艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、255話が終わりました

かなり時間が空いてしまいました

リハビリ、イベントと激動の年末でした。申し訳ありませんでした

今回のお話は、貴子さん朝起きて来た貴子さんがオボロと化しています


256話 激震‼︎オボロと化した貴子さん

いつも通りの朝

 

ひとみといよがいつも通りの一番早起きで、貴子さんが起きてくるのを待つ

 

「たかこしゃんこ〜へん」

 

「おこちにいこ」

 

いつもなら5時過ぎに起きる貴子さんが、今日に限って起きて来ない

 

「おはよ〜うゔっ…」

 

いざひとみといよが起こしに行こうとしたら貴子さんが起きて来た

 

何故か非常に体調が悪そうだ

 

「たかこしゃん、おぼお⁇」

 

「何か体調悪いのよ…」

 

「めがねよんれくう‼︎」

 

「お願いするわ…」

 

ひとみといよは、体調の悪い貴子さんに代わり、ローマを呼びに来た

 

「めがね‼︎」

 

「おきてくあしゃ〜い‼︎」

 

「どうしたのよ朝っぱらから…」

 

眼鏡を掛けながらローマが起きた

 

「たかこしゃんおぼお‼︎」

 

「おえ〜‼︎ってちてう‼︎」

 

「なんですって…よいしょっ‼︎」

 

ローマを起こして食堂に戻って来た

 

「タカコ、どうしたの⁇」

 

「吐き気がするのよ…お腹も痛いし…」

 

貴子さんはソファーでグタっとしている

 

普段最強な貴子さんが弱っているのは珍しい

 

「今日は私達に任せて休んでよ」

 

「お願いするわ…ちょっとマーカス君に診て貰おうかな…」

 

「えいしゃんおこす‼︎」

 

「おくすいつくってもあう‼︎」

 

貴子さんはソファーで休み、ひとみといよがマーカスを呼びに来た

 

「あかへん」

 

「すぱいとしゃんおこす‼︎」

 

マーカスの部屋が開かないと見ると、いつも部屋の扉を突き破っているスパイトを起こすのが手っ取り早いと見た二人は、早速スパイトの部屋に入る

 

「すぱいとしゃん‼︎」

 

「あら…ヒトミ、イヨ…おはようございます…」

 

「たかこしゃんおぼおになた‼︎」

 

「何ですって⁉︎マーカスに診て貰いましょう‼︎」

 

ひとみといよの思惑通り、スパイトはマーカスの部屋に向かう

 

「あけてくらしゃい‼︎」

 

「任せて‼︎」

 

ひとみといよはその辺で耳を塞いでしゃがみ、スパイトが突進するのを見守る

 

バギャアン‼︎

 

「うわ‼︎」

 

「何だ⁉︎」

 

突き破ったと同時に、昨日作業を手伝っていたきそ、そして目当てのマーカスも目を覚ました

 

「マーカス‼︎タカコがオボロよ‼︎」

 

「分かった‼︎すぐ診よう‼︎」

 

「貴子さんが⁉︎」

 

オボロと言っただけで大体伝わり、マーカスときそを引き連れて食堂に戻って来た

 

 

 

 

食堂に来ると、ソファーでグッタリした貴子さんがいた

 

「ちょっと診せてくれよ…」

 

貴子さんはすぐに服をお腹まで捲った

 

それだけで何となく理解はした

 

「多分いるわ…」

 

「どれっ…」

 

聴診器を貴子さんのお腹に当てる…

 

「…」

 

お腹の中から鼓動が聴こえる…

 

これだけ診て来たら流石に分かった

 

「妊娠してるな…千代田を呼んでくる‼︎」

 

無線を取ろうとしたら、貴子さんに腕を掴まれた

 

「多分間に合わないわ…鎮痛剤を頼めるかしら」

 

「分かった‼︎ローマ‼︎ぬるめのお湯頼む‼︎」

 

「ひとみといよちゃん、たおうもってくう‼︎」

 

「僕、お母さんに連絡するよ‼︎」

 

「あぁ‼︎頼んだぞ‼︎」

 

「スパイト、お願い…そこに居て…」

 

「えぇ、居るわタカコ‼︎」

 

母さんは貴子さんの手を握り、ローマとひとみといよはてんてこ舞い

 

俺は俺で工廠で鎮痛剤を作る

 

 

 

 

《朝から騒がしいわね》

 

鎮痛剤を作っていると、PCが勝手に起動した

 

基地の中が騒がしいので、ヘラが起きたみたいだ

 

「ヘラか‼︎貴子さんが妊娠してるんだ‼︎」

 

《おめでたいわね⁇昨日までそんな兆候無かったのだけど⁇》

 

「艦娘ってのはそんなモンさっ‼︎妊娠も早けりゃっ、出産も成長も早いっ‼︎」

 

鎮痛剤を作りながら、AI状態のヘラと話を続ける

 

《結構貴重な事例なんじゃないの⁇》

 

「何がだ⁇」

 

《今まで深海と艦娘の交配、あったかしら⁇》

 

ヘラの言葉を聞き、一瞬手が止まる

 

「…確かに」

 

《出産記録を出したげるわ。鎮痛剤作ってなさい》

 

ヘラに出産記録を出して貰い、それを横目で見ながら鎮痛剤を作る

 

俺は横須賀。横須賀は艦娘でも深海でもない

 

隊長と貴子さん。たいほうを産んだ時はまだ何もない状態

 

アレンと愛宕、ネルソン。アレンがどちらも当てはまらない

 

トラックさんと大和。当時は何もない状態

 

棚町と鹿島。棚町がどちらも当てはまらない

 

呉さんとポーラ。呉さんがどちらも当てはまらない

 

どの記録を見ても、片方は艦娘でも深海でもない

 

「隊長が深海、貴子さんが艦娘…産まれて来た子は…」

 

《どうなるのかしらね。清霜みたいに深海側の血を濃く継いでるかも知れないし、アイちゃんみたいに艦娘側の血を濃く継ぐかも知れないし》

 

「一つ言えるのは、成長は早そうだな」

 

《言えてるわ》

 

「よしっ出来た‼︎行って来るよ‼︎」

 

《後で見せなさいよ⁇》

 

鎮痛剤をケースに入れ、食堂に戻って来た


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