艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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134話 滅殺‼︎変態怪人掃討作戦‼︎(2)

「さっ、橘花マン。後は指示通りにね⁇」

 

「…MCは誰だ」

 

「…お母さんよ。私はきそちゃんと大佐の所に行くから。じゃあね」

 

横須賀ときそが去り、壇上に立っていたサラがマイクを持つ

 

俺はコソコソと移動し、会場から少し高い場所に登り着いた

 

だが、会場からは見えていない絶妙な位置だ

 

高台からは会場の様子が見える…

 

「グハハハハ‼︎お姉さん、中々の美人じゃないかぁ‼︎吾輩のお嫁さんにしてやる〜‼︎」

 

「大変‼︎怪人”オタクネコ”よ‼︎みんな‼︎橘花マンを呼びましょう‼︎せ〜のっ‼︎」

 

「「「橘花マーーーン‼︎」」」

 

「とうっ‼︎」

 

高台から飛び、一回転して会場の中心に着地する

 

「橘花マーーーン‼︎」

 

子供達の声援を受け、親指を立てる

 

「橘花マンだぁ〜‼︎美味しそぉ〜‼︎」

 

(なん…だと…)

 

不吉な声の主は、ローマに肩車して貰っている照月だ

 

人の肩に乗りながらでも、何かを頬張っている

 

「エ‼︎橘花マン⁉︎橘花マンナンデ⁉︎」

 

オタクネコは橘花マンにビビっている様子だ

 

「貴様‼︎お姉さんを離せ‼︎」

 

「グハハハハ‼︎離せと言って離す馬鹿が何処にいる‼︎」

 

「そうか。なら慈悲は無い‼︎喰らえぃ‼︎この橘花マンブレードを‼︎イヤー‼︎」

 

サラとオタクネコに当てない程度に素振りをする

 

「グワー‼︎今日朝早かったのに…」

 

子供達が爆笑している

 

こんな事を言うオタクネコの中に入っている奴が気になる…

 

「ありがとう、橘花マン…」

 

「悪に慈悲は無い‼︎」

 

「く、くそ〜‼︎誰か助けてくれぃ‼︎」

 

「何やられてんだヌルwww」

 

新しい怪人が現れ、オタクネコに手を貸し、立ち上がらせる

 

「おぉ、すまねぇな”ニートイカ=サン”」

 

敵が二人になった

 

ニートイカと呼ばれた怪人は名前の通り触手があり、卑猥展開がプンプンする

 

「デュフフフフwwwこのお姉さんは頂いていくヌル」

 

「いやぁ〜‼︎」

 

ニートイカはサラの腹部分を触手で掴んだ‼︎

 

横須賀に遺伝したサラの豊満な胸が強調されている‼︎

 

「デュフフ‼︎お父さん方にサービスするヌル‼︎」

 

「や、止めろニートイカ‼︎」

 

正直もう少し見ていたいが、話を進める為、橘花マンブレードを振り上げるがニートイカはサラを盾にする

 

「そんな物騒な物振り回したらお姉さんに当たっちまうヌルwww」

 

「くっ…どうすれば…」

 

「えいしゃんぴんち⁉︎」

 

「えいしゃんがんばえ〜‼︎」

 

(バレとる…)

 

遠くの方で貴子さんの両肩に乗ったひとみといよが俺の名前を言っている

 

「あっ、アレはマーカス様ではありません。北 光太郎さんです」

 

「こうたろしゃ〜ん‼︎がんばえ〜‼︎」

 

「きっかまんがんばえ〜‼︎」

 

「ふぅ…」

 

ナイスだはっちゃん

 

「そこまでよ怪人共‼︎」

 

急に女性の声が聞こえたと思えば、ニートイカの胴体部分が軽く爆破される

 

「エ⁉︎爆発⁉︎爆発ナンデ⁉︎」

 

爆発と同時にサラが離れる

 

(聞いてないぞ…⁉︎)

 

予定に無いニートイカの爆発に戸惑う会場

 

一番テンパッているのは、多分俺だ

 

「橘花マンのピンチは私が救います‼︎とうっ‼︎」

 

俺と良く似た登場をしたのは、艶のある白く長い髪をした女性だ

 

…見た事があるぞ

 

「”景雲レディ”だ‼︎」

 

「さっ、橘花マン‼︎これを‼︎」

 

景雲レディと呼ばれた女性から”橘花マンショット”を受け取る

 

「さぁ、行くわよ‼︎変、身‼︎」

 

景雲レディは子供達の方を向き、少し前屈みになり、両手を顔の高さで、如何にも”がるる〜”なポーズをした

 

すると、口元にマスクが展開され、背中から橘花マンと良く似た羽が生えた

 

俺から見てもメチャクチャカッコイイ

 

しかも結構ボインだ

 

…あぁ、なるほど‼︎

 

だから大きいお友達がいるのか

 

確かに景雲レディはカッコイイ

 

しかもボディラインも男受けすると来た

 

子供達は橘花マン

 

大きいお友達は景雲レディ

 

客層の好みをしっかり掴んでいる

 

大きいお友達は景雲レディに対してシャッターを切り続けている

 

「橘花マン‼︎オタクネコは私に任せて‼︎ニートイカをお願い‼︎」

 

「了解した‼︎行くぞニートイカ‼︎」

 

「デュフフフフフwww何度でも掛かって来るがいい‼︎」

 

「滅するがいい‼︎橘花マンショット‼︎」

 

「グワーッ‼︎飛び道具とは卑怯なり〜‼︎サヨナラ〜‼︎」

 

ニートイカはクルクル回りながら、会場からフェードアウトして行った

 

「やったー‼︎橘花マンつよ〜い‼︎」

 

「凄いぞ橘花マン‼︎」

 

子供達が大喜びする横でシャッター音が響く

 

「やぁっ‼︎」

 

「グワー‼︎なんでやね〜ん‼︎」

 

シャッター音が響いている理由はすぐ分かった

 

景雲レディが持っていたブレードを振ると、ついでの様に胸が大きく揺れる

 

その時を狙って、シャッターを切っていたのだ

 

「やったわね、橘花マン‼︎」

 

「あぁ‼︎悪は滅する‼︎それが我々の仕事だ‼︎」

 

最後は華麗に決めポーズをし、ショーは終わりを迎えた

 

会場横に建てられたテントに入り、出入り口を閉める

 

「つ…疲れた…」


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