人外になった者   作:rainバレルーk

44 / 124
展開が早い・・・人はそれを何と言うのか・・・?


襲撃者と復讐者・・・中

ノーサイド

 

 

廊下にて・・・

 

 

一夏はアリーナから出てシャルロットとラウラの二人を探していた・・・

 

 

コツコツコツコツコツ・・・

 

「可笑しい・・・火事なのに煙の1つもないじゃないか、しかも空気中の変化もない・・・一体何がどうなってるんだ?」

 

 

一夏がそんな疑問を持ちながら、廊下を歩いていると・・・

 

 

ドガァァァァァッン

 

「のわっ!?な、なんだ!?これは整備室からか?!」

 

タタタタタタタタタタッ・・・

 

 

一夏は爆発音のあった場所へと走っていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

整備室前廊下にて・・・

 

 

タタタタタタタタタタッ・・・

 

「確かここから・・・あっ!」

 

 

一夏が整備室に来て、見たものは・・・

 

 

「ラウラ!」

 

「う、うぅ・・・」

 

 

頭から血流し、倒れているラウラであった・・・

そんなラウラに一夏は駆け寄った・・・

 

 

「おい!しっかりしろラウラ!」

 

「うぅ・・・お、お前は織斑一夏か・・・?」

 

「どうした?!一体何があったんだ!?」

 

ガシッ

 

 

一夏がラウラに問いかけると、ラウラは一夏の胸ぐらを掴み引き寄せ、事情を話した・・・

これは火事ではなく襲撃だということ・・・

そして、今シャルロットが敵と交戦をしていることを・・・

 

 

「ラウラ!シャルロットは何処にいる?!」

 

「私を巻き込まない為に一人でヤツと・・・ぐぅ!」

 

「大丈夫か!おい?!」

 

「大丈夫だ・・・そんな事より、シャルロットを!シャルロットを助けに!」

 

「わかったからそれ以上喋るな!すぐに助けが来る!それまで持つか?」

 

「あぁ・・・頼むぞ!織斑一夏!」

 

「あぁ!任せとけ!」シュン

 

ビュォッン!

 

 

一夏は白式を纏うと、爆発音の方向に飛ばしていった・・・

 

 

 

―――――――

 

 

 

整備室にて・・・

 

 

ズガガガガガガガガガガガ!

 

ズガァッン!

 

 

整備室ではラファーレル・リヴァイブを纏ったシャルロットがフルフェイスマスクとISを纏った襲撃者と戦闘を繰り広げていた・・・

 

 

「このぉっ!」ズガァッン!

 

「フフフ♪」

 

 

戦闘は襲撃者の方が二、三枚上手であるのか、シャルロットは防戦一方であった・・・

シャルロットの銃撃を襲撃者はいとも簡単に避けていた・・・

 

 

「アタレェェ!」チャキ

 

「はい♪残念!」チャキ

 

ズガガガガガガガガガガガ!

 

「うわぁっ!?」ドゴザァァァッ

 

 

シャルロットは敵の攻撃をモロに喰らい、地面に打ちのめされた・・・

 

 

「ぐ、ぐぐぐ・・・」ザッ

 

「ハァ~・・・もうそろそろ終わりにしない?シャルロット?」スチャ スゥゥゥ・・・

 

 

襲撃者はシャルロットの名前を呼びながら、地面に降り、近づいていった・・・

 

 

「ど、どうして私の名前を?」

 

「あら?覚えてないの?貴女の「ママ」を?」

 

「ま、ママ・・・?」

 

「このマスクじゃわからないかな・・・」ザルリ

 

「っ!?」

 

 

襲撃者はフルフェイスのマスクをとると・・・そこには!

 

 

「きゃ、「キャロライン」・・・さん」

 

「あら?どうして「さん」付けなの?あ、そうか私がそう「躾」たんだったわね」

 

「ど、どうしてこんな事を?」

 

「「どうして?」ね・・・それを説明するのはちょっと釈にさわるけど・・・まぁ、お前が必要になったんだよ」

 

「私が・・・必要?」

 

「正確に言うと、お前の目が必要になったのよ」

 

「な、何を言って――ぐぁっ!?」バキィッ

 

 

キャロラインはシャルロットの腹を意味もなく蹴りあげ・・・

 

 

「もう黙りなさい、お前は黙って私に目を渡せばいいのよ」

 

ガシッ シュン

 

「が、あぁ・・・」

 

 

シャルロットの頭を鷲掴むと、キャロラインはナイフを取りだし、シャルロットの目に持っていった・・・

しかし!

 

 

「やめろぉぉぉぉぉぉっ!」ビュォッン

 

「なっ!?」

 

「せいやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ブォッン!

 

「ぐあっ!?」バキィッ

 

 

一夏が表れ、シャルロットを鷲掴みにしている腕に雪片を叩きつけた!

 

 

ドタリ

 

「い、一夏・・・」

 

「大丈夫か?!シャル!」シュン

 

「うん・・・いや、結構ヤバかった・・・ありがとう」

 

「気にすんな!それよりなんだ!?アイツは?!」

 

「あの人は――」

 

「痛いわねぇ・・・男の分際で!」ズガガガガガ!

 

 

キャロラインは二人に向かって、ライフルをぶちかました・・・

 

 

「ぐぁっ!?」バキィッ

 

「一夏っ!」

 

「あら?世界初の男の「織斑一夏」?なんでこんな所に?もしかしてシャルロットの男?」

 

「アンタは一体?」

 

「あら取り合えず、自己紹介しとくわ・・・「キャロライン・デュノア」、そこにいるシャルロットの母親よ」

 

「母親!?でもシャルの母親は――」チラッ

 

 

一夏は驚嘆し、シャルロットの顔を見ると・・・

 

 

「う、うぅ・・・」

 

 

シャルロットの顔は何処か青ざめていた・・・

 

 

「・・・なるほど・・・アンタがシャルの言ってた継母か・・・」

 

「あら?シャルロット?この男に話したの?自分の惨めな出生を?」

 

「黙れ!お前はシャルに酷い事ばっかしやがったそうだな?許さねぇ!」チャキ

 

「フン、もしかしてその小娘の話を鵜呑みにしたの?世界初の男のIS操縦者と言っても所詮はバカな男ね?」

 

「うるせぇ!このオバハンがぁ!」

 

「・・・なんですって?」

 

 

一夏の一言にキャロラインはひきつった・・・

 

 

「シャルの気持ちも知らない癖にガタガタと五月蝿いんだよぉぉ!」ビュォッン!

 

 

一夏は瞬間加速でキャロラインに近づき、雪片を降り下ろしたが・・・

 

 

ガキィッン

 

「男の分際で!私を侮辱するなぁ!」ジャキ

 

ズガガガガガガガガガガガ!

 

「がはっ!?」ズザァァァッン

 

「一夏っ!」

 

 

キャロラインは雪片を簡単に受け止め、一夏の腹にサブマシンガンを撃ちまくった・・・

一夏は衝撃で吹き飛ばされた・・・

その吹き飛ばされた一夏を睨みつけながら、キャロラインは・・・

 

 

「決定よ、決定!お前はジックリとなぶり殺しにしたあとにゆっくりと食べてあげる!」

ジャキ

 

 

銃を構えながら、不穏な事を言った・・・

それに対して一夏は雪片を構え直し・・・

 

 

「良いぜ!かかって来いよ!」ジャキ

 

動けないシャルロットは見ていた、自らの為に戦う一夏を・・・

 

 

「オラァァァっ!」

 

「くぅっ!」

 

ガキァッン ガキィッン

 

 

一夏は自分の間合いにキャロラインを追い込み、有利に戦闘を進めている・・・ように見えたが・・・

 

 

ガクッ

 

「なっ!?」

 

「もらった!」チャキ ズガァッン!

 

「ぐぁっ!」バァッン!

 

 

一瞬の隙をつかれ、脇腹に銃撃を喰らった一夏は壁に叩きつけられた・・・

 

 

「さっきまでの威勢はどうしたの?坊や?」

 

「く!まだまだぁ!!」

 

 

一夏は雪片を構え直し、瞬時加速で近づこうとしたが・・・

 

シュゥゥゥン・・・

 

「なっ!?」

 

 

白式のエネルギーは限界にきていた・・・

 

 

「考えなしに瞬時加速を使うからよ!」チャキ

 

 

キャロラインは一夏に向かって、グレネード弾を込めたライフルを向け、引き金に指をかけた・・・が

 

 

ズガァッン!

 

「ぐがぁっ!?」

 

 

シャルロットが放った銃撃がキャロラインを襲った!

 

 

「一夏ぁ!いっけぇぇぇ!」

 

「おう!」ビュッン

 

 

一夏は瞬時加速とはいかないモノの高速で隙があいたキャロラインの近づき・・・

 

 

「チェストォォォォォォォォッッ!!」ザシュッ!

 

「ぐぎゃあぁっ!!!」

 

 

単一能力の「零落白夜」で斬った!

斬られたキャロラインはISのSEが0になったのか、地面に落下した・・・

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ・・・か、勝った・・・」シュゥゥゥ

 

 

一夏は一安心したのか、地面に着陸した・・・

 

 

「一夏!大丈夫?!」

 

「シャルロット、今そっちに行くから」

 

 

一夏は動けないシャルロットに声をかけ、近づこうとした・・・その時!

 

 

ドガァァッン!

 

「ぐがあぁっ!?」

 

「一夏!?」

 

 

後ろからの突然の攻撃に一夏は吹き飛ばされた!

壁にまた叩きつけられ・・・

 

 

「かはっ・・・」

 

気を失った・・・

 

 

「一夏!一夏!?」

 

 

気絶した一夏にシャルロットは近づき、体を揺すった・・・

 

 

「この糞モンキーがぁぁぁ!」

 

「ひっ!?」

 

 

シャルロットの目の前には「鎌のような触手」を背中から生やしたキャロラインがいた・・・

 

 

「よくも!よくも!よくもぉぉ!!この私に泥をつけやがってぇぇぇっ!八つ裂きにしてやる!八つ裂きにしてやるぅぅぅっ!!」ヒュンヒュン

 

 

キャロラインは触手は振り回し、辺りのモノを切り刻みながら、二人に近づいていった・・・

 

 

「こ、このぉっ!」チャキ

 

ズガガガガガガガガガガガ!

 

 

シャルロットはサブマシンガンをキャロラインに向けて発砲したが・・・

 

 

「煩わしい!」パキィッン ザシュッ

 

「きゃあっ!」

 

 

キャロラインは発砲した弾丸を跳ね返し、サブマシンガンを切断し・・・

 

グルリ グイッ

 

「うぐっ・・・」

 

 

シャルロットの首に触手を巻き付け、持ち上げた・・・

 

 

「うぐぐぐ・・・」

 

「ハァ・・・脆弱なモノね?人間は・・・」グサァッ!

 

「がっ!?」

 

 

キャロラインは刃のついた触手をシャルロットの脇腹に突き刺した・・・

 

 

「まさか、はるばるお前を追ってこんな極東に来るとわね?」

 

「え?」

 

「良いことを教えてあげる・・・あの男・・・アルベール・デュノアなら死んだわ」

 

「っ!?」

 

「あの男は私に会社を継がせずに・・・お前のような小娘なんぞに!」ギュッ

 

「ぐぐあっ・・・」

 

 

キャロラインは触手の引き締めを強くしたが・・・

 

 

「ぐぐ・・・」

 

「・・・何よ?その目は?」

 

 

シャルロットはキャロラインを睨んでいた!

 

 

「睨んでんじゃないわよ!小娘がぁ!」ギュッ~

 

「ぐぐがあ・・・」

 

「あの女と同じ目で見やがって・・・どいつもこいつもぉぉぉ!」

 

「うぁあ・・・」

 

「このまま締め殺すのも芸がないわね・・・この触手を突き刺して目玉を抉り取って、脳みそをかきみだしてやる」シャキィン

 

「ん~!」

 

キャロラインはシャルロットの目に向けて、触手を持っていった・・・

シャルロットは暴れたが触手の拘束はとけない・・・

 

 

「あわれなモノね・・・お前を救う白馬の王子様はいないのよ!」

 

 

シャルロットは走馬灯が頭を巡った・・・

このまま自分は殺されるかと覚悟した・・・

ただ・・・ただシャルロットは目から涙を流した・・・

 

 

「(助けて・・・助けて!)」

 

 

そう願った・・・

 

 

 

 

 

 

 

そんな思いなのか・・・

その思いが通じたのか・・・

 

 

「WRYYY! 」

 

 

白馬の王子ではなく・・・

 

 

「必殺!」

 

 

紅い眼をした吸血鬼が・・・

 

 

「ブラボーキィィィック!!!」

 

ドガァァァァァッン!

 

整備室の天井を蹴破って現れた!

 

 

「なっ!?」

 

「無駄ァァァ!」バキィッ

 

「ぐはぁっ!」

 

 

アキトは天井を突き抜けると、そのままキャロラインの頭に重い一発を叩きつけた!

アキトの一発を喰らったキャロラインは吹き飛ばされ壁にめり込んだ!

 

 

「き、貴様ぁぁぁ!」

 

「ニョホホホ♪ざまぁねぇな!糞ババァ!」

 

「ゲホッ、ゲホッ!あ、アキト・・・!」

 

「すまねぇなシャルロット・・・バイクがイカれててよ・・・手間取った、すまねぇ!」

 

「ば、バカぁ~!バカバカバカぁ~!怖かった!怖かったよぉ~!」

 

 

シャルロットはアキトに抱きついて、泣いた・・・

 

 

「この糞モンキーがぁぁぁ!また!また私に泥を――」

 

「ヤカマシイ!!!」ゴゴゴゴゴ

 

「っ!?」

 

 

アキトは怒気満々の威圧感を与えながら、キャロラインに言い放った・・・

 

 

「さぁ・・・反撃の時間だ!」

 

 

 

 

 

←続く

 




口調難しい・・・

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。