IS、通称インフィニット・ストラトス
このIS、元は単機で宇宙への移動と作業を目的とした
パワーアシスト付きの宇宙服として紹介されたが
その機動性とパワーアシストによる大口径銃火器の
簡単な使用を可能とする点に注目された
だがISを兵器として見るのも当然とも言えた
なにせ白騎士事件と呼ばれる日本を対象に
2000弱のミサイルが発射され白騎士が1000ほど破壊した
この所業を見れば兵器として誰もがそう見るだろう
そしてこのまま進めばISの天下だったのだろう
・・・・・・だが
残りのミサイルは一体の巨大な人型の機械と
三つの企業によって迅速に一つ残らず破壊した
これを機にISと篠ノ之束、ACと統合企業レイヤードの名が
世に知れ渡る事となった
授業を終えた休憩時間
ジャックは企業製の水筒とコップを取り出し
中に入っている紅茶を飲んでくつろいでいた
「やはりレイヤード産は一味違う風味を持っているな」
ちなみにヘルメットを被ったままではあるが
口に当たる場所が少し開閉され、そこから飲食ができる
こうしてジャックが紅茶を嗜むように飲んでいると
ジャックに面と向かって話し掛ける生徒がいた
「ちょっとよろしくて?」
「茶を含みながらで構わなければ歓迎しよう
イギリスの候補生、セシリア・オルコット」
「あら!わたくしをちゃんと知っておいでとは
中々に動勉でいるです事ね」
「無知か理知かで好まれる場もあるのでな、それに
話すなら座って茶でも嗜みながらが英国らしいと思うが?」
「それもそうですわね、コップはまだありまして?」
「いま用意しよう、コップや紅茶も企業製の物で
特に紅茶はキサラギが一押しする茶葉でな
これは私も気に入っている品物の一つだ」
「企業の自信作・・・・と言う事ですわね
その紅茶、味あわせていただきますわ」
セシリアはジャックからコップを受け取り
洗練された動作でキサラギ製の紅茶を静かに飲む
「深みがありながらさっぱりとして・・・・
中々に美味ですわ!これはどんな茶葉を使っていて?」
「想定の範囲内だ、企業の製品パンフレットはここだ」
そう言ってジャックはバックに入れておいた
企業製品の一部が載せられたパンフレットを渡す
「商品名は深紅のAMIDA
食品カテゴリ最後のページに記載されている」
「深紅のアミダですわね」
ジャックに教えられるがままに
セシリアはそのページを開き・・・・固まった
「・・・・こっ、ここここれは、なんでしてっ?」
ギギギと錆びた金属製品の様な硬い動きでジャックに
とても苦く引きつった顔を向ける
「それはAMIDAと言う巨大な虫だ」
「む、し・・・・ちゃ、茶葉はどこから」
「この品種改造されたAMIDAの背中に
多くの植物が生えているだろう?そこからだ」
「・・・・・・」
「ちなみにだがこれの製作者は虫の死骸から生える
冬虫夏草などアイデア元にこれを考えたそうだ」
「・・・・・・・・」
「そして、茶葉の感想が欲しいのだが」
「・・・・・・・・・・」
「なるほど、気絶するほどに虫は嫌いだったか」
この後、セシリアは副担任の山田に保健室へ運ばれ
柔らかなベッドに寝かされたがとてもうなされたそうな
そしてしばらくして授業時間が過ぎ去った後
気絶していたセシリアが教室に帰って来た・・・・が
「あなたに決闘を申し込みますわ!!」
「そう声を荒げるな、淑女らしく茶を飲んで落ち着け」
「いりませんわそんな物!!」
こうしてジャックは決闘を受ける事になるのだが
授業中に突如騒いだセシリアは千冬に叱られ
この原因となったジャックは千冬の張り手を喰らう
しかしまぁ案の定、堪えた様子はなかった
AMIDAには可能性があると思うんだ・・・・
いつになるかは分からないけど次回決闘する