艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、122話が終わりました

今回は多分明るいお話です 笑

最近、艦娘達の間で話題になっているものとは⁉︎


123話 乙女達の内緒話(1)

「あ〜っ…サブッ‼︎」

 

基地にも冬が来た

 

こんなに寒くちゃ、コーラを飲む手も止まる

 

俺のデスクの近くでは、たいほうときそが、床にマットを敷いて遊んでいる

 

「ん⁇」

 

パソコンにメールが来た

 

 

 

”美少女剣士きそちゃんへ

 

私と勝負して下さい‼︎

 

負けませんよ‼︎

 

ミントより”

 

 

 

「きそ。何か対戦依頼来てるぞ」

 

「ちょっと待っててね。どれどれ」

 

たいほうに待っている様に言い、きそは俺の横に来た

 

「ミントちゃんか。レイ、ちょっとやっていい⁇」

 

「たいほうと遊んでるから、終わったらシャットダウンしといてくれ」

 

「分かった‼︎」

 

たいほうの待つ所に行くと、たいほうは開口一番に言った

 

「といれいく」

 

「おっきいほうか⁇」

 

「うん」

 

「分かった。行こう」

 

基地のトイレは一応水洗だが、たいほう達子供が座ると嵌って大変な事になる為、大人がおまるを置かなければならない

 

「よっと」

 

たいほうをおまるの上に乗せる

 

「がーがーさん‼︎」

 

アヒルを模したおまるの頭をペチペチ叩くたいほうを見て、トイレの外に出た

 

「まりっ‼︎まりまりまり〜‼︎」

 

出す物を出しながら、たいほうは口で変な効果音を出す

 

「でた‼︎おちりふく‼︎」

 

トイレットペーパーを取る音が聞こえ、続いてカサカサと音がした

 

「おちり拭いたか⁇」

 

「おちりふいた‼︎」

 

中に入り、一応たいほうのお尻を確認する

 

ちゃんと拭いてある

 

パンツとスパッツを履かせ、抱えて手を洗わせた

 

「手洗ったか⁇」

 

「あらった‼︎」

 

たいほうを抱っこしたまま、また工廠に戻って来た

 

きそがパソコンに向かってニヤついている…

 

「よいしょ…」

 

たいほうを降ろし、きそに近付いた

 

「レイ、多分このミントちゃんと知り合いだよ」

 

「誰だ…」

 

「ちょっと話せば分かると思うよ」

 

きそはチャットを打った後、俺にゲームを代わった

 

画面では、きそそっくりなキャラと、黄緑色の髪の毛の女の子キャラが喫茶店で話している

 

 

 

 

美少女剣士きそ> こんにちは

 

ミント> こんにちは、レイさん

 

美少女剣士きそ> 俺の知り合いだって⁇

 

ミント> うん。お母さんの知り合い

 

ミント> お父さんもお世話になってるって

 

ミント> 言ってた

 

思い当たる人物は一人…

 

美少女剣士きそ> もしかして君の名前のイニシャルはY?

 

ミント> そう

 

美少女剣士きそ> なるほど。分かった。きそを宜しくな⁇

 

ミント> うん。きそちゃんはレイさんのお父さん⁇

 

美少女剣士きそ> お兄ちゃんだ

 

ミント> 私もお兄ちゃんって呼ぶね

 

 

 

 

「可愛い子でしょ⁇」

 

「スッゲェ可愛い子だ‼︎」

 

きそにゲームを代わり、たいほうの待つマットの上に戻って来た

 

「たいほうもあのげーむたまにする‼︎」

 

「誰かとお話しするのか⁇」

 

「うんっ‼︎たいほうもみんなとおはなしするの‼︎」

 

たいほうはポシェットから小さめのタブレットを取り出した

 

きそにでも造って貰ったのだろうか…⁇

 

「はい‼︎」

 

見せて貰ったタブレットの画面には”ファンタジー☆チャット”と表示されている

 

「ほんとはばんごはんたべたあとの、いちじかんしかしちゃだめなんだって、きそいってた」

 

「まぁな。目に悪いからな」

 

画面をタップすると、たいほうそっくりなキャラが出て来た

 

 

 

てぃーほう> てぃーほうきたよ

 

だずるがーる> 来たか。これをやるだずる

 

どこかで聞いた様な口調のキャラがハンマー片手に、たいほうのキャラに何か渡している

 

たいほうは姫から呼ばれる”てぃーほう”を名前にしたみたいだ

 

てぃーほう> やったね‼︎

 

てぃーほう> てぃーほうからはこれあげる‼︎

 

だずるがーる> すまんな

 

だずるがーる> 聖戦には先立つ準備が必要なんだずる

 

あいおあ> Heyだずるがーる‼︎あいおあからはこれあげる

 

横からアイちゃんソックリなキャラも来た

 

だずるがーる> すまん。本当にすまん

 

 

 

どうやらだずるがーるは何か企んでいる様だ

 

たいほう達が渡していたのは、何かの書類だ

 

「はるな、おりょうりのれしぴほしいんだって」

 

「たいほうも渡したのか⁇」

 

「たいほうはくっきーのつくりかた‼︎」

 

たいほうと話していると、タブレットから音が鳴った

 

 

 

だずるがーる> スティングレイ。そこに居るんだずるな

 

あいおあ> Dr.レイ⁉︎

 

だずるがーる> てぃーほうがいるなら、大佐かアイツが横にいるだずる

 

どうやらいるのはバレている

 

「はい‼︎」

 

たいほうからタブレットを受け取り、返信をする

 

てぃーほう> なんだ⁇

 

だずるがーる> 食い物のレシピを寄越すんだずる

 

だずるがーる> シチュー以外を作りたいんだずる

 

てぃーほう> 何作るんだ⁇

 

だずるがーる> ニムロッドが焼き魚が得意だずる。だずるがーるは他のがいいだずるよ

 

てぃーほう> ニムロッド⁇

 

だずるがーる> これを見るんだずる

 

だずるがーるから誰かのプロフィールが送られて来た

 

 

 

名前…ニムロッド

 

好きなもの…提督のtntn

 

嫌いなもの…ハンマー振り回す女

 

一言…26は勝利の数字にむ

 

 

 

大体の把握は出来た

 

だずるがーる> 魚料理以外がいいだずるな

 

てぃーほう> パスタとかどうだ⁇ソースも豊富で飽きないと思うぞ⁇

 

だずるがーる> レシピを寄越せ

 

あいおあ> てぃーほうが漢字話してるwww

 

てぃーほう> ほらよ

 

だずるがーる> 少し足りんが待ってやるだずる

 

てぃーほう> 何だと⁉︎

 

だずるがーる> またお礼はするだずる

 

だずる> じゃあな

 

だずるがーるさんがログアウトしました

 

 

 

 

「はるないたね」

 

「相変わらず口悪いな…」

 

「レイのも作ってあげるよ‼︎」

 

きそはパソコンで俺のキャラを作り始めた

 

「はい。後は決めてね」

 

「詳しいんだな⁇」

 

「このアプリ作ったの僕だからね」

 

「マジか」

 

「うん」

 

きそを膝の上に乗せ、ミニキャラの設定をする

 

 

 

名前…リヒター

 

好きなもの…コーラ

 

嫌いなもの…キュウリ

 

一言…体調悪い子だれだ‼︎

 

 

 

「レイらしいね‼︎」

 

「良いだろ⁇」

 

「後はカメラに顔見せて‼︎」

 

パソコンに内蔵されているカメラに顔を向けると、自分ソックリなキャラが画面に表示された

 

「おぉ‼︎」

 

「これで各基地の艦娘の子と会話出来るようになるよ」

 

「これで体調悪い子がいりゃすぐに行けるな」

 

「なるほどね」

 

すると早速誰かが来た

 

ミント> こんにちはリヒターさん

 

リヒター> やぁ

 

ミント> 始めたんだね

 

ミント> すぐ分かったよ

 

リヒター> 特徴的か⁇

 

ミント> うん

 

ミント> 男性のアバター一人だけだもん

 

リヒター> なるほどな

 

ミント> あのね

 

ミント> 最近、ポーラが体調悪いの

 

「早速仕事だね‼︎」

 

「顔見ないからこそ言いやすい事もあるかも知れんな」

 

リヒター> 症状は?

 

ミント> お酒飲んでないのに吐いてる

 

ミント> しかも最近太ったって一人で騒いでる

 

リヒター> 大体分かった

 

リヒター> すぐ行くから、ちょっと待っててくれるか⁇

 

ミント> うん

 

ミント> ありがと

 

ミントさんがログアウトしました

 

「まっ、考えられるのは一つだけどな…」

 

「たいほうもいく‼︎」

 

「きそ。たいほう乗っけて待っててくれるか⁇ちょっと準備して来る」

 

「分かった‼︎」

 

基地に戻り、執務室にいる隊長に報告をした

 

「呉に行ってくる。どうもポーラが妊娠してるらしい」

 

「そうか‼︎なら貴子を連れて行け。貴子‼︎」

 

隊長が貴子さんを呼ぶと、貴子さんは手を拭きながらすぐに執務室に来た

 

「はいはい。どうかした⁇」

 

「呉にいるポーラが妊娠してるらしい。頼めるか⁇」

 

「分かったわ。マーカス君。行きましょ⁇」

 

「貴子は元助産婦だ」

 

「そうだった。頼みます」

 

「うんっ」

 

貴子さんを連れ、フィリップに乗る

 

「たいほう⁇ママのお膝に乗る⁇」

 

「のる‼︎」

 

たいほうが貴子さんの膝の上に乗り、シートベルトを着けたのを確認し、フィリップのエンジンを吹かし、空へ飛ぶ


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