艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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お正月の特別企画

大掃除をする事になったラバウル基地のイケメンパイロットと美人妻と、ワガママボデーの一人の娘と、その他諸々

そんな中、可愛いクリーナーがラバウルを訪れます




特別編 ラバウルの多忙な1日〜前編〜

「Oh‼︎Souzi⁉︎ソウジって誰⁇」

 

「オゥ‼︎ソウジ=サン‼︎じゃなくて大掃除だ。ビッグなクリーンさ」

 

「それで健吾がホウキ持ってるのね‼︎OK‼︎IOWAもオーソージする‼︎」

 

この日、ラバウルは大掃除をする事になった

 

「あいしゃんいそがし⁇」

 

「あえんしゃんもいそあし⁇」

 

「ひとみ、いよ‼︎来てたのか‼︎」

 

この日、ひとみといよはたまたまラバウルに遊びに来ていた

 

アレンは背中に何か背負っているひとみといよを抱き上げ、顔の近くに寄せた

 

「レイはどうしたんだ⁇」

 

「えいしゃん、らばううれお〜しょ〜じすうかあ、おてつだいちておいれ〜っていってた‼︎」

 

「えいしゃんあとれくうって‼︎そえまれひとみといよちゃんもおてつらいすう‼︎」

 

「そっかそっか‼︎」

 

アレンが二人を降ろすと、二人は背中に背負った何かを降ろした

 

「こえはるんたきゅん」

 

「こえはかえつうつうにすうやつ」

 

いよはルンタ君のスイッチを入れ、ひとみは壁に何かの装置を付けた

 

「よいちょ…ひとみちゃんのったか⁇」

 

「のった‼︎」

 

「いってきあす‼︎」

 

「いってきあす‼︎」

 

「お、おぉ…」

 

「行ってらっしゃい‼︎」

 

ひとみといよはルンタ君に乗り、執務室を出て行った

 

アレンは一瞬思考が停止していたが、ラバウルさんは笑って見送った

 

「大丈夫かな…」

 

「あ、アレン‼︎」

 

ラバウルさんが目を向ける方には、壁に付けた装置が動き回っていた

 

「おぉ〜…」

 

「コレは凄い…」

 

以前アレンがコケてブチ撒けて付けたコーヒーのシミが綺麗に消えて行く…

 

「この調子なら大丈夫でしょう」

 

「ですね」

 

ラバウルさんもアレンも掃除用具を持ち、執務室を出た

 

 

 

 

「てっしゅ」

 

「おかちのごみ」

 

ひとみといよはルンタ君に乗りながら、ルンタ君の吸い込めない大きなゴミをマジックハンドで取り、背負っている小さなカゴに放り込んで行く

 

「Oh‼︎ヒトミ‼︎イヨ‼︎」

 

「あいしゃんら‼︎すとっ”ぴ”‼︎」

 

「るんたすとっ”ぴ”‼︎」

 

アイちゃんを見つけ、二人はルンタ君を止める

 

「オテツダイしてくれてるのね‼︎Thank you‼︎」

 

「さんくぅ〜‼︎」

 

「さんきぅ〜‼︎」

 

「コレ飲んで‼︎」

 

「あいがと‼︎」

 

「いたあきます‼︎」

 

アイちゃんからミルクを貰い、二人はルンタ君に乗ったままそれを飲む

 

「ごちそうさまれした‼︎」

 

「おいしかた‼︎」

 

「頑張ってね‼︎」

 

「いけるんた‼︎」

 

「いけるんた‼︎」

 

二人がそう言うと、ルンタ君はまた動き出した

 

「IOWAもあれ欲しい…」

 

ルンタ君に乗る二人を見て、アイちゃんはしばらく物欲しそうに見つめていた…

 

 

 

 

「たあこのはこ」

 

「じゅ〜すのかんかん」

 

その辺にポイポイ捨てる癖は、アレンか北上の仕業だ

 

アレンは大和の女神の鉄槌を喰らってからその癖が治ったので、北上が犯人だ

 

「ここけんごしゃんのおへや」

 

「きえいなおへや」

 

二人は健吾の部屋に入り、一通りルンタ君で回る

 

「なんもなかったな」

 

「なんもない」

 

ルンタが何も吸い込まない程、健吾の部屋は綺麗にしてあった

 

「つぎ、あえんしゃんのおへや‼︎」

 

「きえいきえいかぁ〜⁇」

 

二人がいざアレンの部屋に入ろうとした時、誰かの叫び声が響いた

 

「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァア‼︎‼︎‼︎」

 

「ひっ‼︎」

 

「うぅしゃ〜い‼︎」

 

二人は咄嗟に耳を塞ぐ

 

叫び声が聞こえた瞬間、窓は粉々に割れ、アレンの部屋のドアが木っ端微塵に吹き飛び、ルンタ君の機能が停止した

 

「やあとしゃんのこえちた‼︎」

 

「ばくらんか⁉︎」

 

「るんたいけうか⁇」

 

「おめめくうくうになってう」

 

ひとみもいよもルンタ君をペチペチ叩くが、ルンタ君はしばらく起動しそうにない


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