艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、お話が少し進んだ280話、281話が終わりました

今回のお話は、ラバウルに突如現れた金髪の美女のお話です

コロちゃんはとある理由で大喜び‼︎ 笑




281話 金髪美女とガンビアさん(1)

「ガンビアさん、今日も横須賀⁇」

 

「そうらしいな。たまにはパパと居たいんだろう」

 

アレンが朝食のコーヒーを愛宕から貰う

 

ここ数日、ガンビアがラバウルに居ない

 

特段珍しい訳でもなく、ヴィンセントと居たいのだろう…位の認識しかないラバウルの皆

 

食堂のカウンターにはアイちゃんと健吾、カウンターの向こうにはラバウルさんがいる

 

「ガンビアさんも大変ですからね…憩いは必要です」

 

「普段美味しい料理作ってくれますからね‼︎」

 

「IowaとColoradoと遊んでくれるワ‼︎」

 

「ジェーナスがスリーピンする時、絵本読んでくれるヨ‼︎」

 

聞けば聞く程、ガンビアを褒める言葉しか出て来ない

 

「おいアレン‼︎ガンビアさんがヒルゴハンを食べたら帰って来るぞっ‼︎」

 

無線を取っていたネルソンが食堂に来た

 

「言ってたらか‼︎」

 

「じゃあっ、皆のお昼を作らなきゃねっ‼︎」

 

「うぬっ‼︎余も手伝おう‼︎」

 

愛宕とネルソンが厨房に入る

 

大和は朝食を終えた後、洗濯物を干している

 

気付いたら入ってくれるだろう

 

「そうだアレン。オミヤゲがあるらしいぞっ‼︎」

 

「それは楽しみだ‼︎」

 

皆が何かしらで動きながら、ガンビアの帰りを待つ…

 

 

 

 

昼食後…

 

「高速艇です。迎えに行きましょうか」

 

ガンビアを乗せた高速艇がラバウルに着く

 

アレンとラバウルさんが出迎える為に、発着場に来た

 

「おや、もう一方いらっしゃいますねぇ…」

 

「ママの知り合いでしょうか…」

 

「ただいま‼︎アレン、エドガー‼︎」

 

ガンビアが高速艇から降りて来た

 

「おかえりなさいませ。其方のお方は⁇」

 

「この子は“Hornet”‼︎私の…」

 

「へぇ〜、綺麗な人だな…」

 

降りて来たもう一人は、スラリとした金髪の女性

 

英語の先生をしていそうな外見をしており、かなりの美人だ

 

この時のアレンとエドガーはこう思っていた

 

ガンビアさんには、美人の知り合いが多い…と

 

「わたしはホーネット。よろしくおねがいするわ」

 

「此方こそお願いするよ」

 

何故かラバウルさんではなく、先にアレンに手を出すホーネットさん

 

「冷たい飲み物でも飲みましょう。此方へどうぞ」

 

ラバウルさんの案内で、ガンビアとホーネットさんが基地に入る…

 

 

 

「Oh‼︎Beautifulな方ね‼︎」

 

「Grandmaの知り合い⁇」

 

「そうらしいな⁇」

 

アイちゃんとコロちゃんは、ホーネットさんに興味津々

 

三人は何故か食堂のカウンターをドアの角から覗き見ている

 

食堂のカウンターにはガンビアとホーネットさんがおり、カウンターの向こうにはラバウルさんと何故か日進がいる

 

三人は耳を澄ませてカウンターの話を盗み聞きする…

 

「承知致しました‼︎確かに書類を受け取りました‼︎私は少々この場を離れます。日進さん⁇少し宜しくお願いしますね⁇」

 

「了解じゃ‼︎」

 

「良かったね、Hornet‼︎」

 

「うんっ‼︎」

 

今の会話では、何が何だか分からないが、ラバウルさんは喜んでいた

 

「またMamaがヤキモチやいちゃうわ⁇」

 

「Coloradoの子分が出来るのね‼︎」

 

「アイちゃん、コロちゃん。歳いくつだと思う⁇」

 

この親子三人、ロクな事しか考えていない

 

「き、来た…」

 

ガンビアとホーネットさんが此方に来たので、三人は近くの部屋に逃げる

 

そこは健吾の部屋…

 

「健吾見たか⁉︎スッゲー美人の来客だぞ‼︎」

 

「ホント⁉︎」

 

健吾はドアを少し開け、廊下を見る

 

「何かの先生じゃないかな…」

 

「Papaのツマミグイ治しに来たのよ‼︎」

 

コロちゃんが胸を張って言う

 

アレンのつまみ食いを治しに来たのだ‼︎と

 

「それは良い案です‼︎」

 

「Very GoodなIdeaね‼︎」

 

「うぐ…何も言えんのが辛い…」

 

散々な言われ様をされながらも、健吾が淹れてくれた冷たい麦茶を飲む三人

 

「あら‼︎三人お揃いで‼︎」

 

昼食後の片付けを終えた大和が健吾の部屋に来た

 

「大和、見た⁇ガンビアさんの知り合いの人‼︎」

 

「見ました‼︎教師みたいなお方でしたね‼︎」

 

「ヤマトは何のTeacherだと思う⁇」

 

「そうですね…」

 

大和は口元に手を当て、アレンをチラっと見る

 

「俺を見るな…」

 

肩を揺らながら、引きつった笑顔でアレンは反応する

 

「冗談です‼︎きっと、ガンビアさんのお友達ですよ‼︎お茶菓子を出しますね‼︎」

 

その後、二人を邪魔してはいけないと思った五人は、今しばらく健吾の部屋でお茶菓子を堪能する…

 

 

 

「みんな、紹介するね。この子はホーネット」

 

おやつの前に、ガンビアから皆にホーネットを紹介して貰う

 

「私の…」

 

「今日からここで生活するのです」

 

ガンビアが小さく何かを言おうとした時、タイミング悪くラバウルさんがホーネットはここにいるとの旨を皆に伝える

 

ガンビアは特に気にする事もなく、小さく頷いた

 

「オヤツにしましょう‼︎」

 

コロちゃんがトレーに乗せたマフィンを持って来てくれた

 

「Thank you」

 

まずはガンビアが取る

 

コロちゃんはホーネットの方を向き、トレーを前に動かす

 

「二つ取っていいわ‼︎」

 

「これと、これを。Thank you」

 

コロちゃんは何かを企んでいるのか、若干ニヤケ顔で残りのマフィンを配る

 

アレンもマフィンを貰い、何気無しにホーネットの方を見て見た

 

ガンビアがボソボソ言いながら、ホーネットにマフィンを見せている

 

ホーネットはガンビアの手元を見た後、マフィンを食べ始めた

 

何か不思議な感覚だ…

 

どう表して良いか分からないが…


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