艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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285話 アバンギャルドな娘(2)

「なんかいやがんな…」

 

(ひーっ‼︎)

 

(ばえてうんとちあいますか‼︎)

 

ステルスを使っていた二人だが、サウスダコタにその方向を直視される

 

理由は数分前にさか上る…

 

 

 

 

「美味いなぁ‼︎ここのパンケーキは‼︎」

 

サウスダコタがパンケーキとアイスを頬張る

 

ひとみといよの前で切られては口に放り込まれるパンケーキ

 

(おいししぉ〜)

 

(ぱんけ〜きたえたい)

 

そんな時、サウスダコタがジュースを入れに立った

 

(いまや‼︎)

 

いよが机を乗り出し、切られたパンケーキをふた切れ手にして元に戻る

 

(こえひとみちゃんの)

 

(あいあと)

 

「よっこらせ‼︎」

 

ひとみといよがパンケーキを頬張りながら、サウスダコタの方を見る

 

「ん〜⁇何か減ってんな…」

 

(へってましぇん‼︎)

 

(たべてましぇん‼︎)

 

ステルスを使いながら思いっきりパンケーキを頬張るひとみといよ

 

それでも二人は食べていないと言い張る

 

目の前に置いて行ったから頂戴しただけだ

 

「何かいやがんな…」

 

サウスダコタはひとみといよのいる場所を見て、目を細める

 

(ひーっ‼︎)

 

(ばえてうんとちあいますか‼︎)

 

「ま、いっか‼︎」

 

ここはバイキング

 

減って来れば、また取りに行けばいい

 

サウスダコタはまたパンケーキを頬張る

 

(こ〜あのんら‼︎)

 

(こ〜あのよ〜しぇ〜です‼︎)

 

サウスダコタが持って来たのは、ひとみといよのご希望に沿ってコーラを持って来た

 

「は〜‼︎食った食った‼︎」

 

「ダコタ‼︎」

 

誰かに呼ばれ、サウスダコタよりひとみといよの方が先に振り向く

 

「ママ‼︎」

 

サウスダコタはすぐに立ち上がり、ヒューストンに飛び付く様に抱き着いた

 

「朝ごはんは食べた⁇」

 

「今食べてる‼︎ママも食べよう‼︎」

 

「そうね、一緒に食べましょう‼︎」

 

サウスダコタの向かい側にヒューストンが座る

 

(ぐあ〜‼︎)

 

(くんな〜‼︎)

 

ヒューストンが座った両サイドにひとみといよがバラけてしまった

 

二人にとって退路が断たれた非常にマズイ状況

 

「アタシ、何か取って来るよ‼︎」

 

サウスダコタが再び立ち、バイキングに向かう

 

「ふふふ」

 

ヒューストンがひとみといよの後頭部を撫で上げる

 

((ぬあ〜‼︎))

 

ひとみといよは同じ悲鳴を上げる

 

何故かヒューストンには二人の存在が見えていた

 

「大尉の娘さんですね〜」

 

(でこれす‼︎)

 

(にぁ〜にぁ〜‼︎)

 

「そんなに可愛く鳴く猫ちゃんはいませんよ〜」

 

再び撫で上げられる後頭部

 

((ぬあ〜‼︎))

 

「パンケーキとチョコレートソースだ‼︎」

 

「ありがとう‼︎」

 

サウスダコタが来る少し前に、ヒューストンは二人から手を離した

 

(さいなあれきましぇん‼︎)

 

(にげあれましぇん‼︎)

 

逃げる事が出来なくなったひとみといよは、結局二人が食べ終えるまでヒューストンに封鎖線を食らっていた…

 

 

 

「そうだママ。ここにはジムはあるのか⁇」

 

「えぇ‼︎行ってみましょうか‼︎」

 

サウスダコタとヒューストンはようやく立ち上がり、ひとみといよは一目散に伊勢の入り口まで逃げる

 

「ぞあ〜ってさえた‼︎」

 

「ひろいめにあいまちた…」

 

「じむいく⁇」

 

「いく‼︎」

 

ひとみといよは二人の前にジムへと先回り

 

ちゃんと俺に行き先を伝えてあるので大丈夫だろう


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