艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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251話 RED DOG(4)

赤城がこっちを向き、それと同時に走ってこっちに向かって来た

 

「投げろ‼︎そらっ‼︎」

 

「ほれ」

 

「それっ‼︎」

 

「えいっ‼︎」

 

全員、手に持っていた物を赤城に向かって投げた

 

赤城は走って来るのをやめ、放物線を描いて向かってくるそれを目で追う

 

そして、地面にそれが落ちた後、こっちを向いた

 

「効いてませんしっ…物凄い此方を見てますっ…‼︎」

 

「”骨ガム”ではダメなようです‼︎」

 

赤城は骨ガムには興味を示さなかった

 

「”ぼーる”なげよ‼︎」

 

「第二作戦開始‼︎ほりゃ‼︎」

 

「ほれ」

 

「それっ‼︎」

 

「えいっ‼︎」

 

赤城は投げられたボールを見た瞬間、それに飛び掛かる様に向かって行った‼︎

 

「「「「行ったぁ‼︎」」」」

 

少しすると、赤城はボールを四つ抱えて戻って来た

 

「赤城はボール好きなんだな⁇」

 

ボールを目にした赤城の表情は、少し微笑んでいる気もする

 

「赤城。まずはお着替えだ」

 

四人に囲まれた状態で赤城を連れ、高雄の部屋に来た

 

「いらっしゃいませ。あら大尉」

 

「この子に服を」

 

「畏まりました。此方へどうぞ〜」

 

高雄に連れられた赤城は、また微妙に微笑んだ状態に戻っているが、暴れ倒す心配はなさそうだ

 

「お前達は好きなおもちゃ選んで来ていいぞ〜」

 

「親潮、前から欲しい物があったのでそれを持って来て良いですか⁉︎」

 

「あぁ‼︎今日のお礼だ‼︎」

 

「サイドポーチにしましょうっ…‼︎」

 

「たいほうもみてくるね‼︎」

 

数分後…

 

「ありました‼︎」

 

親潮はA&A maidのネックレス

 

「これにしますっ…‼︎」

 

涼月は絶対手榴弾を入れるであろうサイドポーチ

 

「たいほうこれにする‼︎」

 

たいほうは海の生物のミニチュアがミチミチに入った取手の付いたプラスチックケース

 

「よしよしっ‼︎赤城が来たらレジに置こうな⁇」

 

そして…

 

「大尉。この様な感じで如何でしょう⁇」

 

「おっ‼︎似合ってるぞ‼︎」

 

赤城は赤い袴型のスカートと、着脱しやすい浴衣型の上着を着けて貰っていた

 

「下着は目立たない様にシンプルな白を。結構なサイズがございましたが…」

 

「似合ってればいいさ。後、これも頼む」

 

「いつもお世話になっておりますので、全部で1万円で如何でしょう⁇」

 

「助かるよ」

 

高雄に代金を支払い、高雄の部屋を出て来た

 

「すてぃんぐれい、ありがとう‼︎」

 

「創造主様‼︎ありがとうございます‼︎」

 

「新しい手榴弾をっ…ここに入れますっ…‼︎」

 

「今日のお礼だ。ありがとうな⁇」

 

それぞれがお礼を言ってくれる中、涼月の答えを聞き、やっぱりなと思った

 

「赤城」

 

やはり赤城は俺に呼ばれると反応してくれる

 

「ごはんを食べよう‼︎」

 

「ご‼︎は‼︎ん‼︎」

 

「「ひっ‼︎」」

 

赤城は時折質問に対し、言葉を急に返す

 

それもかなりボリュームがデカイ為、俺とたいほうが直立不動になる

 

「良いお返事です‼︎」

 

「マーカスさんっ…涼月はこれでっ…‼︎」

 

「涼月もご飯行くぞ」

 

「ダイダロスさんとっ…ご飯なんですっ…‼︎」

 

「それはいかんな。デートの邪魔して悪かったな⁇」

 

「ポーチでイーブンですっ…‼︎」

 

涼月はダイダロスさんとデートに行った為、今度は四人で間宮に向かう


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