艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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何だかんだでリクエストがあった

”照月の口をどうにかして欲しい”

これを定期的に治していきます

今回は第一部として、たいほうが治してみます


照月の口を閉じろ‼︎ 第一部

秋月、照月、たいほうと三人テレビの前に座っている

 

たいほうはテレビを見ていると言うより、一人でぬいぐるみとおままごとをしている

 

秋月は正座して見ている

 

そして照月

 

口を半開きにして見ている

 

「…隊長。照月の口、また開いてるな」

 

「閉めて来い…ソ〜っとな」

 

「了解…」

 

四つん這いになりながら、照月に近付き、ソ〜っと照月の顎に人差し指と中指を置き、口を閉じた

 

テレビに夢中になっている照月は、口を閉められた事も、俺が来た事も気付いていない

 

そして数秒後には再び口が開く

 

「開いた口が塞がらないとはこう言う事だ‼︎」

 

「すてぃんぐれいは、らぷとる」

 

いつの間にか、たいほうが足元に来ていた

 

たいほうは恐竜のオモチャを持っている

 

「これとこれはたたかう⁇」

 

「戦うぞ。二匹ともラプトルだ」

 

「がうがう‼︎」

 

たいほうの恐竜の鳴き声のマネは面白い

 

ラプトルであろうが、T-REXであろうが、トリケラトプスであろうが、全部”がうがう”だ

 

その間にも、照月は口を開けてテレビを見ている

 

「…たいほう。照月の口、閉められるか⁇」

 

「しめられるよ」

 

「乾燥したらダメだからな。閉めて来てくれ」

 

「わかった‼︎」

 

たいほうは恐竜のオモチャを持ち、照月の元に向かった

 

そして、たいほうは手の平を使って、照月の口を閉めた

 

「てるづき。おくちあけたら、らぷとるいれるよ」

 

「…」

 

照月はたいほうに見向きもせず、テレビを見続ける

 

そして開く口

 

「いれるからね」

 

たいほうは本当にラプトルのオモチャを照月の口に突っ込んだ

 

それでも照月は気付かない

 

「いっぱいしーるはるの」

 

たいほうはどこからともなく出したスマイルマークのシールを、照月の至る所に貼り始めた

 

「おっぱいにもはるよ」

 

照月の胸の中心にシールが貼られる

 

おデコにも、太ももにも、とにかくシールを貼り付けた

 

それでも照月は気付かず、ラプトルを加え続けている

 

「きづかないよ⁉︎」

 

「照月は集中すると周りが見えなくなるのか…」

 

ラプトルを咥えさせられ、身体中にシールを貼られても気付かない照月

 

ここまで来ると逆にアッパレだ

 

「おはっはへ‼︎」

 

「照月‼︎何咥えてるの⁉︎それに身体中シールまみれ‼︎」

 

秋月は照月が咥えたラプトルのオモチャを取った

 

「うわ‼︎嘘‼︎」

 

照月は身体中に付いたシールを剥がし始めた

 

「てるづき、しゅうちゅうしたらおくちあくの」

 

「開いてる⁉︎」

 

「開いてるな」

 

「開いてるぞ」

 

「嘘‼︎」

 

「乾燥するぞ⁉︎」

 

「うぅ…そんなつもりは…」

 

「矯正が必要だな…」

 

 

 

第二部に続く


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