艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

727 / 1086
さて、219話が終わりました

話数、題名、共に変わりますが、前回の続きになります

リチャードから要請を受け、レイとアレンは居住区へと視察に向かいます

果たして誰がお弁当を作っているのかな⁇


220話 青い女の笑顔の弁当(1)

「必殺‼︎」

 

「顔パス‼︎」

 

「行ってらっしゃいませ」

 

「「行って来ま〜す‼︎」」

 

居住区入口のゲートを顔パスで切り抜け、俺達は居住区の商店街を目指す

 

数十分前…

 

「お前達に居住区の商店街にある弁当屋の視察を頼みたいとのお達しだ」

 

「名前は⁇」

 

「行けば分かるとのお達しだ」

 

「了解っ。まっ、パッと見て食って帰って来るさ」

 

「行って参ります」

 

「評判が良ければ繁華街にも出すらしいから、しっかりな‼︎」

 

 

と、言う事だ

 

横須賀も親父も適当で敵わん…

 

商店街エリアに着き、バイクを停め、いざ弁当屋を探す

 

「りさ‼︎」

 

「あらお二人共‼︎ごきげんよう‼︎」

 

タイミング良くりさがいた

 

「この辺に弁当屋が出来たらしいんだが…知ってるか⁇」

 

「えぇ‼︎今から私も行きますの‼︎」

 

りさに着いて行き、弁当屋を目指す

 

「ここでしてよ⁇」

 

「いらっしゃいませー‼︎ノリ弁3個ですね‼︎ありがとうございます‼︎」

 

青い髪を三角巾でキチンと纏めた女性が弁当屋をしている

 

そこそこ流行ってはいるみたいだ

 

「りさは昼飯か⁇」

 

「えぇ。バイトに行く前に腹ごしらえですの‼︎では、私はここでっ‼︎」

 

「ありがとな」

 

「今度、健吾も連れて来るよ」

 

それを聞いたりさは一瞬だけ此方に振り返り、笑顔を見せた

 

「さ〜て。何注文すっか⁇」

 

「どれどれ…」

 

 

 

”ゴトゴト弁当

 

ノリ弁当…120円

サケ弁当…120円

カラ弁当…120円

ヘルシー弁当…150円

ゴトー弁当…200円”

 

 

 

「安いな⁇」

 

安い割には中々美味そうだ

 

「どれ食う⁇」

 

二人してメニューで悩んでいる時、通信が来た

 

相手は横須賀だ

 

しかもテレビ通話だ

 

「どうした⁇」

 

《お弁当屋さんは見つかりましたか⁇》

 

「親潮⁉︎横須賀はどうした⁉︎」

 

タブレットに親潮の顔が映る

 

親潮が電話して来るという事は、横須賀は恐らくサボっているのだろうな

 

《鼻ちょうちんをお作りして、椅子で就寝されています》

 

ため息を吐きつつ、親潮に横須賀を写して貰う

 

執務は終えたみたいだが、大いびきをかいて寝ている

 

「…叩き割れ‼︎」

 

親潮は机にあった鉛筆を取り、横須賀の鼻ちょうちんに向けた

 

パチッ

 

《はっ‼︎》

 

「お目覚めですか〜⁇」

 

《寝てないわよ⁉︎目を閉じて気絶してただけよ⁉︎》

 

「それを寝るって言うんだ‼︎弁当はどれにするんだ⁇」

 

《ゴトー弁当にして頂戴。その店で一番高い奴が一番力量が分かるから》

 

「了解っ」

 

《あと、もう一つ買って帰って来て頂戴。私も食べて確かめるから》

 

「了解っ」

 

通話が終わり、早速注文に向かう

 

「いらっしゃいませ。ご注文は何に致しますか⁇」

 

「このゴトー弁当を3つ」

 

「畏まりました‼︎600円になります」

 

アレンも出そうとしたが、俺が一足早く財布を出した

 

「サンキュー」

 

「たまには奢ってやるよ」

 

と、視線を戻した先には、既に準備されている弁当を入れた袋がある

 

「えへ」

 

しかも中々の美人だ

 

代金を渡し、袋を受け取る

 

「ありがとうございましたー」

 

袋を持ち、その辺にあるベンチに座って弁当を取り出した

 

「「おぉ〜‼︎」」

 

ゴトー弁当は、他の弁当のおかずが全部入っていた

 

鮭の切り身、唐揚げ、きんぴらごぼう、それと白身魚のフライ

 

そしてのり弁

 

これで味が良ければ売れるな

 

「いただきます」

 

「いただきます」

 

割り箸を割り、いざゴトー弁当実食開始


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。