艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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23話 ケッコン(2)

「ど、どこだ⁉︎」

 

フィリップから言われた通りに進むと、横須賀君の部屋の前に来た

 

《ユックリアケテ》

 

恐る恐る扉を開ける

 

「あん…提督、そこは…」

 

「明石はここが弱いのね⁇」

 

事の一部始終を見てしまい、すぐさま角に隠れた

 

《レ、レズダッタトハ…》

 

「ケッコンってのは、あんな感じなのか⁉︎」

 

《チガウトオモウ…》

 

「誰だ‼︎そこに居るのは‼︎」

 

「バレた‼︎撤退するぞ‼︎」

 

すぐに部屋を出て、コルセアに向かう

 

「いた‼︎あそこだ‼︎撃て‼︎」

 

「う、撃て⁉︎」

 

まさかとは思い、振り返った瞬間、銃弾が足元に飛んで来た

 

「おいマジだぞ‼︎」

 

《ヤバイ‼︎テキセイハンノウタスウ‼︎》

 

「とにかく」

 

「”あれ”を見られて返す訳には行かない。対空射撃用意‼︎」

 

「出るぞ出るぞ出るぞ‼︎」

 

「目標コルセア‼︎対空射撃開始‼︎」

 

俺の基地に配備された自動対空システムとはシャレにならない位の対空火器が俺の機体を襲う

 

しかも威嚇射撃のレベルじゃない、本気の奴だ‼︎

 

「このまま単冠湾に向かうぞ‼︎」

 

《リョウカイ。サイタンルートヲダスネ》

 

 

 

「チッ…逃した…対空システム、全停止」

 

「そんなに本気にならなくても…」

 

「もういい。良く考えたら大佐だし…」

 

「本当に好きなんですねぇ…」

 

「…バカ、行くよ」

 

 

 

大佐、ケッコンレポート

 

・横須賀はレズだった

 

 

コルセアのガンカメラにパパが写る

 

「さぁ気を取り直して‼︎今日は単冠湾にやって参りました‼︎この基地には、優秀な元整備士がいます‼︎今日は隠密行動で行きたいと思いま〜す‼︎」

 

《パパ、ナンカテンションタカイネ》

 

「当たり前だ。気を取り直して行くぞ‼︎」

 

《オンミツデイクノ⁇》

 

「は‼︎そうだった‼︎あいつは何処だ⁇」

 

《ムカイノシセツニ、テイトクノシツムシツガアルヨ》

 

「よし、行くぞ」

 

《マッテ。ハルナガツウカスル》

 

言われた通りに榛名がやって来た

 

私は建物の陰に隠れ、榛名をやり過ごし、中に入った

 

「あぁっ‼︎先生‼︎」

 

「だから貴方はダメなのよ‼︎ホラホラホラぁ‼︎」

 

「あぁっ‼︎」

 

ドアノブを握る前に嫌な声が聞こえた

 

「フィリップ…嫌な予感がするのは俺だけか⁇」

 

《ネツゲンハンノウガカサナッテル》

 

「まぁ…ケッコンがどんな感じなのかを見るために来たからな…」

 

《マタソ〜ットアケテ⁇》

 

少しだけドアを開けて、中を覗いてみた

 

「‼︎」

 

向こうで椅子に座った単冠湾君が、机に座った香取に何かされている

 

「ほ〜ら、ワンコ君⁇これはなぁに⁇」

 

ポケットから出したのは、ボーキサイト

 

「ボ、ボーキサイト…」

 

「じゃあ、これは何て機体⁇」

 

単冠湾君の目の前にあった資料を、鞭で指す

 

「れ、れっぴゅ〜…」


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