うように曲げる。
「来いよゲテモノ野郎。残骸に仕立ててやるからよ~」
「ッ! なぁあめぇぇえるなぁぁぁあ!!」
怒りに火をつけられたバーテンは隣にいた屍喰鬼からライフルを奪うと引き金を引いた。
ズガガガガガガガッ!
銃口からは弾丸が噴き出し、薬莢が飛び散る。屍喰鬼達もマネするようにアキトに向かって銃の引き金を引く。
弾丸は真っ直ぐ向かって飛ぶ。
「・・・・・ッカ♪」
しかし、それをアキトは避けようともしない。それどころか不敵に笑んでいると掌を弾丸に向けた。すると・・・
「なっ!?」
飛んできた弾丸達はアキトの目の前で『止まった』。空中で静止したのだ。
「な、なんだよ?! どうして弾丸が止まるんだよ?! 理解不能理解不能!」
驚愕し、目を丸くするバーテンを他所にアキトの口が開く。
「テメェらは俺の『結界』の中にいる」
「は? なにを――」
「さぁ、残骸になりな。糞袋ども!!」ザンッ
「ッ!?」ザッ
アキトは腕を交差するように降り下ろす。それを危険と察知したバーテンは急いで後ろに下がる。
バシュゥッ
すると最前列にいた屍喰鬼達の頭、腕、胴体、足がバラバラに飛び、臓物と血がベチャリと床に散る。
「・・・・・ッチ!」
アキトは不機嫌そうに牙を鳴らす。
「なんだなんだなんだなんだなんだなんだ?! なんなんだ?!」
バーテンは疑問に疑問を浮かべる。
「テメェ、この野郎。首寄越せ! 首寄越せこの野郎!」
アキトはギリギリと牙を鳴らしながら腰にかけていた刀をスラリと抜いて近づく。
「み、皆! ぼくちんを守れ!」
怯んだバーテンは屍喰鬼に命じて、自分を守るように囲ませる。他の屍喰鬼達はアキトに襲いかかるが近づく度に勝手に屍喰鬼はバラバラになってしまう。
「(なんでだ? なんでだなんでだ?! どうして? ってアレは?)」
バーテンはふと壁の隅を見た。そこには小さなドローンが階層の至るところに飛んでいたのだ。
「(そうか! あのドローンにワイヤーをかけて斬っていたのか! そうとわかれば!) おい!」
「Va?」
「あれを撃て!」
バーテンは配下の屍喰鬼にドローンを撃ち落とすように命じた。命じられた屍喰鬼はドローンに向かって発砲し、全てを撃ち落とした。
「アハハは♪ なんだ、こんな子供騙しだったのかよ!これでお前の優勢はお仕舞いだ! 行け! お前達!」
「「「「「「Vaaaaaaaッ!」」」」」」
落ち着きを取り戻したバーテンは配下の屍喰鬼に命令を下した。屍喰鬼はナイフを取りだし、アキトに襲いかかる。が・・・
「邪魔だぁあ、退けぇ!」ザンッ
アキトはバターをナイフで切るように屍喰鬼の体をかっさばく。
「ッ!? い、行け行け! 数ではこっちが上だ!潰せ潰せ!」
「「「「「Vaaaaaaa!」」」」」
それでも尚、屍喰鬼は次々とアキトに襲いかかる。されど変わらずにアキトは屍喰鬼を切り伏せる。しかし・・・
「Va!」
「テメ、この――」
「「「Vaaaaaaaaaaaaaa!」」」
胴体の千切れた屍喰鬼の一体がアキトの足を掴み、バランスを崩す。これを好機とばかりに屍喰鬼が覆い被さる。
「それそれ! 今だ! 潰せ潰せ!」
「「「「「Vaaa!」」」」」
屍喰鬼はとんでもない力で殴り、刺す。
普通ならフラッグ達と同じようにSEを0にされ、そのまま剥き出しとなった肉を喰われているだろう。
・・・だが、それは『普通』だったらの話だ。
「『拘束術式・第三号』解放」
「ッ!?」
屍喰鬼が飛び付き、団子のようになったアキトから声が聞こえてくる。その声に、その言葉にバーテンは『恐怖』を感じ、ゾッとした。
「な、なんだよ・・・・・なんなんだよお前はよぉ!?」
「なに、ただの吸血鬼さ」
バリバリバリバリバリ!
団子のように固まった屍喰鬼は突如として現れた身の丈5mはある『黒い狗』に『喰われた』。
グチャリグチャリと音をたてて屍喰鬼を咀嚼し、他に残っていた屍喰鬼全てをも飲み込んでしまった。
「お~、よしよしよしよしよしよしよしよし。美味しく食べれてよかったね~」
『グルル・・・』
そんな黒い狗の頭をアキトは思いっきり撫でる。狗は気持ち良さそうに目を細める。
「う、うわぁぁぁぁぁあ!!」
怖じ気づいたバーテンは非常階段へと逃げる。そこには先程まで余裕ぶっていた姿はなかった。
「させると思うか?やれ『ニコ』」
『ガウッ』ダッ
「ひッ!?」
そう易々と敵を逃すアキトではなかった。アキトの命令で黒い狗『ニコ』はバーテンが向かう非常階段の前に素早く立ち塞がる。
「ど、退けぇ! 化け物ぉ!」
バーテンは吸血鬼の力を全開にしたグーパンを繰り出したが・・・
『ガウ』ボガ
「でぶしッ!?」
ニコの狗パンチにバーテンは潰され、転がされ、噛みつかれ、玩ばれる。それにより、バーテンの骨は砕かれ、筋肉は千切れる。
「ニコ。カムカム」
『ワフ? ガウ!』ブンッ
「がぶらッ!?」
呼ばれたニコは遊んだ『玩具』をアキトに放り投げる。投げられたバーテンは綺麗な放物線を描き・・・
「あらヨット!」ダギャ
「あげぇらッ!?」
足元に落ちてきた。それをアキトはなんの躊躇いもなく頭を踏んだ。メキメキと音がなり、バーテンは悲鳴をあげる。
「さぁ~~て、コイツどうしようか?その前にニコ、戻りな」
「ワフ」ドロリ
アキトは体内にニコを溶け込ませながら、バーテンの頭をグリグリと踏みつける。
「た・・・」
「おん?」
「たずげで・・・たずげでぐだざぁ~い!」
バーテンはボコボコで酷くなった顔で涙と鼻水を流しながらみっともなく命乞いをする。
「ほぅ・・・助けて欲しいか?」
「! たずげでくれるんですか?!」
「そうだ・・・な!」バギ
「げぶっ!?」
アキトは左腕のパネルを叩くと蔑んだ目でバーテンの頭を蹴った。何度も何度も何度も、まるでサッカーボールのように。
「がふ・・・たずげ――ぐぇッ!?」
「うるせぇよ糞袋野郎・・・テメェはそう言って助けを求めたヤツをどうした? え?」スラリ
「や、やめ――ぎゃあぁッ!?」
アキトはバーテンの足を、腕を、腹を刀で突き刺し切り裂く。そして切り裂いた場所を踏んで潰す。バーテンは断末魔をあげて苦しみの悲鳴をあげる。
ザク、ザク、ザクと何度も斬りつける。
「ふん・・・」
「も、もう、やめ・・・」
バーテンの声なのか、それとも飽きたのか、アキトは刀で斬りつける事を止める。そして、バーテンの髪の毛を鷲掴みにし顔を覗く。
「おい、テメェ?」
「は・・・はい・・・!」
「テメェ、吸血鬼なんだろう?さっさと傷を『再生』しろよ。とっとと立って向かって来いよ」
かなり強い口調で、尚且つ冷淡にバーテンに言葉をかける。それに対してバーテンは・・・
「た、たずげで・・・・・くだざい・・・」
そう答えるしかなかった。
「・・・・・ッチ・・・!」グシャッ
「ぐべら!?」
アキトは忌々しく舌打ちをするとバーテンの顔を床にめり込ませる。
めり込ませたアキトはそのまま立って後ろを向いた。
「・・・行けよ」
「え・・・・・?」
「とっとと体を再生させて行けよ」
「こ、殺さないんですか?」
「あぁ・・・」
短くそう答えるとアキトはそのまま歩き出した。
「そうですか・・・・・ありがとう――」
バーテンはアキトが完全に後ろを向いたのを確認すると
「なんて言うと思ったか、このマヌケがぁあ!!」
直ぐ様に体を再生させて、アキトに襲いかかる。
「ヤレヤレ・・・マヌケはテメェだ、マヌケ」
「なにッ!? ギャアァアッ!?」ブスリ
アキトに襲いかかったバーテンの頭と胸にコンバットナイフがぶっ刺さった。
「それじゃあ、あとはヨロピク~」
「任せておけ・・・」
コンバットナイフを投げた人物達は交わり時にハイタッチをする。
「あががが? お、お前らは?!」
バーテンの前には黒い全身装甲のIS『フラッグ』を纏ったフラッグ1『リタル』とフラッグ3『ミネルバ』が立っていた。手にブレードを持って。
「貴様ぁ・・・さっきはよくもやってくれたな・・・・・!」
「仲間の仇・・・取らせて貰うぞ!」
「ひ、ヒィィィィイ!!」
バーテンは二人の凄味に圧倒され、ズルズルと後ろに身を退く。そして、アキトに向かって叫ぶ。
「お、お前~! 話が違うじゃあないか! ぼくちんを殺さないって!」
この言葉にアキトは振り向き答える。
「あぁ、殺さないよ。俺『は』殺さない」
「・・・へ?」
「あ。あとコレ」
アキトは思い出したようにポケットから『懐中電灯』を取り出すとフラッグ1に渡す。
「これは?」
「これは『紫外線掃射式懐中電灯』だよ。こんなふうに・・・」カチリ
「! ウギャアァアァアァア!?」
アキトは電灯の紫外線をバーテンの腕や足にあてる。そうすると紫外線が当たった部位は燃え上がり、溶けた。
「こんなふうに使うんだよ。understand ?」
「O.K. 把握」
「そんじゃあ・・・楽しんで?」
コツコツとアキトはウィスキーが置いてあるショーウィンドーへと向かって歩いていく。
「さて・・・」
「タップリと仕返しをしてやろう・・・」
「あ・・・あぁ・・・・・ウギャアァアァアァアァァッ!!!」
アキトの後ろでは新たな断末魔が響いて、階層全体に轟く。
「ヤレヤレ・・・恐ろしいねぇ、『復讐』ってヤツは」
そんなフラッグ達の私刑を見ながら、アキトはウィスキーを煽った。
←続く
そろそろ・・・かね?