やはり俺のSAOは楽しい。   作:Aru96-

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-10話-

 

 

 

-クラインside-

 

 

 

 

 

 

 

《風林火山》これは俺がリーダーを務めるリアルで友達だったやつらで形成されたギルド。このギルドも大事なのだが、この世界に来て1番最初と2番目に出会ったやつらの事が心配で、それでいて信頼している。1年半前俺はSAOの世界に囚われた。その2人は迷うことなく始まりの街から次の村へ行くといい俺を誘ってくれた。戦い方やその他諸々教えてもらった義理があるがやはりリア友は見捨てられない。その誘いを断り、俺たちは別れた。

 

そして風林火山を設立させ、そのギルドでボス攻略をしていく集まり、後の攻略組と呼ばれる最前線でSAOクリアを目指す仲間たちと一緒に行動するほど俺たちは強くなった。だが第1層にいた2人は当たり前のごとく攻略組に参加していて、貫禄すら感じさせるものがある。

 

出会った1人。キリトは30層攻略してからは《黒の剣士》なんて呼ばれていろんな所で噂されていた。全身黒ずくめな装備に端正な顔立ちで女性受けするルックスと楯無し片手剣というスタイルで圧倒的な強さを誇るため注目の的で本人は少し困ったよう。爆発しろ。

 

それを同じくして注目を集める男、ハチ。俺の見解ではキリトよりも強いと思う。本人は自覚すらしていないし、どちらの方が強いんですかとか聞かれているのを聞いてしまった時にはすぐさまキリトを指差していた。

ハチはキリトが黒の剣士と呼ばれる以前から《雷狼》と密かに呼ばれていた。由来は雷のように速く狼のように仕留めるからだそうだ。蝶のように舞い蜂のように刺すと同じ意味だろうか。……俺も二つ名欲しい。

 

ハチが言うには俺の目は腐っているからそれ見て寄ってくる奴らがいなくていいなんて言っているが俺からしたら普通にキリッとしている目である。手鏡に顔を写した時なんてあいつはこの世の終わりみたいな顔していた。顔面補正でもかかっているのかとかブツブツ言っていたが、気にしないようにしよう。

 

 

 

俺もいつかあいつらと信頼し合い背中を任せられ肩を並べる事が出来るかな。

 

 

そんな淡い思いを抱きながら今日も攻略に励む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あー、モテたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

-アルゴside-

 

 

流石に地の文まで語尾をカタカナにするのは控えよう。情報屋をやっているオイラはほぼ全プレイヤーの新しいスキルやらアイテムやらフィールドやら。それらをまとめて売り出して情報を提供しているため金に困ることはない。先に言っておきますがオイラは女です。よく間違われます、慣れてるけど。

 

今日も新しい情報を仕入れに探索や人に話をかけて回っている。何度も死にかけた事があるがそこは金持ち。アイテムをバンバン使って命からがら逃げたり回復したりする。

そうしている今も敵に囲まれ絶体絶命のピンチに陥っているのだが不思議と焦りはない。慣れって怖いな。

 

逃げれました。23層にあるとある村。そこに拠点を置くオイラは宿で休憩をしている。この宿は穴場で見てくれは最悪なのだが中に入ると別世界で高級感漂うホテルのようだった。代金も安く済むしまさに良物件。

 

ふかふかのベットに寝転びながらうんと伸びをする。普段描いている3つのヒゲは落とし、今は一人の女の子の時間。白のタンクトップに下は下着だけと完全なオフ。

そんな中メールの通知音が届くと差出人を見る。ハーちゃんからだった。内容はユニークスキルについて話したいことがあるという文章。

 

少しワキワキとした胸が踊る衝動を抑えローブを被り何時もの格好になる。アーちゃん、キー坊、ハーちゃんに会えるのかぁ楽しみだな。

彼らは頼りになり信頼できる仲間だ。そんな人たちに会えると思うと抑えていた感情が高ぶりスキップで約束の場所まで向かってしまう。

 

いろんな人に変な目で見られたのは内緒だけど、そんなのは気にしない。

 

さて今日はどんな事が起こるんだろう。

 

 

 


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