艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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ちょっと所じゃなく、親潮は可愛い

そうは思いませんかね⁇


211話 初夏の海水浴〜親潮のだいぶ可愛い所を添えて〜

「ジェミニ様はどこでしょう…」

 

「あれだっ…」

 

ため息まじりに、横須賀をくっ付けたシャチの浮き輪を指差す

 

「風船…ですか⁇」

 

「そっ。親潮は海水浴初めてか⁇」

 

「はいっ。見た事や立ってみた事はあるのですが…入るのは初めてです」

 

「俺と一緒に入って見るか⁇」

 

「はいっ‼︎」

 

親潮はパーカーのデータを消し、ようやくビキニ姿になった

 

「…ビキニは本物だろうな⁇」

 

「あ、はい。ジェミニ様の昔着ていたビキニだと…」

 

「ならいい。さっ、行こう」

 

まずは波打ち際まで行き、親潮に海水を慣れさせる

 

「ぴゃっ‼︎」

 

親潮の足元に海水が当たり、可愛い悲鳴を上げる

 

「冷たいか⁇」

 

「は、はいっ…」

 

「ゆっくり入ろう」

 

「そっ、創造主様…」

 

親潮が伸ばした両手をしっかり握り、一歩ずつ海に体を浸けて行く…

 

「大丈夫か⁇」

 

「ははは…はいっ…」

 

ほんの少し怯えながらも、親潮は膝下まで海水に足を浸けた

 

「ひぁっ‼︎」

 

急に少し高い波が来た瞬間、親潮のおヘソ位にまで海水が当たり、それに驚いた親潮が飛び掛かる様に抱き着いて来た

 

「よいしょっ‼︎」

 

しっかりと親潮を抱き留めた後、腕の中でビクビク震えている親潮の背中を軽く叩いて落ち着かせる…

 

「こうしてれば大丈夫か⁇」

 

「はっ、はいっ…親潮、もう少ししたら適応しますので、今しばらくはこのままで…」

 

「背中に移動出来るか⁇」

 

「はいっ」

 

親潮を背中に移動させた後、首にしっかりと腕を回させた

 

「このまま泳ぐから、息が出来なくなったらグッと力を入れるんだ」

 

「それでは創造主様が‼︎」

 

「はは‼︎俺はそう簡単には死なないさ‼︎もっとグッと掴まっとけ‼︎」

 

「こっ、こうですか⁉︎」

 

言われた通りに親潮は俺に掴まる力を強めた

 

腕は首に回し、足は腰に回して、ガッチリホールドしている

 

背中に当たった胸が中途半端に心地良い…

 

「行くぞ〜」

 

「はいっ‼︎」

 

平泳ぎでその辺を回遊し始める

 

「創造主様は泳ぎもお得意なのですね…」

 

「まぁなっ。いつ海上に落ちるか分からんからな」

 

親潮と話しながら、まずは横須賀のシャチを目指す

 

「万が一そうなってしまった場合、親潮がすぐに救出に参ります」

 

「はっはっは‼︎これで安心して落ちれるなっ‼︎」

 

「でも、慢心はダメッ‼︎ですよ⁇」

 

「りょ〜…かいっ‼︎」

 

「あ''っ‼︎」

 

シャチの尻尾を掴み、横須賀を転覆させる

 

「何すんのよ‼︎」

 

そう言いつつ、横須賀はすぐに体勢を元に戻し、シャチを直し始めた

 

「す、すみませんジェミニ様‼︎」

 

「あいつは泳ぎが得意だから、今度教えて貰うと良い」

 

「丁度良かったわ。向こうの海岸エリアを見て来て頂戴」

 

「はいはい。じゃっ、行って来ま〜す」

 

「畏まりました」

 

親潮をくっ付けたまま、横須賀に言われた海岸エリアの観察に向かう…


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