艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、67話が終わりました

67話の続きですが、話数と題名が変わり、内容が変化します

ちょっとだけバトルシーンがあるかも⁇


68話 海上騎兵隊(1)

30分後…

 

「ぐぬぬ…」

 

「うはは‼︎釣れる釣れる‼︎」

 

子供達が爆釣状態に入っている中、一人だけノーヒットの状態が続いていた

 

「こういう時こそ集中しゅう…ん⁉︎」

 

目の前の水面に多量の泡が浮かび上がって来た

 

「な、何コレ‼︎」

 

「きそ、離れろ‼︎」

 

隣にいたきそを背後に回したのも束の間

 

水面から三隻のイ級が現れ、基地に響き渡る程の咆哮をした

 

まっくすと霞が敵意剥き出しで睨み付けている

 

「待て‼︎手を出すな‼︎」

 

「レイ‼︎パパに知らせなきゃ‼︎」

 

「頼む‼︎お前ら、基地に戻れ‼︎」

 

れーべが隊長の所に向かい、他の子供達は釣竿を捨て、基地に戻って行った

 

「…」

 

イ級達は咆哮しているが、どうやら敵意は無いみたいだ

 

「俺に用があるなら言え」

 

とは言うが、咆哮するばかりで何を言っているか分からない

 

「…そうだ‼︎僕フィリップに乗るよ‼︎」

 

「そうか‼︎フィリップなら言葉が解る‼︎頼んだ‼︎」

 

きそがフィリップを機動したのを見計らい、もう一度彼等に話し掛けてみた

 

「何か用があるなら言え」

 

《カンムス、オソワレテル‼︎》

 

《タスケテホシイ‼︎》

 

「敵は深海か⁉︎」

 

《チガウ‼︎ニンゲンノカンタイ‼︎》

 

「人間…」

 

パッと思い付くのは、好戦派の連中達だ

 

《ボクタチ、アナタガタニカリガアル》

 

《アノヒ、ミンナヲタスケテクレタ》

 

「あ…」

 

深海の連中が、基地に大量に流れ着いたあの日の事だ

 

よく見ると、見覚えのある傷がある奴がいる

 

《ソコマデアンナイスル‼︎イッショニキテ‼︎》

 

「分かった‼︎きそ‼︎小型のカメラを持って来てくれ‼︎」

 

「分かった‼︎」

 

しばらくすると、きそは4つの小型カメラを持って来た

 

「いい証拠になる。付けてもいいか⁇」

 

《ツケテツケテ‼︎》

 

《カメラカメラ‼︎》

 

《ニンゲンノブキ‼︎》

 

「ははは。武器じゃないぞ⁇でも、君達が人間の味方をしたって記録が残る‼︎」

 

それぞれの頭の上に、カメラを取り付ける

 

話を聞いていると、過去に漁船を救助し、スカイラグーンに運んだのは彼等の様だ

 

「隊長、そっちからモニターできるか⁇」

 

《しっかりモニターしてるぞ。一人で大丈夫か⁇》

 

「まっ、死にそうになったら救援を頼む」

 

《頼んだぞ。それと、基地の周辺には、まだ雨雲がある。天候に注意してくれ》

 

「ウィルコ‼︎」

 

「レイ‼︎持って来たよ‼︎」

 

ジェットスキーに乗って来たきそは、背中にショットガンを背負っていた

 

「はい‼︎」

 

「サンキュー。お留守番頼むぞ⁇」

 

「気を付けてね⁇」

 

「よし、行こう‼︎」

 

レイはイ級達に案内され、現場に向かった

 

執務室のモニターでは、レイ達の様子が映されていた

 

イ級達は時たまレイの方を見ているのか、レイが映る時がある

 

「まさかこんな日が来るとはな…」

 

「きょーりゅーのえいがみたい‼︎」

 

椅子に座ったたいほうもモニターを見ている

 

「しかし、すてぃんぐれい一人で大丈夫なのか⁇」

 

「レイは昔から一人の方が強い時がある。だが、いざとなれば救援頼むぞ⁇」

 

「うぬ‼︎」


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