「…全機、聞こえたな⁉︎我々の代表は我々を捨てた」
《な、何を…》
「一番安全な場所に連れて行って進ぜます。やれ」
《じゃあな‼︎》
《失望しました》
《貴様ら、う、うわぁぁぁぁあ‼︎》
輸送ヘリが火を吹いて、全機撃墜される
こう言う悪人に限って、第二第三の代わりが出てくるんだな…
「戻るぞ。援護が必要な奴はまだいる」
《了解。私は飛龍隊の支援に参加します》
横須賀の機体が隊列を離れる
《了解。俺はあのナイチチの援護に向かうよ》
《誰がナイチチや‼︎助けてくれ〜‼︎死ぬ〜》
下で軽空母”龍驤”が吠えている
《あいつ、気に入ったぜ‼︎待ってろ‼︎今行ってやる‼︎》
《はよ助けろ黒いの‼︎持ってかれるわ‼︎》
「さて、俺は…うわっ‼︎」
左翼に被弾か…
だが、まだ飛べる‼︎
「来い‼︎始末してやる‼︎」
反転して迎撃しようとしたが、レーダーから反応が消えた
《大佐‼︎大丈夫ですか⁇》
現れたのはワンコだ
Su-37に乗っている
「お前か‼︎」
《すみません。大佐の愛機をお借りしました》
「構わん。お前にやる。援護してくれ」
《了解です‼︎》
Su-37に乗ったワンコは、何処か凛々しく見えた
飛び方も、中々筋が良い
《大佐。ちょっと試したい武装があるんです。いいですか⁇》
「俺を巻き込むなよ‼︎」
《大丈夫です‼︎起動‼︎》
ワンコが何やらスイッチを入れた
すると、数機の黒い機体が反旗を翻し、ワンコの両翼、そして背後に着いた
《三機…今の出力じゃこんなものか…》
「何をしたんだ⁉︎」
《ハッキングですよ。彼等の機体は、無人の場合が多いですから、作ってみたんです》
「やるな‼︎」
《大佐、我々は貴方に着きます。御命令を》
「よし。このままたたみ掛ける‼︎アドミラル隊全機、敵空母に目標を切り替えろ‼︎」
《了解‼︎》
《分かった。前方の軽空母群に集中砲火する。ナイチチの連中、ちゃんと着いて来いよ‼︎》
《あいつ後でしばいたるからな‼︎艦載機のみんな‼︎しゃあない、あいつを援護したれ‼︎》
「イカロス、フォックス2‼︎」
《敵航空母艦、撃沈‼︎随伴艦も沈んでいきます‼︎》
「よし‼︎あらかた片付いたな。後は戦艦らに任せ…」
《大佐‼︎》
何やらワンコが焦っている
《潜水艦発射ミサイルです‼︎どんどん上昇してます‼︎》
「まずい‼︎全艦に告ぐ‼︎戦闘中止、鎮守府方面へ退避しろ‼︎航空部隊は高度を上げろ‼︎」
下では緊急退避が始まった
航空部隊は言われた通り、上昇を始めている
残っているのは敵艦のみになり、自分達の部隊も安定した高度まで上がれた
《大佐、いきなりどうしたんですか‼︎》
「潜水艦から発射されたミサイルは、恐らく時限式の炸裂弾だ。航空部隊は高度を上げれば、艦隊は海域を離れれば避けられ…」
話している最中、真下でミサイルが炸裂した