艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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特別編 Battle・Of・Knights(2)

「大丈夫か⁇」

 

《ナントカ…。マダ10キシカゲキツイデキテナイ》

 

「充分だ。そら‼︎捉えたぞ‼︎死にたくなけりゃ避けてみせろ‼︎」

 

これで二機

 

しかし、とてつもなく速い機体だな…

 

見た限り、前方に4門の銃口が見える

 

二機目を撃墜した後すぐに、敵機の軍勢は、一斉に回頭を始めた

 

「敵が撤退していく」

 

《コレダケヤレバ、モウダイジョウブカナ⁇》

 

「あぁ…追わないでおこう。帰るぞ」

 

《フィリップ、RTB》

 

「イカロス、RTB」

 

 

 

「お帰り、提督」

 

「ただいま」

 

コルセアから降りた後、武蔵が話し掛けて来た

 

「相当な手練れを相手したな」

 

「ま、無人機だったのが唯一の救いだったな。気兼ね無く落とせた」

 

「人が乗って無かったのか⁇」

 

「大方、リモコン操作か何かから外れたんだろう」

 

「違うわ。新しい戦闘機よ」

 

「誰だ⁉︎たいほう⁇」

 

そこにいたのは、見覚えのある女の子だった

 

しかし、身長も違えば、話し方も違う

 

「パパ〜‼︎ようせいがいっぱい‼︎」

 

私の知っているたいほうは、見知らぬ妖精と一緒に遊んでいる

 

「君は⁇」

 

「私は大鳳。舞鶴から交流に来ました‼︎」

 

大鳳は敬礼する

 

あまりにも久し振りの敬礼の為、私も武蔵も少し間を置いてから敬礼した

 

「大鳳よ。貴様の提督は何処にいる⁇」

 

「あ…あの…それが…」

 

大鳳の顔色が変わる…

 

 

 

 

「〜♪♪」

 

鼻歌まじりで、パパの部屋を弄る少女が一人

 

「おじ様、ホントに身持ち固い。全然面白くな〜い‼︎」

 

パパの部屋をガサゴソ弄くるが、何一つやましい物が出て来ない

 

不正書類や犯罪臭のある物なんか当然無いし、ましてやエッチい本の類いも出て来ない

 

「貴様だな。舞鶴の提督は。ここで何をしている⁇」

 

部屋を弄っていた少女の後頭部に、ライフルの銃口が突き付けられた

 

「うわぁ〜‼︎武蔵だ‼︎おじ様凄〜い‼︎」

 

「おじ様⁇あっ…」

 

「むふふ…やっぱりおっきい」

 

少女は武蔵の胸部装甲を持ち上げ、そのまま揉み始めた

 

「き…きしゃま…」

 

「ここ弱いんだ…それっ‼︎」

 

「あっ…‼︎」

 

「離してやれ…」

 

「おじ様〜‼︎」

 

少女が私に抱き着く

 

「こらこら」

 

「おじさま⁇」

 

たいほうが不思議そうな顔をしている

 

「この子は姪っ子の舞ちゃんだ」

 

「舞鶴の提督ですっ‼︎よろしくね‼︎」

 

「提督、お土産を渡さないと」

 

大鳳が何かの袋を彼女に渡した

 

「あぁ、そうだった‼︎はい、おじ様‼︎」

 

「これは⁇」

 

中には長方形の箱が二つ入っている

 

「間宮の羊羹‼︎美味しかったよ‼︎」

 

「…」

 

確か、ここから舞鶴は結構な距離があったはず…

 

横須賀だって、タンカーで数時間かかるのに…

 

「大丈夫ですよ。私達は二式大艇で来ましたから。腐ってません」

 

「お〜い、はまかぜ〜‼︎」

 

「はい」

 

「食事が終わったら、人数分に切ってくれ」

 

「はい」

 

はまかぜに羊羹を渡した後、本題に入った




舞ちゃん…舞鶴から交流に来た、パパの姪っ子

強力な新型艦載機と共に、二式大艇でやって来た舞鶴の提督

パパに強い憧れを抱いており、急に行方不明になったパパをずっと探していた

提督になる前は、長い間引き篭もりの時間が長かった為、パソコン等を弄るのが得意

パソコンを弄る時や、何かをする時に鼻歌を歌う癖があるが、決して”マッピーメドレー”ではない

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