人外になった者   作:rainバレルーk

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さてこれで主人公の名前が明らかになる!・・・かも

?「おい・・・」

―――統合しました―――



ドイツと蟲と吸血鬼と人外と・・・上

ノーサイド

 

 

ドイツ某空港にて

 

 

「次の方~」

 

ここはドイツ某所の空港である。

今日も今日とてさまざまな人間がこの国に入ってくる。

 

いや・・・人間だけではないのかもしれない。

 

スタスタスタ

 

「・・・」

 

「この国にはどんなご用で?」ペラ

 

「仕事と観光をかねて」

 

「そうですか・・・ペラペラチラチラ」

 

「・・・」

 

「いいでしょう。ようこそ!ドイツへ」ベッタン

 

「ありがとう・・・」スタスタスタ・・・

 

 

この日、ドイツに黒髪で長身の男が入国してきた。

この時彼の目が赤くなっていたことに誰も気付かない。

 

 

 

―――――――

 

 

 

ところ変わって、ここはドイツの国立博物館。

ここ最近、この博物館に今回の目玉となる2つの展示物が入ってきていた。

 

1つ目の展示物は中南米、コスタリカの遺跡で発見されたもので形状はタマゴのような形状で大きさは1mの白濁水晶である。

 

2つ目の展示物は南米エクアドルのアステカ遺跡で発見されたもので考古学者達からは[石仮面]と呼ばれているものだ。

 

これらが展示されて博物館は盛況となった、とくに石仮面は血を吸う仮面として話題となった。

その日までは・・・・・・・・・

 

 

 

おる日、博物館の近くでドイツ軍軍用車が襲撃された。

軍用車の中身は最新ISが保管されたいた。

 

襲撃者はISに対して不満を持つ者達であった。

襲撃者たちはIS を強奪したのだが、ドイツ軍の応戦にあいテロリスト達は博物館に逃げ込むとテロリスト達は博物館内の人間を人質にとり、立て籠った。

 

 

 

―――――――

 

 

 

博物館内・・・

 

「畜生!計画は上手くいったんじゃないのか!」バコン

 

「クソが!あの野郎どもが!」

 

「どうする?!このままじゃ・・・」

 

「騒ぐんじゃないよ!野郎ども!」

 

「っ!?」

 

「しかし姉御!このままじゃ俺たち・・・」

 

「・・・アレを使うよ・・・」

 

「アレ?」

 

「まさかISを使う気かよ!?姉御?!」

 

「親父の仇であるアレ使うのかよ!」

 

「でもそうしないと!」

 

博物館内で言い争う5人の男女・・・この男女達が今回の首謀者である。

 

 

「姉御・・・俺はもう・・・」

 

「バカいうんじゃない!!お前達だけでも!」

 

「「あ!あ!博物館内にいるテロリストに告げる!私はドイツ陸軍少佐、[ルドフ・フォン・シュトロハイム]だ!人質を解放し速やかに」」

 

「シュトロハイム!」

 

「「な!?お前は[シェルス・ギッシュ]中尉!なぜ貴様という者がなぜ?!」」

 

「黙れ!シュトロハイム!私達があのISがでてから中将殿がどうなったか!お前が知らない訳ではあるまい!」

 

「「しかし!それは!」」

 

「黙れ!貴様とは話はできん!今から1時間だ・・・1時間内に逃走用の車を用意しろ!さもなくば人質を1時間経過するごとに1人ずつ・・・頭をザクロにしてやるぞ!!!」

 

 

この時、シュトロハイムはシェルスの言葉を聞き思った!

 

「(く!ヤツからはヤると言ったらヤると凄みがある!)」

 

「シュトロハイム少佐、上からの命令です・・・[IS を奪還せよ、それが最優先事項である]と」

 

「何!?」

 

この命令がどういったものかをシュトロハイムは即座に理解した!とどのつまり![人質はどうなってもいい!テロリストも全員射殺せよ]という事だ!

 

「ふざけるな!人質はどうなってもいいだと!俺はドイツ軍人である前にドイツ国民だ!同じゲルマン民族を殺すことはできん!」

 

「シュトロハイム少佐!これは上層部からの命令ですよ!無視すれば反逆罪にとわれるかも!」

 

「黙れ!マルク軍曹!」

 

「いいえ!黙りません!少佐がここで反逆罪で捕まればドイツ軍は上層部のあの女性士官達のいいようにされてしまいます!」

 

「だが・・・!」

 

パサッ

「失礼する」スタスタスタ

 

「誰だ!」

 

「私はドイツ陸軍IS部隊部隊所属メルサ・スタッシュ准将だ。シュトロハイム少佐、貴方にはこの作戦から外れて貰う」

 

「なんですと!?これはどういう事ですか!」

 

「貴方はあのテロリストと昔同じ部隊にいたそうだな?貴方ではこの作戦に相応しくないという事なんでな」

 

「そんな!?これは我々の部隊が任せられた」

 

「黙れ!男分際で!我々に楯突く気か!」

 

「ぐっ!?しかし!」

 

「やめろマルク軍曹」

 

「しかし少佐!?」

 

「いいんだマルク軍曹・・・メルサ准将、一つ聞きたい・・・彼女ら・・・ギッシュ中尉らはどうなる?」

 

「最善は尽くす・・・」

 

「そうか・・・なら私はこれで失礼する・・・」 

 

「少佐!?」

 

「そうかでは引き継がせて貰う・・・」

 

「では・・・」スタスタスタ

 

「く!?」

 

「ふん・・・」

 

 

 

―――――――

 

 

ところ変わって!ここはドイツ某所のカフェ!

 

そこでは先日ドイツに入国した黒髪の男が寛いでいた!

 

「・・・・・・」コクゴク

 

「あ、あの?MR.?お代わりは?」

 

「おん? いや、いいよ。ところで、つかぬことを聞くが博物館はどちらかな、お嬢さん?」

 

「は、はい!博物館は隣り街なんですが」

 

「ですが?」

 

「今そこではテロリストが立て籠ってるみたいんです」

 

「そうか・・・・・・ありがとう」ニコッ

 

「///っ!はい!どういたしまして!ではごユックリ!」

タタタタタッ

 

「・・・」

 

男は何かを考えるように空のカップ底を見つめた。

 

 

 

「ちょっと?大丈夫?顔が赤いわよ?」

 

「だ、大丈夫ですよ!」

 

「客になんか言われたの?」

 

「そ、そんなんじゃないわよ!・・・ってアレ?」

 

「どうしたの?」

 

「あのテーブルでコーヒーを飲んでた人は?」

 

「え?あのテーブルは朝から空いてるじゃない」

 

「・・・え?」

 

 

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

場面は戻る!

 

依然として博物館前は膠着し、日が沈んでいた!

 

 

ドイツ軍天幕。

 

Prrrrrrrrr  ガチャ

 

「「まだ逃走車の用意は出来ないのかシュトロハイム!」」

 

「もしもし、こちらはメルサ・スタッシュ准将だ」

 

「「何?シュトロハイムはどうした!!」」

 

「シュトロハイム少佐は今作戦において不適切なため外れてもらった」

 

「「それで指揮権が貴様に移ったわけか、メルサ!」」

 

「その通りよ、シェルス?どうして貴女のような優秀なIS乗りがなぜ?」

 

「「何故だと?あのガラクタのお陰で一体何れ程の優秀な士官が辞めていったと思う!」」

 

「優秀?あの男どもが?ヤツらは我がドイツ軍には相応しくなかっただから、辞めていったとは違う?」

 

「「黙れ!メルサ!貴様ら女性士官達が罠にハメたんでしょうが!」」

 

「証拠は?証拠はあるの?シェルス?」

 

「「・・・貴様は親父殿・・・エイブラ中将を撃ったな!」」

 

「エイブラ中将?・・・あぁ・・・演習中に流れ玉に当たって殉職になった男ね?残念だったわね」

 

「「残念?・・・フザケルナ!貴様が中将を撃ったな事は証拠としてあがったはずだ!それなのに・・・上層部はこれを揉み消した!今の軍は腐っている!」」

 

「ヤレヤレ・・・これでは話が合わないわね?シェルス?今から投降しない?今ならまだ軍に貴女のポストは空けてあるから」

 

「「断る!」」ガチャ!

 

プープープー

 

「・・・」ガチャリ

 

「准将殿、指示を」

 

「残念だけど仕方ないわね・・・ニヤリ・・・IS部隊を突撃させよ!」

 

「イェッサー!」

 

「待て!スタッシュ准将!」

 

「あら?まだいたの?シュトロハイム少佐?」

 

「ギッシュ中尉を殺す気か!」

 

「中尉?ハッ!今はテロリストのシェルス・ギッシュよ?射殺許可は出ているのだから、しかも貴方はこの作戦にはついては無関係なはずよ」

 

「しかし!」

 

「煩いぞ!シュトロハイム!男の分際で女性上官の私に指図をするな!」

 

「貴様ァ――!!!」

 

「シュトロハイム少佐!」ガチッ

 

「離せ!マルク軍曹!俺はコイツをこのアマを殴らなければ気がすまん!」

 

「お~怖い怖い、意見が通らなければすぐに力で訴えるか?所詮貴様も下劣な男という事だ!」 

 

「フザケルナ!俺はドイツ軍人に誇りを持っている!その誇りを汚された事に怒っているのだ!」

 

「もういい、その男の戯れ言は聞き飽きた・・・連れていけ」

 

「ハッ!」

 

「准将貴様――!」ズルズルズルズル

 

 

 

「さて・・・今から10分後にIS部隊を突撃させる・・・さぁ!準備に取り掛かれ!」

 

「「「ハッ!」」」

 

 

 

-------

 

 

 

ノーサイド

 

 

博物館前・・・

 

 

「急げ!急げ!」

 

「野次馬を下がらせよ!作戦の邪魔だ!」

 

 

博物館前が騒がしくなってきた・・・これから博物館にドイツのIS部隊が攻撃を仕掛けるのだ・・・

 

 

「准将!準備出来ました!」

 

「良し・・・これよりISの奪回に移る!心してかかれ!」

 

「「「ハッ!」」」

 

「准将殿」

 

「ん?どうした?[ハルフォーフ]中尉?」

 

「TVクルーはどうするのですか?安全のため避難させた方が・・・」

 

「いや、いいのよ」

 

「?どうしてでしょうか?」

 

「フフ♪この中継を通して我が国のIS部隊を知らしめるのよ!フフフ♪」

 

「は、はぁ・・・」

 

「フフフ♪さぁパーティの時間よ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別・ドイツ軍天幕・・・

 

 

「クソッ!!!このままではギッシュ中尉は殺されてしまう!」

 

「俺達じゃあどうにもなんないのかよ?!」

 

 

この天幕・・・シュトロハイム少佐の部隊の兵士達はどいつもこいつも苦虫を噛み潰したように悔しがっていた。

何故ならシェルス・ギッシュ中尉はISが出てからも男性兵士を差別せず、軍内部の差別撤廃をすすめていた。その為に兵士達からも慕われいたのだ。

 

しかし!軍内の女尊男卑主義の士官達はこれを良しとしなかった!

 

士官達は中尉を軍から孤立させる為に様々な嫌がらせを始めたのだ!

 

だが、その中尉を救ったのはドイツ軍中将、エイブラ・バルト中将だった

 

エイブラ中将はシェルス中尉やドイツ軍男性兵士にとっては親父と慕われていた。あの日までは・・・

 

ある日、エイブラ中将は自らの部隊を率いて演習にでていた。

 

その時、一発の銃弾がエイブラ中将の頭を貫いた!

エイブラ中将はそれが原因で・・・

 

中将を撃ったのはメルサ・スタッシュ!

シェルス中尉はスタッシュが故意に中将を撃った証拠を軍上層部に提出したが、上層部はすでに腐っており、その証拠を無きものにしたのだ。

 

シェルス中尉は軍の上層部に嫌気がさし軍を抜け、今にいたる。

 

 

「クソッ!クソッ!クソッ!これではギッシュの姉御が!」

 

「あの腐れ准将がぁぁぁ!」

 

「静かにしろ!お前達!」

 

「ッ!しかし!少佐!」

 

「落ち着かんか!貴様ら!ドイツ軍人ならもっと堂々としろ!まったく・・・」シュボッ

 

「シュトロハイム少佐・・・」

 

「なんだ!マルク軍曹!」

 

「煙草・・・反対です・・・」

 

「ッン!?・・・・・・・・・クソッ!」ガンッ

 

シュトロハイム部隊の天幕はドンヨリとした空気が辺りを支配した。

 

 

 

・・・だが・・・その時、誰も気づかなかった。

天幕の中にドイツ軍人ではない者、いや・・・人外が居たことを。

 

 

 

―――――――

 

 

シュトロハイムサイド

 

 

 

天幕の中がドンヨリとした空気に支配されている時!

ヤツは前兆もなく入って来た!まるで元からそこにいるかのように!

 

 

「ん?誰だ?お前は?」

 

「・・・・・・」

 

「おい!ここは軍の天幕だぞ!民間人は早くでていけ!」

 

俺の部下が黒髪の東洋人に注意をした。

その時!俺はヤツの目を見た!見てしまったのだ!

 

 

「・・・」ギロリ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

ヤツの目はまるで血のように紅く紅く!暗闇のようにどす黒かった!

 

俺はヤツに恐怖した!!!例えればこれから蛇に喰われる蛙の感触だった!

 

その感触を味わった瞬間!

俺は動物的な本能でホルスターから愛用のワルサーP38を抜き、ヤツの心臓に3発撃ち込んだ!

 

 

 

ズダン!ズダン!ズダン!

 

バタ・・・

 

 

「シュトロハイム少佐!?一体何を?!」

 

「構えろ!皆!ヤツはヤバイぞ!」チャキ

 

 

部下達は驚いているが、構やしない!

俺のドイツ軍人、いや人間としてヤツを抹殺しなければと言う使命が頭の中を支配した!

 

 

「大変だ!シュトロハイム少佐は乱心したぞ!」

 

「み、民間人を手当をしろ!」

 

部下達がヤツに近づいた!

 

 

「馬鹿者!近づくんじゃあない!」

 

「へっ?」

 

ガシィィィ!

 

「かぐぁっ!?」

 

ヤツは部下の首筋を固く掴み!そして――

 

ゴキュン!

 

――ヤツは指の先から部下の血をとりはじめた!!!

 

 

「ぎぇっ!がぁぁぁぁぁぁ・・・」

 

部下はみるみるうちに青くなり、そのまま気を失った!

 

 

「ふぅ・・・・・・中々に美味しかったぞ・・・」スラァ

 

ヤツは満足そうに立ち上がりながら言った!

 

 

「ひぃ!?な、な、なんだコイツは!?」

 

「きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、吸血鬼!」

 

「ば、化け物!」

 

部下達は動揺しはじめた!これでは不味い!

 

 

「狼狽えるんじゃあない!早くヤツを撃――」

 

俺がそう言う前にヤツはいつの間にか俺の目の前に[いた]!

 

 

「どうした?何をそんなに脅えている?俺の心臓を撃った時は汗の一つもかいていなかったのになぁ?」

 

ヤツは俺の頬を撫でながらそう言った!

不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!不味い!非っ~常に不味い!!!

このままでは俺は[喰われる]!!!

 

その時だ!

 

 

「シュトロハイム少佐から手を離せ!化け物!」チャキ

 

「軍曹!」

 

マルク軍曹はヤツの横頭に銃を突きつけた!

 

 

「ほぅ・・・恐怖に押し負けずに、銃を突きつけるか」

 

「くっ・・・」

 

「止めろ!軍曹!」

 

「カカカ♪いい部下を持っているな?少佐殿?」

 

するとヤツは俺の頬から手を離した・・・

 

 

「ククク♪・・・ところで少佐?」

 

「な、なんだ?!」

 

「石仮面の展示している博物館はあそこでいいかな?」

 

 

石仮面???な、なにを言っているんだコイツは?

 

 

「あぁ!そうだ!そんな事はいいから早く投降し――」

 

「ありがとう軍曹・・・ではサヨナラ」シュン

 

 

一同「!???!?!!!!!???!」

 

 

き、き、き、き、き、消えた!?

煙のように消えてしまった!!!

 

な、何だったんだ???ヤツは!?

 

 

 

―――――――

 

 

 

ノーサイド

 

 

 

 

シュトロハイム達が天幕で[ヤツ]と会合していた頃・・・博物館では・・・

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!

ガンガンガン!

バババババババババババババババババ!

 

凄まじい戦場となっていた。

 

 

「下がれ!」ポイッ

 

カラカラ・・・ボン!

 

「くっ!?スモークか!小癪な!」

 

 

ついさっき博物館にIS部隊が突撃し、壮絶な撃ち合いとなった。

 

 

「クソッタレめ!奴ら人質の安全なんて考えてすらいねぇ!!」

 

「アイツらアレでもドイツ軍人かぁ!!」

 

「つべこべ言うんじゃないよっ!!!」

 

「「「っ!?」」」

 

「あ、姉御!肩から血が!」

 

「大丈夫よ」

 

「しかし!」

 

「ウルサイ!いい争ってる暇はない!人質をここから逃がすよ!」

 

「に、逃がすって!?」

 

「無茶だ!ヤツらは俺達や人質関係なく撃ってきますぜ!」

 

「この博物館には地下倉庫がある・・・そこに人質達を逃がす!異論のあるヤツは・・・ここから立ち去りな」

 

「「「「「「「・・・・・・」」」」」」」

 

「ハッ♪姐さん、俺達はアンタに付いて行くと決めてんだよ・・・その作戦乗った!」

 

「俺もだ!」

 

「俺も!」

 

「俺も!」

 

「アンタ達・・・・・・クスッ♪ドイツもコイツもバカ野郎ばっかりだ!さて・・・ヤるよ!アンタ達!!」

 

「「「「「「イェッサー!!!!!!!」」」」」

 

 

 

ズダダダダダダダァダダダダダダダダダァァァ!

 

「今だ!逃げろ!逃げろ!」

 

カラカラ・・・ドガァァァン!

 

キャッーーー!

ヒィィィッーーー!

タスケテクレッーー!

 

「ッチ!隊長!人質が邪魔でテロリストが撃てません!」

 

「構わん!人質ごと撃ってしまえ!」

 

「!?し、しかし!」

 

「黙れ!これは命令だ!」

 

「トコトン腐ったか!貴様ら!」

 

「い、いつの間にっ!?」

 

ズガガガガガガガ!

 

「「「キャッッーーー!!!」」」

 

 

シェルスはスモークに紛れ、ISを纏っていない補助部隊を叩いた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「危ない!!姐さん!!!」ドンッ

 

「えっ!?」

 

ズダァァァァァァァン!

 

 

 

「ガハァァァっ!!!!!」

 

 

シェルスを庇った部下が撃たれた!

 

 

「っ!?ロックス!!!」

 

[姐さん・・・は、はやく・・・逃げて・・・]ガクッ

 

「ロックス?!待ってよ!死ぬな!ロックス!」

 

嘆くシェルスに後方から、あの電話交渉の声が聞こえた。

 

 

「あらあら?バカな男?でも貴女のためにくたばって、彼も嬉しいでしょうね?」

 

「メェェルゥゥゥサァァァッッッ!!!」

 

IS を纏ったメルサ准将がいたのだ。

 

 

「アハハハ♪どう?自分の為に死んでいく部下を見るのわ?」

 

「貴様ぁぁぁぁぁ!」チャキ

 

「あら?激昂しちゃてる?でもいいでしょ?貴女も部下達の下に送ってあげるから」

 

「ウワァァァァァァァッ!!!」ズガガガガガガ!

 

キンキンキンキンキン

 

「無駄よ?ISには絶対防御があるんだから」ザッザッザッ

 

 

メルサはシェルスに近づいて行き・・・

 

「ウワァァァッ!!」

 

「無駄って言っているでしょっっっ!!」バキィィィッ!

 

右ストレートをシェルスの腹に喰らわせた!

 

 

「ゲハァァァッッ!!!」

 

ガッシャァァァァァン!

 

シェルスは血を吐きながら、ぶっ飛んだ!

 

 

「汚いわね~?貴女も元IS操縦士なんだから、奪ったISで戦えばいいのに?」ザッザッザッ

 

「ゲホッゲホッ!ハァハァハァ・・・」

 

「何とか言いなさいよ!ねぇ?!か」シィッ!

 

「ぐぅっ!?」

 

メルサはシェルスの体に何度も何度も展開された脚で蹴りあげた!

 

 

「あ!そうだったわ!ねぇシェルス?か」シィ

 

「ぎぃえ?!」

 

 

メルサはシェルスの髪を引っ張りあげ、彼女の耳もとで幼い子供に言い聞かせるように、優しく――

 

 

「貴女の部下達だけど・・・さっきのゴミが最後だったみたいよ?」

 

 

残酷な事実を話した・・・

 

 

「ぎ、ギザマァァァ!」

 

「うわっ?!ちょっと汚いわよ!もう!」

 

ドチャッァ!

 

「グハァ!」

 

シェルスはまるでボロ雑巾のように放り投げられた。

 

 

「うぅ、うぅ」

 

「アハハハ♪ざまぁ無いわねぇ?一時はあの[織斑千冬]と同等と言われた貴女が!今じゃ薄汚いボロ切れねぇ?シェルス・ギッシュ?」

 

「ハァ、ハァ、ハァ・・・」ルズルズル

 

「あら?まだ動けるの?頑張るわねぇ?ほらほら、早く逃げろ逃げろ~♪」

 

シェルスは這いつくばりながら、メルサから逃げようと、いや態勢を立て直そうとしていた。

 

 

 

ズルズルズル

 

「ハァ・・・ハァ・・・」

 

脚を引き摺り、肺には血が溜まるために録に息もできなくなりながらも意識を保つ彼女はある部屋に導かれるように歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

その部屋に展示されていたものとは―――

南米の遺跡から発見された『赤い石仮面』だった。

 

 

 

 

 

 

 

←続く

 




今日はここまで!

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