艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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ここで小話を挟みます

そう言えば出て来てなかった彼女がここで出て来ます


246話 香取先生のお茶会(1)

アレンが格納庫から出て来た

 

「ありがとな。朝霜達を相手してくれて」

 

「気にするな。手持ち無沙汰だったんだ」

 

「おっしゃ‼︎たまには遊ぶか‼︎」

 

「よし‼︎そうしよう‼︎」

 

アレンと久々に遊ぶ事になった

 

そんな時、前から香取先生が来た

 

「貴方達、暇かしら⁇」

 

「ババアを相手してる時間は無いね‼︎」

 

「んじゃ‼︎行きますか‼︎」

 

「美人が出す美味しいお茶菓子が食べられるのに…」

 

その言葉に二人共足が止まる

 

「まぁ、何するか決めてなかったしな⁇」

 

「付き合ってやってもいいかな⁇」

 

「先生に付き合ってる暇は無いんじゃ無いのかしら⁇」

 

嫌味全開のニヤけ顔を送りながら、香取先生はメガネをクイっと上げる

 

「ババア一人にすると危ないからな。どこ行くんだ⁇」

 

「居住区です。知り合いがお茶と着付けをしてるの」

 

「居住区か。ジープ借りるか」

 

「話が早くて助かるわ‼︎」

 

香取先生を連れ、ジープの発着場に来た

 

俺とアレンは自販機でお茶とジュースを買いながら香取先生を待っている

 

「捕まえられましたか⁇」

 

香取先生が受付にいた男性に近付くと、どうやら俺達を捕まえる前にここに来たみたいだ

 

「えぇ。生きの良いのが二匹‼︎」

 

「それは良うございました。二番をお使い下さい」

 

「マーカス君‼︎」

 

「あいよっ‼︎」

 

香取先生からジープの鍵を投げられ、それを受け取り二番ジープのエンジンを掛けた

 

「乗ったか⁇」

 

「よいしょっ…えぇ、乗りましたっ」

 

バックミラーで香取先生の姿を見た後、ジープを出した

 

 

 

 

高速を走り、居住区の検問ゲート前に来た

 

「今日はバイクじゃないので⁇」

 

「今日は香取先生を連れて来たんだ」

 

「なるほど。身分証明書をご提示お願い出来ますか⁇」

 

いつもの男性がにこやかに話し掛けて来てくれた後、後部座席の香取先生から免許証を受け取った

 

「照合しますので今しばらくお待ち下さいね…はい、結構です。ご協力ありがとうございました」

 

香取先生が免許証を返して貰った後、ジープの発着場の自販機で買ったお茶を検問ゲートの男性に渡した

 

「暑いから熱中症に気を付けてな〜」

 

「あ、ありがとうございます‼︎」

 

検問ゲートを後にし、居住区に入る

 

 

 

 

「平屋建てのお家があるはずです」

 

「オーケー。そういや、その人はホントに美人か⁇」

 

「凄く美人ですよ⁇和服美人です」

 

「今までなかったタイプだぜ…」

 

「和服美人は聞いたことないな…」

 

「きっと驚きますよ」

 

とはいえ、居住区は結構広い

 

・広場兼繁華街のエリア

 

・艦娘が一人で暮らす今は独身エリア

ここにまり、りさ、みほ、瑞鳳辺りが住んでいる

 

居住区が出来始めた時に建てられた俺達の家もこのエリアにある

 

・艦娘と男性が暮らす家庭エリア

ここには日向や飛鷹が住んでいる

 

・戦果を上げた提督や艦娘が住む若干高級なエリア

ここだけはあまり足を踏み入れた事がない

 

検問を通れば普通に誰でも行って良いのだが、逆を言えば行く必要がなければ来る事はない

 

知り合いは独身エリアに多いしな

 

「雰囲気が変わったな…」

 

住宅の建て方が若干立派になって来た

 

ここが戦果を上げた者達のエリアか…

 

「マーカス君もアレン君も、住むならこっちかしら⁇」

 

「俺達はさっき通って来たエリアにあるんだ」

 

「結構広いぞ⁇」

 

「ふふ。では、先生とはご近所さんではなくなりますね」

 

「ま。ババアのやって来た事なら充分こっちだろうな」

 

「艦娘とパイロットを山程育て上げたもんな」

 

「あ‼︎あのお家です‼︎」

 

香取先生に指差す方向に、ザ・昔のお家‼︎な平屋建ての立派な屋敷があった

 

「降りましょうか」

 

先に香取先生が降り、屋敷に入る

 

「”天城さん”お久し振りですね⁇」

 

「香取さん。お待ちしておりました」

 

玄関で三つ指を立ててお出迎えをした和服美人”天城”

 

「ば、爆裂大当たりじゃねぇか…」

 

「流石はババアだな…美人の知り合いが多い…」

 

「貴方達は国連軍の…」

 

懐かしい言葉が出て来た

 

「マーカスです」

 

「アレンです」

 

「天城と申します。ようこそいらっしゃいました。さ、どうぞ」

 

中に案内され、畳の上に座る


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