艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、246話が終わりました

期間が空いてしまい申し訳ございません

家のWi-Fi様がこの梅雨のお陰で不具合を起こし、投稿するにも何をするにも一苦労な状態でした

今回のお話は、たいほうが出てきます

朝から麦わら帽子を被るたいほう

果たして何をするのかな⁇



※たいほうのお話の裏で、基地では何をしているのかを知る為、途中題名だけが変わります


247話 スマッシュしたいお年頃

「たいほう、おでかけしてくるね‼︎」

 

朝早く、たいほうが麦わら帽子を被って隊長と貴子さんの所に来た

 

「今日は何処行くんだ⁇」

 

「すてぃんぐれいとじゃがいもほるの‼︎」

 

「横須賀の畑ね⁇たいほうはじゃがいも植えたの⁇」

 

「うんっ‼︎あのね‼︎すてぃんぐれいとじゃがいもぼわ〜ってとるの‼︎」

 

貴子さんに身嗜みを整えて貰いながら、たいほうはワクワクするのを抑えられない

 

「お昼はマーカス君と食べる⁇」

 

「うんっ。きょうたいほうおひるごはんいらない。すてぃんぐれいとでーとするの‼︎」

 

「そっかそっか‼︎あっ‼︎ほらっ、高速艇が来たわ⁇」

 

「いってきます‼︎」

 

「気を付けてな⁇」

 

「楽しんでらっしゃい‼︎」

 

「き〜つけてな〜‼︎」

 

「はよかえってこいお〜‼︎」

 

隊長、貴子さん、ひとみといよに見送られ、たいほうは横須賀に向かう

 

 

 

「じゃがいもは、めをとってかわをむきます」

 

横須賀に向かう道中、たいほうはじゃがいもの調理法の本を何度も確認する

 

「まっしゅ、ふらいど、ちっぷす。どれにしますか。たいほうはまっしゅにします」

 

たいほうは本を読む時、本に語りかける

 

昔っからそうだ。絵本を読む時でも、追加で何かを言ったりしている

 

「さ、着きましたよ、たいほうさん」

 

「イカさん、ありがとう‼︎」

 

イカさんに挨拶をした後、たいほうは高速艇から降りた

 

目指すは勿論畑

 

 

 

 

たいほうが来る前に、俺と峯雲は打ち合わせ

 

「収穫出来そうか⁇」

 

「えぇ、大丈夫です。結構大きくなっているので取り頃ですよ」

 

峯雲は俺に軍手と背中に背負うカゴを渡しながら話をする

 

「農業についてはからっきしなんだ。何か要るんだろ⁇その、次に植える用の奴とか」

 

「その分はご心配なく。既に頂いておりますので。あ、マーカスさん‼︎来られましたよ‼︎」

 

「きたよ‼︎」

 

たいほうが来た

 

きその麦わら帽子を借りたたいほうはやる気満々

 

「よしっ‼︎じゃがいもたくさん取ろうなっ‼︎」

 

「うんっ‼︎たいほう、すてぃんぐれいとじゃがいもたべるの‼︎」

 

たいほうと共に、いざ芋掘り開始‼︎

 

 

 

「んん〜っ‼︎」

 

「ほいしょ〜っ‼︎」

 

たいほうの隣でじゃがいもを収穫する

 

峯雲に教わった通りにツルを引っこ抜く

 

「わ‼︎じゃがいもいっぱい‼︎」

 

たいほうのじゃがいもはモリモリ付いている

 

「ほいしょっ‼︎ぐっ‼︎」

 

俺のは一つだけ

 

「つぎはいっぱいついてるよ‼︎」

 

「よしっ‼︎次っ‼︎」

 

「んぎ〜っ‼︎」

 

「ほんっ‼︎」

 

こいつは絶対大量だ‼︎

 

最強に重たいぞ‼︎

 

「じゃがいもごこ‼︎」

 

たいほうはじゃがいも5個

 

「よっこらせ‼︎」

 

「じゃがいもじゃない‼︎」

 

俺が収穫したのはサツマイモ

 

それもご丁寧にデッカイサツマイモが3個もある

 

「つぎはじゃがいもだよ‼︎」

 

「よしっ‼︎とりゃ‼︎」

 

「う〜ん‼︎」

 

ズボズボズボと、今度はちゃんとじゃがいもが出て来た

 

「おっほ‼︎これは大量だ‼︎」

 

「たいほうもとれた‼︎」

 

たいほうとこうして何かをするのは本当に嬉しい

 

横須賀といたり、基地の子や朝霜達、ひとみといよ達とはまた違う嬉しさだ

 

一時間もすると、カゴいっぱいのじゃがいもが取れた

 

しかし、畑にはまだまだじゃがいもが沢山

 

「きょうはこのくらいにしといてやろー‼︎」

 

「また来るんだからね‼︎」

 

たいほうと一緒にツンデレなセリフを投げた後、畑エリアから出て来た

 

たいほうを頭に乗せ、カゴを背負って基地の調理場へ向かう道中、たいほうに何を作るか聞いてみた

 

「たいほうはじゃがいもで何作るんだ⁇」

 

「たいほうまっしゅするの」

 

「マッシュポテトか⁇」

 

「うん‼︎すてぃんぐれいなにたべたい⁇」

 

「ポテトはどうだ⁇沢山あるから山盛り作れるぞ⁇」

 

「ぽてともつくる‼︎たいほう、ぽてとのえむすき‼︎」

 

たいほうは時々貴子さん達に連れて行って貰うタウイタウイモールでチーズバーガーセットをよく頼む

 

ポテトのMとは、そのチーズバーガーセットに付いてくるポテトのサイズだ

 

調理場に着くと、食卓の椅子に座ってサラとマークがコーヒーを飲んでいた

 

「おかえりなさいマー君‼︎」

 

「ただいま‼︎」

 

サラだけは横須賀に来ると、家族に言う”おかえりなさい”を言ってくれる

 

横須賀は「あらレイ‼︎」だもんな

 

「てぃーほう、ポテト取ったの⁇」

 

「ぽてといっぱいとった‼︎」

 

「サラ」

 

何かに気付いたマークはサラを呼んだ

 

何かを話した後、サラが戻って来た

 

「マー君、ポテトの加工機の使い方分かる⁇」

 

「分かる。一応、きそのマニュアルを読んだからなっ」

 

サラと話しながら、じゃがいもの入ったカゴを降ろす

 

「コーヒーだけ飲ませてくれ。いいか⁇」

 

「勿論さ。どうしたんだ⁇」

 

「ふふっ‼︎ダメよマー君⁉︎女の子とデートする時は、二人きりで楽しまなきゃ‼︎」

 

後ろでは、嬉しそうにじゅんびをしているたいほうがいる

 

「サラもマー君も、ちょっとお出掛けして来るわね⁇頑張ってね、てぃーほう⁇」

 

「がんばる‼︎」

 

サラとマークは気を使ってくれて、外に出てくれた

 

たいほう本人は気にしていなさそうだが、ここは二人の気遣いに感謝しよう

 

「たいほうと‼︎」

 

「マーカスの‼︎」

 

「「むきむきくっきんぐ‼︎」」

 

たいほうと俺は見合った状態で掛け声を出し、調理を始める

 

「たいほうはじゃがいもあらうね‼︎」

 

「俺は皮と芽を取ります‼︎」

 

たいほうが洗ったじゃがいもの皮と芽を、照月に借りたピーラーさんで剥いていく

 

そう言えば、ガリバルディは尋問された相手がひとみといよと涼月で良かった

 

もし尋問相手が照月なら、腕の皮をピーラーでゆっくり剥いていただろうな…

 

照月にとってピーラーは武器だからな…

 

「こっちはまっしゅ。こっちはぽてと‼︎」

 

たいほうはどうしてもマッシュポテトにしたい様子

 

「こっちはポテトにするんだな⁇」

 

「うん‼︎」

 

きその造ったポテト製造機にポテト用のじゃがいもを入れ、後は放っておけばポテトは完成する

 

「ゆでる‼︎」

 

コンロに火をつけ、たいほうはじゃがいもを茹で始めた

 

「たいほう」

 

「ん⁇」

 

菜箸でクルクルじゃがいもを回しながら、たいほうは俺の言葉に反応した

 

「マッシュポテト好きなのか⁇」

 

「まっしゅまっしゅってしてみたいの」

 

たいほうは横に本を置いてそれを見ながらきちんと行程を踏んでいる

 

「マッシュにこだわるな⁇」

 

半分笑いながらたいほうに言ってみた

 

「ママがまっしゅまっしゅしてたの」

 

「貴子さんがか⁇」

 

「うん。まっしゅまっしゅすまっしゅー‼︎って」

 

「ど…どうやって…」

 

たいほうの言葉を聞き、一瞬不安になった

 

茹で上がったじゃがいもを冷ましながら、たいほうは一つのじゃがいもを取り、それをやって見せてくれた

 

「すまっしゅ‼︎」

 

右手でじゃがいもを握り潰そうとするたいほう

 

しかし、じゃがいもは潰れない

 

「ゆでたらできるかな⁇」

 

「冷ましたら出来るかもな⁇」

 

そう。これはムキムキクッキング

 

腕力で何とかなるなら腕力で何とかするのだ‼︎

 

「ゆでた‼︎」

 

「よしっ‼︎なら冷ましてスマッシュするか‼︎」

 

笑顔のたいほうと一緒に、ムキムキクッキングは続く…




書いていて気付きました

私の書く艦娘は、麦わら帽子を被ると何かを掘りますね

きそちゃん然り、たいほう然り 笑

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