艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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169話 被害者続出‼︎Panic In The Yokosuka City(2)

繁華街を歩いていると、前からワンコと榛名が歩いて来た

 

…これは見たい

 

「提督。遊戯場行きたいダズル」

 

「ワニの奴はしちゃダメだよ⁉︎分かった⁉︎」

 

「ウッセェダズル‼︎んなこたぁ分かっとるダズル‼︎」

 

これは面白い事になりそうだ…

 

俺はこっそり遊戯場に先回りし、あたかも最初からそこに居たかの様に待機する

 

「ザラ」

 

「あらっ、マーカス大尉‼︎お疲れ様です‼︎」

 

「コーラくれるか⁇」

 

「少々お待ちを〜」

 

ザラは遊戯場の管理をする傍ら、飲み物やタバコを売っている

 

ボーリングをしながらジュースを飲む艦娘の子が居たり、タバコを咥えながらビリヤードする航空部隊の連中もいる

 

流石に軽食までは置いていないが、基本的には、汚さない、ゴミは必ず持ち帰るかゴミ箱にいれる事さえ守れば、繁華街で買って来た軽食を食べても良い事になっている

 

「はいっ、どうぞ〜」

 

「ありがと」

 

ザラからコーラを貰い、入り口付近に目を向ける

 

「待ち合わせですか⁇」

 

「誰か来ると面白いな〜って思ってな」

 

ザラと話して数分後…

 

「スズピ〜ダズル‼︎」

 

「はいはい。榛名はこっち‼︎」

 

ワンコと榛名が来た⁉︎

 

榛名は普通にワニを叩く台の方に足を運んで行く

 

ワンコはそれを止め、榛名の腕に自身の腕を絡ませて道を反らせる

 

「引っ張るんじゃね〜ダズル‼︎ワニはしないダズル‼︎」

 

「ワンコ‼︎榛名‼︎」

 

「レイさん‼︎」

 

「レイ‼︎提督が榛名はワニしちゃダメとか言うダズル‼︎」

 

「やって見ろよ。面白い事になってるぞ」

 

「ほら見るダズル‼︎レイはこう言ってるダズル‼︎」

 

「レイさん…ホントに大丈夫なんですか⁇」

 

「大丈夫。その代わり、筐体のハンマーだけ使えよ⁇」

 

「オーケーダズル‼︎さぁ、待ってろワニ‼︎榛名がブチのめしてやるダズル‼︎」

 

榛名は意気揚々とワニを叩く台に向かう

 

「あぁ、ちょっと榛名‼︎」

 

「心配するな。ワニ”は”強化してある」

 

「そうですか…」

 

「マーカス大尉ときそちゃんがあれだけ直せば大丈夫とは思いますよ‼︎」

 

そう言うザラだが、心配そうに”ワニのゲーム”を見つめる

 

「まぁ…榛名の前では貧弱なワニには変わりないだろうな…コーラ、二つ貰えるか⁇」

 

「かしこまりました〜」

 

 

 

 

「さ〜て、榛名がブッ叩いてやるダズル‼︎出て来い‼︎」

 

榛名は備え付けのハンマーを手にし、腕を捲る

 

《やれるモンならやってみやがれ‼︎行くぞ‼︎》

 

「来い‼︎弾き返してやるダズル‼︎」

 

《うりゃりゃりゃりゃ‼︎》

 

筐体から物凄い数のワニが出現し始める

 

「オラララララララララ‼︎」

 

が、榛名も負けてはおらず、ワニが出て来た順に全部叩き返している

 

《参った…降参だぁ…》

 

「ハンッ‼︎相変わらず貧弱なワニダズル‼︎」

 

榛名はゲームが終わった後、キチンとハンマーを指定の場所に置いた

 

「ん⁇」

 

ゲームが終わった直後、榛名の目線の先には別のゲームがあった

 

「モグラ叩き…」

 

ワニのゲームの横にあったゲームは、ワニを叩くのと同じ要領で、今度はモグラを叩くゲーム

 

「よし、今度はモグラダズルな」

 

榛名は筐体に小銭を入れ、再び備え付けのハンマーを握る

 

「オラァ‼︎」

 

《%3÷=€4\#:☆》

 

榛名の一撃で筐体はバグりにバグり、内部で誤作動を起こし、謎の機械音を出し始めた

 

「一匹しか出て来んダズル…おいモグラ‼︎サボッてないで出て来るダズル‼︎」

 

《@¥°<%*2&d》

 

変な機械音を出しながら、もう一匹モグラが出て来た

 

「吹っ飛ぶダズル‼︎」

 

榛名はモグラに強烈な一撃を加えた

 

モグラの胴体は引き千切れ、近くに居た女の子の目の前に落ちた

 

「ヒッ、ヒィィィィイ‼︎オボロロロロロ‼︎」


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