艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、短編でしたが84話が終わりました

今回のお話は、子供達が読んでいる本からお話は始まります




85話 動物を覚えよう‼︎(1)

ソファの下で、たいほうと照月が、床に図鑑を置いて見ている

 

この組み合わせは珍しい

 

最近のたいほうは大体決まって、きそかプリンツ、そして高確率で武蔵といる事が多い

 

霞達共いる事があるが、大体は上記の組み合わせだ

 

「いぬ。このいぬ、えいがにでてた”ぶーまー”だね‼︎」

 

「わぁ〜‼︎”ふれんだぁ”もいる‼︎」

 

「何つ〜覚え方をしてるんだ…」

 

「ふっふっふ」

 

たいほうも照月も動物の名前を映画やアニメのキャラクターで覚えていた

 

俺は頭を抱え、隊長は笑っている

 

「すてぃんぐれい、これよんで‼︎」

 

「どれっ…」

 

照月の口を閉め、二人を膝に乗せ、動物図鑑を読み始める

 

「たいほうのきらいなとりさん」

 

たいほうは白い鳥を指差した

 

「これはカモメ。たいほうはカモメ嫌いか⁇」

 

「いっぱいいるとり。おやつとってくるんだよ⁇」

 

「俺も前アイス食われた」

 

「たいほうもぱんとられた」

 

「ムカつくな」

 

「むかつくね」

 

鳥が好きなたいほうは、どうやらカモメが嫌いみたいだ

 

「これは⁇」

 

照月は熊のページで指をさした

 

「これはグリズリー。昔、隊長がピストルで一発で仕留めた熊だ」

 

「パパつよいね‼︎」

 

「一発で⁉︎」

 

「そっ。隊長、話してくれよ」

 

隊長はコーヒーを飲む手を止めて、グリズリーを仕留めた時の事を話し始めた

 

「アメリカに滞在してた時、暇潰しにレイと森に狩猟に行ったら出くわしてな…その時、私もレイもライフルは持ってたんだが、すぐに出せるのが腰のピストルしかなくてな…それで撃ったら眉間に当たって御陀仏さ」

 

「しかも懸賞金まで貰って、町から感謝状まで貰ったんだぞ⁇」

 

「隊長さんは陸に降りてもお強いんですね‼︎」

 

「ははは。運が良かっただけさ」

 

とは言いつつ、隊長は満更でもなさそうな顔をしている

 

「でこ」

 

図鑑に顔を戻すと、猫のページに来ていた

 

たいほうは猫の事を”でこ”と言う

 

多分、まだ舌ったらずなんだろう

 

稀にこう言う現象が見られる

 

「たいほう、でこはよこすかでみたよ‼︎ふわふわだったよ‼︎」

 

「二人はどの猫が好きだ⁇」

 

「照月はこれ‼︎」

 

照月は耳が前に垂れた猫を指差した

 

「たいほうはくろいでこ」

 

たいほうは目が鋭い黒猫を指差した

 

「すてぃんぐれいはどのでこがすき⁇」

 

「俺はコレだな」

 

俺はクロヒョウを指差した

 

「くろひょうはでこなの⁇」

 

「そっ。猫の仲間だ。暗闇から獲物を探して、一発で仕留める凄腕ハンターなんだぞ⁇」

 

「お兄ちゃんみたいだね‼︎」

 

「ぬっふっふ…」

 

ニヤついていると、どんどんページがめくられた

 

「これ何⁇照月、この動物好き‼︎」


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