「でも、これでシールドは中和出来るね‼︎」
「後は火力だ…よっと‼︎」
T-50の上から飛び降り、こちらに来たレイに対して、シールドが発生しない
「地上部隊に任せるか、航空機で大火力を出すか…二択だな」
「レイ‼︎アレン‼︎」
「ミハイル⁉︎」
振り返るとミハイルがいた
基地の巡回で横須賀に来ていたらしい
「丁度良かった‼︎お前、高火力出せる武器無いか⁉︎」
「珍しいな、レイが兵器の注文だなんて…」
レイはミハイルに事の事情を説明した
「なるほど…なら、貫通力も備えた物が必要だな…分かった、すぐに空輸で運ばせよう‼︎」
「頼んだぞ。未来はお前に掛かってる‼︎」
爆弾の確保は出来た
後はパイロットだ
「Uちゃん⁇」
ミハイルの横にUちゃんがいた
私は膝を曲げ、Uちゃんに目線を合わせた
「私とお絵描きしよっか⁇」
「ミハイルさん、大切なお話⁇」
「そうよ〜‼︎USBちゃんは偉いわね〜‼︎」
横須賀はそのままUちゃんを連れて行った
「さて、パイロットの召集だ。俺、隊長、アレンは決定。あ、ター坊もついでに入れよう」
「俺も隊長に連絡してみるよ‼︎」
数時間後…
良い感じに日没が近くなって来た
「レイ‼︎爆弾が来たぞ‼︎」
「よし‼︎妖精共‼︎急いで俺の機体に装備しろ‼︎」
”よっしゃ‼︎”
”やるでやるで‼︎”
「レイ、ラバウル航空隊が援護に来てくれる‼︎スカイラグーンで補給をした後、攻撃に向かう‼︎」
「レイ、アレン、高山さん。私はこの輸送機に乗って後を追います。爆弾の説明は皆が揃った時にお伝えします」
「よし、了解した‼︎出発すっぞ‼︎」
「オーケー‼︎」
「行こう‼︎」
窓の外で、三機の戦闘機と輸送機が離陸して行く…
「あ…」
私はまた、ここから彼等を見ているだけだ…
「レイ、一杯だけ飲んで行こう」
「喉カラカラのままじゃ、墜落するぞ⁇」
スカイラグーンに着き、機体から降りるや否や、二人に喫茶ルームに誘われた
「すぐ行くから待っててくれ‼︎」
「早く来いよ‼︎」
二人が行ったのを見計らい、俺はとある機体に歩み寄り、妖精と共に下腹部ハッチにミサイルを入れた
ミサイルを積み終わり、俺はその機体の先端に手を置いた
「俺の平和の形を教えてやる…その気になったら、後ろから着いて来い」
機体を軽く二回叩き、俺は喫茶ルームに向かった
喫茶ルームに入ると
隊長
ラバウルさん
健吾
アレン
ミハイル
ター坊
そして愛宕とグラーフがいた
「全員揃ったな」
「よし、簡単に作戦を説明する」
アレンが地図を取り出し、作戦概要を説明し始めた
「この作戦は少数精鋭で行う。電磁防御装置の中和については、ほぼほぼ可能であると見ていい。大佐、レイの二機が隙を見て後部射出口から進入、中枢部に爆弾を投下した後、二機の脱出をもって作戦を成功とする‼︎」
続いて、ミハイルの爆弾についての説明があった
「大佐、レイ、この爆弾は小型だが、火薬を最大限詰め込んである。高度が低すぎると自分まで被弾してしまう可能性がある。だから、10秒だけ猶予を持たせてある。その間に逃げ出してくれ‼︎」
「了解した‼︎」
「任せな‼︎」
「では、成功を祈って‼︎」
小さなグラスに注がれた日本酒を静かに乾杯し、各自それぞれ飲み干す
「出撃‼︎」
隊長の掛け声で、男衆が動き始めた
「アレン⁇」
「どうした⁉︎」
アレンを引き止めたのは愛宕だ
「あのね、帰って来たら話したい事があるの…」
「今じゃダメなのか⁇」
「今言ったら、貴方の重荷になる…あ、心配しないで‼︎悪い話じゃないから‼︎」
「分かった。必ず帰って来る‼︎」
「待ってるわ…いってらっしゃい‼︎」
アレンは喫茶ルームを出て、機体に乗り込んだ
「さぁ、行こう‼︎」
六機が空に上がって行く…
彼等を見送り、女達は席に着いた
「愛宕、アレンに話って⁇」
「ん…あのね…」