艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、98話が終わりました

今回のお話は、リクエストを頂いたので、イ級達のお話です

赤青黄色は一体誰かな⁇


99話 赤青黄色の女の子

僕は工廠の裏で釣りをしていた

 

最近作った、新作の”爆釣ルアー”の効果を試している

 

効果は絶大

 

秋刀魚が釣れる釣れる

 

二時間もしない内に、ポリバケツが満杯になる位釣れた

 

いざやめようとした時、海面に泡が立った

 

「キソチャン‼︎」

 

「オサカナトレタ⁉︎」

 

「ヤキサンマタベタイ‼︎」

 

イ級三銃士だ

 

時たま基地に来ては、しばらく回遊した後、また何処かに行ってしまう気紛れ者達だ

 

「あ‼︎みんな‼︎丁度良かった‼︎」

 

一旦釣竿や秋刀魚バケツを工廠の影に置き、また戻って来た

 

「人間の身体…欲しくない⁇」

 

 

 

 

俺と隊長、そしてwarspiteの三人は、食堂で将棋を楽しんでいる

 

「ウィリアム、王手です」

 

「くっ…」

 

「マーカス⁇そのままでは飛車を取りますよ⁇」

 

「一手戻らせて下さいお願いします」

 

「仕方無いですね…二手までですよ⁇」

 

「わ〜い‼︎」

 

表で聞き覚えの無い声が聞こえた

 

「誰だ⁇客か⁇」

 

「どれっ」

 

将棋から逃げる様に窓際に立つと、色取り取りの髪色の子がきその周りにいた

 

「えへへ、シャクシャクだね‼︎」

 

「美味しいピョン‼︎」

 

「ムシャムシャバクバク」

 

赤青黄色と、信号機みたいな子達だ

 

「きそ〜‼︎お客さんか〜⁉︎」

 

「イ級達だよぉ〜‼︎」

 

「何だと⁉︎」

 

きその傍に行くと、何と無く見覚えのある子達がそこにいた

 

「イ級1号改め、水無月だよ‼︎」

 

青髪の子は水無月

 

何処と無くきそに顔立ちが似ている

 

「イ級2号改め、卯月だピョン‼︎」

 

赤髪の子は卯月

 

一番活きが良い

 

「イ級3号改め、皐月だよ‼︎」

 

黄色の子は皐月

 

表情から今の気分が読み取りやすそうだ

 

「レイ、ちょっと分かった事があるんだ。来て」

 

きそに連れられ、建造装置の前に着いた

 

「レイ”適応能力”って知ってる⁇」

 

「まぁ…ある程度は」

 

「僕達にもあるんだ、適応能力。それが分かったんだ。見て」

 

きそはモニターに三人のデータと武蔵のデータを出した

 

「僕が調べ上げた上で、現状一番オールマイティに強いのが武蔵なんだ」

 

「榛名じゃないのか⁉︎」

 

「榛名さんは対潜攻撃が出来ないんだ。…引き摺り出しそうだけどね」

 

 

 

 

その頃、単冠湾の基地では…

 

「イッテェダズル‼︎出て来い卑怯者‼︎」

 

「に〜むにむにむ‼︎当たらないよ〜ん‼︎」

 

「ブッ倒すダズル‼︎」

 

見た事の無い潜水艦の子と、演習を繰り広げていた

 

「出て来るダズル‼︎ニムニム野郎‼︎」

 

「いっけ〜‼︎」

 

「アッチィダズル‼︎」

 

 

 

 

「それで、このデータを見て欲しいんだ」

 

きそはプリンツとたいほうのデータを出した

 

パッと見ただけでも、どのパラメーターも高水準を保っている

 

「プリンツもたいほうちゃんも高いでしょう⁇適応してるからなんだ」

 

「艦娘にも向き不向きがあるってのか⁇」

 

「そう言う事。それを踏まえて、この三人を見て」

 

水無月、卯月、皐月のデータに目をやる

 

流石に武蔵以上とは行かないが、どのパラメーターも基本の値が高い

 

「物凄くバランスが取れてるんだ」

 

言われてみれば、イ級の時から強かった

 

俺と同じ場所に砲撃を当てたり、移動速度も速い

 

それに何より、自分より大きな相手に威嚇する程のガッツがある

 

「まぁ、三人はこれからも自由に動き回るだろうけど…」

 

「きそ‼︎ありがとう‼︎」

 

「これからも護衛頑張るぴょん‼︎」

 

「お腹いっぱいだよ‼︎」

 

「ね⁇」

 

「これから、色んな基地に挨拶に行きたいんだ」

 

「うーちゃんも行くピョン‼︎」

 

「僕達に用があれば、いつでも呼んで⁇武蔵さんに無線の周波数を教えてあるから‼︎」

 

そう言い残し、彼女達は基地を後にした

 

「相変わらず台風みたいな奴等だな…」

 

「いいんじゃない⁇御礼も置いて行ってくれたし」

 

工廠の裏側には、何処から見つけたのか、財宝の入った宝箱が置かれていた…

 

 

 

 

 

 

「ぬぅんダズル‼︎」

 

「に〜むにむにむにむ‼︎」

 

「ウッゼェダズル‼︎」

 

単冠湾では、相変わらず榛名と謎の潜水艦が戦っていた

 

「榛名〜、もう諦めたら〜⁇」

 

「イヤダズル‼︎こいつだけは引き摺り出してでも叩くダズル‼︎」

 

ワンコの説得にも応じる気配は無く、榛名は潜水艦との戦いを続ける

 

「榛名だ‼︎」

 

「大きいピョン‼︎」

 

「ムシャムシャ」

 

三人組が単冠湾に来た

 

皐月は道中出会った行商船で買った、大きなどら焼きを食べている

 

「おい、こいつらは何ダズル‼︎」

 

「僕達はきそちゃんに体を造って貰ったイ級三人組だよ‼︎」

 

「うーちゃん達の力を見るピョン‼︎」

 

「パクパク」

 

水無月達は、海中の潜水艦に向かって新型の爆雷を放った

 

数秒後、潜水艦が目を回しながら浮いて来た

 

「よっしゃ‼︎榛名の勝ちダズル‼︎ありがとうダズル‼︎」

 

「じゃあね〜‼︎」

 

「バイバイピョン‼︎」

 

「モグモグ」

 

嵐の様に現れては、嵐の様に去って行く三人組

 

「な…何だったダズルか…」

 

「まぁ…とにかく榛名の勝ちだね。ははは…」

 

「にむぅ…」

 

「クソにむ‼︎目を覚ますんダズル‼︎」

 

榛名は潜水艦を掴み、激しく振る

 

「はっ‼︎ニムは負けたんですか⁉︎」

 

「ボロ負けダズル」

 

「くうぅぅぅ〜‼︎」

 

ニムと呼ばれた潜水艦娘は悔しそうにしている

 

彼女の名は”伊26”

 

愛称はニム

 

横須賀にいる伊19の妹らしく、プロポーションは彼女に負けてない

 

つまり、出る所は出ている

 

最近単冠湾に来て、榛名相手に演習をし、練度を上げている

 

「ご飯にしよっか⁇ゼリーもあるよ‼︎」

 

「グレープゼリーはあるダズルか⁉︎」

 

「ふっふっふ…オレンジとグレープがある」

 

「飯にするダズル‼︎」

 

 

 

駆逐艦”水無月”

 

駆逐艦”卯月”

 

駆逐艦”皐月”

 

に対し、緊急時支援要請を出せる様になりました‼︎

 

単冠湾に”伊26”が加わりました‼︎




駆逐艦”水無月”…駆逐三銃士リーダー

元イ級三人組の一人

子供っぽい所はまだあるが、三人の中で実力は一番高い

よく拾い食いをする皐月を怒っている

主武装は小型機銃と新型爆雷





駆逐艦”卯月”…駆逐三銃士の盛り上げ役

元イ級三人組の一人

重たい話や暗い話が嫌いで、語尾に”ピョン”が付く子

ウサギが好きで、事が落ち着いたら本物を見たいらしい




駆逐艦”皐月”…駆逐三銃士随一の食いしん坊

元イ級三人組の一人

初めて人と同じ物を食べた時に感動を覚え、色んな食べ物に興味を抱く

最近横須賀で納豆を食べ、トラック泊地でスイーツを食べて御満悦な様子





潜水艦”伊26”…巨乳潜水艦

最近単冠湾基地に配属になった、低身長巨乳の艦娘

横須賀の伊19の妹で、巨乳で可愛いが笑い方が独特

夜中にワンコを何度か襲ってから、榛名に目を付けられている

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