人外になった者   作:rainバレルーk

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無理に纏めるので・・・悪しからず・・・


襲撃者と復讐者・・・下

ノーサイド

 

 

「さぁ・・・反撃の時間だ!」

 

┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝┣〝

 

 

今現在、アキトはキレていた・・・

それと同時に安堵していた・・・

なぜなら、シャルロットがまだ無事だったからだ・・・

 

ウィッチー邸からの帰り、十蔵からの連絡を受けたアキトはバイクを飛ばした・・・

しかし、途中でバイクがイカれた為に背中から翼を生やして、飛んで来たのだ・・・

 

 

「おうおうおうおう!テメェ、糞ババァ!キャロライン・デュノアで間違えねぇな!まさか、こんなに早くシャルロットを狙うたぁ~!頂けないぜ!」

 

「黙れ!雄ブタの分際でよくも!よくもこの私に泥をつけやがっ―「うるせぇ!ズームパンチ!」―ぶげっ!?」

バキィッ

 

 

アキトは喋っている途中のキャロラインに向けて、腕を伸ばして、殴りつけた!

 

 

「貴様っ!まだ喋っ――」

 

「ドラァッ!」ビュォッン

 

「たこすっ!」ブキィッ

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」

 

「ぶげっ!ぶごっ!ばげっ!」バキィバキィバキィ

 

 

アキトは瞬間加速でキャロラインに近づくと容赦のなく、殴り続けた・・・

 

 

「貴様ぁ!!いい加減にしろ!」ビュン

 

「っ!?」サクッ

 

「アキト!」

 

「大丈夫だ、頬を切られただけだ・・・」

 

 

殴打に耐えきれなくなったキャロラインは触手で抵抗は図り、アキトの頬を切った・・・

 

 

「この雄ブタがぁぁ!一度ならず、2度までもぉ!」

 

「どうした?この糞ホムンクルス?まさか怒ってる?怒ってるの?プギャ~♪ワロスワロス♪」

 

「この糞餓鬼がぁぁぁ!」ビュン

 

 

キャロラインは激昂していた!

目の前に突然現れた、アキトにメタメタにされ、キャロラインのプライドはズタズタになっていた!

なんて柔なプライドだ!

 

そんなキャロラインは刃のついた触手をアキトに向けて、襲いかかった!

・・・のだが・・・

 

 

ギシィッ

 

「なっ!?」

 

 

キャロラインの体は「ワイヤー」によって止められた!

 

 

「おやおやおやぁ?気がつかなかったぁ~ん?」

 

「き、貴様!一体何時の間に?!」

 

 

ワイヤーに絡まったキャロラインを見ながら、アキトはケラケラと愉快に愉快にニヤケテいた・・・

 

 

「そりゃぁあぁああ、そうだもんなぁ・・・気がつかれないように張り巡らせて頂きましたアン♪」グイッ

 

「ぐぁっ!?」

 

 

アキトはワイヤーの端を引っ張ると、ワイヤーはキャロラインの触手ごと締め付けていき・・・

 

 

「く、糞餓鬼がぁぁぁ!」

 

 

愉快なヨガのポーズに拘束した!

 

 

「離せ!離しなさい!この餓鬼ぃ!」

 

「さてと・・・大丈夫か?シャーロット?」

 

ツカツカツカツカ

 

ジタバタと動き叫ぶキャロラインを余所にアキトはシャルロットのもとに歩み寄り、立ち上がらせた・・・

 

 

「もう!バカバカバカバカバカ!今までどこに行ってたんだよ!」

 

「おん?ウィッチー卿のとこだよ、言ったろ?」

 

「そうだけど!」

 

「まぁ、そんな事より・・・」グイッ

 

「えっ!?///」

 

 

アキトは突然シャルロットを抱きよせ・・・

 

 

「よく握れよ?」

 

「・・・え・・・?」チャキ

 

 

その手に拳銃を握らせた・・・

 

 

「残弾数は3発だ」

 

「ちょ、ちょっと!?アキト!?」

 

 

アキトは握らせた拳銃をキャロラインに向け、シャルロットの耳に囁いた・・・

 

 

「さぁ、シャルロット・・・復讐をしようか?」

 

冷たい宣告を耳元に

 

 

「ア、アキト・・・?」

 

シャルロットは突然の事に動揺していた・・・

 

 

「おん?どうしたよ?シャーロット?」

 

「と、突然どうしたのさ?アキト?復讐って何さ?!」

 

「「どうした」って?復讐だよ・・・復讐だ・・・お前の父親、アルベール・デュノアはそこの化け物に喰われたんだよ?」

 

「っ!」

 

 

シャルロットは顔をひきつらせて、アキトの言葉を聞いた・・・

 

 

「シャ、シャルロット!その男の言葉を聞くな!」

 

「うるせぇ・・・」ズダン!

 

「!?」

 

「ぎゃあっ!?」

 

 

アキトはシャルロットの指に沿わせていた指で引き金を引いた・・・

拳銃から発射された弾丸はキャロラインの肩を貫いた!

 

 

「き、貴様っ!一体!?一体何を?!!」

 

 

肩を撃ち抜かれた、キャロラインは悲鳴をあげた・・・

何故、悲痛な叫びをあげたかというと・・・

 

 

「何故!なんで!傷が再生しない?!」

 

 

撃ち抜かれた傷は再生するどころか、あたりを腐らせていっていたのだ・・・

 

 

「「何故」かって?この弾丸はよぉ、ちょいと特別製なのだよ・・・だから安心して・・・」

 

スチャ

 

「撃たれてくたばれ」

 

 

照準をキャロラインの頭に向けた・・・

 

 

「あ、あぁ・・・」ガクガク

 

 

シャルロットは震えていた・・・

自らを優しく抱き締め、拳銃を握らせるアキトを・・・

 

 

「大丈夫・・・大丈夫だぜ?シャーロット」

 

「で、でもこれじゃあ・・・!」

 

「・・・お前は良いのか?」

 

「え・・・?」

 

「思い出せ・・・思い出すんだ・・・お前が引き取られてからの屈辱感を・・・孤独感を・・・」

 

「あ・・・」

 

 

アキトの言葉にシャルロットは思い出した・・・

一人ぼっちになったあの時を・・・

引き取られてからの孤独を・・・

そして・・・キャロラインされた屈辱を・・・

 

 

「憎かろう?憎くて憎くてたまらなかろう?」

 

「ハァ・・・ハァ・・・」

 

「シャーロット・・・

俺は銃のスライドを引いてやる

弾も込めてやる

セーフティを外し、撃鉄も引き、照準も合わせよう・・・だが・・・」チャキリ

 

 

アキトはシャルロットに囁き続ける・・・

甘く、切なく・・・

 

 

「トリガーを引いてやるのは、お前の仕事だ・・・お前の意志だ・・・さぁ、どうする?」

 

 

アキトからの囁きに、シャルロットは揺れていた・・・

しかし、同時に躊躇していた・・・

目の前で痛みを叫ぶ、キャロラインに哀れみを感じていたのだ・・・

 

 

「ぐあぁ・・・シャ、シャルロット!」

 

「!」

 

 

躊躇しているシャルロットにキャロラインは呼び掛けた・・・

 

 

「た、助けて!」

 

 

哀れでみっともない命ごいを・・・

 

 

「シャルロット!私が!私が悪かったわ!愛人の子である貴女に私は嫉妬していたのよ!ごめんなさい!シャルロット!」

 

「・・・」ピクリ

 

「もう酷いことを貴女にはしないわ!だから助けて!」

 

「・・・」ガクガク

 

 

アキトはシャルロットの変化を感じた・・・

 

 

「(銃を持つ手の震えが強くなったな・・・シャーロットには無理だったか・・・)」

 

 

だが・・・そんな考えは一掃される・・・

キャロラインの・・・

 

 

 

 

 

 

 

「貴女は私の子!貴女の「お母さん」よ!」

 

 

この一言に・・・

 

 

 

 

 

 

 

ブツリ

 

 

 

シャルロットの中の何かが音をたてて切れた・・・

 

 

「うわぁぁぁぁぁっ!!」ガチリ ズダン!

 

「ぎぇっ!?」

 

 

シャルロットはトリガーを何の迷いもなく引いた・・・

 

 

「シャ、シャルロ――」

 

「お前が!お前が!お前なんかが!僕の・・・僕の母親を語るなぁぁぁ!!!」ガチリ

 

 

シャルロットはまたトリガーを引いた・・・

 

 

ズダン!

 

銃口から飛び出た弾丸は真っ直ぐにキャロラインの眼球を貫いた!

 

 

「うぎゃあぁぁあぁっ!痛い!痛い!痛いぃぃ!!」バタリ

 

 

撃ち抜かれたキャロラインは叫び声をあげながら、転げ回った・・・

 

 

「この!この!このぉぉ!!」カチリ カチリ カチリ

 

 

シャルロットは弾の無くなった銃のトリガーを何度も何度も引いた・・・憎悪に支配された眼で睨みながら・・・

 

 

「っ!シャーロット落ち着け!」

 

「離せ!離してよ!アキト!僕は!僕はこの――」

 

 

腕の中で暴れるシャルロットにアキトは・・・

 

 

「シャーロット!こっちを見ろぉぉ!」ガシッ

 

「う、あ!」

 

 

頭を掴み、紅く光った眼でシャーロットの目を覗き・・・

 

 

「落ち着け・・・落ち着け・・・シャーロット・・・」

 

「でも・・・でも・・・僕は・・・」

 

「・・・大丈夫・・・大丈夫だから・・・少しお休み」

 

「あ・・・あぁ・・・zzz 」

 

 

眠らせた・・・

 

 

「ふぅ、なんて爆発力だ・・・シャーロットにこんな力があったとはな・・・」コツコツコツ・・・

 

 

アキトは眠らせたシャーロットを気絶した一夏の隣に寝かせ・・・

 

 

「さてと・・・」

 

「こ、この!餓鬼どもがぁぁぁ!」ブチブチブチ

 

「・・・仕上げと参るか・・・朧?」

 

「「承知」」シャン

 

 

朧を纏い、戦闘体勢へと入った・・・

 

ワイヤーに巻かれていたキャロラインはワイヤーを無理に引きちぎった!

 

 

「この私に舐めたマネを!小娘がぁぁぁ!」

 

「さっきまで無様に命ごいをしてたヤツには見えないねぇ?」

 

「黙れ!黙れ!黙れぇぇぇ!喰ってやる!貴様を喰ったあとにあの小娘も喰ってやるぅぅ!」ドロドロ

 

 

顔の半分が腐ったキャロラインは体を変化させた・・・人の形を僅かに残した化け物に・・・

 

 

「おえぇ~気持ち悪ぃ~!」

 

「私に〝従〝わな〝いヤツハァァァァァァ!!」ビキビキ

 

「しかも自我もほとんど保ってないじゃないの・・・ヤレヤレってヤツだ」シャン

 

 

アキトはショートアックスを取りだし、触手を振り回すキャロラインに攻撃を仕掛けようとした・・・その時!

 

 

「武装錬金・・・黒死蝶」

 

「なっ!?」

 

ドギャアァァァァッン!

 

 

アキトの目の前にヒラヒラと飛んできた黒い蝶が爆発を起こした!

 

 

「ごほっ!げほっ!こ、この攻撃は・・・!」ギロリ

 

 

アキトは自らが穴を開けた天井を睨むと・・・そこには!

 

 

「久しぶりだな?アーカード」バァーン

 

「『2年ぶり』か・・・『パピヨン』・・・いや、「蝶野攻爵」!」

 

 

パピヨンマスクを被り、背中から黒い蝶の羽を生やし、レオタードを着た「変態」がいた!

 

 

「こんな所に来るとわ・・・いってぇ何のようだ?!ここで昔の決着でもつけるか?!!」

 

 

そう言いながら、アキトは自分の右胸に手をおいた・・・自らの核鉄が埋め込んでいる場所に・・・

しかし、パピヨンは・・・

 

 

「いや・・・今日はそんな用で来てはいない」

 

 

平然とアキトに「NO」の言葉を話すと、キャロラインだったモノに指を指し・・・

 

 

「俺はその失敗作を処分しに来ただけだ」

 

「何?」

 

 

内容を話した・・・

 

 

「ふざけるな!私を処分だと!?貴様――」

 

「うるさい喋るな、吐き気がする」パチン

 

ドギャアァァッン

 

「ぐぎゃあぉっ!?」

 

 

パピヨンは小さな黒死蝶をキャロラインの口元で爆発させた・・・

 

 

「はが、はがぁぁ!わだぢのぐぢがぁ!」

 

 

キャロラインの口はグチャグチャになった・・・

 

 

「おいおいおいおいおい?良いのかよ?蝶野?お前の仲間じゃないのかよ?」ザシュゥッ

 

「ぎゃあぁあっ!?わだぢのあじがぁあっ!」

 

 

アキトはパピヨンと話すように、意図も容易くキャロラインの足を引き裂いた・・・

 

 

「組織を裏切るヤツを俺達は仲間とは呼ばん」パチン

 

ドギァッン

 

「ぎぇぇえっ!!みみがぁ!みみがぁぁ!」

 

「ヒュゥ~♪えげつないね~?蝶野?」

 

「お前程じゃあないがな?」

 

「そうか・・・ククク♪」

 

「そうだ・・・フフフ♪」

 

「「ハハハハハハハハハハハハ♪」」

 

 

二人は笑いあった・・・

楽しそうに楽しそうに・・・

一方のキャロラインはというと・・・

 

 

「ひ、ひぃぎぃ~!」ズルズル

 

 

顔を涙と鼻水と血でグチャグチャにしながら、体を引きずり逃れようとしていた・・・が

 

 

「逃げるな」ヒュン

 

「ぎゃあっ!」グサァッ

 

 

アキトはキャロラインの体に長ドスを突き立て、動けなくした・・・

 

 

「だ、だずげて!だずげでぇ!」

 

「ヤレヤレ・・・判決ぅ~」コツコツコツ・・・ガシッ

 

「がべっ!?」ズボッ

 

 

アキトはキャロラインに近づき、頭を掴むと・・・

口の中に手榴弾をねじ込み・・・

 

 

「爆ぜろ」ピッ

 

「あうがぐぁ!」

 

 

安全ピンを引き抜いた・・・

 

バヂャァッン!

 

 

手榴弾は爆発し、モノの見事に頭を吹き飛ばした・・・

 

 

ドチャリ・・・

 

「で?蝶野・・・ヤるか?」チャキ

 

 

アキトはキャロラインの屍を地面に落とすと、パピヨンに刃を向けた・・・

 

 

「いや、用件は済んだ・・・帰る」

 

「そうか・・・じゃあな蝶野・・・」

 

「あぁ、じゃあなアーカード・・・」

 

「「次は殺す」」

 

ヒラヒラヒラ ドゴォッン!

 

黒死蝶がパピヨンの前で爆発し、その爆発でパピヨンは姿を消した・・・

 

 

「ハァ・・・やっと終わったぜ・・・」クルリ コツコツコツ・・・

 

 

アキトは振り返り、倒れた二人に向けて歩いていった・・・

 

 

20分後、二人を抱えたアキトはアリーナに向かう廊下で千冬と出会い、保護された・・・

 

 

余談だが、アキトの血まみれの姿に千冬が驚いて変な声を出したとか出してないとか・・・

 

 

 

 

 

 

 

←続く

 




纏めれた!

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