艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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201話 美女スパイ潜入調査(2)

「おかえりレイ」

 

「時間だ。出るぞ」

 

「ちょっと待って…オッケー‼︎」

 

きそはオレンジジュースを飲み干し、すぐに俺の横に来た

 

「どんな人だった⁇」

 

「さっきの案内役の人だったよ。新しい提督らしい」

 

「え…女の人じゃないの⁇」

 

「どういう事だ…よいしょ」

 

グリフォンに乗り、イントレピッドDauから発艦した後、すぐにグリフォンに話を聞く

 

「さっきの話、どう言う意味だ⁇」

 

《お母さんが言ってたんだ。新しい提督の人は女の人だって》

 

「じゃあアイツは偽者か⁇」

 

《どうだろ…代理なんて訳無いよね⁇ちょっと待って。オートに切り替えるからコレ見て欲しいんだ》

 

グリフォンの話を聞き、横須賀ときその会話を見て、不信感が沸く

 

《調べた方が良くない⁇パーティーあるみたいだし》

 

「行ってみるか…」

 

言っている間に横須賀に着陸し、四人が出迎えに来てくれた

 

「おかえりなさい」

 

「ただいま。肝心な事はもうチョイ早く言ってくれ‼︎」

 

「ごめんなさい。さっ‼︎着替えて‼︎隊長とラバウルさん呼んだから、みんなで行きましょ‼︎」

 

「サラ。三人を頼む。ちょっとだけジェミニと話があるんだ」

 

「オッケー。マー君も早く‼︎ね⁇」

 

きそとひとみといよを連れたサラにウインクされた後、俺は横須賀を施設の壁に寄せた

 

「な…何よ…夜まで我慢なさいよ…」

 

「新しい提督が来るのか」

 

「わ…悪かったわよ…今度から早く言うから…ねっ⁇そんな怒らないで。チューしてあげるから‼︎」

 

横須賀が目を閉じてキスの体勢に入ったが、話を続ける

 

「俺が会ったのは男の提督だったぞ」

 

「え…」

 

横須賀はすぐに目を開け、事の重大さに気付いた

 

「確かに女性だったわ…しかも結構な美人よ⁇」

 

「オッサンだったぞ」

 

「怪しいわね…パーティーに潜入出来るかしら」

 

「ひとみといよを任せた。空母には来るなよ」

 

「分かったわ」

 

最後にちゃんとキスした後、俺達は一旦着替えの為に執務室に向かう…

 

 

 

「この人が本来の提督なんだな⁇」

 

「そうよ。もし艦内にいたら救出してちょうだい」

 

「分かった」

 

夜のパーティーに向け、横須賀から顔写真を貰い、革ジャンの内ポケットに仕舞う

 

ちょっと芋臭い気もするが、ホントに中々の美人だ

 

「後、武器は置いて行った方が良いわ。入り口で検問してるわ」

 

「なくすなよ⁇」

 

横須賀にピストルと換えのマガジンとナイフを預ける

 

「どんだけ持ってんのよ…」

 

「いざって時の為だ。きそ、ひとみ、いよ。横須賀を頼むぞ」

 

「オッケー‼︎」

 

「あかった‼︎」

 

「よこしゅかしゃんといっちょにいう‼︎」

 

四人に見送られ、いざ空母に向かう…

 

 

 

 

空母の前から見ても分かる様に、結構どんちゃん騒ぎしている

 

「ようこそ。お名前をお伺い致します」

 

大型のタブレットを持って立っている受付に止められた

 

「マーカス・スティングレイ。大尉だ」

 

「マーカス…スティングレイ…大尉…ありました。ようこそ、イントレピッドDauへ」

 

受付を通過し、中に向かう

 

イントレピッドDauに入った直後、シャンパンを貰い、それをチビチビ飲みながら中を歩く

 

「マーカス大尉」

 

「お⁇」

 

名前を呼ばれたので、振り返った

 

そこには先程提督と名乗った男性がいた

 

「少し、二人でお話をしたいのですが…」

 

「俺でよければ」

 

怪しまれてはいけないと思い、彼の話に乗る事にした…


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