艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

698 / 1086
え〜…

読者の皆様、お久し振りです

苺乙女です

今回のお話でしたが、多方面から

・ひとみといよは居ないのか
・ひとみといよを出さない理由は何なのか
・ひとみといよを出さないのなら私は何の為に生きているのか

ナドナド

中々の量のお便りを頂きました

たまに出ない時もあります。ホンットご了承下さい


211話 初夏の海水浴〜親潮の子供らしい仕草を添えて〜

「涼月さんはちょっと危険です…」

 

「大湊じゃあ、ダイナマイトハニーなんてあだ名が付いてる」

 

「…中々かっこいいですね⁇親潮も、何かあだ名が欲しいです」

 

「ははは。親潮はなんてあだ名になるだろうな〜。よしっ、着いたぞ‼︎」

 

海岸エリア・サイトAに戻って来た

 

親潮を背負ったまま、再び横須賀のシャチに寄る

 

「ジェミニ様はどうされました⁇」

 

「あいつ何処行きやがった⁇まさか‼︎」

 

一瞬、嫌な予感が過ぎる

 

「親潮、シャチに乗ってろ」

 

「は、はいっ‼︎よいしょ…」

 

「はぁ〜〜〜〜〜っ…」

 

「創造主様‼︎」

 

大きく息を吸い込んだ後、シャチの下に潜り込む

 

もしかすると溺れてるのかも知れない

 

何処だ横須賀…

 

何処にいる…

 

 

 

 

一方その頃海上では…

 

「シャ〜チはぷかぷか海の上〜♪♪ご飯を探して海の中〜♪♪」

 

親潮はシャチの浮き輪に揺られて、ゴキゲンに鼻歌を歌っている

 

「あ…」

 

目の前に、見慣れた人の後ろ姿が見えた

 

だが、何か様子がおかしい

 

頭は海面から出しているのだが、そこからあまり

 

「確かこうして…チャプチャプ」

 

親潮は下を向き、その人の所に向かう為に手で水を掻き始めた

 

「んっ‼︎美味しいっ‼︎」

 

「ジェミニ様」

 

「あ⁉︎あら⁉︎お、親潮⁉︎あ、あはは…」

 

人影の正体は横須賀

 

横須賀は手にウニを持ち、中身を貪っていた

 

「創造主様がご心配なされています」

 

「いいのよ。レイは放っておけば」

 

「…何を食べているのですか⁇」

 

「ウニよ。ほら、この間ひとみといよが採って来てた」

 

「ぷはぁ‼︎横須賀‼︎」

 

「あら。ご心配ど〜もっ。よいしょっ…」

 

横須賀がシャチに乗り、親潮と一緒にこっちを見た時、ふと気付いた

 

「…」

 

「何よ」

 

「どうされましたか⁇」

 

「いんや。親子だな、って」

 

親潮と横須賀は何処と無く似ている所がある

 

横須賀をモデルに親潮はボディを造ったとは言ってはいたが…ここまで似るとは…

 

「親子だから仕方ないわ⁇ねっ⁇」

 

横須賀はこっちを向いたまま、親潮の腰に手を回した

 

「…」

 

親潮はボーッと頭上にある横須賀の顔を見つめている

 

上を向いたら口が半開きになる所も似ている

 

「はいっ‼︎ジェミニ様‼︎」

 

ようやく親潮が答えた

 

「このまま浜まで押してやるよ」

 

「そっ。ありがとっ」

 

「ありがとうございます‼︎」

 

二人を乗せたシャチを押しながら、浜を目指す

 

「シャ〜チはプカプカ海の上〜♪♪」

 

「ご飯を探して海の中〜♪♪」

 

互いに歌い合う幸せな母親と娘を見ながら、俺は泳ぐ…

 

「ふぅ‼︎ありがとっ‼︎」

 

「楽しかったです‼︎」

 

浜に着き、横須賀はシャチの空気を抜き、親潮はまたパーカーデータを展開させた

 

「お〜い‼︎父さ〜ん‼︎母さ〜ん‼︎親潮〜‼︎」

 

「かき氷食べよ〜っ‼︎」

 

浜の上の階段から、朝霜と清霜が俺達を呼んでいる

 

朝霜を見た後、親潮を見る

 

あぁ、朝霜のパーカーのデータを取ったのか

 

「今行くわ‼︎レイ‼︎シャチ持って来て‼︎」

 

「すぐに行きます‼︎」

 

「はいはい…よいしょっ‼︎」

 

シナシナになったシャチを持ち、母親と娘達の後ろを歩く…

 

シャワーを浴びた後、俺達はサラの作ったかき氷を食べ、その日は横須賀に泊まった…

 

 

 

 

 

「くぁ…」

 

「んがっ…」

 

軽く夕ご飯を済ませた後、レイと親潮は執務室のカーペットの上で眠りに就いた

 

遊び疲れたのね…

 

帰ってからも清霜達と遊んでくれてたし…

 

「何だ寝たのか…」

 

パジャマに着替えたガングートがおやすみを言いに来た

 

「遊び疲れたのよっ…」

 

「ははっ…こうして見ると確かに親子だな」

 

「そうねっ…」

 

ガングートと一緒に、二人の寝顔を見る…

 

同じように口を開け…

 

同じように大の字になって…

 

同じタイミングで口をモゴモゴしながら頬を掻いている…

 

「これを被せてやろう」

 

ガングートから毛布を貰い、二人に被せる…

 

「ではおやすみ…」

 

「おやすみさない…」

 

あくびをしながら、ガングートが執務室から出た

 

ガングートが出た後、二人の寝顔を見る為に戻って来た

 

「親子は貴方もよ、レイっ…」

 

親潮には額に

 

レイには唇にキスをして、私はきそちゃん特製のマッサージチェアで横になりながら、一日を終えた…

 

 

 

 

 

その日の深夜、サイトB…

 

「涼月ちゃん‼︎貝さん採れた⁉︎」

 

「えぇ‼︎沢山採れました‼︎」

 

「照月と根刮ぎ行こっか‼︎」

 

「はいっ‼︎」

 

………

 

「ハマグリです‼︎当たりです‼︎」

 

「あ〜っ‼︎ホタテさんだぁ〜っ‼︎照月、これ好きなんだぁ〜‼︎」

 

「お照さん。これは⁇」

 

「それはイモガイさん‼︎毒があるんだよ‼︎」

 

「刺してますよお照さん‼︎」

 

「イモガイさんの分際で照月に逆らうの⁇照月に毒なんて効かないよ‼︎」

 

「爆破しますか⁇」

 

「イモガイさんは蒼龍さんにあげるんだぁ〜‼︎なんかね⁉︎悪い人を退治するのに使うんだって‼︎」

 

「橘花マンみたいです‼︎」

 

「1tも採れば充分だね‼︎明日の朝ごはんにはなるよ‼︎」

 

「帰りましょうか」

 

「うんっ‼︎」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。