艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、234話が終わりました

今回のお話は、長い間謎だったこかもいの謎に迫ります

果たして何体いるのか…


235話 こかもいホテル(1)

ある日の横須賀…

 

神威mk.2が停泊し、補給物資が運ばれて行くのを見ながら、俺とアレンは間宮でパフェを食べていた

 

「ボスって胸デカいよな」

 

「太ももも良いと思うぞ」

 

真顔でエッチな話をするのは、俺達二人のいつもの会話

 

「マーカス‼︎アレン‼︎」

 

珍しくボスが間宮に来た

 

「ボスか⁇」

 

「どうした⁇」

 

俺も隊長もボスの声に振り向いた

 

「ちょっと頼み事があってねぇ…」

 

「俺達に出来る事なら」

 

「とりあえず言ってくれ」

 

「実は…」

 

話を聞き、俺達は大湊に飛んだ

 

 

 

 

 

「いらっしゃいっすー‼︎」

 

「ささ‼︎お茶でもどうぞっす‼︎」

 

大湊の来客用の宿泊施設

 

そこそこ立派な建物だが、担当者が担当者らしい

 

 

 

数時間前、俺達はボスからこう頼まれた

 

「私の部下が宿泊施設を担当する事になってねぇ…」

 

「部下って、あのちっちゃいボスみたいな子達か⁇」

 

「そうなんだ…うちじゃあ”こかもい”って呼ばれてる」

 

「じゃあボスは⁇」

 

「私はボス神威」

 

俺達二人の視線は、ボスが服越しに主張する立派なお胸

 

「確かに‼︎」

 

「まっ、色んな所がボス級だなっ‼︎」

 

「だろう⁉︎」

 

見せびらかすかの様に、ボスは胸の下で腕を組んだ

 

「色々サービスしちゃうんだけどなぁ〜」

 

「よし。行こうレイ」

 

「うぬっ‼︎」

 

鼻血を出した二人に、何の迷いも無かった

 

こうなれば鹿島や棚町は関係無い‼︎

 

俺達は大湊に飛んだ

 

 

 

 

そして、現在に至る

 

大湊来客用宿泊施設”神威の里”

 

入った瞬間にエントランスのソファーに運ばれ、お茶を出してくれた

 

「これがメニューっす‼︎」

 

ボスを小さくした様な子達が、俺達の前にメニューを置いてくれた

 

 

 

・御夕食

…ボスの満艦全席

お客様に御用事が無ければ18:00頃、自室に一報をお知らせ致します

一階レストランまでお越し下さい

 

・御入浴

…一階大浴場をご利用下さい

時間10:00〜22:00

 

・御遊技

…二階ゲームコーナー

…一階バー

が、ございます

 

・ルームサービス

…日替わりでお楽しみ頂けます

内容はスタッフがお知らせ致します

 

 

 

「結構しっかりしてるな⁇」

 

「この、ボスの満艦全席ってのは何だ⁇」

 

アレンが聞いた言葉に、案内役のこかもいが反応した

 

「よくぞ聞いてくれたっす‼︎ボスの満艦全席とは、普段照さんや頑張った艦娘に対して出されるスペシャルな料理っす‼︎」

 

「アレン、これは期待出来る。あの照月に”ごちそうさま”を言わせた料理だ」

 

「ほぅ⁇」

 

「ささ‼︎お部屋に行くっす‼︎」

 

こかもいの軍団に案内され、まずはエレベーターに乗る

 

「マーカスさんとアレンさんのお部屋は三階っす‼︎」

 

「お、おぅ…」

 

「そ、そうかっ…」

 

エレベーターにミチミチに乗って来たこかもい軍団に潰される…

 

い、息苦しい…

 

「ぐへぇ…」

 

「ぐはぁ…」

 

エレベーターを降り、宿泊する部屋の前に来た

 

「マーカスさんとアレンさんは相部屋っす‼︎」

 

「変な気起こしちゃ、や‼︎っす‼︎」

 

「分かってらい‼︎」

 

「早く開けてくれ‼︎」

 

「どぞっす‼︎」

 

こかもいにドアを開けて貰う

 

「おぉ…」

 

「中々いい眺めだな⁇」

 

予想していた以上のオーシャンビュー

 

かなり綺麗な内装

 

しかもでかいテレビもある

 

「気に入らないっすか」

 

「いや…結構いいな⁇」

 

「気に入ったよ‼︎」

 

「なら良かったっす‼︎夕ご飯まで時間があるっす‼︎遊技場とか、お風呂どうぞっす‼︎」

 

引き際が分かっているのか、こかもい達はすぐに部屋から出て行った

 

「着替えて遊技場行くか‼︎」

 

「よしっ、行こう‼︎」

 

早速浴衣に着替えてピストル等の武器、貴重品を金庫にしまい、遊技場へと足を運ぶ

 

「遊技場は…二階か」

 

今度はこかもいが居ないエレベーターに乗り、二階に降りる

 

「いらっしゃいっす‼︎」

 

「「「いらっしゃいっす‼︎」」」

 

二階に降りた瞬間こかもいの集団が見え、挨拶をした

 

「はは」

 

「ふふ」

 

チン

 

本能的にエレベーターの扉を閉じた

 

「あ‼︎ちょちょちょちょ‼︎帰らないで欲しいっす‼︎」

 

ボタンを押し、扉を開ける

 

「悪い悪い‼︎」

 

「本能だ本能‼︎」

 

「ささ‼︎遊ぶっす‼︎」

 

ちょっとデカイこかもいに案内され、二階に降りた

 

「お客さん、何がしたいっすか⁇」

 

「ん〜、特に決めてないが…パチンコあるか⁇」

 

「あるっす‼︎アレンさんは何がしたいっす⁇」

 

「射的はあるか⁇」

 

「あるっす‼︎」

 

アレンは縁日系の場所に行き、俺は旅館やホテルならでは型落ちしまくったパチンコ台の前に座った

 

う〜む、古い

 

ギリギリデジタルだが、画面がバッシバシだ

 

「持ち玉はこれっす‼︎なくなったらまた持って来るっす‼︎」

 

ちょっとデカイこかもいが持って来てくれた、パチンコ玉がミチミチに入ったドル箱一つ

 

「出玉は交換出来るっす‼︎」

 

「出玉は⁇」

 

「そっす。出玉はお菓子とか日用品に交換出来るっす‼︎」

 

ちょっとデカイこかもいの目線の先には、ザラがいるようなカウンターがあり、カウンター内にミチミチにいるこかもい達が手を振っている

 

「幾らだ⁇」

 

「ここ全部タダっす。ホテル代に含まれてるっすよ⁇」

 

「よ〜し、全部叩き出してやらぁ‼︎」

 

レトロパチンコ、いざスタート‼︎


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